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2019/01/15

和食にピッタリ!今大注目の「日本ワイン」の美味さの秘密

ワインと聞くとどの国を思い浮かべますか? 多くの人が、フランス、イタリア、ドイツなどを連想するのではないでしょうか。フランス産の「ボジョレー・ヌーヴォー」は、毎年多くのメディアが報道し、その出来栄えが注目されていますよね。

実は、日本国内でもワインが造られているのですが、日本のワイン生産の歴史は浅く、まだ150年ほど。それでも近年目覚ましい躍進を遂げています。
今回は、にわかに人気が高まりつつある「日本ワイン」の美味しさの秘密に迫ります。

そもそも日本ワインって?

「国産ぶどうを100%使用した純国産のワイン」という基準を満たしたワインです。国産ぶどうを100%使用していないものは日本ワインとは呼べません。

いままでは国産ワインと日本ワインの定義が曖昧で、混同しやすい状況でしたが、国税庁が2015年に新しいガイドラインを定めて、日本ワインの定義を明確にしました。
このガイドラインは日本ワインを消費者にわかりやすく提示し、ブランド化できるようにする狙いがありました。[注1]

国産ワインとは、海外から輸入した濃縮ぶどう果汁を主な原料として国内で製造されたワインのことで、国産ワインの方が日本ワインよりも大量に製造され流通しています。
いままで日本で製造されてきたワインは、世界的には見向きもされずにいましたが、最近では日本ワインが世界的なコンクールで受賞するほど需要が高まっています。

参考
[注1]日本ワイン表示ルール等の周知パンフレット|大阪国税局[pdf]

日本ワインが美味しくなった理由とは?

ある有名なソムリエは、日本ワインの品質がどんどん向上している理由として、日本の気候風土に適したぶどう栽培の方法が確立してきたことを挙げています。

ワインの味を決めるのは、ワイナリーの醸造技術と原料となるぶどう。特に、ぶどうはワインの味の9割を決めるとまでいわれる重要なものです。このぶどう栽培の方法が、日本でどんどん進化しているのです。

今までの日本でのワイン醸造は、生食用に栽培されたぶどうの余りものや出荷に適さなかったものをワインに転用していました。日本のワイナリーに農家との兼業が多い理由には、このような背景があったのです。

生食用のぶどうはワイン醸造専用のぶどうとは異なります。例えば、生食用ではみずみずしさを感じさせる美味しいぶどうも、ワイン醸造に使用すると水分が多すぎて、味の薄まったワインになってしまいます。
このように生食用を転用する状態のワイン醸造には限界がありました。そこで、ワイン醸造向けのぶどう栽培が始まったのです。

ワイン醸造に適したぶどう作りから始まった

日本ワインは海外と比べると水っぽくて香りも弱いことが課題でした。
この状況を改善するために、ぶどうの樹の植え方や実のせん定を工夫して糖度を上げたり、機器を用いて香り成分が高まる時期を特定し収穫時期をコントロールしたり、ワイナリーごとに日本ワインの美味しさを向上させる努力がなされました。
その結果、日本ワインは、世界の名だたるワインに引けを取らない品質を獲得していったのです。ワイナリーの試行錯誤が重ねられているワイン醸造専用のぶどうの栽培。それが、日本ワイン躍進の秘密だったのです。

日本ワインの特徴と楽しみ方

日本ワインの特徴は何といってもその繊細な味わい。雑味が少なくフルーティーな日本ワインは、同じく素材を活かした繊細な味わいの和食と相性がよく、世界に広まっています。
すきやきや天ぷら、あるいは出汁の味が感じられる京料理などにも日本ワインは幅広く、その相性の良さを発揮します。

また、全国で日本ワインが生産されることによって、新しい食の価値を提供できるようにもなりました。
例えば、長野産の肉料理に長野産の日本ワインを合わせるなど、地元の食材を活かした新しい食の楽しみ方ができます。

日本ワインの価格は輸入ワインよりも若干高め。1,000円台のものから3,000円以上のものまで価格帯も幅広く、最近は消費量も増えており、日本ワインの売り場を設けるスーパーも増えてきました。
ここ10年で消費量が増えつつありますが、日本ワインもその人気に一役買っているようです。

日本ワインの有名産地は?

最後に日本ワインの主要生産地をご紹介。
国税庁が2017年11月に発表した「国内製造ワインの概況(平成28年度調査分)」内の「果実酒の都道府県ランキング」では、日本ワインのトップ5は以下のとおりになっています。[注3]

順位・地域・生産量(kl)
1・山梨・5,510
2・長野・3,720
3・北海道・2,495
4・山形・1,200
5・岩手・600

今回はこのなかから、北から北海道、山形、長野、そして山梨のワインを紹介します。

北海道

日本ワインの注目株が北海道。北海道は国内最大の醸造用ぶどうの産地で、その冷涼な気候がドイツなどに似ていることから、主に白ワインの生産が行われています。
ワイナリーの数もどんどん増えており、現在は30場以上。海外の生産者が北海道の気候に惚れ込んで日本ワインの生産に参入するなど、北海道は大きな存在感を発揮しています。

山形県

ぶどうの栽培には日照時間が長く、昼夜の寒暖差が大きい土地が適しています。
山形の気候も条件がよく、1890年からワイン醸造を開始しました。ワイナリーは山形盆地や米沢盆地に集中しており、白ワインやスパークリングワインを主に生産しています。

岩手県

岩手県産ワインの特徴は、爽やかな酸味にあります。この理由は岩手の涼しい気候にあります。また、岩手にある5場のワイナリーのうち、4場が北上川の東部にあります。北上川東部は、古生代地質があり、ミネラルが豊富。そのため、岩手のワインはミネラルを感じさせ、味に奥行きがあると言われています。

長野県

ぶどうの有名産地である長野もまた日本ワインの主要生産地で、長野産のワインは権威ある「日本ワインコンクール」でも毎年のように受賞しています。
「信州ワインバレー構想」など、行政も力を入れてワイン産地のブランディングに力を入れています。

山梨県

山梨県は日本最大のワインの生産地。日本におけるぶどう栽培も山梨から始まりました。
日本の固有種である「甲州」というぶどうを利用した白ワイン作りが盛んで、日本のワイナリーの2割が集中しています。
「甲州」は赤ワインの生産に使われる同じく日本固有種の「マスカット・ベリーA」とともに「国際ぶどう・ぶどう酒機構」に認定されており、世界的にも通用する品種としてその名を知られています。

事実、ロンドンで2018年に開催された、国際ワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード2018」では、甲州市のワイナリー2場による3銘柄が金賞を受賞しています。

参考
[注3] 国税庁 国内製造ワインの概況(平成28年度調査分)

これからも魅力を増していく日本ワイン

日本のワイナリーはどんどん増えており、その数はなんと283場。[注2]
2016年の伊勢志摩サミットでも数多くの日本ワインが振舞われて人気に火がつき、日本各地で個性的な日本ワインが生み出されています。

参考
[注2]国内製造ワインの概況(平成28年度調査分)|国税庁課税部酒税課[pdf]


今まで酷評されてきた日本のワインですが、ワイナリーの努力が実を結んで、世界のワインに比肩する品質を持つに至っています。

繊細な味わいの日本ワインは、同じく繊細な味わいの和食と相性抜群。和食とともに世界に広まっていきそうです。

これからも全国各地で生産者が工夫を重ね、競い合うことで、より美味しく魅力のある日本ワインが生み出されていくのではないでしょうか。

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