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リピーター・常連客作りと離れた常連客の戻し方|売上の〇%を常連客で賄おう

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事業売上の8割はリピーターから生まれると言われています。
新規の顧客を獲得するコストはかつての10倍になり、リピーターよりも5倍もかかるというデータもあります。
新規客をいかにしてリピーターにするのかが、安定経営の秘訣だと言えます。

ここでは、お客様を4つの種類に分類して、リピーター・常連化するための策と、その売上について考察。

また、常連客が離れていった場合の「戻す方法」もまとめてみました。

お客様の属性は主に4つ

お客様・・・貴方のお店に来店したことがある人、いわゆる「既存顧客」は、大きく分けて4つの客層に分けることができます。

・初回客=初来店の顧客
・2回目の客=初回から3ヵ月以内に購入があった顧客
・流行客=キャンペーン目当ての顧客
・優良客=常連客

リピーターが増えない、リピート率が上がらない…場合の要因として、すべての種類の客層に「同じ方法でアプローチをしている」というのが考えられます。
これは、飲食店に限らず、個人事業の消費者相手の商売で陥りやすいトラップとも言われることもあります。

それぞれの客層にあった方法で、最終的に売り上げの8割を生み出してくれるリピーター=「優良客」までレベルを引き上げていく策を考えていきましょう。

初回客…「次に来店する」きっかけを作る

初回客を手放さないためには、「次に来店する」きっかけを作ることがセオリーなのですが、それより以前に、「次には来ない…」と思わせないことが大前提。
実は、これができていない飲食店が多いのです。

大前提の重要な2つのポイントを押さえましょう。

お客様が「後悔」したらそこで終わり…

例えば、料理を出すのに時間がかかったとしましょう。
もし、貴方がお客様で、はじめて行ったお店で、料理が出て来るのが遅かったら、次にその店に積極的に行きたい、と思うでしょうか。
どんなに料理がおいしくても、「待たす」飲食店は絶対に生き残りません。
これは、初回来店客は、1回中の1回…つまり、100%の確率で「この店は料理が出てくるのが遅い」と自然と感じてしまうからです。

ほかにも、対応したスタッフの態度や、お店の衛生面など、お客様が「あの店、言って後悔したな…」と思うのは、実は料理の味や値段よりも、意外とソフト面なのです。

料理の提供タイミング、接客、衛生などは、お店経営の基本事項。
時間、コスト、労力をかけてブラッシュアップしていくべきでしょう。

目にみえる安心・安全の提供を

飲食は、人間の健康を直接司ります。
飲食店は、飲食店というだけで「命のリスク」を抱えている、と言っても過言ではありません。
食中毒を出した飲食店は、例え数日の業務停止だったとしても、そこから先、生き残るのは非常に試練な道のりです。

飲食店はお客様に信頼感や安心感を持ってもらうことが非常に重要です。
お客様によっては、短時間のお店滞在では、お店の安心・安全を理解してくださることが難しい場合もあります。

飲食店の安心・安全はできる限り目に見えるようにするのが有効です。
例えば、メニューに使用している食品の表記や、トイレのクリンリネスのタイムテーブル、スタッフのユニフォームや、新しいダスターなど、お客様と接触するポイントすべてで、安心・安全を感じてもらえるようにしましょう。

2回目の来店客を次へつなげる方法

再来店してくれたということは、お客様が満足している証拠です。
確実に次も来店してもらえるような対策を取る必要があります。

クーポンなどで初回来店を獲得できていても、2回目で来店してくださるお客様は減ります。
そこからさらに、3回目以上来店してくださるお客様は減るわけで、クーポンや割引など、テクニック重視の販促策の費用対効果が見えなくなるのが、まさにこのステイタスのお客様です。

ここからは、お店のブランディングに注力しましょう。
短期間の間に3回以上来店させるためには、確実に「〇〇が気に入っている」という状況が必要です。

お店のコンセプトを改めて洗い出してみて、どのポイントにヒットしているのかを分析し、そのポイントをアピールしましょう。

例えばカフェならば「居心地」、アジア料理店ならば「食べたことのないくらい辛い料理」、居酒屋ならば「珍しいお酒」・・・
貴方のお店で、必ず"尖った"ポイントがあるはずです。
ここを昇華させていく…など、長期的な施策を実施していきましょう。

流行客は追いかけない

あきらかに「流行の波」に乗っているお客様はどうしたらいいでしょうか。
流行客は、お店の良し悪しよりも、話題性だったり、価格の安さなどが来店のきっかけになっていたりするので、お店のファンにはなってもらいにくい可能性が高いです。
また、1度来店したことで満足してしまうお客様もいます。
こういったお客様に労力を使いすぎないことも大切です。

優良客は離さない

最終段階は「優良客」。
ロイヤルカスタマーなんて言い方もしますね。

これはもう、「なんとしても離さない」施策が必要。
お手本は、航空会社のマイレージ会員や、ホテルのVIP会員の制度です。

優良客には、「特別手当」とも言われるサービスを提供します。
その中には、割引なども含まれていていいのですが、初回来店などを促す「ディスカウントクーポン」ではなく、優良客それぞれに「お得」と感じてもらえるサービスなどを提供したり、また、ステイタスを感じてもらえるおもてなしを実施したりするのが効果的です。

常連客を戻す方法

常連だったお客様は、一定時期は何か理由があってお店に通っているわけです。
リピートする理由が、前述の通り流行だったり、またクーポンなどの割引期間であったりの場合は、そのお客様を戻すことに労力をかけるのは費用対効果があまりよくありません。
ここで考えたいのは、お店自体を「気に入って」リピートしていた常連客が離れていった場合。

実は多いのは「移転」。
自宅もそうですが、オフィスの場所が変わるなどでそれまで足繁く通っていた飲食店にいかなくなる、というお客様は多いのです。
お客様が機能店としてお店を活用していた場合、お店が自身のテリトリーエリアでなくなるとわざわざ行く、ということはなかなか考えづらいものです。
常連度合いがよほど高かった場合が、手紙を送るなどしておけば
- 何かの折に立ち寄る
- 口コミ
などの効果が見込めますので、実施しておくのも手です。

手紙を出すのは移転以外にも抜群に効果があるのですが、お客様の住所などを把握しておく必要があります。

そこまでできていない場合は、ひとまず「来店するきっかけの間口」を広げましょう。
一番考えられるのは、決済方法の拡大です。
現金のみしか使えないお店は、近隣の競合店がキャッシュレス決済を導入すると、そちらへお客様が流れていく、というデータもあります。
競合店がキャッシュレス決済を導入したならば、確実にキャッシュレス決済は必要です。
その他にも、テイクアウト販売やデリバリーなどの販売通じてお店を思い出してもらうなど、とにかく「来店するきっかけ」をたくさん作るようにしてください。

飲食店経営はリピーターがもたらす売上にかかっている!?

優良客が売上の約8割を占めていれば、経営が安定する…と言われます。
そのためには、「優良客がひとり」というわけにはいきません。

4つの属性から説明しましたが、
初回客 → 2回目 → 3回目以上→ 優良客
と行くたびに、その数は減っていきます。

売上の8割を獲得するためには、逆算して初回来店客が多く必要になります。
開業したての店は、すべてがビジターですから、逆にチャンスだと考えて初回客を一気に獲得できるような販促策を実施しましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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