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開業前に必要な準備は?リストにまとめて把握しておこう

開業前に必要な準備は?リストにまとめて把握しておこう

企業や店舗の開業を検討しているのであれば、実際に開業する前にどのような準備が必要になるのか、きちんと把握しておく必要があります。

開業前に行うべきことは多岐にわたり、それらの中には優先して行っておくべきことも存在するので、時系列に沿って準備を進めるのが望ましいでしょう。

そこでおすすめなのが、開業前に行うことを「開業準備リスト」としてまとめて把握しておくことです。

この記事では、開業前にすべきことがわかる「開業準備リスト」の一例を示すとともに、開業時に提出する書類や開業準備と並行してやることなどについて説明します。

参考記事:飲食店を開業する際の流れって?必要な手順や手続きをご紹介

開業前にすべきことがわかる「開業準備リスト」

開業までにかかる期間は、店舗となる物件をどれだけ早く見つけられるかにもよりますが、一般的には1年程度かかると言われています。

それなりに長い期間が必要となるため、この期間に段取りを立てながら開業に向けた準備をきちんと進めなくてはなりません。

開業前に行っておくべき「開業準備リスト」の内容として考えられる項目は、以下のものが挙げられるでしょう。

・ 家族・知人に報告
・ 事業計画書の作成
・ 店舗や事務所を取得
・ 資格の取得や許認可の確認
・ 開業準備に必要な資金調達
・ 必要書類と口座の準備
・ 備品の準備
・ 採用と宣伝広告

それぞれの項目について、以下で説明します。

●①家族・知人に報告

開業を決めたら、まずは家族や知人に報告することから始めるのがおすすめです。

企業や店舗を開業するにあたって、家族や知人に協力や援助を依頼するケースもあると思います。あらかじめ開業について周囲に報告しておけば、相手も事態を把握できるため、いざというときの協力を取り付けやすくなるでしょう。

また、今勤めている会社を辞めることになる場合もあると思いますが、退職するにあたっては後任者へ引き継ぎを行わなければなりません。

上司やチームメンバーにはなるべく早めに報告して、引き継ぎの時間を確保するよう心がけましょう。

●②事業計画書の作成

開業後の事業展望や資金計画を明確にするために、なるべく早い時点で事業計画書の作成を行いましょう。

事業計画書をしっかり作ることで、開業に向けて何が足りていないか、何をしなければならないかなどがはっきりするため、今後の道筋を立てやすくなります。

また、事業計画書は金融機関から融資を受ける際にも必要となる書類です。

事業計画書のクオリティ次第で、金融機関から融資を受ける際の金利や、そもそもの融資可否に影響が出ることもあるため、必要に応じて税理士などの専門家からアドバイスを受けることも検討しましょう。

●③店舗や事務所を取得

希望している条件に近い物件がすぐに見つかるとは限らないため、店舗や事務所となる物件はなるべく早めから探し始めることが望ましいです。

物件を無事に取得できたとしても、そのまますぐに店舗や事務所として利用できるわけではなく、適宜工事や改装などが必要になります。

工事や改装の期間を踏まえると、店舗や事務所となる物件探しは、開業を強く意識し始めたころから行っておくべきだと言えるでしょう。

●④資格の取得や許認可の確認

開業を検討している業種によっては、開業前に資格の取得や許認可の申請が必要となるケースがあります。

開業する業種および、必要になる資格や許認可の具体例をいくつか挙げると、以下の通りです。

・ 飲食業:食品衛生責任者、防火管理者、食品営業許可申請など
・ 美容院:美容師免許、美容所開設届など
・ マッサージ店:あん摩マッサージ指圧師、施術所開設届など

資格の中には取得するまでに時間がかかるものや、申請してからすぐに認められるわけではない許認可もあるので、どちらも余裕のあるうちに取得・申請するよう心がけましょう。

●⑤開業準備に必要な資金調達

開業に必要な資金には「開業資金」と「運転資金」がありますが、それらを自己資金だけでまかなうことが難しい場合には、資金調達を行わなくてはなりません。

資金調達の方法としては金融機関からの融資が一般的ですが、補助金や助成金、クラウドファンディングなどを利用する方法も考えられます。

金融機関からの融資に関しては、一般の金融機関からの融資と日本政策金融公庫からの融資の2つに大きく分けられ、開業時には後者を利用する方法がおすすめです。

一般の金融機関の場合、売上などの実績がなければ融資が難しいケースも多いですが、日本政策金融公庫は中小企業や個人事業主の支援を主な目的として設立されている金融機関なので、実績がなくても積極的に融資を行ってくれます。

いずれの場合でも比較的低金利で資金を調達できますが、融資である以上必ず返済しなければならないため、返済計画をきちんと立てることを念頭に置いておきましょう。

補助金や助成金による資金の調達は、融資ではないので返済する必要がないことが大きなメリットです。各々に設けられた条件をクリアしなければ利用できませんが、条件を満たしている場合には積極的に活用したい制度だと言えるでしょう。

クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の方々から出資による資金調達を行える方法で、こちらも融資ではないため調達した資金に関する返済義務はありません。

ただし、出資者に魅力を感じてもらえる事業でなければ資金を集めることは難しいので、始める予定の事業内容を客観的に判断した上で、利用すべきかどうかを検討する必要があります。また、利用に際して決済手数料やシステム手数料の支払いが必要となることは覚えておきましょう。

それぞれの資金調達方法のメリット・デメリットを踏まえた上で、どのような方法で資金調達を行うかを判断してください。

●⑥必要書類と口座の準備

個人事業主として開業する際には、事業を始めてから1ヶ月以内に税務署に開業届の提出が必要ですが、業種によっては開業届以外に提出が必要な書類があることもあります。

たとえば先ほど「資格の取得や許認可の確認」において、飲食業では防火管理者の資格が必要になるケースがあるとお伝えしましたが、防火管理者の資格を取得するだけでは不十分で、管轄の消防署に対して「防火防災管理者選任(解任)届出書」の提出も行わなければなりません。

また、プライベートのお金の流れと分けて考えるために、仕事上のお金のやり取りを行うための口座も準備しておきましょう。

●⑦備品の準備

店舗や事務所の内装工事などを進める中で、開業に向けて必要な備品も揃えましょう。

備品は、店舗のこだわりを活かしやすい部分です。どのような備品を利用するかは自由ですが、コンセプトを持った店舗にする場合には、備品のテイストも極力揃える必要があります。

●⑧採用と宣伝広告

自分一人や家族だけで店舗や事務所を切り盛りするのではない場合は、オープンに備えて採用活動を行ってください。

また、オープンが近づいてきたら、近隣の方に知ってもらえるように宣伝も行いましょう。

宣伝方法はチラシ・タウン誌への出稿、SNSの利用などさまざまですが、方法によって届く範囲や費用などが異なります。

どのような層に広告を届けたいか、宣伝広告にはどれくらいの費用を充てられるかなどを踏まえて、宣伝方法を決めるとよいでしょう。

開業時に提出する書類

開業するにあたっては、開業届をはじめとした書類の提出が必要です。

ここからは、開業時に提出する書類について詳細を説明します。

●個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)

個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)は、個人事業主として開業する場合に提出が必要となる書類です。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得した上で、店舗や事業所の所在地を管轄する税務署へ提出しましょう。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うことも可能です。

PDFの取得はこちらから
個人事業の開業・廃業等届出書


また、開業届を提出する際には、マイナンバーが確認できる書類・本人確認書類・印鑑を持参してください。

マイナンバーが確認できる書類はマイナンバー通知カードや住民票の写しなど、本人確認書類としては運転免許証や健康保険証などが挙げられます。

なお、マイナンバーカードは1枚でマイナンバーが確認できる書類と本人確認書類の役割を果たすことができるため、マイナンバーカードをお持ちの方はそちらを利用すると便利です。

●青色申告承認申請書

青色申告承認申請書は、確定申告時に青色申告を行うために必要な書類で、こちらを提出しない場合は白色申告を行うことになります。

青色申告を行うことで白色申告よりも控除を多く受けられたり、家族の給与を経費にできたりといったさまざまなメリットがあるため、特段の事情がないのであれば青色申告を行ったほうがよいでしょう。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得することが可能で、提出先は店舗や事業所の所在地を管轄する税務署です。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うこともできます。

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所得税の青色申告承認申請書

●青色専従者給与に関する届出書

青色専従者給与に関する届出書は、確定申告で青色申告を行う場合に、配属者や親族に対して支払う給与を経費計上するために必要な書類です。

確定申告を青色申告で行わない場合や、配属者や親族を従業員として雇わない場合には、提出する必要はありません。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得することが可能で、提出先は店舗や事業所の所在地を管轄する税務署です。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うこともできます。

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青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書

●所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書

所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書は、開業にあたって引っ越しを行い、納税地が変わる場合に提出が必要となる書類です。

引っ越し等を行うわけではなく納税地が変わらない場合は、提出する必要はありません。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得することが可能で、提出先は店舗や事業所の所在地を管轄する税務署です。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うこともできます。

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所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書

●源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書は、従業員を雇って給与の支払いを行う際に、源泉徴収した所得税を毎月の支払いから年2回まとめての支払いへと変更するための特例を適用してもらうために、提出が必要な書類です。

ただし、この特例が適用されるのは、常時雇用する従業員が10人未満の場合のみです。

従業員を雇わずに自分だけで事業を行う、または常時10人以上の従業員を雇用することを予定している場合は、提出の必要はありません。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得することが可能で、提出先は店舗や事業所の所在地を管轄する税務署です。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うこともできます。

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源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

●給与支払事務所開設届出書

給与支払事務所開設届出書は、従業員を雇用して給与を支払う場合に提出が必要な書類です。従業員を雇わずに自分だけで事業を行う場合は、提出の必要はありません。

提出期限は従業員を雇用することになってから1ヶ月以内なので、従業員雇用後はなるべく早く提出しましょう。

最寄りの税務署の窓口で受け取るか、国税庁のサイトからPDFで取得することが可能で、提出先は店舗や事業所の所在地を管轄する税務署です。国税電子申告・納税システム「e-Tax」を利用して、電子申請を行うこともできます。

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給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

開業準備と並行して「やることリスト」

開業準備リストで挙げた、事業計画書の作成や店舗の取得などと並行して行うべきことは、ほかにもたくさんあります。

開業準備と並行して行うべき「やることリスト」に入れる項目の具体例は、以下の通りです。

・ 健康保険・国民年金の切り替え
・ 印鑑の準備
・ 名刺の準備
・ Webサイトの作成
・ 事業用口座・クレジットカードの準備

それぞれの項目について、以下で説明します。

開業準備と並行して「やることリスト」

●健康保険・国民年金の切り替え

個人事業主になる場合は国民健康保険に加入するか、もしくは勤めていた会社の健康保険を任意継続する必要があります。

国民健康保険に加入するケースが多いものの、扶養家族がいる場合などは任意継続のほうがお得なこともあるため、自分の置かれている状況を考慮してどちらかを選択しましょう。なお、任意継続には最長2年という期間があることには注意してください。

保険だけでなく年金も、厚生年金保険から国民年金へと切り替わります。本人確認書類や年金手帳などの必要書類を持参して、市役所や出張所などで手続きを行いましょう。

●印鑑の準備

印鑑は、会社としての取引を行う上で非常に重要なものなので、必ず準備しておく必要があります。

実印・角印・銀行印という3種類の印鑑を作るのが一般的です。

●名刺の準備

名刺は、個人事業主としての取引の幅を広げるために重要な役割を果たします。

名刺のデザインは自由ですが、個性的でわかりやすい名刺にすることで、取引先の方にも覚えてもらいやすくなるでしょう。

最近は名刺にQRコードを印刷して、ホームページにすぐに飛べるようにしているケースも多いです。デザイン等にとくにこだわりがない場合は、テンプレートを使って作成する方法もあります。

●Webサイトの作成

Webサイトも、個人事業主としての取引の幅を広げるために重要な役割を持っています。

名刺は直接会った人にしか渡すことができませんが、ホームページはより多くの人にリーチすることが可能です。

自作することも可能ですが、ホームページは対外的な「顔」の役割も担うので、デザインや技術に自信がない場合は費用を支払って外注することも検討しましょう。

●事業用口座・クレジットカードの準備

個人事業主として開業すると、個人で利用するお金とは別に、事業関係でのお金の出入りが生じるようになります。

個人のお金の動きと事業のお金の動きを混同しないためにも、事業用の口座を作っておきましょう。

また、事業用の支払いをクレジットカードに集約することでお金の管理が楽になるため、クレジットカードを作成するのもおすすめです。

事業用ではない個人のクレジットカードに関しては、信用力などの観点から会社をやめる前に発行しておいたほうがよいと言えます。

個人事業主として開業準備時に行うことは多岐にわたる

個人事業主として開業を目指す場合、事業計画書の作成や店舗・事務所の取得、開業準備に必要な資金調達など、行わなければならないことは多岐にわたります。

また、それらと並行して健康保険や国民年金の切り替えや、名刺・印鑑の準備も行わなくてはなりません。

これらすべてを抜け漏れなく行うのは大変ですが、開業準備を支援してくれるサービスを活用することで、効果的なサポートも期待できます。

飲食店の開業を支援する「canaeru(カナエル)」では無料の開業相談を受け付けており、経験豊富な店舗開業のプロによって、さまざまなサポートを受けることができます。

個人事業主として開業に向けてのサポートを必要としている方は、ぜひ「canaeru(カナエル)」の利用をご検討ください。

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この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

canaeruは年間300件以上の開業サポート実績!

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