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開業届を提出して青色申告を行う方法は?気になる書き方や提出期限なども解説

開業届を提出して青色申告を行う方法は?気になる書き方や提出期限なども解説

個人事業主として事業を始めると、毎年必ず確定申告を行わなければなりません。

確定申告には青色申告と白色申告の2種類がありますが、青色申告のほうが多くのメリットがあるため、特別な事情がない限りは青色申告を行うほうが望ましいと言えるでしょう。

ただし、個人事業主であればすべての方が青色申告を行えるわけではなく、青色申告を行うためには書類の提出などの手続きが必要となります。

この記事では、青色申告を行うための手続きや青色申告のメリット、開業届や青色申告承認申請書の書き方や提出方法などについて、詳細を説明します。

青色申告を行うためには開業届と青色申告承認申請書の提出が必要

青色申告とは確定申告の方法の一種で、「正規の簿記の原則に従って作成された帳簿」に基づいて、申告を行う方法のことです。

個人事業主として事業を始めるためには、店舗や事務所の所在地を管轄している税務署に「開業届」を提出する必要がありますが、青色申告を行うためには、開業届に加えて「青色申告承認申請書」の提出も必要となります。

開業届と青色申告承認申請書は同時に提出することが可能なので、青色申告を行いたい場合は個人事業主としての登録を行う際に、両者を同時に提出するとよいでしょう。

先に開業届を提出してから事業を始める場合でも、事業開始日から2ヶ月以内に青色申告承認申請書を提出することで、確定申告を青色申告で行うことが可能となります。

青色申告を行う4つのメリット

青色申告承認申請書を提出しなければ、確定申告は白色申告で行うことになりますが、青色申告には白色申告にはない多くのメリットがあります。

青色申告を行うことで得られるメリットとして挙げられるのは、主に以下の通りです。

・ 事業所得から最大65万円の控除を受けられる
・ 赤字を最大3年繰り越しできる
・ 家族への給与を経費として計上できる
・ 少額減価償却資産の特例が認められる

それぞれのメリットについて、内容を説明します。

●事業所得から最大65万円の控除を受けられる

青色申告を行うと、事業所得から最大65万円の控除を受けられるようになることが大きなメリットです。白色申告の場合の控除は10万円なので、比較すると55万円の差が生じることとなります。

また、経費として認められるお金の範囲が広がることもメリットと言えるでしょう。たとえば、自宅を事務所として使っている場合の水道光熱費の一部などです。

事業所得からの控除を白色申告よりも多く受けることができ、経費計上できる範囲を広げられることで、支払わなければならない税金を減らすことができます。

●赤字を最大3年繰り越しできる

赤字を最大3年繰り越しできることも、青色申告を行うことによる大きなメリットです。

個人事業主が支払わなければならない所得税や住民税などは、所得をもとにして決まり、所得は「事業収入-必要経費」という計算式によって算出されます。

たとえば、開業してから1~3年目の事業所得が以下のようになっていたと仮定して考えましょう。

・ 1年目:-100万円
・ 2年目:-100万円
・ 3年目:200万円

例に挙げたケースでは、赤字を繰り越しできるかできないかによって、支払う税金に大きな違いが生じます。

事業所得がマイナスということは、事業で得た収入よりもかかった経費のほうが多い、いわゆる「赤字」だということです。

赤字を繰り越しできない場合でも、1年目と2年目は赤字なので税金を支払う必要がありません。しかし3年目は、200万円の所得に対してかかる税金を支払う必要が出てきます。

一方、赤字を繰り越しできると、1年目と2年目の税金を支払う必要がない点は同じですが、3年目の200万円の所得を、繰り越しておいた1年目と2年目の-100万円ずつの所得と相殺して0円にできるため、3年目も税金を支払う必要がなくなるのです。

開業して間もないころは赤字になるケースも多いですが、赤字の繰り越しを上手く活用することで、大きな節税効果が期待できるでしょう。

●家族への給与を経費として計上できる

青色申告を行うことで、事業主が生計を同じくする家族に支払った給与を、経費として計上できるようになります。

給与額は仕事内容に応じたものである必要があるので、家族に対して高額な給与を支払ったことにして所得を過剰に圧縮することができるわけではありませんが、それでも高い節税効果が期待できるでしょう。

なお、家族に支払った給与を経費計上するためには、別途「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出が必要なので、そちらも忘れずに提出してください。

●少額減価償却資産の特例が認められる

一般的には、業務のために購入した資産は、取得価額が10万円未満であればその年の経費として計上できます。10万円以上の資産は「減価償却資産」として、規定のルールに則って数年にわけて経費に計上するのが原則です。

しかし、青色申告を行っていれば、「1個あたり30万円未満の少額減価償却資産に関して、購入・使用した年度に一括して経費に計上することができる」という「少額減価償却資産の特例」が認められます。

利益が多く出た年に30万円未満の資産を購入すれば、この特例を活用することで購入費用をすべてその年度に経費計上できるため、節税効果が期待できるでしょう。

青色申告しないとどうなる?

青色申告承認申請書を提出しないと青色申告は行えず、確定申告を白色申告で行うことになります。

青色申告と白色申告の違いとして挙げられるのは、主に以下の通りです。

・ 事前申請→青色申告:必要、白色申告:不要
・ 記帳方法→青色申告:複式簿記、白色申告:簡易簿記
・ 確定申告時に必要な書類→青色申告:確定申告書B、青色申告決算書、白色申告:確定申告書B
・ 所得控除額→青色申告:最大65万円、白色申告:10万円

青色申告を行うことによる控除や赤字の繰り越しといったメリットは、すでに触れた通りです。

事前申請が必要なことや、記帳方法が複雑になることで多少の手間が増える可能性はあるかもしれません。しかし、それを超えるだけの数々のメリットがあるため、基本的には青色申告を行うのがおすすめです。

青色申告承認申請書の書き方や提出方法

青色申告を行うと決めたのであれば、必要書類に詳細な情報を記入して提出しなければなりません。

青色申告を行うために提出が必要な「青色申告承認申請書」の書き方や提出方法について、以下で説明します。

青色申告承認申請書の書き方や提出方法

●青色申告承認申請書の取得方法・提出方法・提出期間

青色申告承認申請書は税務署の窓口で受け取る、もしくは国税庁のサイトからPDFで取得できます。

提出場所は店舗や事務所の所在地を管轄する税務署となっており、持ち込む場合は営業時間中なら窓口、夜間は「時間外収納箱」へ提出する形で、郵送での提出も可能です。

提出期間は事業開始日から2ヶ月以内となっているため、開業前後にやることはたくさんありますが、忘れずに提出するようにしましょう。

PDFの取得はこちらから
所得税の青色申告承認申請書

●青色申告承認申請書の書き方

青色申告承認申請書には記載すべき欄がたくさんあるので、どのように記入していくべきか悩んでしまうかもしれません。

記入方法に迷った際には、以下に示す通りの順番で記載していきましょう。

① 青色申告承認申請書を提出する管轄の税務署名と提出日を記入する
② 氏名・生年月日・納税地の住所などを記入する
③ 青色申告を開始したい年度を記入する
④ 店舗が複数ある場合はそれらの名称と住所を記入する(ひとつの場合は空欄)
⑤ 所得の種類にチェックを入れる(不動産所得や山林所得がない場合は事業所得のみにチェック)
⑥ 過去に青色申告承認の取り消しを受けたり取りやめたりしたことがある場合はチェックを入れて年月日を記入する(とくにない場合は「無」にチェック)
⑦ 青色申告承認申請書を提出する年の1月16日以降に個人事業を新規開業する場合はチェックを入れて年月日を記入する(すでに開業している場合は空欄)
⑧ 相続などで事業継承した場合は、相続開始年月日と被相続人の名前を記入する(とくにない場合は「無」にチェック)
⑨ 青色申告により65万円の控除を受けたい場合は「複式簿記」に、10万円の控除でよい場合は「簡易簿記」にチェックを入れる
⑩ 65万円の控除を受けるためには「現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳・預金出納帳・総勘定元帳・仕訳帳」にチェックを入れる(10万円の控除でよい場合は現金出納帳のみにチェック)
⑪ 特記事項があれば記入する
⑫ 確定申告の代行を税理士に依頼する場合は税理士の名前と連絡先を記入する(とくにない場合は空欄)

上掲したリストを参考にして、青色申告承認申請書の記入を進めていきましょう。

開業届と青色申告承認申請書を提出して確定申告を青色申告で行おう

青色申告とは、確定申告の方法の一種を指します。青色申告には白色申告に比べて多くのメリットがあるため、特別な事情がないのであれば確定申告は青色申告で行ったほうがよいでしょう。

青色申告を行うためには、開業届と青色申告承認申請書の提出が必要となるので、忘れずに提出してください。

しかし、開業届も青色申告承認申請書も、記入しなければならない部分が多いため、自分一人では正しく記入できているかわからず不安に思うかもしれません。

そのようなケースでは、開業準備を支援してくれるサービスを活用してはいかがでしょうか。

「canaeru(カナエル)」では、開業届や青色申告承認申請書といった、開業時に提出する書類の書き方に関するサポートを受けられるだけでなく、開業時に必要な情報の収集を行うことも可能です。

個人事業主として開業を目指すにあたって、心強いサポートが欲しいと考えている方は、ぜひ「canaeru(カナエル)」の利用をご検討ください。

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この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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