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潰れやすい飲食業態は?…今からできる倒産しないようにするべきこと6点

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ファッション同様、流行の移り変わりが激しい飲食業界。
実際、時代の波に乗りながら、ひとつの店舗を経営していくことは、とても困難なことです。
というのも、2017年度、飲食店の倒産件数は過去最多となり、業界内でも大きな話題となりました。
そして、2020年には新型コロナウイルスの影響で店舗はさらに厳しい状況へと陥っています。
これからの飲食店開業はどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
過去、そして現在の倒産からこれからの飲食店経営を考えます。

飲食店の倒産件数とは?

2018年1月に帝国データバンクが発表した2017年の外食関連業者の倒産件数は707件。
前年に比べ26.9%増となり、調査を開始した2000年と比べると、およそ4.8倍という過去最高の倒産件数となりました。

※倒産件数は飲食事業を主業とする事業者(法人・個人事業者)で、負債1000万円以上・法的整理のみを対象としています。

そして、コロナ禍の現在。
帝国データバングの情報によれば2020年6月15日時点で、新型コロナウイルス関連倒産は全国で248件。そのうち飲食店が34件とされています。
個人店や事業の縮小を決めたチェーン店なども考慮すればその影響は計り知れないでしょう。
また、今後さらに増加する可能性も考えられます。

コロナ禍以前に、倒産が一番多かった業態と、その理由とは?

ここでは、コロナ禍以前はどのような理由で倒産に陥ったのかを見ていきます。
2017年に倒産した707件を業態別にみると、居酒屋や焼鳥屋、おでん屋やもつ焼屋などの赤提灯系の業態やダイニングバーなどを含む「酒場、ビヤホール」が133件で最多。
次いで、中華料理店、その他の東洋料理店、西洋料理店、と続く結果となりました。
倒産件数トップの赤提灯系業態でメインとなる客層は、団塊世代のサラリーマン。
その団塊世代も70歳を迎え、会社を引退する年齢となったことで客足が途絶えたということも要因のひとつと考えられます。
そして、意外なことに「ちょい飲みブーム」も、赤提灯系業態の経営を圧迫した要因のひとつとなっているようです。
たしかに、2017年は、新しいスタイルの「ちょい飲み店舗」が続々と増えました。
これまで「飲」にはあまり注力していなかった、大手のスタンドスタイルの蕎麦店や牛丼チェーン店、中華料理チェーン店などは、主にサラリーマンたちが立ち寄る「ちょい飲みスポット」として定着しつつあります。
また、大手居酒屋チェーン店や、全国展開するファミリーレストランなども「ちょい飲み」路線にシフトした店舗を多数展開し、生ビール200円、ハイボール150円など、個人経営の店では、不可能に近い価格設定でどんどん勝負を仕掛けています。
お酒に親しむ人が減りつつある今、「ちょい飲み」ブームは嬉しい流れではありますが、競争相手が大手チェーン店となると、個人経営の店としては、なかなか太刀打ちできない、というのが現状のようです。

深刻な人手不足

2018年2月に財務省により発表された調査でも7割を超える企業が「人手不足」を感じていると回答。
とくに、飲食業界での人手不足問題は深刻な状況でした。
この問題は大手チェーン店では顕著に現れ、全国展開する有名ファミリーレストランでは昨年、大半の店舗で24時間営業を中止。
個人経営店でも売上げは伸びているのに、人手が確保できず、倒産、廃業となるケースが増えていました。
この人手不足の一因となっているのは、労働環境の厳しさや、待遇面での不満などが第一にあげられますが、この先、私たちが考えなければならないのは、「生産年齢人口(15歳~64歳)」の減少の問題です。
少子高齢化が叫ばれる今、働き手の中心となる「生産年齢人口」は当然、減少の一途を辿っています。
この先、個人経営店でも、大手チェーン店同様、高齢者や外国人労働者の積極的な登用、今話題のAI知能を生かした経営も視野に入れることが必要となることが十分に考えられます。

食材原価の高騰

今、さまざまな食材の原価が高騰しています。
たとえば、お米は、2015年に比べ2017年時点で約120%価格が上昇しました。
そして、2018年はさらなる上昇が予想されているそう。
というのも、これまでは米の作り過ぎによる価格の下落を抑えるため、米作農家に作付面積の削減を要求する減反政策(国から米作農家への補助金制度)がありましたが、2018年にその減反政策が廃止されます。
つまり、米作農家に対する補助金が出なくなるということになるため、補助金の出る飼料米や他の農作物へ転作をした米作農家が増えているそうです。
つまりこの政策廃止によって、日本の米作農家が減り、米の生産量が大幅に減少することが懸念されています。
また、ここ数年は異常気象などの影響で、野菜の価格高騰がニュースになることも多くなりました。
野菜高騰でダメージを受けるのは、家庭も飲食店も同じ。
仕入れ価格が上昇すれば、当然、利益も減少します。
このように、食材原価の高騰は飲食店の経営を圧迫する大きな要因となっているのです。

倒産しないためにするべき最低限のこと

では、倒産しないためにするべきことは、一体どのようなことなのでしょうか?
今すぐ実践できる最低限のことをチェックしていきましょう。

コストの見直し

第一に見直しておきたいのが、食材ロスを減らし、コストを削減すること。
せっかく仕入れた食材は、なるべくならば廃棄したくはありません。
最近では、環境面はもちろん、社会的・倫理的な観点からも問題視されている「食材ロス」は、飲食店にとっては、無視できない事項。
日々の棚卸しを怠らず、先に仕入れたものから順に使用し、保存容器には使用期限を明記するなど、まずは基本に立ち返り、食材の無駄がないようにつとめましょう。
また、比較的価格の安い「規格外の食材」を積極的に利用しましょう。
傷があったり、形や大きさが不揃いだったりはしますが、味には何の問題もありません。
積極的に取り入れて、コストの見直しをはかりましょう。

目玉商品の見直し

また、大手チェーン店では、野菜が高騰している時にあえて「野菜」をたっぷりと使ったメニューを打ち出すことで、注文が増えたというケースもありました。
これは、野菜を安定した価格で大量に仕入れている大手チェーン店ならではの策ではありますが、個人経営店でも農家から、直接仕入れの契約しているケースもあります。
いろんな角度から、目玉となるメニューをもう一度見直してみましょう。

集客方法の見直し

集客方法も見直しが必要です。
基本的な集客アイテムである、看板やのれんも、今一度見直してみましょう。
常に流行を取り入れる必要はありませんが、汚れていたり、劣化していたりする飲食店も多数見受けられます。
実際、廃業に追い込まれる店は、このような小さなメンテナンスを怠っているケースが少なくありません。
古くても、大切に、丁寧に使い込まれたものは好感が持てます。
今一度、店外と店内をお客様の目線に立って確認してみましょう。
また、SNSも積極的に利用しましょう。
インスタグラムやツイッター、フェイスブックなどを利用している繁盛店は多数あります。
繁盛店はどのような宣伝、告知を行っているか、どのように店をアピールしているかをチェックし、自分の店に合った集客スタイルを見つけましょう。

キャッシュフローの整理

賃料や人件費、食材等の仕入などの支払日を把握していないという経営者が少なくないようです。
収支管理は経営の基本中の基本。
資金繰りのスケジュール管理を徹底し、収支を把握することで「ムダ」が見えてくることもあります。
今一度、お金の流れを確認し、整理しましょう。
将来の独立、開店を目指し現在準備中、あるいは、やっと開店に漕ぎ着けたというのに、今から「倒産」のことなんて考えたくないという人もいるかもしれません。
しかし、倒産のリスクを考えておくことは経営者としては大切なこと。
他人事と思わず、今後の経営に生かしていきましょう。

テイクアウト・デリバリーの導入

例え新型コロナウイルスが収束したとしても、コロナ前の生活様式には戻らないとの声があります。つまり、コロナ禍の現在はもちろんのこと、収束後もテイクアウト、デリバリーの需要は高まったままであることが予想されるのです。また、今回の新型コロナウイルス問題でいつ経済が危機的状況に陥ってもおかしくないことがわかりました。その時のためにも様々な販売方法を模索することは必要と言えるでしょう。

店内の消毒など衛生面に注意する

新型コロナウイルスはもちろん、O-157、ノロウイルスなど、様々なリスクが飲食店にはあります。お客様に安心してお店に足を運んでもらうためにも、衛生面は徹底しましょう。また、座席の間隔を開けるなどの、ソーシャルディスタンスを意識した店内レイアウト作りも重要になってくるでしょう。

まとめ:倒産しないようにするための基本事項を徹底するための管理体制

今後も続くコロナ禍を見据えて、倒産をしないようにするための基本事項6点を挙げました。
以前だったら「テイクアウト」「デリバリー」などの商売方法がこの中に入ることはなかったでしょう。
現在、新規開業の創業融資では、テイクアウト販売が事業計画に入っていなと融資がおりない、という状況も聞かれます。
それくらい「テイクアウト」「デリバリー」の販路や、コロナを見据えた店舗の衛生面、ソーシャルディスタンスが経営に響いてくるのです。

基本事項を把握していても、それが機能していなければ意味がありません。
すべてをすぐに実施するのは難しいでしょう。
ですが、このウィズコロナの状況は、まだまだ続くとみられています。
スケジュールをきちんと決め、ひとつづつ実施をしていく…が倒産を防いでいくと考え、体系的な管理をしていくことが重要です。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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