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飲食店の開業に必要な費用と経費削減のための3つのテクニック

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飲食店における経費は、主に「変動費用」と「固定費用」の2種類に分けられます。飲食店開業後に継続して利益を出しお店を長く続けていくには、売上高に対する経費の適正比率を知ったうえで、その範囲内におさまるよう、サービスの品質を保ちながら経費削減を心がけることが大切です。ここでは、飲食店開業後に必要な経費の種類や適正比率のほか、経費削減のための3つのテクニックをご紹介しています。
飲食店開業後に長期的にお店を存続させるためには、当然継続して利益を上げていかなければなりません。とはいえ、売上を伸ばすというのは、そう簡単にはいかないもの。【利益=売上−経費】となりますから、売上を伸ばす努力をしつつ、工夫して経費を削減することが重要です。
今回は、飲食店開業後に必要な経費の種類や適正比率をはじめ、経費削減のための3つのテクニックをご紹介します。

飲食店経営に必要な経費は主に「変動費」「固定費」の2種類

飲食店経営に必要な経費は、主に「変動費」と「固定費」の2種類に分けられます。

変動費=売上によって変動する経費

売上によって金額が変動する経費を「変動費」といいます。これは売上高に対し、約60~70%の比率となるのが理想。主な変動費の内容と各項目の売上高に対する適正比率は以下のとおりです。

●材料費…約30%
料理に必要な食材などの原材料費
●人件費…約27%社員・アルバイトスタッフへ支払う給与、交通費、食費、福利厚生費
●水道光熱費…約5%
水道費、電気代、ガス代
●販売促進費…約3%
お店のHP運営にかかる費用やホットペッパー等のグルメサイトへの掲載費、チラシの作成費など
●その他…約5%
通信費用(電話・FAX・インターネットなど)
・修繕費用(什器の故障や設備の不具合など万が一に備えた積み立て)
・消耗品費用

固定費=売上に影響されることなく一定額支払う費用

一方、売上に影響されることなく一定して支払いが生じる経費を「固定費」といいます。固定費は、売上高に対し約15~25%の比率になるのが理想です。主な固定費の内容と各項目の適正比率は以下のとおりです。

●家賃…10%以下
店舗の不動産賃料、共益費など
●その他…10%以下
・業務用冷蔵庫など什器のリース費用
・減価償却費
・融資を受けた場合の支払い利息 など

ただし、これらの比率は店舗の立地やコンセプトによっても異なるため、あくまでも目安としてください。

テクニック1. 材料費・人件費を見直しFLコストを60%以下におさめる

経費削減のためには、変動費、固定費の各項目が上記適正比率内におさまるよう意識しなければなりません。ここからは、経費を削減するためのテクニックをご紹介します。

飲食業界では、材料費(Food)と人件費(Labor)の合計を「FLコスト」と呼びます。さらにFLコスト÷売上高を「FL比率」といい、FL比率が55%~60%におさまれば、適正範囲内で経費のコントロールができているということになります。FLコストは経費の大部分を占めるため、これらをいかにコントロールするかが最も重要です。そのために、以下のポイントを意識していきましょう。

材料費削減には料理の質を落とさず安く効率的に仕入れる方法を考える

FLコストのF、材料費は、売上額に対し28~30%内におさまるのが理想です。これを上回ると経営が厳しくなる傾向にあります。とはいえ、むやみに食材の質を落としては、お客様に満足していただける料理の提供が難しくなってしまいますよね。

まずは、食材の廃棄ロスが出ないよう過不足のない仕入れを意識する、仕入れのルートを見直す、仕入れ業者と仕入れ価格についてよく相談をする、メニューの見直しを行うなどの工夫をし、料理の質を落とさずに適正比率内におさめられるよう意識していきましょう。

また、各メニューに必要な材料一つ一つの原価計算をしてメニュー全体の原価率を出し、一品ごとの注文数と売上を毎日チェックしておけば、人気・不人気メニューが分かり、メニューによって提供数の増減ができます。それにより、無駄なく材料を仕入れることができるでしょう。

やみくもな給与カットや人数削減はNG!適切な労働時間と人数配置を検討

Lにあたる人件費は、売上高に対し30%前後におさまるのが理想です。しかし、やみくもに給与のカットや人数削減をするのでは、従業員のモチベーションが下がって人員が定着しなくなり、結果的にお店が回らない…ということにもなりかねません。

大切なのは、適切な労働時間の設定と、適切な人数のスタッフを配置することです。そのためには、日ごと、時間帯ごとの来客数と回転率を記録し、その結果にあわせてシフトを組む必要があります。

テクニック2. 水道光熱費削減には現場スタッフ全員の日々の心がけが大切

お店や料理のジャンルによっても変動するものの、水道光熱費の適正比率は売上高に対し5%です。水道光熱費を削減するために大切なのは、各契約プランの見直しを行いつつ、現場のスタッフ一人ひとりが常に節制意識を持つこと。小さな積み重ねが、長期的に見て大きなコストダウンにつながるのです。

店内設備としては、白熱灯や蛍光灯ではなくLEDを使用することで、消費電力の削減が期待できます。ただし、照明はお店の印象を左右するポイントでもあるので、コンセプトにあった明るさや色味を吟味することも忘れないようにしましょう。
製造年度が数年違うだけで消費電力が格段に異なる機材もありますので、省電力で稼働可能な機材を探すのもいいですね。

また、ガス給湯器をエコ仕様のものに変えたり、熱伝線のよい鍋を使ったりすることで、ガス代の節約になります。

水道代に関しては、水の無駄使いを避けることはもちろん、蛇口を小さくする、専門の業者に相談して節水システムを導入する、節水型の機材を導入するといった工夫が必要です。節水型食洗機などをうまく利用すれば、水道代だけでなく人件費の削減にもつながります。
自治体によっては、一部の飲食店を対象とした下水料金の減額措置を適応しているところもあるようなので、各自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。

テクニック3. 家賃は売上に対し10%以下の比率になるよう厳守する

店舗の賃料や共益費などを含めた家賃の比率は、売上に対し10%以下になることが理想です。飲食店を開業したものの継続できずに閉店してしまう店舗の多くは、家賃が高すぎて経営が圧迫されたことが原因ともいわれています。そのため、売上に対し10%以下の比率になるよう厳守することが大切です。

まずは物件選びの前に、【日別予想客数(座席数×回転率)×客単価×営業日数】の形式をもとに売上予測をたて、家賃が売上予測の10%を超えることがないかをチェックしましょう。そのうえで、長期的に見て支払っていけるかどうかを考え、慎重に物件選びを行う必要があります。


いくら経費が削減できても、料理の質まで落ちてしまうようでは、お客様に満足していただくことはできません。経費を見直す際はお客様の目線に立つことを忘れずに、サービスの品質を保ちながら経費削減ができるよう心がけていきましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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