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店舗内装工事にかかるお金は1坪30万円?内装工事を知ってコストを抑える方法

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開業する際の内装工事にはいくらぐらいかかるのでしょうか?初めての人はもちろん、経験があっても、なかなか簡単には予測がつかないものです。内装工事分野は専門性が高く、業者に見積依頼をしたとしても、はたしてそれが高いのか、安いのかという判断も難しいです。しかし初期費用を抑える大きなポイントはここにあると言っても過言ではありません。

飲食店の「新装」の場合

店舗内装工事には大きく分けても下記のような段階が存在します。
・設計
概ねのデザインを元に、図面を使って実際に設計します。
・仮設
工事の前に、建物を傷つけない為の養生やマスキング、工事期間中に使用する仮囲いや足場の設置などを行う必要があります。
・解体(スケルトン物件の場合は不要)
 什器の撤去や床の仕上げ材、壁、天井、クロス、間仕切りの撤去・処分を行い、建物をスケルトン状態に戻す作業です。元の内装を利用する場合や、元々スケルトン物件の場合は発生しません。
・施工
いよいよ店舗を形にしていきますが、この内容も、左官工事や木工造作、ガラス工事、塗装工事など、多様な作業に分類されます。
・設備調整
 空調設備やインフラの設備も、内装と大きく関係しています。動線や営業オペレーションを想定した設備の調整が必要です。

内装工事の見積もりの場合、落とし穴としては、施工費にばかり目がいくことです。棚をここに作るには、カウンターをこの形に設置するには、壁をこの色にするには、というためのお金がそこには含まれますが、実際には付随する図面制作費や解体作業費などが必要なのか、という事もしっかりと覚えておきましょう。
内装工事費はデザインへのこだわりや物件状態などによって大きく変わります。参考までに相場として、15坪くらいの飲食店の新装の場合、1坪30万円~50万円が多くみられる価格帯とされています。またこの半分は水回りや電気、ガスなどの設備工事に費やされると考えていいでしょう。

内装工事を行う業者による違い

内装工事を行う業者は、「設計と施工の両方を行う」「設計または施工のどちらかのみを行う業者」「設計も施工も外部に委託する業者」の大きく3つに分類されます。それぞれどんな違いがあるのかについて詳しく見ていきましょう。

設計と施工の両方を行う業者

建築士と技術者の両方が在籍している業者の場合は、設計と施工の両方を行うことが可能です。設計と施工の両方を行う業者の場合には、設計者と施行者間の連携を取りやすくなるため、工事期間が延びてしまう、施工ミスなどのトラブルを防ぐことが期待できます。また、設計と施工が分かれてしまうことによる委託費用や中間マージンなどが発生しないため、費用を抑えることができるでしょう。

設計または施工のどちらかのみを行う業者

「設計を自社で行い、施工を外部業者に委託する」あるいは「設計を外部に委託し、施工を自社で行う」といったように、設計または施工のどちらかのみを行っている業者がいます。どちらか一方を外部に委託することで委託費用が発生することになるため、設計と施工の両方を行う業者に依頼する場合よりも、費用が多くなってしまうことがデメリットとして挙げられます。しかし、それぞれの専門性を活かしながら内装工事を行うことになるため、高品質な内装工事が期待できることが大きなメリットと言えるでしょう。

設計も施工も外部に委託する業者

「設計も施工も外部に委託する業者?」と疑問に感じた人もいるかもしれませんが、開業のコンサルタントを行っている業者などがこれに該当します。設計も施工も外部に委託する業者は、内装工事のサポートだけでなく、店舗の立地の選定や開業手続きなどのサポートも行ってくれます。そのため、開業に必要な準備を速やかに行うことが期待できる一方、設計や施工を行う外部業者を複数使うため、中間マージンを多く取られていても気づかない可能性があります。また、業者が直接内装工事を行っているわけではないため、納得のいくまでコンサルタントと話し合っておきましょう。

業者選びの3つのポイント

内装工事は選んだ業者によって費用だけでなく仕上りも大きく異なってくるため、どこの業者に依頼するかが重要と言えます。業者を選ぶ際には「工事保証がついているかどうか」「施行事例が豊富かどうか」「店舗に近い業者かどうか」という3つのポイントが重要です。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

工事保証がついているかどうか

工事保証とは、内装工事が終わった後、万が一不具合があった場合に業者が補修してくれることを保証するものです。例えば、打ち合わせの際に決めた内容が内装工事に盛り込まれていなかった場合などには、工事保証が付いていないと、結果的に他の業者にその補修や追加工事を依頼することになるため、追加費用が発生してしまう可能性があります。このような無駄な追加費用を生じさせないためにも、工事保証を付けてくれる業者に内装工事を依頼しましょう。

施行事例が豊富かどうか

業者によっては自社のホームページやパンフレットなどに施行事例を載せているところもあります。施行事例が豊富ということは、それだけ経験が豊富な業者であるため、安心して依頼できると言えます。また、施行事例が豊富であれば、施行事例を見ながら打ち合わせを行うことが可能です。似たような内装工事を希望する場合には、既に一度行った内装工事であるため、打ち合わせの時間の短縮にもつながるほか双方の意思疎通のミスを防ぐことにつながるでしょう。

店舗に近い業者かどうか

店舗から離れている業者の場合は、相談したいことがあってもなかなか相談しづらいだけでなく、万が一内装工事が完了した後にトラブルが生じた場合でも、早期に対応してもらいやすいと言えます。
同一店舗で長く経営することになった場合には、経年劣化によって劣化した内装の修繕を行ったり、〇周年といったきりのいいタイミングで内装をリニューアルしたりする場合があります。開業後の内装工事は、開業時の内装工事を行った業者に依頼しなければならないというわけではありませんが、開業時に関わってくれた業者であれば、どんなコンセプトの店舗なのかも理解してくれやすいです。開業後もより良い店舗経営を行っていくには、店舗近くで、長く付き合っていくことができる業者に依頼するのもポイントと言えるでしょう。

内装工事費や坪単価を低く抑える方法は?

居抜き物件を活用

「居抜き」とは前のテナントによる内装や造作、設備などがそのまま残されている物件。居抜きの場合、設備の買い取りが発生しますが、スケルトン(内装などを全て除いた状態の物件)より初期費用は安く済みます。
居抜き物件を見る際は、厨房がそのまま使えるのかをまず確認しましょう。自分の希望する位置や大きさでない場合、当然ながら工事が必要になり、結果的に費用がかさんでしまうからです。

最低でも3社以上で見積もり比較をする

業者を決定する際にはできれば3社以上の業者に見積りを依頼するとよいでしょう。内装工事の相見積りを取り、複数の業者を比較します。また、複数の業者からの意見を聞くことで、自分の店舗に何が必要なのかも洗い出すことができます。

内装工事を見越して物件探し

自分が求める物件の条件によっては内装工事費が高くなり、お店の成功が確約されていればいいですが、そうでなければ、リスクも高くなります。店舗内装工事費用も含めて、物件の予算を決めるとスムースかもしれません。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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