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”赤字”経営。
オープン直後は、開店資金がまだ機能しない、回っていない、などの原因が考えられますが、その後なかなか売上が軌道に乗らないという飲食店も多いようです。
また、今まで黒字経営であったのに、いつの間にか赤字経営になっているなど、自分では原因がわからないというケースも。飲食店の7割が赤字という衝撃の事実
あるデータによれば利益を出している飲食店は全体の3割程度。
つまり、飲食店の7割が赤字というのです。
しかし、商売をする上では、なんとしてでも黒字に持っていきたいもの。
現在、赤字経営真っ只中である飲食店が黒字経営へ持ち込むためにはどのような施策があるのでしょうか。
まずは、赤字に陥る原因から探っていきましょう。
参考記事:飲食店経営が地獄と言われる理由5選。生き残るための対策とは?赤字に陥る飲食店の共通点
赤字に陥る飲食店にはいくつかの共通点があります。自分の店に当てはまる場合は、そこから着手していきましょう。
コンセプトに問題がある
思ったほどの集客がないという場合は、コンセプトが独りよがりのものになっている可能性が考えられます。
飲食店のコンセプトは店の魅力となっていて、お客様が訪れる理由となり得るものでなければなりません。
立地と業態はマッチしているか?
ターゲットや価格帯が開店当初のコンセプトとズレはないか?
ズレがあるなら、そのターゲットに価格帯をアジャストできているか?
など、コンセプトを現状とすり合わせる必要があります。運転資金不足
開店したばかりの飲食店に多いのが、運転資金が底をついてしまったというケース。
開店したらすぐにお金を稼げると考えず、当面の運転資金は開業前に準備しておくことをおすすめします。
ちなみに、この運転資金とは、食材の仕入れ代金、家賃、人件費、水道光熱費、リース代など、月々の支払いが発生する経費すべての金額です。増えすぎたメニューとコスト管理見直し
飲食店を出すからには、味で勝負したい!と意気込む気持ちが大きいのは、当然のこと。
しかし、あれこれバリエーションを増やしてしまうと仕入れ材料も増え、コストがかさみます。
また、食材の大量なロスが出れば、廃棄コストもかかってしまいます。
経営を存続する過程で増えてしまったメニューは、本当に自信のあるイチオシメニューだけに絞りましょう。
メニューをスリム化すれば、仕入れ食材が減り、原価率もおのずと下がります。
調理効率がアップすれば、従業員数(人件費)の削減に繋がる可能性もあり、さまざまなコスト削減が期待できます。リピート率・回転率が低い
リピート率を上げるためには、ご近所の方をターゲットにした戦略が必要不可欠です。クーポンやチラシを配るなどの販促活動を行ってみましょう。
そして、また来たいと思えるメニュー構成になっているか、清潔感も含めた良いお店の雰囲気になっているかの見直しも大切です。
回転率は、お客様が入っているような状況なら、オペレーションや席の配置を見直してみましょう。
例えば、4人席におひとり様を通してしまうといった無駄があるかもしれません。
料理やドリンク類の提供スピードの見直しも検討してみましょう。
提供スピードのアップは、同時にお客様満足度の向上にも繋がります。赤字経営脱却術(短期戦 編)
ここでは赤字経営脱却術を紹介します。
運転資金の融資を受ける
「日本政策金融公庫」や「民間銀行の制度融資」、「創業補助金・助成金」など、融資先を探してみましょう。
ただし、当然ながら審査では、売上を改善するための具体的な計画が立てられているかどうかや、返済能力があるかどうかが問われます。
融資を受けるポイントとしては、赤字の原因を究明すること、そしてどのようにすれば、赤字から脱却から抜け出すのかを書類で示すことでしょう。
開業前よりもシビアに計画を立てる必要があるのです。徹底的に無駄をなくそう
店内の整理整頓をすることで、店舗におけるムダが見えてくるということもあります。
例えば、お客様から見える場所だけでなく、厨房内などの清掃をしたり、冷蔵庫内を一掃するだけで、ムダが見えて来ることもあるでしょう。従業員採用の見直そう
人件費は、最も多くの経費がかかってしまうポイント。
適切な従業員数であるかどうかを見直してみましょう。
また、従業員を雇うということ以外にも、採用した従業員がすぐに辞めてしまえば、再び採用のためのコストがかかってしまいます。
雇ってもすぐに辞めてしまう場合は、「労働環境が整えられていない」ということ。
働きやすい環境づくりを心がけましょう。赤字経営脱却術(長期戦編)
赤字経営を脱却するためには「短期戦」に加え、今すぐ着手すべき「長期戦」の脱却術も同時に行いたいものです。
目先の利益にとらわれず、長い目で見た赤字経営脱却のポイントをチェックしていきましょう。販促ツールの見直し
チラシや割引券を印刷して配布したり、グルメサイトにクーポン掲載を依頼したりするなど、無闇な販促を続けると、たとえクーポン券のおかげで来店者数が増えたとしても、余計な人件費がかかったり、煩雑な会計になってレジが混乱するなど、マイナス要素がその分増えてしまうということも。
マイナス要素が増えてしまうなら、いっそのこと、それらをやめてしまうという決断も時には大切です。
お金をかけずSNSだけを駆使して販促を行なっている飲食店もあるので、繁盛店のSNS展開を参考にすれば、集客のためのヒントが見つかるかもしれません。目標設定を建て直そう
売上高から原材料費を引いたものが売上総利益。
その中からさまざまな経費を引いたものが、いわゆる経常利益というもの。
オープン間もない期間は、ここから借入金の返済にもあてなければなりません。
最低限必要となる利益目標を設定し、損益計画表と照らし合わせながら、今後の目標を設定しましょう。黒字に戻っても油断は禁物
あらゆるムダをカットしていくと、思いのほか早く黒字へ転換するというケースも少なくありません。
本当に難しいのは黒字経営を維持すること。
長期目線で経営を見据えることが大切です。赤字のまま経営を続けるべきなのか…
いろいろと策を見てきましたが、飲食店に限らず、事業というものはそう簡単に黒字なるものではありません。
では、赤字のままどれくらい続けてもいいのでしょうか?
この回答は、赤字飲食店の状況や、商圏の状態、市況などさまざまな要因を鑑みる必要があり、一律な回答がないのですが。
ただし、ひとつ大きな選択肢として、事業を縮小する、廃業するという手段があることも覚えておくのは手です。
赤字のままずっと経営を続け、右肩上がりで赤字が増えていくのであれば、一度リセットするのは、ビジネス戦略であるとも言えます。
事業をたたむとなると、スタッフの問題などいろいろと課題は多いですが、このまま続けることが、経営者をはじめとするすべての人が幸せかどうかを検討してみるべきでしょう。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。■合わせて読みたい
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