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飲食店が自動販売機ビジネスを始めるには?導入方法やメリットを解説!

自動販売機の進化が止まらない!

昨今、自動販売機が驚くほど多様化し、進化を遂げていることをご存知でしょうか?コロナ禍の影響で苦戦を強いられている飲食店も続々と自動販売機ビジネスに参入。その動きが日本全国に広がりつつあります。
この記事では、飲食店による自動販売機ビジネスの盛り上がりについて紹介するとともに、自動販売機の導入方法や注意点、メリットに関して詳しく解説します。

自動販売機の進化が止まらない!

一口に自動販売機といっても種類は幅広く、飲料、食品、たばこ、日用品雑貨などさまざま。切符や食券などを販売する券類自動販売機もその一つです。
日本は世界有数の自動販売機大国で、2020年12月末時点の自動販売機および自動サービス機の普及台数は404万5,800台。(出典:一般社団法人 日本自動販売システム機械工業会)自動販売機の設置台数ではアメリカが世界一ですが、人口や国土面積を勘案した普及率では、日本が世界一だといわれています。
日本人にとって当たり前の存在である自動販売機は、年々驚くほどの進化を続けており、販売される商品やサービスも多様化。最近では変わり種の自動販売機がテレビのニュースやバラエティ番組で紹介されるなど、話題になる機会も増えています。

どんな自動販売機がある?

一口に自動販売機といっても種類は幅広く、飲料、食品、たばこ、日用品雑貨などさまざま。切符や食券などを販売する券類自動販売機もその一つです。
飲料の自動販売機の中でも、ペットボトル、缶、紙パック、カップ式など多数の種類が存在しますが、近年多様化が進むのが食品の自動販売機です。従来のお菓子やアイスクリームだけにとどまらず、卵、米、野菜、フルーツ、海鮮物、豆腐などの自動販売機も登場。スーパーが営業していない夜中や早朝でも、時間を気にせず非対面で購入できる利便性から需要が高まっています。

飲食店も自動販売機ビジネスに続々参入

そんな需要の高まりを受けて、飲食業界でも自動販売機に活路を見いだす動きが活発化。コロナ禍で減少した売上を補填するべく、自動販売機ビジネスに参入する飲食店が増えています。外食チェーンのリンガーハットや松屋が冷凍の自動販売機を店頭に設置するなど、大手企業も注目を寄せる分野となっています。
飲食店にとって大きなメリットは、営業時間外でも商品を販売できること。実店舗での販売と組み合わせることで売上・利益アップを狙えます。

ラーメン・餃子店

ラーメンの自動販売機の多くは、冷凍生麺や具材、スープがセットになっており、お店の味を24時間楽しめます。子ども連れで来店することに抵抗がある子育て世代や、ラーメン屋に一人で行くのは恥ずかしいという女性客にも支持され、新しい顧客層の開拓にもつながっています。
餃子に関しては、冷凍餃子の無人販売店が急増するなど全国的なブームになりつつあり、自動販売機ビジネスとも相性の良い商品です。夕食のおかずにもお酒のアテにもぴったりで、ストックもしやすいことから、リピート購入にも期待できます。
冷凍販売であれば賞味期限が長くなるため、飲食店側にとっては食品ロスの削減につながるメリットも挙げられます。

フランス料理店

京都にあるフランス料理店では、店舗で提供しているメニューを包装容器に入れ、自動販売機での冷蔵販売を開始。フランス料理が自動販売機で買えるという物珍しさから、SNSでも大きな話題になり、商品の補充が追いつかないほど大人気となっています。
田舎風パテ(パテ・ド・カンパーニュ) 580円、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み 980円など価格もお手頃。フランス料理店へ行くことに抵抗がある方でも気軽に1点から購入できる上、実店舗への来店のきっかけにもつながります。

もんじゃ焼き専門店

もんじゃ焼きで有名な東京・月島では、冷凍のもんじゃ焼きキットが買える自動販売機が登場し、話題になりました。1.5人前で価格は1,200〜1,500円。ペットボトルに入った出汁と具材がセットになっており、もんじゃを食べる際に使用する「ハガシ」も2枚付属されています。
おいしい焼き方の説明書や動画もあるため、自宅のホットプレートでお店の味を手軽に楽しめると大ヒットしています。

飲食店による自動販売機ビジネスが軒並み成功している理由は、こんなものも自動販売機で買えるんだという目新しさにあります。自動販売機となかなか結びつかない商品であるほど、その物珍しさから大ヒットにつながる可能性が高まるといえるでしょう。

自動販売機の導入方法

どうやって設置するの?

自動販売機メーカーから購入することで導入可能です。一般的な飲料用の自動販売機は、安価なもので20〜30万円台から販売されていますが、食品用の自動販売機の相場は50万〜70万円程度。冷凍機能を持つものや、冷蔵・冷凍を兼ね備えるものであれば100万円を超える場合もあります。
メーカーによっても価格は大きく異なるため、まずは問い合わせるところから始めましょう。自動販売機のリースやレンタルを行っている業者もありますので、費用面が気になる場合はそちらを検討するのもおすすめです。

維持費はどのくらいかかる?

使用頻度や設置場所などによって変動しますが、毎月の電気代は5,000円〜8,000円程度。冷凍機能を持つものだと料金がより高くなる傾向にあります。
また、故障した場合の修理代金を負担しなければならない場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

営業許可は必要?

調理機能を持たない自動販売機の場合、常温で長期保存できる食品を販売する際は許可届出が不要とされています。
一方、冷蔵冷凍が必要な食品や、常温であっても保存時間が短期である食品を扱う場合は届出が必須です。販売する商品によって必要な許可が異なりますので、保健所に確認・相談の上、手続きを進めてください。注意すべき具体例として、以下が挙げられます。

乳類販売業許可が必要なもの
牛乳自販機

アイスクリーム類販売業許可が必要なもの
アイスクリーム自販機

魚介類販売業許可が必要なもの
冷凍包装済みの魚介類自販機

食肉販売業許可が必要なもの
冷凍包装済みの食肉自販機

一般酒類小売業免許が必要なもの
酒類の自販機

なお、一般酒類小売業の免許については、所在地を所轄する税務署で申請手続きを行います。酒類は対面販売が原則とされているため、深夜は自動販売機での販売を停止するなど、未成年の飲酒や飲酒運転を防止するための対策も必要とされます。

導入時の注意点

ドリンクなどの一般的な自動販売機であれば、自販機メーカー側が商品の補充や賞味期限の管理を行ってくれます。しかし、飲食店のメニューを自動販売機で取り扱う場合、それらの作業を自ら行う必要があることを理解しておきましょう。
実店舗の営業と両立しようとすると、商品の準備や補充、在庫・賞味期限の管理は大きな負担になる可能性も。売上・在庫状況や賞味期限をリモート管理できるシステムが搭載された自動販売機も存在しますので、それらを上手く活用するのもおすすめです。

また、食品表示に関する法令の適用対象外ではあるものの、原材料名や賞味期限などの食品表示を明記されることをおすすめします。前述のもんじゃ焼き専門店のようにおいしい作り方・食べ方のリーフレットを添付すると、お客様に一層喜んでいただけることでしょう。

飲食店にも消費者にも多くのメリットが期待できる自動販売機ビジネス。コロナ禍でライフスタイルが変化を遂げる中、新たな販売チャネルとして、今後さらに盛り上がっていくことが予想されます。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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