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ラーメンは、専用の食べ歩きブックなどが発売されるほど多くの方に愛されている食べ物です。
中には、ラーメン好きが高じて「自分でラーメン屋を開業したい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、ラーメン屋の開業を思い立っても、必要な費用や準備方法が分からないと、なかなか行動に移せません。開業するなら、事前に準備すべきことから経営のノウハウまで把握してから挑戦したいものです。
この記事では、ラーメン屋を開業するためにかかる費用や準備方法などを紹介します。開業に失敗しないポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
参考記事:飲食店を開業するには?必要な準備の4ステップをわかりやすく解説
目次
ラーメン屋を開業するまでの流れ
ラーメン屋を開業するには、以下の手順を踏む必要があります。
- ✓店舗を用意する
- ✓従業員の採用や教育をおこなう
- ✓資格取得や営業許可の申請をする
スムーズな開業を目指すには、手順が大切。必要な手順を省略してしまうと、開業後に思わぬトラブルが発生することもあります。順番に詳しく解説していくので、ラーメン屋を開業するための手順をしっかり理解しておきましょう。
店舗を用意する
ラーメン屋を開業するには、店舗を用意する必要があります。立地によって客層はかなり変わるため、自分がアプローチしたい層が多い立地で物件を取得してください。
また、新規で店舗を用意する場合は、開業に向けて内装や外装の工事が必要になります。店舗の規模によって工事費は異なるので、自身の予算に合わせた規模の物件を選ぶことが大切です。
なるべく初期費用を抑えたい方は、必要な設備が整っている「居抜き物件」を活用しましょう。ゼロから工事をおこなう必要がなく、物件によっては厨房設備をそのまま使用できるため、初期費用を大幅に抑えることができます。従業員の採用や教育をおこなう
従業員を雇ってラーメン屋を営業する場合は、従業員の採用や教育を行いましょう。
人材の募集には、ハローワークやWebサービスを活用する方法があります。実際に雇用する際には、雇用保険や労災保険などの手続きを忘れないよう注意してください。
ちなみに、フランチャイズを利用する場合、本部によっては従業員の採用や教育などの業務をサポートしてくれることがあります。資格取得や営業許可の申請をする
ラーメン屋を開業するためには、「食品衛生責任者」の資格取得と「飲食店営業許可」の申請が必要です。
食品衛生責任者は、各都道府県の食品衛生協会がおこなう講習を受けることで取得できます。受講には申し込みが必要なので、早めに手続きを済ませましょう。
飲食店営業許可は、営業許可を保健所へ申請し、施設の検査を経てから許可書が交付されます。手続きには時間がかかるため、遅くとも開業予定の10日から1週間前には届け出るようにしてください。
なお、店舗の収容人数が30人以上の場合は、「防火管理者」の資格を取得しなくてはなりません。防火管理者の資格は、食品衛生責任者と同様に講習を受けることで取得可能です。ラーメン屋の開業に必要な資金
ラーメン屋の開業に必要な資金は、総額で1,500~2,500万円ほどが目安と言われています。費用の内訳は、以下の通りです。
項目 費用の目安 物件取得費用 賃料の半年~10か月分ほど
賃料30万円と仮定するなら、180~300万円ほど内装工事費用 500~1,000万円ほど
取得する物件によって金額の差が大きい厨房設備費 200~250万円ほど その他の初期費用 什器費:50~100万円ほど
食器・調理器具など:70万円ほど
資格取得費:3万円
広告宣伝費:40万円開業後の運転資金 800~1,000万円ほど
立地や物件などの諸条件で変動する項目も多いため、上記は一つの目安として考えてください。それぞれの支出項目について、詳しく解説していきます。
物件取得費
物件取得費は、自宅の一部を店舗としない限り必ず発生する費用です。物件取得費には、以下の項目が含まれます。
項目 費用の目安 前払い賃料 賃料の1~3か月分 保証金・敷金 賃料の6~10か月分 礼金 賃料の0~1か月分 仲介手数料 賃料の0.5~1か月分
保証金・敷金は、一般的な賃貸住宅と比較して高めに設定されています。それは、店舗物件を貸し出す場合、貸主にも相応のリスクが伴うためです。数か月以上赤字が続く可能性も考えて、賃料の6か月分以上を目安に設定するケースが多いようですが、物件を解約する際に原状回復費用を差し引いた金額が返金されます。
上記の物件取得費はあくまで目安なので、総額で賃料の12か月分前後の予算を見積もっておくと安心でしょう。
参考記事:飲食店の開業資金はいくら必要?相場や調達方法について解説
内装工事費
ラーメン屋の内装工事で施工する箇所は、以下の通りです。
【内装工事の一例】
✓厨房
✓トイレ
✓壁・天井
✓電気・ガス設備
✓製麺室(製麺する場合)
✓業務用エアコン
✓スタッフルーム
✓カウンターテーブル(什器として考える場合もある)
飲食店、特にラーメン屋の内装工事で施工すべき箇所は多岐にわたります。工事の規模やこだわりに応じて費用の幅は大きいものの、トータルで500〜1,000万円ほどの予算を見積もっておくとよいでしょう。ただし、居抜き物件であれば、総額100〜200万円ほどで済む場合もあります。
厨房設備費
ラーメン屋に必要な厨房設備費は、おおよそ200~250万円ほどと言われています。内訳の一例は以下の通りです。
厨房設備 費用の目安 茹で麺機 30万円 自動食洗機 30万円 製氷機 30万円 ガステーブル 20万円 縦型冷蔵庫 20万円 台下冷蔵庫 20万円 フライヤー 10万円 冷凍ストッカー 10万円 餃子焼き機 5万円 浄水器 5万円 炊飯ジャー 5万円 2層シンク 5万円 1層シンク 3万円 寸胴 3万円 鋳物コンロ 2万円 合計 198万円
物件の広さや席数によって必要な台数が変わるため、上記はあくまで目安としてください。また、居抜き物件で設備を譲渡された場合は、不足しているものだけを購入します。
元々ラーメン屋だった物件であれば、厨房設備費を大幅に節約できるでしょう。居抜き物件を狙う際は、譲渡される設備の内容も物件選びの指標にしてみてください。
参考記事:飲食店の開業で揃える厨房機器7選。選ぶポイントや費用について解説
その他の初期費用
物件・内装・厨房以外に必要なその他の初期費用の目安は、約200万円ほどです。項目と費用の目安は、以下の表をご覧ください。
支出項目 費用の目安 什器費 50~100万円ほど 食器・調理器具費 70万円ほど
(ラーメン鉢、レンゲ、ラーメンてぼ、寸胴鍋など)消耗品費 3万円ほど
(割り箸、ティッシュ、トイレットペーパー、洗剤など)資格取得費 3万円ほど
「食品衛生責任者」「飲食店営業許可」「防火管理者」など広告宣伝費 40万円ほど
(チラシ、Web広告、ホームページ、グルメサイトなど)
居抜き物件を契約した場合は、前オーナーから什器を譲渡されることがあります。譲渡される量によっては、大幅に購入費用を削減できるケースもあるでしょう。
以上がラーメン屋の開業に必要な費用の内訳と目安です。資金が足りず、オープン前に慌てることのないよう、ラーメン屋の開業に必要な費用は多めに見積もっておきましょう。
運転資金
ラーメン屋を開業して営業を行う際、家賃や人件費、原材料や光熱費などが定期的に発生します。
最初から黒字経営ができるとは限らないため、開業時にはある程度の運転資金を確保しておきましょう。
必要な運転資金は店舗によってそれぞれですが、500万円程度あれば売上がなくても半年間は営業を続けられるといわれています。開業後は用意した運転資金を活用しつつ、集客や売上アップに努めましょう。
ラーメン屋を開業する3つのメリットと2つのリスク
ラーメン屋を開業するメリットとリスク(デメリット)をそれぞれ紹介します。
メリット デメリット ・少ない費用で始められる
・専門資格を取得する必要がない
・フランチャイズが多い・競合店舗が多い
・廃業率が高い
【メリット】少ない費用で始められる
ラーメン屋を開業するメリットのひとつが、開業時にかかる費用の少なさです。
実店舗を持つ営業形態で開業する場合、前もって店舗物件の確保や内装工事が必要になります。店舗の規模が大きいと、物件の取得費や工事費などの初期費用だけで数千万円かかることも珍しくありません。
その点、ラーメン屋は10坪以下の小規模な店舗でも始められるため、大規模な店舗よりも家賃が安い物件を選ぶことができます。また、もともとラーメン屋を経営していた居抜き物件を探せば、既に設置されている設備を利用できるので設備投資をさらに控えることができます。
このように店舗の規模や選び方などを工夫すれば、手持ちの資金が数百万円程度でも開業できる可能性があります。
【メリット】専門資格を取得する必要がない
ラーメン屋は、6時間の講習を受けることで取得できる「食品衛生責任者」の資格があれば始めることができます。
「調理師免許」の取得が必要だと勘違いされがちですが、このような専門資格は必要ありません。専門資格の取得が不要な分、開業準備に専念できます。
【メリット】フランチャイズが多い
ラーメンの調理方法に詳しくない方や、飲食店の経営方法の知識がない方でも、フランチャイズを利用すればラーメン屋を開業できます。
大半のフランチャイズ本部では、調理方法や経営方法などを習得するための研修を行っています。研修体制の整ったフランチャイズを利用すれば、ラーメンに精通していなくても開業が可能です。
また、フランチャイズ本部によっては、物件探しやマーケティング面のサポートをしてもらえるため、開業までの準備期間を短縮することができます。
ほかにも、ブランド名を利用できることから売上が伸ばしやすい、設備面のサポートを受けられるなど、フランチャイズを利用するメリットは数多くあります。ラーメン屋での勤務経験がない場合は、フランチャイズを利用するのがおすすめです。
参考記事:フランチャイズを活用して経営するメリットとは?開業するまでの流れも紹介
【リスク】競合店舗が多い
ラーメン屋の開業における大きなリスクは、競合店舗が多いことです。ラーメンは日本人の国民食として全国で愛されているメニュー。地域によっては数百メートルの範囲内にラーメン屋がひしめき合っており、競合店舗の多さを実感する人は多いのではないでしょうか。
実際、日本全国の施設・店舗情報を掲載している「iタウンページ」で検索すると、全国で2.2万件以上のラーメン屋がヒットします。(2023年1月時点)掲載していないラーメン屋もあることを考えると、実際の店舗数はさらに多いはずです。
地域に同じジャンルの店舗が多ければ、必然的に競争は激しくなります。生き残るためには、独自の経営戦略を練って競合店との差別化を図る必要があるでしょう。
【リスク】廃業率が高い
ラーメン屋を含む飲食業界は、廃業率が高いことで有名です。
参考値として、日本政策金融公庫が公開している「業種別廃業状況」によると、4年間での新規開業者の平均廃業率は「10.2%」でした。この値に対して「飲食店、宿泊業」の廃業率は18.9%で、約1.86倍と平均より高い傾向にあります。「情報通信業」は15.8%、「小売業」は14.5%なので、「飲食店、宿泊業」は他と比べると存続が難しい業態と言えます。
ラーメン屋を開業する際は、他業種と比べて生き残るための努力と工夫が必要な点を認識しておきましょう。
参考:日本政策金融公庫|「新規開業パネル調査」
ラーメン屋の開業で失敗しないための5つのポイント
ラーメン屋の開業で失敗しないためには、以下の5つのポイントを押さえる必要があります。
- ✓修行を積んだ上で開業する
- ✓市場調査を徹底的におこなう
- ✓回転率を上げるために調理や接客の効率化を図る
- ✓販促活動をおこなう
- ✓競合のラーメン屋と差別化を図る
それぞれの内容について、詳しく解説します。
修行を積んだ上で開業する
ラーメン屋で勤務したことがない方は、すでに営業しているラーメン屋である程度の期間、修行を積んでから開業することをおすすめします。修行を積むことで、ラーメンの調理方法や経営ノウハウを学んでから開業できるためです。
もちろん、調理方法や経営ノウハウは営業をしながら学ぶこともできるでしょう。しかし、自力で習得するとなると時間がかかるうえに、学ぶ時間の分だけ競合に遅れを取ってしまいます。
また、ラーメン屋で修行を積むことで「ラーメン屋で勤務することの大変さ」を把握できます。事前に身をもって大変さを実感していれば、開業したあとに辛いことがあっても気持ちが折れづらくなるでしょう。
なお、フランチャイズを利用する場合は、未経験者に向けて調理方法の研修や経営面のサポートをしてくれるため、修行を積まなくても開業可能です。
市場調査を徹底的におこなう
ラーメン屋に限ったことではありませんが、開業をする際は土地の特徴や客層を調査し、具体的なニーズを把握することが重要です。
たとえばビジネス街で営業する場合、お昼のランチを目的としたビジネスマンがメインの客層になるでしょう。お昼休憩の時間は限られているため、「注文してから早くラーメンを提供してほしい」というニーズがあることが予想できます。
一方、飲み屋街で営業する場合は、締めの一杯を目的とした方が多くなるでしょう。こういった客層は、「深夜帯のような遅い時間でも営業してほしい」と考えている方が多いため、営業時間を調整するといった形でニーズに応えることができます。
開業するエリアのニーズを徹底的に把握して需要が高いラーメン屋を目指すことで、売上の安定に繋がります。経営に失敗しないためにも、市場調査は綿密に行いましょう。
回転率を上げるために調理や接客の効率化を図る
ラーメン屋の売上を伸ばすためには、回転率を上げることが大切です。回転率が上がれば上がるほど、売上アップにも繋がります。
経営を安定させるために回転率を上げる工夫をする場合、具体的には、ラーメンの提供スピードを上げる、接客の効率化を図るなどの方法があります。
とくに、ラーメンの提供スピードは回転率に大きく影響するため、優先的に効率化したいところです。ランチタイムなどのピーク時でも早くラーメンを提供できるよう、調理方法に工夫を取り入れてください。
販促活動をおこなう
ラーメン屋の経営を安定させるために欠かせないのが、販促活動です。
新規顧客を獲得するためには、チラシを活用して積極的に販促活動をおこなう必要があります。ポイントカードの導入やクーポン券の配布など、リピーターを獲得するための活動も忘れずに行いましょう。
ちなみに、チラシのように物理的な広告だけでなく、インターネットを活用した販促活動も効果的です。
とくに、費用をかけずに店舗の宣伝ができるSNSは、多くの方が販促活動を目的として利用しています。まだSNSを活用していない方は、販促活動に使用するアカウントを開設しましょう。
なお、SNSを活用する際には、ほかの飲食店を参考にするのがおすすめです。フォロワー数が多い、または投稿に対する反応率が高い飲食店のアカウントを探し、その飲食店がどうやってSNSを活用しているのかを観察してから自分の販促活動に役立ててください。
競合のラーメン屋と差別化する
ラーメン屋を開業する際には、近隣エリアにある競合と差別化することも重要です。今はどこにでもラーメン屋がある時代なので、安定して集客をするためには自分の店舗にしかない強みが必要となります。
ほかの店舗にはない独自の味のラーメンを提供する、内装や外装にこだわるなどして、競合との差別化を図りましょう。上手く差別化できれば話題性が生まれ、集客に繋がります。
ただし、差別化の方法によっては、大きな費用が発生する可能性もあるため注意してください。
たとえば、内装にこだわりすぎると、高額の工事費が発生することもあります。差別化を図る際は、低コストで実行できるかという点をまずは考えましょう。
【canaeruから開業】実際にラーメン屋を開業した方の声
「実際にラーメン屋を開業した人のリアルな声が聞きたい」
これからラーメン屋の開店に向けて動き出す方は、先輩開業者がどのようなことに苦労し、悩んだのかを知りたいのではないでしょうか。
そこで、canaeruの開業相談を受けて出店に至った、先輩開業者の声を3つ紹介します。
- ①中華蕎麦 きみのあーる さま
- ②中華そば たま河 さま
- ③自家製麺 純 さま
実際に開業してから気づいた課題にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
中華蕎麦 きみのあーる
「中華蕎麦 きみのあーる」さんは、神楽坂にあった人気店「中華蕎麦 きみの」の名を引き継ぎ「中華蕎麦 きみのあーる」として江戸川橋に開業しました。
「きみのあーる」さんが開業後の気付きとして挙げたのは、人材確保の難しさです。開業後に人手を探して育成するのは困難なため、開業前に募集しておけばよかったと振り返っています。
開業時に大変だったことは、居抜き物件の内装工事だったそうです。想定していたよりも400万円も多く工事費がかかり、融資を受けることに。そこでcanaeruの開業相談をご利用いただき、日本政策金融公庫から必要資金を調達されました。
詳細が気になる方は、以下のインタビュー記事をご覧ください。
関連記事 『中華蕎麦 きみの』の常連客が継承。飲食店経営未経験のオーナーが語る開業までの道のり
中華そば たま河
2店舗目は「中華そば たま河」さんです。
オーナーは元々レコード会社に勤務していましたが、転職して飲食店の店長に就任。その後、「自分の店をやったほうが楽しいだろう」という思いから「中華そば たま河」を開業しました。
苦労したことに挙げているのは物件探しで、ラーメン店に使える店舗物件がなかなか見つからなかったそうです。開業後の反省点はあまりないと語るオーナー。前職の経験と入念な事前準備がポイントになったそうです。
開業資金を含めた金銭周りは素人だったというオーナーですが、canaeruの融資セミナーで「開業後のキャッシュフローの重要さ」を学び、開業に至っています。
以下のインタビュー記事で詳しく紹介しているので、ぜひご一読ください。
関連記事 わずか6日で学んだラーメンが雑誌に取り上げられる有名店になった理由
自家製麺 純
3店舗目は「自家製麺 純」さんです。
オーナーは外食店舗を展開する企業のマネージャーをしていましたが、枠内に収まらない仕事をやりたいという想いから「自家製麺 純」を開業しました。
店舗の立ち上げは前職で経験していたものの、競合に負けない味作りには苦労したとのことです。薄利多売のビジネスモデルに加えて商品開発や仕込みなど、やることが多すぎてとにかく時間が足りない。それでもラーメン屋を続けるコツは、開業をゴールにせず、その先にある事業発展を志すのがよいと語ってくれました。
開業するにあたり、さまざまな「開業セミナー」に参加したと話すオーナー。canaeruのセミナーで紹介したさまざまな業者は「手間の削減に役立った」と話されています。
さらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
また、さまざまな分野のプロが基礎からリアルな実情まで話す、飲食店開業に役立つcanaeruの無料セミナーにも一度ご参加ください。
関連記事 まったくの素人からラーメン店を開業。商品開発が後手に回る誤算も○○○○の活用で集客をカバー
開催中のセミナーはこちら
【Q&A】ラーメン屋開業に関する細かい疑問を解消
ラーメン屋の売上の想定はどうやって計算する?
ラーメン屋の売上は、以下の4軸で考えるとおおよその予測が立てられます。
✓ラーメン1杯の単価(客単価)
✓席数
✓席の回転数
✓営業時間
想像がしやすいように、シミュレーションしてみましょう。
【1日のシミュレーション】
客単価:1,000円(ラーメン1杯)
席数:15席
席の回転数:1時間で2回転
営業時間:11~15時と17~23時の合計10時間
【1日の想定売上(常に満席で設定)】
15席 × 2回転 × 10時間)× 1,000円 = 30万円
仮に年中無休でオープンしているならば、1か月間の売上は900万円です。上記のシミュレーションを参考に、自分のケースに当てはめて計算してみてください。
ラーメン屋の利益はどのくらいになる?
ラーメン屋の残る利益は他の飲食店に比べて高く、おおよそ売上の20%前後と言われています。
ラーメン1杯から取れる粗利は、平均すると60〜70%ほど。粗利とは、売上から原材料費を差し引いた金額です。ここから賃料や光熱費、人件費などを差し引いて、最終的に売上の20%前後が営業利益として残ります。
売上と同様に、利益もシミュレーションしてみましょう。
<前提条件>
売上:1,000円(ラーメン1杯の単価)
原価:300円(売上の30%)
諸経費:500円(売上の50%)
1杯の利益:200円
月間営業日数:30日
【手元に残したい利益を30万円とした場合】
30万円(目標利益) / 0.2(利益率) = 150万円(目標売上)
150万円(目標売上) / 1,000円(単価) ≒ 1,500杯(月間販売数)
1,500杯(月間販売数) / 30日(月間営業日数) ≒ 50杯(1日の販売数)
あくまで一例ですが、1日何杯売る必要があるのかを計算するときの参考にしてみてください。
参考記事:ラーメン屋の利益率とは?原価率や経費についても解説!
開業資金が足りない場合はどうする?
開業資金が足りないときの代表的な対処法は、以下の通りです。
- ✓親族から借りる
- ✓日本政策金融公庫を活用する
- ✓知人から借りる
次に検討するのは「日本政策金融公庫」からの資金調達です。多くの開業者は、日本政策金融公庫が実施する制度の「新規開業資金」か「新創業融資制度」を利用しています。
「新規開業資金」は自己資金に関係なく7,200万円まで調達できますが、保証人・担保が必要です。一方「新創業融資制度」は、自己資金の9倍まで、なおかつ最大3,000万円まで調達可能で保証人と担保が必要ありません。ただし、実情は自己資金の2~5倍程度の融資になる場合が多く、これを考慮した場合、自己資金を300万円ほど用意できれば、開業資金として1,000万円前後用意できます。
上記の手段が取れない場合は、知人から借りる手段もあります。しかし、友人同士のお金の貸し借りは人間関係を壊す原因になりやすいため、よく検討してから相談しましょう。
canaeruでは開業を考えている方に向けて「無料開業相談」を実施中です。店舗開業の専門コンサルタントが、資金調達を含めてさまざまなサポートをいたします。心を込めてサポートいたしますので、開業に関してお悩みの方はぜひ無料相談を検討してみてください。
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入念に準備してラーメン屋の経営を成功させましょう
ラーメン屋は廃業率が高い業種ですが、専門資格の取得が必要なく、比較的参入しやすい業種でもあります。
フランチャイズを利用すれば、ラーメンに詳しくない方でも開業できるうえに、本部によっては物件探しやマーケティング面までサポートしてもらえる場合もあります。
もちろん、経営を安定させるのは大変ですが、ラーメン屋に限らず開業にリスクはつきものです。しっかりと準備をしておけば、どんな方にもチャンスがあるのがラーメン屋の魅力といえます。
大切なのは、開業後に売り上げをアップさせるための努力を怠らないことです。入念に計画を立てて最大限にリスクを減らしたうえで、ラーメン屋の経営を成功させましょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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