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クラフトブームの波に乗れ!ビールやチョコレートでも人気のクラフト商品の魅力とは?

大手メーカーも大注目!クラフト系商品、飲食店導入のススメ_記事画像

近年、クラフトビールやクラフトコーラなど「クラフト」という言葉を冠した食品を街中で見かける機会が一気に増えたと思いませんか?
実際に、クラフト系商品を取り扱う飲食店や小売店は年々増加し、大手メーカーも製造販売を始めるなど、食品業界のトレンドワードとなっています。
この記事では、クラフト系商品の概要やブームのきっかけに加えて、飲食店での導入方法やメリットについても解説します。

そもそもクラフトって何?普通の商品とは何が違う?

クラフトとは、元々「技巧」や「技術」を意味し、そこから生み出される手芸、工芸を指す言葉です。それが語源となり、熟練の職人によって手づくりで作られた少量生産の商品をクラフト系商品を呼び、機械で大量生産される商品と区別されるようになりました。

クラフト系商品の代表格である「クラフトビール」は、小規模な醸造所で手間暇をかけて作られていることが多く、一般的なビールよりも価格は高いものの、味の個性や品質の高さを求める消費者に支持されています。

しかし、近年では大手食品・飲料メーカーがクラフト系商品の製造販売に参入し始めたことで状況が変化。「小規模」「少量生産」「手づくり」という定義に当てはまらなくても、「手づくり感」をイメージさせる商品の総称を指す場合も出てきました。

クラフト系商品の代表的な例

クラフトビール

一般的に、小規模な醸造所で職人によって作られたビールのことを指します。クラフトビール大国のアメリカでは、 ブルワーズ・アソシエーション(クラフトビールの業界団体)がクラフトビールを以下のように定義しています。

小規模であること
年間製造量が600万バレル(約70万キロリットル)以下で、職人の目が行き届くビール作りを行っていること。

独立していること
大手メーカーから独立したビール作りを行っていること

伝統的であること
麦芽やホップといった伝統的な原料や製法で作られていること

日本では、ビールは元々1年間で2,000キロリットル以上作らなければならないという法律があり、小規模な醸造所ではビールの製造販売が難しい状況でした。
しかし、1994年の酒税法改正で最低生産量が「60キロリットル以上」に変更されたことで、規模が小さな醸造所でもビールの生産が可能に。新規参入企業も増加しました。これが「地ビール」が生まれたきっかけです。

その後しばらくして地ビールの人気は下火となってしまいますが、2010年頃アメリカでのクラフトビールの流行ぶりが日本へ伝わったことで、地ビールの人気も復活。クラフトビールの名前を借りながら、原料や製法に対するこだわりもより強まっていきました。

そうしたことから「クラフトビール」と「地ビール」はとても似た存在で、両者を明確に区別する定義はありません。しかし、地ビールはその生産地の名産品を使用するなどより地域に根付いたビールとして認識されることが多く、観光土産としての意味合いも強い傾向にあります。

クラフトジン

小規模な蒸留所で、原料・製法・産地などにこだわって作られるジンのことです。
ジンは、焼酎などのベースとなるスピリッツ(蒸留酒)に草の根や木の皮などのボタニカル(植物)を漬け込み、蒸留して作られます。ボタニカルの種類や割合、蒸留方法によって味わいや香りが大きく変化するため、個性の強いクラフトジンを作ることが可能です。
地域の名産品を使ったご当地クラフトジンが登場したり、大手飲料メーカーもクラフトジンの開発・製造に力を入れたりと、盛り上がりをみせています。

クラフトコーラ

独立性、伝統的、地域性などをキーワードに、職人が手づくりしたコーラのことです。明確な定義はありませんが、大手飲料メーカーが機械生産するコーラと対比して使われることもあります。
日本では、2018年に「伊良コーラ」が東京・青山のファーマーズマーケットで移動販売を始めたことがきっかけで、クラフトコーラの知名度と人気が徐々に高まっていきました。

クラフトコーラの材料は、水と砂糖、複数のスパイスやハーブ、柑橘類など。鍋で煮出して、スパイスや柑橘の風味を移した甘いシロップを炭酸や水で割って楽しみます。一般的なコーラとは見た目も味も異なり、使用する素材によって独特の風味が生まれます。

最近では、大手飲料メーカーがペットボトル入りのクラフトコーラを発売したり、カフェやファーストフード店でもクラフトコーラが提供されたりと、より身近な存在になってきました。
レシピサイトでは、クラフトコーラの作り方が紹介されており、おうち時間に自家製のクラフトコーラを楽しむ方も増えています。

クラフトチョコレート

カカオ豆の産地や加工・製造工程にこだわり、職人が手づくりで仕上げたチョコレートのことです。
原料のカカオ豆からチョコレートになるまでの全工程を一貫して管理する「Bean to Bar(ビーントゥバー)」という製造スタイルを採用している場合が多く、産地によって異なるカカオ本来の香りや味わいをより楽しめます。
カカオ豆の生産者や生産地を開示することは、商品の生産地や流通経路を追跡できる「トレーサビリティ」の実現にもつながるため、食の安心・安全に敏感な層にも支持されています。

クラフトブームのきっかけと大企業の戦略

クラフトビールを皮切りとして、徐々に知られるようになったクラフト系商品。そんな中、市場に一気に浸透し、クラフトブームに火をつけたきっかけは何だったのでしょうか?
その一つとして考えられるのは、以下のような大手食品・飲料メーカーが「クラフト」をコンセプトとする商品を発売し始めたことだと言えるでしょう。

明治 ザ・チョコレート

2014年に発売された、産地とカカオにこだわって作られたスペシャリティチョコレートブランド。スーパーやコンビニで買えるチョコレートの概念をくつがえすおいしさだと話題になり、大ヒットしました。
カカオ本来の香りや味わいを楽しんでもらうため、カカオを70%使用した商品をメインとし、クラフト紙を使ったナチュラル感のあるパッケージも消費者に支持されています。

サントリー クラフトボス

「クラフトボス」は、2017年にサントリー食品インターナショナルのコーヒーブランド「BOSS」の新シリーズとして誕生しました。
働き方の多様化によって、休憩のお供であるコーヒーに求める価値も変化。「仕事中も休憩中も、ずっと傍らに置いておきたい」「朝に買って、一日中持ち運びたい」といった需要に応えるべく、クラフトボスは缶ではなくペットボトルが採用されています。
焙煎・抽出・調合といった200を超える工程を経て作られたクラフトボスは、満足感がありながらもすっきりと飲み続けられる味わい。手間を惜しまず作り上げた、あたたかみを感じさせるパッケージデザインにもこだわっています。

また、クラフトブームの背景として、こだわり消費の傾向が強まりつつあることも挙げられます。「こだわり消費」とは、自分がこだわりを持つ分野にはお金を惜しまず、価格が多少高くても自身の嗜好に合うものを選ぶ消費行動を指します。「プレミアム消費」と呼ばれることもあります。
昔から定番の板チョコレートは、スーパーやコンビニで100円程度で購入できます。しかし、少し高くても産地や味にこだわりたいという方であれば、倍以上の価格設定の「ザ・チョコレート」を選び、何度でもリピートするというわけです。
コロナ禍によってライフスタイルが大きく変化したことも、こだわり消費の高まりに関係していると言われています。

クラフト系商品を飲食店で導入するメリット

来店動機につながる

その飲食店でクラフト系商品を楽しめること自体が希少性と話題性を高め、来店のきっかけになります。
地酒などその地域の名産品と同様に、ここでしか飲めない・食べられない商品は魅力的に映るもの。店舗前の立て看板やSNSで上手くアピールすることで、他店との差別化と集客につながります。

客単価アップが狙える

クラフト系商品は原価率が高いですが、その分価格を高めに設定しやすい傾向にあり、来店客一人あたりの単価アップが狙えます。クラフトビールやクラフトジンは種類が豊富で、味や香りの個性も感じやすいため、飲み比べの需要も高く、追加注文が見込めます。
普段よりも少し贅沢に、おいしいものを食べたい、飲みたいという心理を利用して、自慢の料理とクラフトビール、クラフトジンを組み合わせたセットメニューを用意する手もあります。

クラフト系商品の仕入れ方

酒販店などの卸業者から仕入れる他、業務用のクラフトビール専門店など、クラフト系商品を専門に取り扱うWEBサイトから仕入れる方法もあります。そうした専門店を経由することで、なかなか手に入らない希少な商品が見つかる可能性も。交渉次第では、醸造所などメーカーから直接仕入れることも可能です。

自らクラフト系商品を製造するには?

他店との差別化を図るため、自分たちだけのオリジナルクラフト系商品を作りたい!と考える方もおられるかもしれません。
クラフト系商品を自ら製造する場合、酒造免許などの製造許可が必要になります。例えば、クラフトビール製造の場合、「発泡酒製造免許 もしくは ビール製造免許 (税務署)」と「酒類製造業営業許可(保健所)」の取得が必要です。
また、新たな設備投資や、専門知識を一から学ぶ時間も要するため、長期目線で検討されることをおすすめします。
そうした投資が難しいという方には、オリジナルクラフトビールやクラフトジンの開発・製造を委託できるOEMサービスも存在しますので、そちらを利用してみるのも良いでしょう。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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