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ニューノーマル時代の飲食店における席数は?売上や回転率の計算式も解説。

ニューノーマル時代の飲食店における席数は?売上や回転率の計算式も解説。

飲食店開業にあたって、席数は売上を左右するとても重要な要素の1つです。しかし、コロナ禍をきっかけに座席数の考え方も大きく変わり、ニューノーマル時代にいかに対応していくか、頭を悩ませている開業者も多いかもしれません。
この記事では、一般的な席数の目安と売上、回転率の算出方法を解説するとともに、ニューノーマル時代における席数の目安、減少した席数を補うための施策についても紹介します。

一般的な席数の目安と算出方法

間取りや店舗面積によっても異なりますが、一般的な席数の目安は「坪数×1坪当たりの座席数×客席面積率」で算出できます。

■1坪当たりの座席数

1坪当たりの座席数は業種・業態によって異なり、以下が目安とされています。

高級型店舗(高級料亭・レストランなど):1坪当たり1〜1.5席
一般的な店舗:1坪当たり2席
大衆型店舗(居酒屋やラーメン店など):1坪当たり2.5席程度

■客席面積率

客席面積率は、厨房の面積率から逆算して算出するのが一般的です。さまざまな調理機器を使用し、しっかりとした厨房スペースが必要な高級レストランでは厨房面積率が40%程度。居酒屋だと30%程度、カフェやバー、ラーメン店では20%程度とされています。そこから逆算すると、座席面積率はそれぞれ60%、70%、80%となります。

厨房:座席
40%:60% 高級レストラン
30%:70% 居酒屋
20%:80% カフェ/バー/ラーメン店

「坪数×1坪当たりの座席数×客席面積率」の計算式に当てはめると、40坪の居酒屋の場合には
「40坪×2.5席×70%」=70席が目安ということになります。

売上や回転率のシミュレーション方法

飲食店の売上は「客単価×席数×回転数×客席稼働率」の計算式でシミュレーションできます。

■回転数

座席の回転数は「1日の来客数÷客席数」で計算します。例えば30席ある飲食店で1日の来客数が120人だった場合は、4回転ということになります。
回転数は業種・業態によって大きく異なり、ファーストフードや牛丼、ラーメン店のような滞在時間が短い飲食店では回転数が高い傾向に。その一方、コース料理が中心で滞在時間が長い高級料亭・レストランでは、1日1回転のみということも珍しくありません。

■客席稼働率

客席稼働率とは、客席の何%が実際に埋まっているかを指します。計算式は「実際の客数÷テーブル着席可能人数」で、4人掛けのテーブル席を2人客が利用している場合、客席稼働率は50%となります。
よほどの繁盛店でない限り全日全ての座席が埋まっていることは稀で、カウンター席の間に空席があったり、4人掛けテーブルに1人客が座ったりする場合も。飲食店における客席稼働率の平均は65〜70%とされていますが、数値をなるべく高めて客席を埋めていく工夫が必要となります。
例えば、ファミリー客が多く来店する飲食店では4人席を多く設ける。1人 or 2人客の来店が多いビジネス街のカフェでは、カウンター席や2人席を増やすといった具合です。
特に混み合う時間帯には、テーブル席を3人以上での利用としたり、ランチタイムは相席をお願いしたりとご案内ルールを決めておくことも大切です。

売上を求める計算式に当てはめると、17時〜24時までの7時間営業で、客単価は3,000円、1日2回転、客席70席、客席稼働率70%の居酒屋の場合には
「客単価(3,000円)×席数(70席)×回転数(2回転)×稼働率(70%)」となり、1日の平均売上は29万4,000円と想定できます。

ニューノーマル時代における席数の目安は?

ここまで一般的な席数の目安、売上の算出方法に関して述べてきましたが、長引くコロナ禍において、ニューノーマル時代の席数はどのように考えれば良いのでしょうか?
新型コロナウイルス感染症への対策として、3密を避け、ソーシャルディスタンスの確保が求められていますが、その動きはコロナ収束後も続くと予想されます。日本フードサービス協会が発表している「外食業の事業継続のためのガイドライン」を参考に、ニューノーマル時代の基準を確認するとよいでしょう。

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・テーブルの間は、飛沫感染予防のためにパーティションで区切るか、できるだけ1m以上の間隔を空けて座れるように配置を工夫する。

・カウンター席は密着しないように適度なスペースを空けるか、カウンターテーブルに隣席とのパーティション(アクリル板等)を設置するなどし、横並びで座る人に飛沫が飛ばないよう配慮する。

・テーブル席は、真正面の配置を避けるか、または区切りのパーティション(アクリル板等)を設けるなど工夫する。

・少人数の家族、介助者が同行する高齢者・乳幼児・障がい者等が同席する場合で、上記の対応を行わない場合にあっても、他グループとの相席は避ける。

・グループ間の安全を確保するために、他のグループとはできるだけ1m以上の間隔を空け、店舗内のスペースや構造上、物理的に間隔を空けた席の配置が難しい場合は、パーティションの設置や、スペースに余裕がある場合は斜めでの着席などを工夫する。

【出典】
一般社団法人 日本フードサービス協会
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(改正)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン

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具体的な数字で示すと、ニューノーマル時代の席数は、従来の半分から0.7席まで減らす必要があります。30席の飲食店であれば、15席〜20席程度が目安です。

客単価を上げるには?

ニューノーマル時代の基準に合わせて席数を減らした場合、売上確保のために他の要素で補っていく必要があります。その要素の1つである客単価を上げるには、どうすれば良いのでしょうか?

■セットメニューを注文してもらう工夫

ドリンク付きで+100円、サラダ・デザート付きで+200円といったお得なメニューを用意し、単品ではなくセットメニューを注文してもらえるような施策が有効です。可能であれば、サラダやデザートの内容を定期的に変更することで、リピート客にも喜ばれます。

■「食べ比べ」「飲み比べ」メニューを導入・充実させる

消費者の「いろんな味を試してみたい」という心理を活用し、生ハムの食べ比べセット、クラフトビールの飲み比べセットといったメニューを導入・充実させるのもおすすめです。
「飲み比べ」「食べ比べ」というワード自体に惹かれる人は多く、飲食店側としても、原価はほとんど変わらずに客単価を上げられるというメリットが得られます。

回転数を上げるには?

ファーストフードや牛丼、ラーメン店といった客単価の低い飲食店においては、回転率を高め、より多くのお客様に利用してもらう施策が必要です。

■注文から料理提供までの時間短縮

食券システムを導入してお客様の注文内容を事前に把握しておく、ランチ・ディナーのピークタイムは短時間で調理できるメニューに限定するなど。お客様が着席・注文されてから料理提供までの時間を短くする工夫を行いましょう。
食券システムの導入が難しい場合でも、並んでいるお客様の注文を事前に取っておき、厨房にオーダーを通しておくことで、効率良く料理提供が行えます。

■効率的なバッシング

次のお客様をなるべく早く案内できるよう、お客様が召し上がった後・退店された後のバッシングを素早く行いましょう。
ただし、お客様の退店を急かすような接客は厳禁です。水をお注ぎするタイミングで「こちらお済でしょうか?」とさりげなく声がけをして食器を下げるなど、お客様が気持ち良く過ごしていただけることを第一に考えましょう。
その他にも「現在何名様お待ちです」とスタッフ同士で業務連絡の声がけを行うことで、お客様の気分を害することなく、スムーズなバッシングにつなげることも可能です。


長引くコロナ禍で悩ましい状況が続きますが、ニューノーマル時代の基準を踏まえつつ、安定した売上を築くための工夫や構造作りを徹底していきましょう。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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