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オープンキッチンは、飲食店によく見られるお店のスタイルです。
シェフのパフォーマンスを直接お客様に楽しんでもらえるメリットがあります。ただし、同時にお店の衛生管理体制もお客様に見られます。不衛生な印象を与えてしまうと、お客様が来店しなくなるきっかけにも。
今回は、保健所の衛生面に関するチェック基準からみる、清潔感のあるオープンキッチンの演出方法をご紹介します。オープンキッチンとは
オープンキッチンは、壁で仕切られていないキッチンのことで、レストランであればお客様のいる席からキッチン内を見ることができるというキッチンとなっています。かなり魅力が多いキッチンタイプであることから、近年ではお店だけでなく一般家庭でもこのキッチンスタイルが取り入れられることが多くなってきています。
クローズキッチンとは
反対にクローズキッチンは、まるでひとつの部屋のようなキッチンのことを示しており、レストランであればお客様からキッチン内がほぼ見えないような形となっています。飲食店では基本的にこのクローズキッチンが多く活用されてきています。
オープンキッチンのメリット・デメリットについて
オープンキッチンのメリット・デメリットについて紹介をしていきます。
メリット
・お客様から安心感や信頼感を得られる
キッチンを見えていれば、スタッフがどのようなことをしているのか常に見ることができるので、お客様からは安心感や信頼感を得ることができます。
・お客様が調理風景を身近で楽しめる
レストランにおいて調理風景はひとつのパフォーマンスでもあり、お客様からすれば料理を待つ間楽しむことができます。
・調理しながらお店全体を見回すことが出来る
レストランの場合、例えばコース料理だと次の料理をいつ出せばいいのか常に様子を伺い、タイミングの良いところで提供をしなければなりません。しかしながら、オープンキッチンだと料理をしながらいつでも気軽に様子を伺うことができるのでスムーズに作業を進めることができます。
・従業員がよりきちんとできる
常にお客様からの目があるので、サボる従業員も出てこずきちんとした従業員を育成することができます。デメリット
・見栄えが常に求められる
オープンキッチンは、その名の通りオープンになっているキッチンであることから、常にお客様から見えていますので、清潔感など見栄えを綺麗にしておく必要があります。
・お店の内側が全て見えてしまう
オープンキッチンであることから、隠れる場所がありませんので、従業員の態度・話し声・料理の仕方・清潔感全てがオープンとなってしまいます。保健所が見ている衛生チェックのポイント
保健所の店舗チェックは、飲食店を開業する際に必ず受けるものです。この審査をクリアしなければ、開業することができません。衛生管理面は、飲食店経営において最も重要なポイントの一つです。そのため、保健所は入念なチェックを行うのです。
保健所が見ている衛生チェックのポイントを何点かご紹介します。食器や食品の保管体制
食器や食品は、扉付きの設備で清潔に保管しましょう。これは、食品の安全性に関する法律「食品衛生法」の中で義務付けられた保管方法です。保管設備自体にも、油やほこりなどの汚れがないか確認しましょう。
衛生管理は、オープンキッチンの飲食店の成功を左右する重要な要素です。
食べおわった食器の管理、従業員の立ち振る舞いなどは、お客様が店に抱く印象を決定付けます。お客様に衛生面での安心感を与えるために心がけるべきこととは何でしょうか。ふたで上部を覆うことができるゴミ箱がある
ゴミ箱は、衛生面に考慮し、ふた付きの頑丈なゴミ箱を用意しておきましょう。ゴミ箱は、長年使用していると、汚れがこびりついたり、臭いがついたりします。そうした場合は、新しいものに交換しましょう。
従業員が適切に手洗いできる環境
食材を扱う上で、手の清潔感を維持することは欠かせません。そのため、適切に手洗いや消毒ができる設備があるかどうかがポイントとなります。その基準は、シンクが2槽あってお湯がでること、とされるケースが多いです。シンクが1槽の場合、食器洗浄機の有無がチェックポイントとなります。
従業員数に見合った数のトイレ
トイレは衛生管理上、注意すべき場所です。そのため、衛生上問題がない場所に、従業員数に見合う数のトイレを設置しなければなりません。また、流水式の手洗い場の設置(消毒剤を含む)なども重要なポイントです。
更衣室と調理場は分ける
飲食店では、更衣室やロッカーなどの従業員の着替え場所を設けなくてはなりません。万が一、更衣室と調理場が一緒になっていた場合、再審査になることがあります。
他にも、掃除のしやすさ、店内の明度、換気、ねずみや害虫などの侵入防止設備などが、保健所のチェック項目となっています。保健所が設ける項目は特別なものではなく、いずれも清潔に営業できるかをチェックするための基本的な項目です。
清潔な店内を保つことは、食中毒の発生や害虫によるトラブルをはじめとする様々なリスクを抑止することができます。今一度、これらの項目を中心とした衛生管理体制をチェックしてみてください。清潔感のあるオープンキッチンづくりの心得
衛生管理は、オープンキッチンの飲食店の成功を左右する重要な要素です。
食べおわった食器の管理、従業員の立ち振る舞いなどは、お客様が店に抱く印象を決定付けます。お客様に衛生面での安心感を与えるために心がけるべきこととは何でしょうか。調理スタッフの身だしなみはマニュアルで統一
調理スタッフの身だしなみや振る舞いは、重要です。スタッフが髪の毛にふれた手で食材に触っていたり、長く伸ばした髪をゆらしながら調理していたら、お客様はどう思うでしょうか。オープンキッチンの調理スタッフはとくに、お客様に常に見られているという意識をもたなくてはなりません。
調理スタッフの身だしなみを統一するために、マニュアルを作成しましょう。例えば、調理場に入る前の準備、正しい手洗いの仕方、服装など。
お客様からの見え方が良くなるのはもちろん、食中毒などのトラブルを未然にも防ぐことにつながります。調理器具や食材の管理を徹底
毎日の業務のオペレーションとして、調理器具や食材の管理は欠かせません。調理器具は、お客様が直接使うもの、食材は直接口に入れるものです。汚れた食器類を放置していたり、食材を冷蔵庫に入れずに放置していたりすると、お客様に悪い印象を与えます。また、傷んだ食材や汚れた調理器具を使ったことで、食中毒をはじめとするトラブル発生のきっかけになる場合もあります。使用済みの食器類の整理整頓の仕方や食材の管理方法について、従業員統一のルールをきめておきましょう。
HACCPシステムを採用する
HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Point(危害分析に基づく重要管理点)の略です。食中毒の発生や異物混入を防ぐのを目的とした、原材料の受入から最終製品までの各工程を監視・記録する工程管理の手法です。一般的な衛生管理を実施したうえで、「衛生管理計画」を作成します。これは、重要な衛生管理ポイントや管理基準を決定して、記録の維持管理などをする計画です。食品ごとの衛生管理の記録付け、問題点の改善などに役立ちます。
このHACCPシステムは、2020年に義務化される見通しとなるなど、その管理体制が重要視されているものです。オープンキッチンの飲食店にとって、お客様に見られる食材の衛生管理体制は最優先されるべきことです。一早いHACCPの導入を検討しみるのも良いでしょう。清潔感演出の鍵は「水」
飲食店の印象は、味、接客、外観、内装など様々な要素によって決まります。その中でも、オープンキッチンの飲食店を清潔に見せるコツは、水にこだわることです。水は、食材や食器、手洗いなど衛生面を支える要です。水へのこだわりをアピールポイントとしている飲食店も多くあります。
水は、お客様に衛生面での安心感を与える上で重要なものなのです。浄水器を導入する
水へのこだわりを示す簡単な方法は、浄水器を導入することです。清潔感アップを狙うなら、本格的な業務用浄水器を選びましょう。お客様に上質な水と料理を提供することができます。とくに、繊細な料理は水の品質が味を左右することもあります。こだわりの水を使用していることをアピールすれば、料理の安全性はもちろん、料理それ自体をアピールすることもできるのです。初期費用がかかっても、良い浄水器の導入がおすすめです。
水周り用品の管理を徹底して行う
お客様から見える水周りのものは、しっかり管理しましょう。オープンキッチンの飲食店はとくに、厨房の中側から外側までお客様に見られています。ふきんやスポンジが汚れていないか、厨房周りに水垢がついていないかなど、こまめに確認しましょう。とくに、お客様へ水を提供するポットの衛生管理には注意が必要です。水本来の味はもちろん、見た目、におい、口当たりまでお客様は詳細に感じ取ります。面倒でも毎日こまめに水を捨て、清潔な状態を保つようにしましょう。
まとめ
オープンキッチンは、シェフのパフォーマンスをお客様に存分に見せることができるため、非常にメリットが大きいものです。調理するスタッフの姿を見ることができるので、料理に対する安心感も生まれます。ただし、逆に衛生面での不信感を抱かれる可能性も秘めていることを忘れてはいけません。厨房周りを清潔に保つのはもちろん、食材の管理方法、従業員の身だしなみまで、徹底した衛生管理体制が必要です。
お客様に安心感を与えてこそ、オープンキッチンの強みを活かすことができます。飲食店成功は、お客様の信頼獲得が鍵を握ります。オープンキッチンのメリットを活かした、清潔感あふれる店舗演出をしてみてください。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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