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店舗の準備が整ったら次はいよいよスタッフの準備です。ここではオペレーショントレーニングの進め方を解説していきます。トレーニングなしでのオープンはお店の信用を落とす可能性があります。しっかりと確認しておきましょう。
オペレーショントレーニングとは?
オペレーションとは「運営・作業手順・操作」などを意味し、店舗の運営や作業内容を確認して訓練することをオペレーショントレーニングと言います。客数が増えても対応できる最適な動きを身に着けることが、サービスの提供時間を短縮し、結果お客様の満足度に繋がります。
オペレーショントレーニングの進め方
トレーニングすべきオペレーションは業種によって異なります。飲食店の場合、トレーニングが必要となる項目は、食材・備品の仕入れ、在庫の確認、厨房の設備の動作、厨房での調理手順、接客対応など。例えば、食材や備品の仕入れを行う場合は、まずは適正な在庫量を確認し、発注するタイミングはいつで、納品の確認や検品はどのような方法で、誰が行うのかなどを明確にした上で、何度もトレーニングを繰り返します。オペレーションを何度も繰り返しトレーニングしていくことで、サービスの向上に繋がっていくのです。
接客のオペレーショントレーニングについて
接客は、服装、身だしなみ、挨拶の大きさ、爽やかな笑顔など、接客基本はもちろん、注文の受け方、配膳、レジ操作、クレーム対応など細かい対応ポイントや順序をルールにして繰り返し練習します。スタッフ全員が対応方法を理解できていないと、ミスが発生しお客様に迷惑を掛けることに繋がります。何度もトレーニングをして、お客様に「また来たい」と思ってもらえるような接客をしましょう。
総合トレーニング
ある程度手順を理解できたら、1日の流れを通しでトレーニングを行いましょう。お店を開けるところからレジ閉め、掃除して閉店するところまで通してやってみると、改善点も見つけやすくなります。スタッフも自分の欠点に気付きやすいです。改善点を認識したら、交代で接客のロールプレイングを行います。接客を受ける側の視点になると、他人のミスは敏感にわかるもの。気になったポイントをスタッフがお互いに指摘することで、接客レベルを底上げしていきましょう。
プレオープンでオペレーションをテストする
正式なオープンの前に、お客様を相手に営業の予行演習を行います。どんなに練習していても、実際のオペレーションの際には、予想できないミスが起こります。プレオープンの目的は、正式なオープン前にミスが起こるポイントを見つけ、オペレーションを修正すること。
スタッフの動線に無駄が出ていないか、お客様にとって不便になっていないか。そういったポイントを重点的に洗い出して改善したら、あとはオープンに向けてひたすら反復練習を繰り返しましょう。オペレーションのマニュアルを作成しておく
飲食店をオープンした後は、必要に合わせてアルバイトなどの採用を適宜行っていきます。新しく加わった従業員にもオペレーショントレーニングを行っていく必要がありますが、オープニング当初から勤務している従業員に行ったオペレーショントレーニングの内容と同じでないと、統一感がなく、接客の質が落ちてしまうことになるので意味がありません。そのため、そのような事態にならないようにするには、プレオープンを行った時に発見した課題の修正も加えた、オペレーションのマニュアルを事前に作成しておくことが重要です。オペレーションマニュアルを作成する際のポイントについて見ていきましょう。
マニュアルに落とし込む内容とポイント
マニュアルを作成する際は、オペレーショントレーニングで行った内容を何でも記載しておけばいいというものではありません。マニュアルはすぐに確認できて実践に移すことができるものであるため、まずは何を書き込むのかを厳選することが重要です。実際に現場でどのようなことを行っているか洗い出し、洗い出した中からマニュアルに記載する内容の選別を行い、見てすぐに実践できるよう具体的に記述します。実際にトレーニングを受けた人はその言葉を見てすぐに分かるかもしれませんが、新しく加わった従業員は言葉だけで理解できません。来店案内からオーダー受け、飲食の提供、お会計、調理工程や調理手順を分かりやすい言葉で記述するほか、絵や写真を盛り込んでおくと、新しく加わった従業員も理解しやすいため、実践しやすくなるといえるでしょう。
マニュアルの活用方法
オペレーションをいつでも確認できるようにマニュアルを作成しても、そのマニュアルを活用しなければ意味がありません。マニュアルをどのように活用すればいいか、活用方法について詳しく見ていきましょう。
状況に合わせて内容を変更する
例えば、プレオープンに合わせてマニュアルを作成していて、プレオープンでマニュアルに何らかの課題が見つかった場合には、マニュアルを書き換えておかないと同じ失敗をしてしまうことになります。
そのため、マニュアルは一度作成したからといって最初のマニュアルを大切にするのではなく、状況に合わせて柔軟に内容を変更することが重要です。定期的な見直しを行う
昨今は飲酒運転に対する厳罰化によって、酒類を提供した飲食店側にも責任が追及されることになっています。しかし、厳罰化前に作成されたマニュアルである場合は、飲酒運転に対するマニュアルが整備されていない可能性があるので注意が必要です。
時代の変化に合わせて、飲食店に関係する法律やサービスも変化します。マニュアルもその変化に合わせて適宜見直していく必要があります。より現場に近いマニュアルに近づけていくためにも、定期的にマニュアルの見直しを行った方が良いといえるでしょう。現場の意見も積極的に採用する
マニュアルは、オープン時にオーナーによって作成されたものが多いため、オーナー目線の内容であるマニュアルが多いといえます。オーナーも従業員の一人であることには変わりありませんが、メインで働いているのは従業員であるため、マニュアルには現場の従業員の声をしっかりと反映させていることが重要です。
マニュアルに従業員の声を反映することは、作業効率を高める効果が期待できるだけではありません。現場のモチベーションが上がることにもつながるため、積極的に従業員の声を採用した方が良いといえるでしょう。採用時のテキストとして使用できる
作成したマニュアルを保管しておくだけではもったいないです。せっかく作成したのであれば、それをUSBなどに保管しておき、新しい従業員を採用した時のテキストとして使うことが可能です。
採用決定時にマニュアルを印刷して渡しておけば、研修期間の短縮にもつながるため、業務効率をより高くできるでしょう。常に確認できるようにしておく
作成したマニュアルは、従業員一人ひとりに印刷して配布しておくだけでなく、スタッフの控室などにも設置しておいた方が良いでしょう。
例えば、何らかのトラブルが発生した場合でも、控室に戻ってマニュアルを確認できれば、トラブルが大きくなる前に最小限に抑えることが期待できます。
マニュアルは、一度作成したら終わりというものではなく、適宜新しい情報を追加していくことで現場の実態に近いものに変更していくほか、オペレーションの原点としていつでも確認できる状態にしておきましょう。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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