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話題のChatGPTを飲食店運営に活用!業務を効率化する具体例と使用方法を紹介

話題のChatGPTを飲食店運営に活用!業務を効率化する具体例と使用方法を紹介

ChatGPTは日々の業務プロセスを効率化し、経営の質を向上させたいと考えている飲食店経営者にとって最適なツールの一つです。この先進的なAIは、SNSのコンテンツ生成からメニュー開発のアイデア提供、さらには経営上の問題解決まで幅広く対応します。

本記事では、ChatGPTを活用した飲食店の業務効率化や使用の注意点について解説し、具体的な指示(プロンプト)の出し方をお伝えします。

ChatGPTとは

ChatGPTは人工知能(AI)の研究・開発を行う非営利団体「OpenAI」によって開発された、革新的な会話型AIモデルです。自然言語処理の技術を駆使し、人間のように自然な言葉で複雑な質問に回答する能力を持っています。

大量のテキストデータに基づいて訓練されたディープラーニングモデルであるため、高度なテキスト生成と理解能力を有しており、幅広い質問やタスクに対応可能です。

ChatGPTには、無料で利用できるGPT-3.5と有料版のGPT-4があり、使える機能が異なります。無料プランには機能制限が多いため、無料で試したあと、本格的に運用する場合は有料プランへのアップグレードをおすすめします。

特徴無料プラン【GPT-3.5】有料プラン (ChatGPT Plus)【GPT-4】
料金無料月額20ドル(約2,930円、2023年12月現在)
応答速度標準高速
応答品質標準の品質より高品質の応答
利用可能機能基本的なChatGPT機能(会話など)高度な機能(プラグイン、画像など)
アクセス権通常のアクセスピーク時の一般アクセス、新機能や改善への優先アクセス

ChatGPTにできること

ChatGPTにできることは主に以下の3点です。

●質問応答
●コンテンツ制作
●言語翻訳

質問応答では対話型AIとしての能力を活かし、自然な会話を生成してユーザーの質問に回答します。また、ブログやメディア、SNSなどの記事作成や、プログラムコードの生成といったコンテンツの制作が可能。そして、多言語対応能力によって複数言語での対話と翻訳が可能です。

すでにビジネスの現場では、ビジネス文書の作成、データの要約などに利用されており、教育現場では学習資料の作成や学生への個別指導、教育コンテンツの提供に貢献しています。

飲食店でのChatGPT活用法5選

飲食店業界においては、ChatGPTを活用することでさまざまな業務を効率化し、作業時間の短縮を図れます。特に以下の5つの活用法は、飲食店の既存のオペレーションを変革し、競争力を高めるのに役立ちます。

飲食店でのChatGPT活用法5選

SNSやブログの文章作成

飲食店では、SNSやブログが重要なマーケティングツールとなっています。ChatGPTは、人を惹きつける内容のSNSやブログの文章を作成するのに役立ちます。

特定のテーマやキーワードに基づいて、魅力的で期待を抱かせるテキストを生成することで、顧客の関心を引き、店舗への訪問を促せるでしょう。

メニュー開発におけるアイデア出し

新しいメニューの開発は、顧客を獲得し続けるために不可欠な作業です。ChatGPTは新しい料理のアイデアやレシピの提案を行い、このプロセスをサポートします。

制約や条件をつけてChatGPTに提案させることで、飲食店のコンセプトや使いたい食材に応じた創造性豊かなメニュー開発を促進します。

業務マニュアルの作成を補助

ChatGPTは、業務マニュアルやトレーニング資料作成の助けとなります。店舗独自のルールやオペレーションは店主が作成しなければなりませんが、一般的な業務の手順や安全基準などの情報はわかりやすい形式でマニュアル化することが可能です。

これにより、新しいスタッフのトレーニングを効率的に進められるようになります。

イラスト・ロゴ作成

これまでChatGPTは、文章生成に特化したAIであるため、イラストやロゴの作成は行えませんでした。

しかし、2023年10月から画像生成AI「DALL·E 3」が、ChatGPTの有料プランを通じて日本でも利用可能に。デザインのアイデアやコンセプトを指示することで、高品質なオリジナル画像が生成できるようになりました。

ブログやSNSに掲載するイメージ画像として使用したり、店舗のWebサイトやパンフレットなどを作る際に、制作担当者にブランドのイメージやコンセプトを伝えやすくなるメリットがあります。

経営や雑事などの相談相手

飲食店経営者は、日々多くの決定を迫られています。ChatGPTは、経営上の決定や雑事に関する相談に応じ、内容に沿ったアドバイスや意見を出して経営者をサポートします。例えば、市場動向や顧客の傾向、経営戦略など、多岐にわたるトピックの情報提供などを行います。

ただし、回答のデータが古かったり、間違っていたりする可能性があるため、あくまで参考程度と考えておきましょう。

ChatGPTを使用する際の注意点

ChatGPTは、その高度な言語理解と生成能力により、多くの場面で大きな助けとなりますが、安全かつ効果的に使用するためにはいくつかの注意点があります。

事実確認を必ず行う

ChatGPTが生成する文章は、一般的に信頼性の高いものですが、必ずしも正確とは限りません。特に、専門的な知識や最新のデータが必要な場合は、事実確認が必須です。

ChatGPTによって提供された情報は、公式の情報や専門家による見解と照らし合わせて確認することが重要です。これにより、誤った情報に基づく決定を避けられます。

機密情報や個人情報の入力は避ける

ChatGPTは入力された情報を収集し、学習しながら回答に役立てています。そのため、機密情報や個人情報を入力してしまい問題になるケースや、情報が流出してトラブルが起こった事例が報告されています。したがって、機密情報や個人情報の入力は避けるべきです。

特に、金融情報、マイナンバー、住所などの個人を特定できる情報や、企業の機密に関わる情報は、ChatGPTを通じて共有しないように注意する必要があります。

不適切な表現がないか確認する

ChatGPTはどの言語においても適切な言葉を使用しますが、時には不適切な表現や誤解を招くような言葉が含まれることもあります。特に、事業計画書や公的機関に提出する文書、外部に公開するコンテンツを作成する際は、生成されたテキストに不適切な表現や誤りがないか慎重に確認することが重要です。

飲食店で役立つChatGPTのプロンプトを紹介

いざChatGPTを使って飲食店運営に役立てようと思っても、曖昧な質問や指示では欲しい回答を得られません。そこで、最適な回答を得るための指示の方法(プロンプト)を2つご紹介します。

SNSの投稿文を考えてもらうプロンプト

SNSは現代の飲食店にとって不可欠なマーケティングツールと言えますが、継続的に魅力的なコンテンツを投稿するのは困難です。しかし、ChatGPTを活用すればSNSへの投稿文を簡単に作成でき、運用にかかる手間を大幅に削減できます。

ここからはChatGPTへ指示を出す具体的な方法を解説していきます。ChatGPTへ出すプロンプト(指示)の内容によって、得られる回答は大きく変化します。

例えば、「今月の特別メニュー『地鶏と旬野菜のクリームグラタン』を紹介するためのキャッチーなInstagram投稿文を作成したい」という要望があるとします。その要望に対し、以下のようなプロンプトを用いた指示をChatGPTに入力することで、SNS用のテキストを生成できます。

実際にChatGPTで試した結果は以下の画像です。

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一部の内容や、句点と絵文字の使い方など気になるところはありますが、文章そのものは自然な形に仕上がっています。気になるところや補足したい箇所があれば修正し、よりよい内容に整えていくとよいでしょう。
今回はInstagramでの投稿用に作成しましたが、他のSNS用も作成可能です。目的や届けたいターゲット、複数の条件などをプロンプトに明記することで、回答の精度は上がります。

このように、ChatGPTをうまく使えば効果的かつ効率的にSNSを運用することができるので、店舗への関心も高められます。

メニュー開発に役立つプロンプト

メニュー開発は飲食店において、顧客を獲得し続けるための重要な作業です。ChatGPTは、新しいメニューや料理のアイデアを考案するのにも役立ちます。

いままでになかった斬新なメニューはもちろん、不得手な料理のスタイルや健康をサポートするメニュー、宗教に留意したメニューなども開発しやすくなるため、メニューの多様化と顧客の幅広いニーズへの対応が可能となるでしょう。

具体例として「ヴィーガン客に向けた新しいメインディッシュ」のアイデアが欲しいとします。そのような場合は以下のプロンプトを使用することで、ヴィーガン料理の知識が浅くても、実現可能なメニュー開発につなげられます。

実際にChatGPTで試した結果はこちら。

写真格納庫_記事画像21


このようにChatGPTは、SNS運用やメニュー開発において自分の引き出しにはなかった回答を一瞬でアウトプットしてくれるため、効率化にとどまらず、新しい顧客層を惹きつける効果も期待できます。

ChatGPTを使いこなして重要な業務に割ける時間を確保しよう

ChatGPTは、飲食店経営において重要な業務に割ける時間を確保するための強力なツールとして活用できます。SNSの運用や業務マニュアルの作成などChatGPTに頼れるところは頼り、接客やホスピタリティの向上、品質管理、トラブル処理といったAIにはできないことに時間を割けるようになります。ChatGPTはさまざまなタスクに応用できるため、業務の効率化に大きく貢献するでしょう。

ただし、ChatGPTを使用する際にはいくつかの注意点があります。事実確認を怠らないこと、機密情報や個人情報の扱いに注意すること、そして不適切な表現がないかどうかを確認することが重要です。これらの点を踏まえて使用すれば、ChatGPTは飲食店経営の大きなサポートとなり得ます。

ChatGPTにより日々の業務が効率化できれば、より重要な業務に時間を割けます。空いた時間を活用し、ビジネスの成長を加速させましょう。

この記事の執筆

ライター・飲食店経営_大杉元則

ライター・飲食店経営

大杉元則

調理師学校卒業後、大手老舗ホテルの西洋料理部門に勤務。フレンチレストランやベーカリー、給食会社を経て2010年、無農薬野菜にこだわったイタリアンを開業。現在は店舗のオーナーシェフを務めながら飲食関連を中心としたライターとして活動中。

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