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経営指標の活用方法を解説!具体的な種類や計算方法を一覧で紹介

経営指標の活用方法を解説!具体的な種類や計算方法を一覧で紹介

企業や店舗の経営を行う上で「経営指標」という用語を耳にして、「何に使うの?」「活用方法は?」と疑問を抱いている方は多くいらっしゃるでしょう。

経営指標とは企業や店舗の経営状態を数値化したものであり、現在の経営状態を確認する際に役立ちます。

では、実際に経営指標を活用しながら経営を行いたい場合、経営指標はどういった方法で確認すれば良いのでしょうか。

この記事では、経営指標を知るために必要なものや、経営指標の種類について紹介します。具体的な計算方法も解説するので、経営状態の確認を行いたい方はぜひご一読ください。

経営指標とは企業や店舗の経営状態を把握するためのもの

経営指標とは、企業や店舗の経営状態を数値で示した指標のことを指します。

企業や店舗の経営状態は一定ではなく常に変動するため、細かく把握するのは難しいものです。しかし、財務諸表をもとに企業や店舗の状況を数値化することで、現在の具体的な経営状態を把握できます。

また、具体的な経営状態を把握すれば、経営の改善点や伸ばすポイントを明確にでき、企業や店舗の発展にも繋がります。より計画的に事業を行うためにも、経営指標を活用して経営状態を把握しましょう。

●経営指標を確認するタイミング

経営指標を確認するタイミングは企業や店舗によってそれぞれですが、少なくとも半年から年に1回など、定期的に確認することをおすすめします。経営指標を定期的に確認しておけば、来年度に企業や店舗をどう運営すべきかが見えてくるでしょう。

また、経営指標は新しく始めた取り組みの成果を確認する際にも便利です。たとえば、飲食店で新メニューを追加した場合、経営指標を活用することでそのメニューが店舗にもたらした成果を細かく確認できます。

さらに、経営が上手くいっていないと感じたときも、経営指標を確認するべきタイミングだと言えるでしょう。数値化された経営指標を確認すれば、経営が上手くいかない原因や改善点を把握しやすくなります。

経営指標を知るために準備するもの

経営指標を知るためには、財務諸表(決算書)が必要です。財務諸表に記載された数値を掛け合わせて計算すれば、さまざまな指標を確認できます。

ここからは、一般的に使用されている財務諸表の種類を紹介するので、経営指標を確認したい方は用意しましょう。

●キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書とは、企業や店舗のお金の流れをまとめた資料のことです。

営業活動・投資活動・財務活動の3区分に分けて記すのが一般的で、キャッシュフロー計算書の数値を確認することで、企業や店舗のお金の増減といった経済状況を細かく把握できます。

●賃借対照表

賃借対照表とは、企業や店舗の財政状態を示した資料のことです。

左側に資産、右側に負債や資本をまとめることで、お金がどのように運用されているのかを確認できるようになっています。

●損益計算書

損益計算書は、企業や店舗の売上・利益を管理するための資料です。

企業や店舗の1年間における「売上」と「売上を出すためにかかった費用」「残った利益」といった内容を確認できます。

経営指標の種類

経営指標には、主に収益性・安全性・活動性・生産性・成長性の5種類があります。それぞれの指標で確認できる内容は下記のとおりです。

・ 収益性:店舗や企業がどれほどの利益を出せているのか
・ 安全性:店舗や企業の財政面は安全なのか
・ 活動性:店舗や企業の資本を使い、どれほど効率的に売上を出せているのか
・ 生産性:人材や設備などに投資した量に対して、どれほどの価値を生み出せたか
・ 成長性:店舗や企業がどう成長してきたか、これからどう成長できるのか

どれも経営を行う上で、把握しておきたい項目です。次の項目ではそれぞれの指標や計算方法を順番に解説するので、ぜひ参考にしてください。

収益性の経営指標一覧

企業や店舗の収益力は、経営を続けるためにも必要不可欠な要素です。ここから、収益性に関する主な経営指標を見ていきましょう。

●総資本経常利益率

総資本経常利益率は、投資した資本が生んだ利益を示したものです。総資本経常利益率が高いほど、資本を効率良く使って利益を生み出せていると判断できます。

以下の式で計算が可能です。

総資本経常利益率(%) =経常利益÷総資本×100

●売上高経常利益率

売上高経常利益率は、企業が収益をあげる力を判断する指標で、売上高に対する経常利益の割合を示しています。

計算式は下記の通りです。

売上高経常利益率(%) =経常利益÷売上高×100

●光熱水料対売上高

光熱水料対売上高は、売上の中における光熱費の割合を示したものです。多くの光熱費が発生する飲食店などを経営している方にとっては、収益性を確認する上で大切な要素となります。

計算式は下記の通りです。

光熱水料対売上高(%)=光熱水料÷売上高×100

●損益分岐点比率

損益分岐点比率とは、損益分岐点売上高がどこに位置しているかを示したものです。損益分岐点比率が低いほど、売上高が減少した際に赤字になりにくいとされています。

計算式は下記の通りです。

損益分岐点比率(%) =損益分岐点売上高÷売上高×100

安全性の経営指標一覧

安全性の経営指標は、店舗や企業の支払い能力を測り、財政面は安全かという点を把握するための指標です。

支払い能力が高いほど倒産のリスクが低く、安定した経営ができていると言えるでしょう。以下で具体的な指標の種類を紹介します。

●流動比率

流動比率とは、流動負債に対してどのくらいの流動資産があるかという割合を示すものです。流動比率が高いほど支払い能力が高く、企業や店舗の経営の安全が保たれていると判断できます。

計算式は下記の通りです。

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

●自己資本比率

自己資本比率は、総資本における自己資本の割合を示したものです。自己資本比率を確認すると、経済面でのバランスが取れているかどうかを把握できます。

計算式は下記の通りです。

自己資本比率(%)=自己資本÷総資本(負債+純資産)×100

●固定比率

固定比率とは、固定資産における自己資本の割合を表す比率のことです。一般的に、100%を下回っていれば「企業や店舗の固定資産を自己資本でカバーできている」と判断できるため、財政面の安全性は高いと言えます。

計算式は下記の通りです。

固定比率(%)=固定資産÷自己資本×100

●負債比率

負債比率とは、自己資本に対する負債の割合を示したものです。割合が低い場合は「返済する負債が少ない」ことを意味するので、経済面の安全性が高いと判断できます。

計算式は下記の通りです。

負債比率(%)=負債÷自己資本×100

活動性の経営指標一覧

活動性は、企業や店舗が自らの資本でいかに効率的に売上を出せているのかを確認するための指標です。活動性が高いほど、資本を上手に使って売上を出せていると判断できます。

ここからは、活動性の主な指標を紹介します。

●総資本回転率

総資本回転率とは、資本をどれだけ有効に活用できているかをあらわす指標です。回転率が高いほど、効率よく売上を出せていると判断できます。

計算式は下記の通りです。

総資本回転率(回)=売上高÷総資本

●流動資産回転率

流動資産回転率は、流動資産が企業や店舗の収益によってどれくらい回転しているかを示したものです。回転率が高いほど、流動資産が有効に稼働していると言えます。

計算式は下記の通りです。

流動資産回転率(回)=売上高÷流動資産

●固定資産回転率

固定資産回転率とは、企業や店舗の固定資産を有効に利用できているかという点を売上高と比較して示したものです。低すぎる場合は余計な固定資産が存在する可能性があるため、保有するべきなのか見直しましょう。

計算式は下記の通りです。

固定資産回転率(回)=売上高÷固定資産

●棚卸資産回転率

棚卸資産回転率は、棚卸資産の回転効率を示すものです。棚卸資産回転率が高いほど、店舗や企業で行う商品の仕入れ、販売が効率的にできていると判断できます。

計算式は下記の通りです。

棚卸資産回転率(回)=売上高÷棚卸資産

生産性の経営指標一覧

企業や店舗の経営を行うためには、人材や設備などに投資する必要があります。その投資量に対して、どれほどの価値を生み出せたかを確認できるのが生産性の指標です。

主な生産性の指標について、具体的な種類を見ていきましょう。

●売上高付加価値率

売上高付加価値率は、売上高に占める付加価値額の割合を示したものです。売上高付加価値率が高いほど新しく創造した価値の割合が大きく、高い生産性を維持していると判断できます。

計算式は下記の通りです。

売上高付加価値率(%)=付加価値額÷売上高×100

●労働分配率

労働分配率は、企業や店舗の利益がどのくらい人件費として従業員へ分配されたのかを示したものです。労働分配率が低いほど、人件費を抑えつつ利益を出せていると言えます。

計算式は下記の通りです。

労働分配率(%)=人件費÷付加価値額×100

●労働生産性

労働生産性とは、労働者1人あたりの生産性を示したものを指します。数値が高いほど労働者1人あたりの生産性が高く、効率良く生産が行えている状態です。

計算式は下記の通りです。

労働生産性=生産量もしくは付加価値額÷労働者数

成長性の経営指標一覧

成長性の経営指標を活用すれば、店舗や企業が具体的にどう成長できたか把握できます。これからの目標を具体的に定めるためにも、ぜひ確認しましょう。

ここからは、成長性の経営指標の概要と計算式を紹介します。

●売上高成長率

売上高成長率は、売上高が前期の売上高に比べてどれだけ伸びているかを示したものです。増加率が高ければ企業や店舗が成長できていると言えますが、低い場合は原因を分析して売上増加を目指しましょう。

計算式は下記の通りです。

売上高成長率(%)=(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高

●経常利益成長率

経常利益成長率は、前期の経常利益に対して当期の経常利益がどのくらい伸びているかを示したものです。売上が高くても、利益を得られていなければ意味がありません。安定した収入を得るためにも、しっかり確認することをおすすめします。

計算式は下記の通りです。

経常利益成長率(%)=(当期経常利益-前期経常利益)÷前期経常利益×100

●総資本増加率

総資本増加率とは、総資本が前期に対して当期はどれだけ伸びているのかを示したものです。企業や店舗の規模を具体的に確認したいときに役立ちます。

計算式は下記の通りです。

総資本増加率(%)=(当期総資本-前期総資本)÷前期総資本×100

●純資産増加率

純資産増加率とは、前期と比較したときにどのくらい純資産が拡大したかを示したものです。数値が高いほど自己資産を伸ばせていると判断できるため、店舗や企業の安定性を保ちつつ成長していると言えます。

計算式は下記の通りです。

純資産増加率(%)=純資産増加額÷基準時点の純資産残高×100

経営指標を確認する際の注意点

経営指標は企業や店舗の経営状態を把握したいときに便利ですが、経営指標の数値だけに頼りすぎないよう注意してください。企業や店舗の経営における全体像の中には、経営指標の数値だけでは見えない部分もあるためです。

たとえば、従業員の質など人的なものは経営指標の数値を見ても分かりません。経営指標の数値だけで経営の改善点を探そうとすると、原因が従業員の人間関係や質にある場合に気付くことができず、誤った判断を下してしまう可能性もあるでしょう。

店舗や企業の経営状況を調べる際には、経営指標による数値だけでなく現場の状況も把握した上で確認することをおすすめします。

経営指標を確認する際の注意点

経営指標を確認してより良い方向に進める企業・店舗を目指そう

経営している企業・店舗の細かい経営状況を把握すれば、現在の方針のまま事業を進めて良いのか、改善するべき点はあるかなど、さまざまなことが見えてきます。より良い方向に進んでいくためにも、ぜひ経営指標を活用しましょう。

また、これから経営を始める方も、経営指標の確認方法を知っておけば開業後の方針が定めやすくなるため、この機会に指標の内容を覚えておくことをおすすめします。

ただし、経営を成功させるには入念な開業準備も必要です。「canaeru(カナエル)」のような開業を支援するサービスの活用も検討しつつ、開業へ向けての不安を解消させながら準備を整えましょう。

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この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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