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2018/02/01

【カレー屋って儲かるの?】苦労して完成した内装工事/開業に「人脈」は必要なのか【第4回】

出張料理人として全国でカレーを振る舞う傍ら、カレー教室の講師やカレー本の執筆、本格カレーを自宅で作れるスパイスセットの通販サービス「AIR SPICE」の代表など、多岐に渡る「カレー活動」で知られる水野仁輔さん。そんな水野さんが中心となり、「俺たち、カレー屋になるわ」という合言葉で集まったメンバーの中から、鹿島冬生さんが東京・戸越にカレー店を開業することに。「カレー屋は儲かるのか?」という永遠のテーマと、開業までの道のりを5回の連載で追っていきます。第4回目は、自ら内装工事に参加して完成させた店舗「ストン」とともに、オープン日を目前に控える店主の心境を伺っていきます。

間借り営業がきっかけで知り合った大工さんと、二人三脚の内装工事

――まずは店舗の完成おめでとうございます! 水野さんも初めてご覧になるとのことですが、印象はいかがですか?
水野:いい店じゃないですか~! さすがのセンスだと思いますね。仕事柄良いものをいっぱい見てきたわけだから、当然、美意識は高いんだろうと思っていたけど、こういうスッキリしたお店はいいですよね、とっても。

――我々は工事前のビフォーも拝見しているので驚きますよね。
水野:インテリアに関わる仕事を長年されていたので、普通の人がお店を始めるのとは違うだろうなって思ってましたけどね。ほら、壁とかの色味や木の色とのバランスとか、イスの組み合わせとか、全体のトーンがとっても良いですよね。このまま僕が買い取ってお店を始めたいくらい(笑)。僕がこのお店を買ったら、濁点を付けて「ズドン」って名前にしますよ(笑)。

――お店は「ストン」と名付けられましたが、どんな意味が込められているんでしょう?
鹿島:それはね、(名前が)落ちてきたんですよ(笑)。
水野:ストンと落ちてきたんだ(笑)。
鹿島:特に意味はないんです。間借り営業のときはずっとプロジェクト名の「DADA CURRY」でやってましたが、「DADA CURRY」も散々意味を訊かれましたね(笑)。
水野:「DADA CURRY」も全く意味がないから、訊かれても困るんだよね。説明のしようがない。
鹿島:「ダダイズムですか?」とか訊かれるんですけど、全然関係ないっていう。

――お店の名前にこだわらないっていうのは、水野さんもよくわかりますか?
水野:よくわかりますね~。「AIR SPICE」もどういう意味ですかって訊かれるんだけど、特に意味はないんだよね。だから、後付けだけど“エアーギター”のエアーから取ったって言ってるんです。自宅にスパイスがなくても、あたかも常備しているかのようにカレーが作れるサービスですって。
鹿島:みんな意味を訊きたがりますよね。それと多いのが「どういうカレーなんですか?」っていうのもよく訊かれるんですけど、どんな風に答えようか困っています。
水野:それはきちんと答えを用意しておいた方がいいよね。多分、自分の好みに合うかどうかを知りたいんじゃないかな。ラーメンで言えば次郎系とか、スープはとんこつなのか醤油なのかとか。僕は「スパイスカレー」って言ってます。でも、カレーは全部スパイスでできているからね。スパイスカレーって言われても……ってなるんですよ(笑)。ホテルで出てくるカレーだってスパイスカレーだから、一言で説明するのは難しいですね。

――内装工事のお話しに戻りますが、最初からこの仕上がりをイメージして作業を進められたんですか?
鹿島:全部を決めてスタートしたわけじゃないんですよ。インダストリアルっぽい感じが良かったんだけど、行き過ぎちゃうと廃屋みたいになっちゃうので、もう少しモダンな雰囲気にして間を取った感じですね。

――木のインテリアがあるのでナチュラルな印象も受けますね。
鹿島:モルタルのカウンターや本棚を置きたいと最初から思っていたんですけど、そんなに予算がないからいかに安く、それっぽく見えるかっていうのは考えてました。結局は大工さんの腕が良かったんですよ。
水野:材料を探しに前橋へ行こうって言っていた大工さん?
鹿島:そうそう。でも、前橋には僕が欲しいものは何ひとつなかった(笑)。
水野:大工さんとは知り合いだったの?
鹿島:大工さんは、上野にある「ROUTE BOOKS」っていう間借り営業をしていたカフェの母体が工務店さんで、そこから紹介してもらったんです。その工務店さんはリノベーションを結構手掛けていて、仕上がりもカッコイイんですよ。それで、店を始めるときに工務店さんに来てもらって、予算を踏まえて相談したら「ウチが入ったら無理です」って言われたのね。
水野:通常の仕事としては受けられないと。
鹿島:そう、予算的に。だから職人さんを紹介してあげるから、自分で全部やればいいよって。それで紹介してもらったんですよ。大工さんにも予算とイメージを伝えて、「わかりました、やりましょう」ということになりましたね。
水野:そういう意味では、この店を始める前に試験的にやっていた間借り営業で繋がった人と店作りをしたんだ。
鹿島:だけど、工事が全部終わらないまま大工さんは別の仕事が始まっちゃって。それで、僕が左官作業もすることになったんだけど、やったことないし、材料の作り方もわからないから、一通りやってくれたのを見つつ、大工さんが帰った後にひとりで作業してました。外の壁は全部僕が塗ったんですよ。
水野:へぇ~、すごいね!

――他のお店から譲っていただいた備品もあるとか。
鹿島:テーブルは譲ってもらったっていうか買ったんですよ、結局。近所にインド・ネパール料理の店があったんですけど閉めちゃって、搬出作業をしているときに声を掛けてみたら「何か欲しいものある?」って訊かれて。「テーブルちょうだいよ」って言ったら「安くするよ」って(笑)。天板は傷があったので新しいものに取り換えました。貰ってきたのは、棚柱のパーツですね。友達に美容院の設計をやっている子がいて、閉めるお店があるから取りにきてくれたら好きなのを持っていっていいよって言ってくれて。買うと結構するんですよね。

――完成した店舗の満足度はいかがですか?
鹿島:ほぼほぼ望み通りのものができたと思ってます。
水野:素晴らしいですね!

――内装工事を進める中で一番苦労したことはなんですか?
鹿島:作業を進めているうちに、微妙なズレみたいなものが出てきましたね。
水野:それは自分の考えと実際の作業とのズレってこと? コミュニケーションのこと?
鹿島:僕が「こうしたい」と言っても、図面がないから言葉で伝えるしかないんです。向こうも「わかった」って言ってくれるんだけど、いざ始めてみるとちょっと違うんじゃないの?っていうことがありました。それで、向こうもだんだんイライラしてしまったりして(苦笑)。例えば、コンセントを「どこにつけますか?欲しいところに印をつけてください」って言われて、印を付けていったんだけど、ここは要るか要らないか私が考えている間に壁を貼られてしまって……(笑)。
水野:(笑)。
鹿島:えぇ~、ちょっと待って!って(笑)。後からコンセント空けてもらいましたけどね。そういうのは少しあったけど、結果的にはまとまったかなと。

――お皿や備品もすべて揃えられたんですか?
鹿島:そうですね。お皿や備品は駆け足で買ってきました。合羽橋へ行って。3往復くらいしましたよ。
水野:わかる。合羽橋はモノが多過ぎて疲れるよね(笑)。まるで自分のセンスと違うものも山ほどあるし、これ良さそうだっていうのがあっても、もう少し先の店まで行ったら、もっと良いのがあるかもしれないって思っちゃって(笑)。
鹿島:とりあえず、いろいろ見たいんですよね。
水野:そう、ひとまずここは第一候補って感じで。それに、右に行って、左から帰るってことをしないと両側を見れないからね。楽しいんだけどね。それに、夕方くらいには閉まっちゃうから、一日かけて行かないと。僕はスパイスを入れるチャーミークリアっていうガラスケースを合羽橋で買ってるんだけど、ああいうのも何軒かで売っているから、値段が100円とか50円違ってたりする訳ですよ。こっち側で買って、あっちでもっと安く売ってるとなると、値段を見て凹むよね。

――物件の引き渡しからオープンまでにかかった時間は8週間ということですが。
水野:すごいね~。よく間に合ったね。
鹿島:本当は12月の頭にオープンしたかったんですけど、そのためには1週間前に保健所と消防に届けを出さなきゃいけなくて。でも、結局終わらなかったですね(苦笑)。
水野:そのあと、誰かに日取りを決めさせられたって聞いたよ。
鹿島:それは、毎週水曜日に会議をしてるんですよ。そのときに、レセプションを今度の金曜日と土曜日の2日間でやろうと決まって。先週の水曜日にいきなり決まったんですよ。

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