カフェ・喫茶店

カフェを開業するには? 開業資金や資格、失敗しないための準備について

日本のコーヒー文化は、古き良き喫茶店のコーヒーが原点となり、スターバックスやシングルオリジンと言われるブルーボトルを経て第4次ブームを迎えていると言われています。個人カフェ開業では、大手とは一線を画した技術や立地へのこだわりを強調したいものです。個人カフェ開業を成功させるための基礎知識を解説致します。

1. カフェを開業する前に主に準備するもの

カフェ開業をする際には主に以下の5点をまず準備する必要があります。

  • カフェのスタイルデザイン
  • 資金調達
  • 器具や備品の準備
  • 資格取得
  • カフェの物件確保

内容については以下で1つずつ、詳しく解説します。

カフェのスタイルデザイン

カフェの開業で重要になるのが、カフェのコンセプトに合わせたメニューなどの構築です。カフェのスタイルに合わせた内装デザインやインテリアを確定するためにも、まずはスタイルを明確にしましょう。

資金調達

借り入れをする場合の資金調達計画についても詳細を明確にする必要があります。その際、カフェの運営が軌道に乗るまでの運転資金についても計画に組み込んでおきましょう。
資金については「3、カフェの開業資金はいくら必要?」
で解説しています。

器具や備品の準備

カフェ開業前に、厨房機材の調達をどの様にするかというプランも大切です。予算配分によっては購入ではなくレンタルするという方法も視野にいれて食器などの備品の準備も進めましょう。

資格取得

カフェで販売する内容やサービスに合わせた資格取得は早めに済ませておきましょう。飲食店経営のための「食品衛生責任者」は必ず必要です。また防火上の資格などもあらかじめ取得しておくことをおすすめします。

カフェの物件確保

カフェ開業には、基本、物件の契約が必要です。賃貸物件、もしくは購入物件など立地条件などから最適なロケーションを選びましょう。賃貸契約の場合は、申請書類の準備も早めに進めておくことが大切です。


カフェの開業の準備に関して、
さらに詳しくはこちらの記事で紹介しています

2. カフェ開業までのスケジュール

では準備はどれくらいのスケジュールで行えば良いのでしょうか?
カフェ開業までは、一般的に以下の様なスケジュールが想定されます。

カフェ開業までのスケジュール例

時期 項目
1年~半年前
  • カフェのコンセプト構想
  • 物件選び
  • 事業計画書
  • 資格習得
3ヶ月~6ヶ月前
  • カフェ物件契約
  • 内装計画
  • 資金計画及び調達
3ヶ月前
  • 設備の依頼や内装
  • メニューの設定
2ヶ月前
  • 工事着工
  • 広告、告知作業準備
  • 求人
1ヶ月前
  • 営業許可書提出
  • 保健所の検査
  • スタッフ等のトレーニング
10日前
  • 厨房機器や機材搬入
  • インテリア完成
  • シミュレーション
当日
  • オープン

開業するカフェの規模や目標に応じてスケジュールは前後しますが、ここでは一般的なスケジュールを参考に、カフェ開業までスケジュールをご紹介致します。

1年から半年前

  • カフェのコンセプト構想
    カフェの開業ではまずカフェの売り、ターゲットとなる客層など細かく構想を立ててみましょう。コンセプト作りはインテリアのカラーや家具、看板、メニュー作りにもすべて影響します。また物件選びの際にも立地条件のベースとなりますので、熟考して明確化しましょう。
  • 物件選び
    カフェの物件選びは、客層、雰囲気によって立地条件や物件スタイルも左右します。居抜き物件で内装もしくはスケルトンかでもリフォームプランやコストが変わりますのでよく検討しましょう。賃貸契約の際は、内装条件、設備契約なども確認が必要です。
  • 事業計画書
    事業計画書は、融資資金の調達の際に提出を求められる書類です。基本的には客単価、売り上げ予測、借入返済計画などの計上が中心となります。事業主のビジネスプランや競合との差別化などのロードマップ計画も融資有無に関係しますので、詳細を明記できるよう取り組みましょう。
  • 資格取得
    飲食店経営のためには「食品衛生管理」の資格が必要です。他にも一定の規定上では防火に関する資格保持も義務付けられています。また差別化を図るためのコーヒー資格やバリスタなど特別な資格修得は早めに対処するのが良いでしょう。

3ヶ月~6ヶ月前

  • カフェ物件契約
    物件の契約段階で、物件内装にスムーズに入れるように業者の手配やデザイン計画、スケジュール管理などもプランニングを創めましょう。事前に進めることで空家賃期間などの出費のロスを軽減できます。
  • 内装計画
    店舗の内装では、カフェのコンセプトに見合った内装を依頼できる工事業者を選ぶことがポイントです。居抜きやスケルトンといった店舗形態によっても内装が変わるため、見積もりや計画は綿密に行いましょう。厨房器具の搬入や基礎工事の追加など内装と同時に検討をしておく必要があります。
  • 資金計画及び調達
    資金の調達は、金額によっては時間を要する場合もあります。物件選びと同時に事業計画から割り出した融資資金の調達準備に入りましょう。内装工事の進捗によっては、空家賃による出費もかさみますので、融資計画では運転資金や予備予算も計画に加味することをおすすめします。

3ヶ月前

  • 設備の依頼や内装
    内装が物件契約後すぐに取り掛かれるように設備の準備も始めましょう。居抜きの場合には厨房器具も設置されていることが多く、リース契約でなければ造作売買契約といって厨房機器を買い取る代金が発生します。契約前に確認と見積もりなどの計上をしておきましょう。
  • メニューの設定
    カフェのメニュー設定は、試作を繰り返して最適な形を実現しましょう。客単価が低めになるカフェ経営ではセットメニューやオプションなどで売り上げを向上する工夫も大切です。盛り付け、ボリューム感、味付け、お得感などコンセプトにあったポイントを盛り込むメニュー作りを目指しましょう。

2ヶ月前

  • 工事着工
    内装工事は、着工するとミスや計画誤算は金銭的ダメージが大きくなるため、スムーズにすすめたいものです。工事関係者に任せてしまわず、事業主はマメに現場に足を運び進捗状況を確認しましょう。
  • 広告、告知作業準備
    カフェ開店のために必要な看板製作、同時に広告、SNSなどの告知を進めていきます。印刷物で宣伝をする場合はデザインや盛り込みたい情報をアレンジしておきます。開店記念品やクーポン、オープン初日の特別イベントなどの準備を計画的に進めていきましょう。
  • 求人
    個人事業主が一人で運営する場合は必要ありませんが、開店当初や繁盛時はスムーズなサービスのためにもアルバイト要員などの確保も必要でしょう。お客さんが受ける印象は撤回することができません。常に良いサービスの心がけはロングランで効果的な戦略となります。

1ヶ月前

  • 営業許可書提出
    内装が完了する10日前までに保健所に「飲食店営業許可申請」を提出しておきます。改めて保健所から検査に入る日を通知されますので不備の内容に厨房などの整備をしておきます。他にも一定の規定を満たす場合に消防所に「防火管理者選任届」の提出が必要な場合がありますので確認しましょう。
  • 保健所の検査
    営業許可を受けるために保健所から検査が入ります。管轄局によって規定が異なりますが、基本的に厨房とお客さんのシーティングエリアの出入りにはドアもしくは仕切りを必要とします。また食器棚の位置やシンクの設定などにも規定があります。管轄区の保健所であらかじめ問い合わせをしてみましょう。
  • スタッフのトレーニング
    スタッフトレーニングでは、サービスに関するマナーと同時に、カフェのコンセプトや経営方針の教育も行いましょう。カフェのサービスはカフェ全体の印象と口コミに反映されます。リピーターの獲得と安定したサービス提供のために、スタッフにもコンセプトの浸透を促しましょう。

10日前

  • 厨房機器や機材搬入
    カフェ店舗がスケルトン物件で厨房機材などが設置していない場合は、保健所の検査が入る前に、調理器具やコーヒーマシーンなど、セッティングを済ませましょう。また厨房器具を中古で準備した場合は不具合がないかどうか調整や試運転で確認をしておきます。
  • インテリア完成
    インテリアとしての飾りつけや看板の搬入、テーブルや椅子、備品などに至るまでオープンに必要な用具を設置していきましょう。装飾はカフェのコンセプトに沿ったものが好ましいですが、飲食店では清潔感も重要です。清掃にしやすい導線確保や収納にも気を配りましょう。
  • シミュレーション
    カフェ開業に向けて、実際のシミュレーションで円滑なサービスに慣れておきましょう。メニューのわかりやすさ、読みやすさやデザインなどお客さんの目線でもう一度営業体制を再確認するようにします。

当日

カフェオープン当日は、オープン記念イベントやキャンペーンなどをして話題性を集めるカフェもあります。あらかじめ準備できるクーポンや、アプリ、SNSの口コミなどお店の宣伝となる対策も講じておきましょう。


飲食店開業(カフェ)に向けた準備の流れに関して、さらに詳しくはこちらの記事でイラスト付きで紹介しています。

3. カフェの開業資金はいくら必要?

カフェ開業には主に以下の5項目の費用を準備しておく必要があります。

  • 物件取得費
  • 内装工事費
  • 厨房機器費用
  • その他開業資金
  • 運転資金

これら費用は開業するカフェの規模により異なりますが、どのような項目の費用が必要なのか、あらかじめ想定しておき計画的に準備しましょう。以下で、各費用がどの程度必要とされるのか1つずつ解説致します。

物件取得費

物件取得費とは、賃貸物件を借りるための初期投資費用のことを指します。一般的な店舗賃貸では、保証金と呼ばれる家賃の6ヶ月から12ヶ月分の料金が必要になります。そのほかに、礼金、仲介料など家賃1ヶ月分相当と前払いで1ヶ月分の家賃を支払います。内装中の空家賃を約2ヶ月前と想定すると、1年分は契約時に物件取得費として予定しておく必要があるでしょう。詳しい料金契約は物件や立地条件によっても変わりますので家主や不動産業者に確認しておきましょう。

内装工事費

内装工事費とは、店舗を内装する際に発生する、設計費、材料費、家具、インテリア、などにかかる費用のことを指します。基礎工事などを必要とする物件では水道、ガスや特殊工事費用が別途かかる場合もあります。
店舗が居抜きの場合は、トイレ工事や配管、配線などに費用がかかりませんが、スケルトンの場合は、設備工事が別途かかります。

厨房機器費用

厨房機器の費用は、平均的な小規模カフェの場合約120万円から200万円と言われています。カフェでよく使用されるエスプレッソマシーンを新品購入した場合は、数十万円~100万円以上が相場です。食洗器は新品購入の場合、約30万円台から機種によっては100万円程度のものまであります。冷蔵庫は平均20万円~100万円程度です。各厨房機器はメーカーやグレードによっても値段にばらつきがあります。

その他開業資金

その他の開業資金として考えておきたいのが、食器類、カテトラリー、テイクアウト用パッケージなどの備品です。また看板製作などでは約20万円、レジ導入費で約10万円が相場となります。カフェの宣伝用にチラシ印刷やPOPなどを利用する場合は、約8万円~10万円を予算として組み込んでおいた方が良いでしょう。

運転資金

運転資金とは、カフェの経営が軌道に乗るまでの予備資金のことを指します。具体的には、家賃最低2ヶ月前分、食材の仕入れ料金が約10万円~20万円、人件費として約20万円~50万円、水道光熱費2ヶ月前分などが必要と言われています。他にも厨房機器レンタル料、雑費等を含めると1ヶ月の運転資金の平均は60万円~120万円必要と言われています。カフェの規模にもよりますが、3ヶ月から半年分の運転資金が確保できると良いでしょう。


カフェ開業の資金に関して、
さらに詳しくはこちらの記事で紹介しています。

4. カフェ開業に必要な資金の調達方法

自己資金を貯める

カフェ開業は、自己資金がゼロでは借り入れをする際も非常に困難となります。定期積立などで計画的に貯金をしたり、資産確保できる証券や賞与を利用したりして、自己資金を確保しましょう。貯金は時間がかかりますが、借り入れや返済の心配なく投資することができます。

融資を受ける

融資の代表的な借入先は、銀行などの金融機関です。地方銀行や信用銀行などのほか、融資金額が大きい日本政策金融公庫があります。融資の際の条件に借り入れ総額の2/1もしくは3/1の自己資金準備が必要とするところもありますので、確認しましょう。また家族や親せきからお金を融資してもらう方法もあります。利息や返済の融通が利くという点では有利と言えます。

助成金や補助金を活用

厚生労働省の規定に沿った条件の事業主におりる助成金や自治体の提案による事業支援などの補助金を活用する方法もあります。助成金や補助金は、返済の必要がありませんが審査が厳しい上に、開業後に資金提供となるため、運転資金としての運用には有効と言えるでしょう。


5. カフェを開業する際に必須の「資格」とは?

カフェを開業するには「必須の資格」と、必須ではないが「あると良いとされる資格」がございます。ここでは必須の資格について紹介致します。

食品衛生責任者

「食品衛生責任者」はカフェに限らず、飲食店を経営するための必須資格です。各都道府県の食品衛生協会の主催する講習を受講して資格を獲得することができます。カフェの店舗営業許可書を保健所に提出する際に必ず求められる資格ですので、早めに取得しておきましょう。この資格は、出店県にかかわらず全国どこでも取得が可能です。自治体によって幅がありますが、受講料は約1万円以内となっています。

防火管理者

「防火管理者」はカフェの収容人数が30人を超える場合に必須となる資格です。日本防火・防災協会の主催する講座受講によって資格取得ができます。カフェ延べ面積300平方メートル以上、それ以下によって受講時間と項目が変わりますので、受講の際に確認しましょう。受講料は6500円から7500円程度で、管轄の消防署が窓口ですので講習日時については問い合わせが必要です。


「あると良いとされる資格」については7、カフェを開業するときにあると便利な資格
で紹介します。

6. カフェを開業する際に必須の「申請」とは?

カフェを開業するには必須の申請があります。それぞれ申請する時期が異なりますので、あらかじめ確認して、余裕を持って申請しましょう。

飲食店営業許可申請

国の衛生法で定められており、飲食店経営のために保健所に申請する必要があります。飲食店営業管轄所によって微妙な既定の違いはあるようですが、厨房内の配置、客室との仕切り、空調などが保健所の職員によって検査されます。カフェの内装が終了する約10日から2週間前までの申請書を提出する必要があります。

菓子製造業許可申請

テイクアウトでパン、菓子類の販売、及び卸売業を開業する場合に取得するべき許可書です。カフェ店内でパン、菓子類を提供する場合にはこの申請は必要ではありません。保健所の検査官によって、シンクの位置、壁素材、住居と別施設になっているかなどの許可基準を判断されます。基準対象や方法については、管轄の保健所にあらかじめ相談することが可能です。

個人事業主の開業届出書

個人事業主としてカフェを運営する場合、管轄の税務署への申請を必要とします。開業届の申請はカフェオープンから1ヶ月以内が期限です。この申請によって、確定申告の際に「青色申告特別控除」で10万から65万の控除対象となります。また最高300万円までの設備経費や赤字税金控除、親族への給与を経費扱いにできるなどの利点があります。


カフェ開業に関する申請・手続きに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

7. カフェを開業するときにあると便利な資格

カフェを開業するにあたり、必須ではないですが、あると便利な資格がございます。

  • 調理師免許
  • 栄養士免許
  • 酒類販売業免許

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
  • バリスタライセンスやコーヒーの資格

各資格の特徴とあるとどのような点で便利なのか、理由を紹介致します。

調理師免許

カフェ経営には必須ではありませんが、取得すると食品衛生責任者の講習が免除される特典があります。またお店の信用性やイメージの向上に有効とも考えられます。

栄養士免許

「栄養士」は都道府県知事が認可する国家資格です。カフェ経営には必須ではありませんが。健康志向カフェや、美容やダイエットを意識したメニューに特化しているカフェには有効でしょう。

酒類販売業免許

店内で注文したボトルの残りを客が持ち帰る場合やアルコールをテイクアウトで販売する場合に、この免許がないと酒税法違反の対象となります。販売方法によっては取得しておくと有利になるでしょう。

深夜酒類提供飲食店営業開始届出書

24時以降に酒類を提供する場合に、この届出が必要となります。提出書類には、店舗の見取り図、営業許可証、賃貸契約書などのコピーを求められるため、開業後の営業時間延長などの場合は気を付けましょう。

バリスタライセンスやコーヒーの資格

コーヒーを提供するカフェでは、バリスタやコーヒープロフェッショナルという認定資格があるとお店の品格向上に有効です。民間の施設や企業が発行する認定資格は多数あり、珈琲に特化したカフェで顧客の信用やイメージアップにつながる可能性は大いにあります。


カフェ開業であると便利な資格に関してはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

8. 開業に失敗しないためのカフェ経営の中点&コツ

客単価をアップする

客単価とは、消費者一人が一度に購入した金額平均を指し、「売り上げ=客単価x客数」で単価を求めます。単品では価格設定を高価にするのは難しいので、セットメニューやサイドメニューで1回の注文価格アップへ誘導するのが望ましいでしょう。また定期的なメニュー見直しなどによるリピート客の満足度向上への対策も考えておきましょう。

客の回転数向上

客の回転数とは、1席あたり1日に何人の来客があったかで客席稼働率を知る目安となる数字です。「売り上げ=席数x回転数x客単価」の計算式で、売り上げ向上に大きく影響します。カフェのテーブルセッティングでは、カウンター席には一人ずつですが、テーブルは満卓でも満席とは限らないため、4人掛けテーブルは仕切りなどで相席を誘導しましょう。

月商想定で純利益を上げる

月商とは、店舗の1ヶ月の総売上高のことを指します。月商を100%として内訳には、人件費(27%から30%)、水道光熱費(5%)、家賃(10%)、仕入れ(35%)、借入返済等(10%)+保険(5%)、その他出費(5%)などが含まれます。飲食業の純利益は月商の10%程度が平均的とされています。必要経費内の削減や初期投資軽減のための厨房機器リースなどの工夫も効果的といえるでしょう。

リピート客を増やす

カフェの単価売り上げは700円~1,000円程度が平均と言われています。リピート客を増やすことで固定収入を安定させたいものです。リピート客誘導には、人気メニュー開拓やメニューバリエーションの追加をポイントに置きましょう。メニュー設定だけでなく、店内の清潔感、雰囲気作り、店員のサービス向上あるいはクーポンなどの付加価値などで固定客の獲得を図りましょう。


飲食店経営の失敗に関する詳しい内容はこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

9. カフェ開業におすすめの立地

カフェ開業にあたり、好きな土地で、気ままに開業をしたいと思う方も多いかもしれません。しかし、失敗しないためにも、また商売繫盛を狙うなら、カフェ開業にあった立地や、開業したいカフェのコンセプトを踏まえた立地選びが重要です。ここではカフェ開業の際に、考えておきたいおすすめの立地について紹介致します。

集客できる土地

カフェの好立地とは、集客力のある大型商業施設に近いエリアです。通行量が多い駅前や、車通りの多い主要道路周辺の物件が集客にも理想的といえます。また店舗前でなくても駐車場が確保できる立地条件もメリットです。

競合店がない

カフェ開業で、周辺に類似した飲食店がないことも重要なポイントです。飲食店やカフェがあっても雰囲気やコンセプトが被らない店舗であれば、集客に有効となる場合もあります。競合店の差別化できる環境を選びましょう。

カフェのコンセプトに合う立地

カフェ開業の立地には、カフェのコンセプトを好む客層を誘導できる環境が好ましいと言えます。家族向き、カップル、学生、女性や主婦、サラリーマンなどカフェの営業時間や交通量などがマッチしている環境が好立地といえます。


飲食店開業の立地に関する詳しい特集は
こちらからご確認いただけます。

10. 「カフェ開業における」繁盛店の参考データ(canaeru調べ)

最後に、カフェ開業を成功させるためにカフェの経営状況や儲けに関して参考データをチェックしておきましょう。データについてはあくまで独自調査ですので、店舗規模や地域によって数値は変わります。あくまで参考データとしてご活用ください。

開業資金

開業資金

開業するために最低限必要とする資金のことを開業資金と言います。カフェ開業資金は平均で約200~550万円が相場です。カフェの開業資金に含まれるものは「物件」「内装工事」「厨房機器」「食器・備品」「運転資金」などがあります。

月商

月商

月商は、1ヶ月の売り上げを含む総収支を示す数字です。カフェの月商と純利益とは異なります。平均的な純利益は、月商の10%ほどと言われています。月商は融資額の目安や事業所の規模を判断するためのものさしの様な役割があります。

客単価

客単価

客単価は一度に一人の客が支払った金額の平均を指します。「客単価x客数」は売り上げ向上につながるため運営の重要な基準指標となります。メニュー構築や競合との価格戦略に役立つ数字として飲食ビジネスには欠かせない指標です。小規模のカフェでは約400円~1,500円位の平均のところもあります。

回転数

回転数

回転数は、1日の利用客÷座席数で割り出される数字で、基本的に回転数が高いほど客の入りがよく売り上げにつながっていると想定することができます。「集客x客単価x回転数」が多いことが売り上げの向上につながるため、純利益の計算に役立ちます。

席数

席数

座席数はカフェの収容人数を示します。テーブル席、カウンター席の数によっても座席タイプによる回転数が変わってきます。またテーブル席は満卓になっても、満席になるとは限りません。個人経営カフェでは座席設定は、1.2から1.5席/坪が平均と言われています。

1席あたりの1日の平均売上

1席あたりの1日の平均売上

1日の売り上げを座席数で割った金額がこの数字となります。1座席の平均が向上することは回転数と売り上げも相乗効果となり、売り上げの高低を曜日や日によって統計立てることができます。1席平均1,500円~3100円が小規模カフェのターゲットとされています。

カフェ開業への成功は「入念な計画」と「準備」がポイント

カフェ開業のコンセプトが固まったら、実現のためのロードマップを作りましょう。カフェ開業では、時間の上手な節約し資金のロスを避けたいものです。開業準備にあたり、不明点があればプロにまずは相談してみるのも有効といえるでしょう。カフェ開業の成功へのプロセスは、入念な計画と準備です。理想のカフェ開業のために総合的なプランニングを。


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