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飲食店法人化のメリットとデメリット|開業と節税について知る

起業時から節税対策!法人化のメリットデメリットと会社形態を決定する方法とは?_記事画像

飲食店などを会社形態にしようとする場合に、最初に決定しなければならないのが会社の形態です
。会社には「株式会社」、「合同会社」、「合名会社」、「合資会社」の4種類があります。
(有限会社は平成18年5月の法改正により新規で設立することができなくなりました)
それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
また、貴方が起業しようとしている事業は、法人、個人事業主、どちらに向いているのでしょうか。

事業の形態は経営に大きく関係します。
また、3年程度に倒産や事業が破たんすることが多いのも、この事業の形態に関係してきます。

ポイントは節税対策!法人化するメリットとは?

法人と一口に言っても数多くの種類がありますが、法人化するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
まずは、法人化するメリットについて見ていきます。

節税対策

個人事業主ではなく、法人化する人の中で最も多い理由の1つとして挙げられるのが節税対策になるということです。
例えば、個人事業主として飲食店の経営を行っていた場合には、経費などを差し引いた利益に所得税が課されるため、最大で45%(住民税を加算すると55%)課税されることになります。
このように、所得税には所得が多くなるほど税率が上がるという「累進税率」が採用されています。
一方、法人税には法人の規模や課税所得に応じて2種類の税金が課せられる「比例税率」が採用されています。
法人税は、所得税のように細かく分類されておらず、上限が25.5%であるため、場合によっては大きな節税効果が期待できるでしょう。

有限責任にできる

個人事業主として事業を行う場合には、会社の経営が悪化した際の仕入れ先への未払金や金融機関などからの借入金などは個人の負債として背負うことになります。
そのため、もし経営が悪化した場合は、住居を売却したり車を売却したりして、これらの返済を行う必要があります。
一方、法人化していた場合には、事業で生じた損失はあくまでも法人の損失として扱われるのが一般的です。
そのため、個人として会社の保証人になっていない限り有限責任にできることが大きなメリットと言えるでしょう。

信用力が上がる

個人事業主として事業を始める場合には、複雑な手続きを必要としないため、誰でも簡単に始めることができます。
しかし、法人化する場合には、事業計画などを立てて、法人登記を行う必要があるため、手間が全く異なります。
逆に言うと、これらの法人化に必要な手続きが疎かになっていると法人登記を受け付けてもらうことができません。
そのため、「法人化できた=信用力がある」と判断されるため、金融機関などからの融資を受けやすくなるでしょう。

検討するには、まずは会社形態ごとの違いを知ることから

会社には4つの形態がありますが、実際には、ほとんど株式会社か合同会社の形態が選択されています。
合名会社や合資会社は、その知名度が低いだけでなく、無限責任社員の責任が重く、ほとんど個人事業主の集まりと変わらないためです。
これら4種類の会社の違いを比較してみます。

株式会社

株式会社は資本金を株式の形で集めて経営資金として運用する形態を持つ会社のことです。出資者はすべて有限責任となります。
ちなみに株式会社における出資者のことを株主といいます。
また、出資者とは別で会社の運営をする「取締役」が選任されますが、株主総会にて株主の議決権を行使することで、会社の経営に大きな影響力を持ちます。

まとめ
■出資:金銭その他財産
■出資者:1人以上
■会社の代表者:代表取締役
■定款の認証:必要

合同会社

合同会社では株式会社と同様に出資者が出資した額を限度として責任を負います。
最低限の設立費用に株式会社が約20万円必要なのに対し、合同会社だと約6万円と安く、株主総会や決算公告の必要がないことや、役員に任期がないことなど、事務作業や手続きのコストが株式会社に比べ軽くなります。
また出資者全員で会社の重要事項を決定しますが、定款にて別の定めをすればこの限りではありません。

まとめ
■出資:金銭その他財産
■出資者:1人以上
■会社の代表者:原則は各出資者
■定款の認証:不要

合資会社

合資会社とは出資した額を限度として責任を負う有限責任者と、出資した額に関係なく無限に責任を負う無限責任者の2種類の出資者から構成される会社です。
株式・合同会社の社員は有限責任のみを負うため、責任の重さに関して大きな違いがあります。
また合資会社の出資者は会社の運営と代表権を有します。
※定款にて別の定めをすればこの限りではありません。

まとめ
■出資:(有限責任社員)金銭その他財産
(無限責任社員)金銭その他財産・労務信用も可能
■出資者:有限及び無限責任者を各1名以上
■会社の代表者:原則は各出資者
■定款の認証:不要

合名会社

合名会社とは無限責任の社員だけで構成され、原則として社員全員が会社の代表者となります。いわば個人事業者の集まりのようなもの。万一のときは会社の借金すべてに社員全員が連帯責任を負います。よって家族や親しい知人など、関係の深い少人数で始める事業に適した会社です。

まとめ
■出資:金銭その他財産、労務信用
■出資者:1人以上
■会社の代表者:原則は各出資者
■定款の認証:不要

法人化するデメリットとは?

法人化することで、節税効果がある、信用力が上がる、有限責任にできるなどのメリットがありましたが、デメリットはあるのでしょうか?
法人化するデメリットについて見ていきましょう。

赤字の場合でも税金の支払いがある

個人事業主の場合は、赤字経営になっていると、課税対象である利益がない状態であるため、所得税や住民税などの課税が行われません。
しかし、法人に対して課される法人住民税は赤字であっても課されます。
そのため、赤字で経営が厳しい状態でも課税されてしまうことがデメリットと言えるでしょう。

社会保険の加入が必須になる

個人事業主の場合には、5名以上雇用していないのであれば、健康保険や厚生年金の加入は強制ではありません。
しかし、法人化すると、雇用人数の多い少ないに関係なく強制加入になるので注意が必要です。
社会保険に加入するということは、健康保険や厚生年金の保険料を会社と従業員で折半をします。
法人化によって社会保険加入による手厚いサポートを受けることができる一方で、人件費の負担が大きくなるため、経営が厳しい場合にはさらに大きな影響を受けることになるでしょう。

交際費を全額損金にできない

個人事業主の場合には、手掛けている事業と関連しているのであれば、交際費として全額を損金として経費に計上することが可能です。
しかし、法人の場合には、飲食代のみを50%まで損金として経費に計上できるといったように上限が設けられています。
法人化によって経費として計上できる項目が増える一方、個人事業で多額の交際費を使用していた場合や資本金が1億円超の個人事業主が法人化する場合には、損金に算入できる交際費が減少することがデメリットと言えるでしょう。
また、法人化することで、これらの経費などの会計処理が個人事業主よりも複雑になります。
これまでは、個人で確定申告を行って無駄な支出を抑えていた人でも、法人化した場合には税理士に確定申告を依頼することが多くなるため、会計処理にかかるコストが以前よりも多くなってしまうこともデメリットと言えるでしょう。

最終的にどのような判断で会社を決めるのか?

ここでは、どれを選ぶかを判断する上で重要な点に絞って、説明してきました。
ご自身の事業を今後どのようにしたいのか、広くお金を集めたいのか、経営の決定権をどうしたいのか、またメリットとデメリット等、よく考えて判断する必要があります。
事業計画を作成する時、例えばコンサルタントなどに相談をし、事業開始時から法人形態にした方がいいのか、最初は個人事業主で開始して、どこかのタイミングで法人のするのかなどを確認するとベストです。
法人と個人事業主の最大の違いは納税になるわけですが、これはかなり専門的な知識を要します。
事業を始めるに当たって投資した金額や、自らの資産、従業員の数やその性質など人によって違うものを鑑みて決定する必要もあります。
自分で調べただけでは分からないことや、探しきれていないことも多く、コンサルタントに頼んで試算、助言を得る方が結果として得する…ということも多いのが実状です。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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