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キャリア30年のベテラン料理人が語る、開業準備で最も大変だったこととは

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Pont de pierre
山田 雅洋

東京都品川区南大井3-28-2 荒川ビル1F

エリア
東京
業種
フランス料理店
ロケーション
ベッドタウン
ターゲット
大人向け
業界経験
10年以上
開業時の年齢
40代
目標月商
~100万
開業資金
1,000万~1,500万
坪数
10~20坪
家賃
20万以下

開業を目指すきっかけ

料理人として30年近いキャリアをお持ちだとお聞きしています。これまでの歩みを教えてください。
調理師学校を卒業後、九段下にあったホテルグランドパレスに就職し、約9年間フランス料理の腕を磨きました。その後、居酒屋やダイニングバー、イタリアンやスペイン料理店など、幅広いジャンルの飲食店で18年ほど経験を重ねてきました。ある居酒屋では店長として経営管理にも業務の幅を広げ、お金や人の管理ってこういう仕事なんだなと学ばせてもらいましたね。
今でも僕の財産となっているのは、さまざまな方々との出会いやつながりを持てたことです。たとえば、フランス料理店時代に知り合ったソムリエの方との縁をきっかけにワインの世界に魅了され、フランスまで勉強にも行きました。今ではワインソムリエの資格も持っています。

料理人として30年近いキャリアをお持ちだとお聞きしています。これまでの歩みを教えてください。

独立はいつから考えていたんですか?
28歳ぐらいの頃です。複数の飲食店を経験したのも、独立を見据えて料理や経営に関する見識を広げたいという思いからでした。およそ30年にわたって飲食業界に携わり、いろんな業種や業態を経験してきましたが、やはり自分の原点であるフランス料理が好きだなと再認識し、「よし、フレンチで行こう」と。その集大成がこのお店です。
今年で50歳になるんですが、本当は40代半ばまでに独立したかったんです。ところがコロナでストップしちゃって。それで当初の予定より長く前の職場に務めることになったんですけど、その間に新規店の開業を主導したり、フランスまでの旅費を出してもらったり、すごく貴重な体験をさせてもらいました。今回の独立開業の大きな糧になっていると思います。

開業準備での課題と解決方法
(物件探し・資金集め, etc.)

開業準備は何から始めましたか?
2023年8月に前職を退職し、開業に向けて本格的に動き出しました。まず書類集めや独立開業に関する情報収集を進めながら、物件探しを始めました。10坪以内でカウンターがある物件を希望していたんですけど、アフターコロナだったこともあり、小規模物件の供給が少ないと不動産会社から指摘を受けたんですね。だから物件探しは1年ぐらいかかると見込んでいたんですけど、幸いにも2ヶ月ぐらいで今の物件が見つかって。ですがその間は、不動産会社を3社ほどかけ持ちして、1日に4~5軒ぐらい内見したこともありましたね(笑)。トータルで20軒ぐらいは検討したかなと思います。

開業準備は何から始めましたか?

canaeruにはどんなご相談をされたのでしょうか?
資金計画については全面的にcanaeruのサポートを受けました。「開業するために資金はどれぐらい必要か」「USENの商材を入れたいんだけど見積もりを出してくれないか」とか、開業プランナーの方に一括して対応してもらいました。特に助かったのが融資関連ですね。日本政策金融公庫さんとの橋渡しから書類作成まで、全てお願いして進めてもらったという感じです。当初は知人に紹介してもらった税理士さんがいたので、その税理士さんにも相談したところ、canaeruの効率的なサポート体制を推奨してもらい、それであればcanaeruに全てお任せしようと。通常1、2ヶ月かかると言われていた融資準備も、わずか1、2週間ほどで済み、このスピード感はすごいなと思いましたね。一人だとそうはいきません。あらゆる開業準備を並行して進める中で、事務作業の面をほとんど任せることができたので、canaeruに相談して良かったなと思います。

開業後の気づき/今後の課題

開業準備で最も大変だったことは何ですか?
一番大変だったのは、物件取得費の支払いです。物件自体は他に2件の入札がある中で、自分のキャリアやビジョンを丁寧にプレゼンすることで何とか確保できました。ただ、物件契約時にかかる取得費の支払いと融資実行のタイミングにずれがあり、取得費を一時的に自己資金から工面しなければなりませんでした。融資の申請を後回しにしてしまっていたんです。
この取得費がかなり莫大で。用意していた自己資金の大半を費やすことになってしまいましたね…。その後の内装工事費も想定よりもかかっちゃって、結果的に予想を上回る支出となりました。
改めて融資は必要だと感じましたか?
開業時は自己資金をメインに考えていましたが、今思えば融資をもっと活用すべきでした。元々、融資に関する知識が乏しく、僕の周りも自己資金中心の開業が多かったため、先に融資を受けるという発想がなかったんです。自己資金主体で進めたことは悪くなかったと思いますが、独立して実感したのは、やはり現金の重要性。開業プランナーの方から「開業後のために手元に現金を残しておくことが重要」と教わっていたものの、「何とかなるだろう」とたかをくくっていました。飲食店経営において支出の大半は現金なので、融資を有効活用してより多くの運転資金を確保しておくべきだったと、今では考えています。

改めて融資は必要だと感じましたか?

開業準備から経営まですべてお一人でこなされていますが、ワンオペ経営で大切なことを教えてください。
一番大切なのは健康です。これは本当にそう思います。休暇が取りづらい環境ではありますけど、その分、自分の裁量で経営を進められることがワンオペ経営のいいところですよね。あとは努力が直接的に成果として自分に返ってくること。もちろん毎日忙しいですが、お客様との会話を通じて新たな発見があったり、人との縁を深められたりする喜びは、一日の疲れを癒してくれます。
いくつになっても続けたいですね。僕は永久に料理人でいたくて独立したので。大森でできた常連さんや近所の方のために、末永くこの店を営んでいきたいと考えています。いわゆる町中華のように、年を重ねても地域に愛され続ける、そんな存在になれることを願っています。
Pont de pierre

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