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ファミレスやカフェ、またはコンビニなどでも、お店のコンセントを使用しているお客様は少なくありません。
店側がコンセントの使用を可としている場合なら問題ないのですが、そうではない場合は無断使用となり、窃盗の罪に問われることになります。
過去に、勝手に電気を使ったとして書類送検や逮捕に至った事例もあります。
また店側としても電気窃盗を防ぐための対策を立てる必要があります。電気を勝手に使ったら窃盗罪!
そもそも電気は目に見えないため、公共の場に設置された業務用コンセント(例えば自販機や公衆トイレなど)を使用しても、それが窃盗に当たるという意識は持ちづらいもの。
しかし、電気は無形物であっても刑法245条によって財物と定められています。
そのため、電気を無断使用した場合は窃盗罪に問われ、10年以下の懲役又は50万以下の罰金に処せられます。
実際にあったケースとしては、2017年、自宅の電気が止められていた女性が隣家の電気を自宅に引いて使ったとして、窃盗罪の容疑で逮捕されています。
およそ1年にわたり、隣家の屋外に設置してあった給湯器用のコンセントに延長コードを差し込み、約2万2000円分の電気を盗んだ疑いで、この女性は容疑を認めています。コンビニのコンセントを無断で使用
コンビニの外壁にあるコンセントで携帯電話の充電をした男子中学生は窃盗容疑で書類送検に。
少年ら2人は携帯電話の電池が切れ、充電できる場所を探していたところコンビニの外壁に設置されていたコンセントを見つけ、15分にわたって充電するために無断で使用し、約1.5ワット(約1円相当)の電気を盗んだ疑いです。
巡回中の警官に発見され、書類送検となりました。女子大生が駅のコンセントを勝手に使用
携帯電話を充電しようと駅のコンセントを無断使用した女子大生が摘発されたケースがありました。
この女子大生は駅構内のコンセントから3銭分の電気を盗んだとして警察に摘発されています。
通行人の110番で発覚しましたが、警察に事情を聴かれた際に「悪いことだとわかりました」と反省したことから、書類送検なしの「微罪処分」として処理されています。自販機のコンセントを引き抜いて使用
男子学生がダンスを踊るためラジカセから音楽を流そうと、近くのスーパーに設置された自販機のコンセントを引き抜き、約5分間にわたって電気を無断使用。
近隣から音がうるさいとの苦情で警察が駆け付け、電気を無断で使っているのを発見し、大学生は電気窃盗容疑で検挙されました。
大学生は深く反省し、スーパー側も被害届を出さなかったため、検察庁に処罰を求めない「微罪処分」となりました。電気を盗まれないための対策とは?
軽い気持ちから電気を無断使用するケースは後を絶ちませんが、使っている方としては犯罪であることを知らないという事情もあります。
しかし、いくら知らないとはいえ、犯罪は犯罪。無断使用を防ぐためにも、店側としては「電気の無断使用は犯罪である」ということを周知徹底する必要があります。
効果的な方法をご紹介します。貼り紙で告知
ファストフードやファミレスなど、若年層が集まりやすい場所では、トイレ内にあるコンセントで髪の毛を巻く美容家電のコテを使用したり、充電中のスマホを放置しているといったこともあるようです。
トイレなどスタッフの目に届きにくい場所にコンセントがある場合、または店内の目に付きやすい場所に「店内のコンセントの利用はご遠慮ください」などと注意喚起を促す貼り紙を掲示しましょう。警察を呼ぶ
貼り紙をしても素知らぬ顔で無断使用されたり、注意しても止めない、または恫喝されたなど、悪質なケースの場合は警察を呼びましょう。
特に恫喝や暴力を振るわれた場合は、事後強盗として強盗罪に、もっとも重大な場合は強盗致傷罪が適用されることもあります。コンセントカバーを付ける
電気の無断使用を防ぐために最も効果的な手段はカバーをかけて、使えない状態にしておくことです。
工事の必要がない施錠できるタイプのコンセントカバー、また店側がコンセントを使用していてもカバーで蓋ができるタイプなどが市販されています。
安いものであれば1000円前後で買えるものもありますので、こうしたカバーなどを積極的に利用するとよいでしょう。防犯カメラを付ける
コンセントの数が多かったり、何らかの事情でカバーを付けることが難しい場合、またスタッフの目の届かない場所、例えば屋外にコンセントを設置し、無断で使われてしまうことが多いのであれば、防犯カメラを設置するのも一案です。
その際、「防犯カメラで監視しています」といった警告文を貼ることで、心理的なプレッシャーをかけることになるのでより効果的。
ただし、防犯カメラの価格相場は数千円から数万円と決して安くありません。
また安いものだとすぐに壊れてしまうこともあるので、予算的に厳しい場合はダミーの監視カメラを設置するという手もあります。電源を使用できることをサービスにするという方法も
今やパソコンとスマホさえあればどこでも仕事することが可能な時代になりました。
またノマドワーカーと呼ばれ、オフィス外で仕事をするビジネスマンも増えています。
スマホも普及したことで、外出先で電池が切れてしまった場合、充電できる場所を求める方は少なくありません。
外で電源したいというニーズが高まっている今だからこそ、「電源が使える店」は集客につながる店の売りになることでしょう。気になるコスト
電源を開放するとなると、気になるのはコストの部分。
ノートパソコンを電源につないで1時間使った場合の電気代は約0.75円、またスマホ充電の電気代は1回につき約0.1円~0.6円程度といわれています。
つまり1回の充電でかかる電気代は1円にも満たないので、仮に1日50人のお客様が充電したとしても、電気料金は50円程度ということになります。電源が使えることをアピールしよう
電源を利用できるお店は世間的なニーズに対して、まだそう多くはないのが現状です。
まずはアピールすることが大切ですので、ツイッターなどのSNSを活用しているのであればプロフィール欄に、またホームページの一番目立つところに「電源が使えます」「充電無料」など一言添えましょう。
外看板を出しているのであれば、看板にそうした文言を書くのも非常に効果的です。
また、電源を使える店をまとめているサイトがありますので、このようなサイトに登録するのもアピールに繋がります。長居するお客様にはどうする?
充電しながら店で過ごせるとなると、お客様が長居され、結果として店の回転率が落ちてしまわないかと不安になるかもしれません。
たしかにコーヒー一杯で長時間いられてしまうのは店にとっては得策ではありません。
このような場合はお客様にさりげなく追加オーダーを尋ねてみることです。
また全席に電源を使えるよう設定をするのではなく、座席数を限定的にしたり、ランチ時など混雑しやすい時間帯などは利用時間を設けるのもよいでしょう。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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