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ハンバーガーはコロナ禍の救世主!?外食チェーン店が続々参入するワケ

ハンバーガーはコロナ禍の救世主!?外食チェーン店が続々参入するワケ

長引くコロナ禍によって、大きな打撃を受けている飲食業界。そんな中、2020年秋頃から複数の外食チェーン店がハンバーガー業態に新規参入を始めています。なぜ、外食チェーン店がこぞってハンバーガー業態に目を向けているのでしょうか?
この記事では、日本でのハンバーガーの歴史を振り返りながら、多くの企業が新規参入する理由や、既存店でも取り入れられるヒントについてもご紹介します。

コロナ禍でもハンバーガー業界は絶好調

コロナ禍で飲食業界が苦境に立たされる中、大手チェーン店を含むハンバーガー専門店は業績が好調に推移しています。

業界トップ2のマクドナルド、モスバーガーの売上は、2020年春の1回目の緊急事態宣言中でも落ち込むことなく、逆に増加しました。外出自粛の影響で店内利用客数が減り、時短営業で店内利用時間も減少したものの、それを上回るテイクアウト、デリバリー、ドライブスルー利用があったためです。

ケンタッキーフライドチキンなど、その他のファーストフードチェーン店でも同じ傾向が見られました。

総務省統計局が発表している、2020年の「家計調査年報(家計収支編)」によると、二人以上の世帯における外食への年間支出金額は、前年に比べて減少しています。

品目別で見ると、和食、洋食、中華をはじめ、ラーメンなどの麺類、焼肉、寿司、喫茶(カフェ)などほぼ全てが前年を下回る状況です。しかし、ハンバーガーの支出金額だけは、唯一前年よりも増加に転じる結果となっています。

こうした数値結果からも、コロナ禍でもハンバーガーの人気と需要の高さは揺るがないことがわかります。

外食チェーン店が続々参入

こうした流れを受けて、2020年秋頃から外食チェーン店で新たな動きが見られました。
「ハンバーガーはコロナ禍でも安定した売上を見込める。」

そんな確信を持った外食チェーン店が続々とハンバーガー業態に新規参入しているのです。具体的な事例として、以下4点をご紹介します。

■ブルースターバーガー

「焼肉ライク」を手がける株式会社ダイニングイノベーションは、2020年11月、東京・中目黒にテイクアウト専門の「ブルースターバーガー」をオープンしました。「安くておいしいプチグルメバーガー」をテーマとし、素材にこだわった手作りのハンバーガーをたった170円から味わえるのが特徴です。
専用アプリを使って注文・決済ができ、店内のロッカーに置かれた商品を受け取るという完全非接触を実現していることも話題になりました。

■ラッキーロッキーチキン

「ロイヤルホスト」「天丼 てんや」を手がけるロイヤルホールディングス(HD)は、2021年5月、東京・武蔵小山に「ラッキーロッキーチキン」をオープン。チキンバーガーが主力のバターミルクフライドチキン専門店です。
アメリカの家庭料理にはかかせないバターミルクを使用。国産鶏むね肉を一晩漬け込み、12 種類のオリジナルスパイスやハーブをまぶした衣で揚げた、ザクザクとした食感が特徴です。
2021年10月13日には、2号店となる東京・吉祥寺店がオープン。3店舗目の出店も計画されています。

■トリキバーガー

「鳥貴族」を手がける鳥貴族ホールディングスは、2021年8月、東京・大井町にチキンバーガー専門店「トリキバーガー」をオープンしました。
主力メニューは、鶏むね肉を使った「トリキバーガー」、鶏もも肉を使った「焼鳥バーガー」、鶏軟骨入りのつくねを挟んだ「つくねチーズバーガー」など。焼き鳥専門店ならではのラインナップとなっています。

■米(my)バーガー/こめ松

牛丼チェーンの松屋フーズは、2021年4月、東京と神奈川の2店舗内で、デリバリー限定のライスバーガー専門店「米(my)バーガー/こめ松」をオープン。その後、東京・神奈川で提供店舗数を拡大しています。
松屋の定番メニュー「牛めし」「牛焼肉」「カルビ焼肉」「ビビン丼」がパティ(おかず)になっており、ライスバンズで挟んで提供されています。
五穀米と白米の2種類のライスバンズ、4種類のパティ(おかず)、2種類のソースが用意され、自由に選べることから、毎日食べても飽きない点も人気です。

以上のように、各店とも自社の強みを活かしながら、他店との差別化を図っています。

日本におけるハンバーガーの歴史

ここで、日本におけるハンバーガーの歴史について振り返ってみましょう。
ハンバーガーの発祥と由来については複数の説がありますが、よく知られているのは、1904年にアメリカで開催されたセントルイス万国博覧会が発祥の説。丸いパンにハンバーグを挟んで会場で売り出したのがハンバーガーの始まりだとされています。

■1945年〜 日本に伝来

日本においては、第二次世界大戦後、日本に駐留していたアメリカ人兵士によって伝来。1950年頃から米軍基地周辺の飲食店でハンバーガーが販売されるようになったと言われています。
アメリカのハンバーガーチェーン店が日本に初めて上陸したのは1963年。当時アメリカの統治下にあった沖縄県内にオープンした「A&Wレストラン」が最初だったとされています。

■1970年〜 ハンバーガーチェーン店が続々オープン

1970年には、東京・町田に国内企業初のハンバーガーチェーン店「ドムドムバーガー」が誕生しました。翌年の1971年には、東京・銀座にマクドナルドの日本1号店がオープン。1972年には、モスバーガーとロッテリアの1号店がオープンし、日本でもハンバーガー文化が広く浸透し始めました。
今や定番となった、日本発祥の「テリヤキバーガー」は、1973年にモスバーガーから誕生しました。

■1980年〜 進化系バーガーが誕生

日本国内でハンバーガー店が増加するにつれて、他店との差別化を図るためいわゆる「進化系バーガー」が続々と誕生します。
世界初のエビを使ったハンバーガー「エビバーガー」は1977年にロッテリアから、お米のバンズを使った「ライスバーガー」は1987年にモスバーガーから発売され、大ヒットしました。

■2000年代〜 グルメバーガーがブームに

2000年以降は、素材や製法にこだわった高級志向のハンバーガー、いわゆる「グルメバーガー」が人気に。ハンバーガー専門店だけでなく、グルメバーガーを提供するカフェ、飲食店も増えていきました。
そのブームは地方にも広がり、佐世保バーガーなどの「ご当地バーガー」が日本全国に誕生。町おこしや地域活性化を目的としている場合も多く、その地域の名産品を使ったハンバーガーが話題となりました。

■2010年代〜現在 健康志向の波が到来

2015年には、アメリカのハンバーガーチェーン店「SHAKE SHACK」が日本に初上陸。ホルモン剤不使用のアンガスビーフやベーコンを使用するなど、安心・安全面と健康面を重視した企業姿勢が消費者から支持されました。
これをきっかけに、ハンバーガー=ジャンクフードというイメージを覆す商品が続々と登場。代替肉などを使った植物性食材100%のハンバーガーが発売されると、菜食主義者だけでなく、健康志向の消費者の間でも大人気となりました。
ハンバーガーの進化と多様化はとどまることを知らず、今後の動向からも目が離せません。

ハンバーガーは新規参入しやすい!?

これまでの歴史を振り返るとわかるように、一口にハンバーガーと言ってもその種類はさまざま。1個100円という安さで勝負するハンバーガー店もあれば、素材や作り方に徹底的にこだわり、1個1,000円という高級グルメバーガーで勝負する店もあります。
また、牛肉や豚肉のパティではなく、鶏肉や魚介類を挟むのも良し、植物由来のパティを使ってヘルシーさで攻めても良し。ライスバンズやレタスなどの野菜でパティを挟む手もあります。少し発想を変えて、イタリアの人気スイーツ「マリトッツォ」を模したスイーツのハンバーガーを作るというアイデアもアリかもしれません。

このように、ハンバーガーは非常に自由度の高い料理であり、他の業態と比べると比較的他店との差別化が図りやすい、新規参入しやすいと言えるでしょう。
具材を自由自在にアレンジできるため、その店のオリジナリティーを出すことも難しくありません。ハンバーガー専門店として開業するのではなく、既存の飲食店のメニューに新たにハンバーガーを加えることから始めてもよいでしょう。
また、テイクアウトやデリバリー限定で、ハンバーガーの販売を始める手もあります。店内飲食という業態に縛られなくて良いことも、ハンバーガーの大きな魅力と言えます。

コンセプトを明確に、集客活動にも注力しよう!

しかし、新規参入がしやすいからこそ、どんなコンセプトの店、商品なのかを明確にしておく必要があります。何にこだわりを持ったハンバーガーなのか、他店との違いは何なのかをしっかりと消費者に発信し、集客につなげることも大切です。

アイデア次第で可能性が無限大に広がるハンバーガー。コロナ禍はもちろん、アフターコロナに向けた施策として、目を向けてみてはいかがでしょうか。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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