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全国・海外から約1500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。
お客様に伝えることで商品の売上が大きく変わる!
今日は、ワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員の、リサイクルショップからのご報告。
今回の取り組みは、結果から言うと、自店で行っているメンテナンスについてお客さんに伝えるようにしたら、商品の売れ行きが大きく変わったというものだ。
そのきっかけは、あるときの接客で、キッチンボードの引き出しのレール交換(補修・リペア)をしたことを、購入を検討中のお客さんに伝えたところ、「そこまでやっているなら安心」と褒められ購入されたことだった。
考えてみると、自分の経験や他のスタッフの話からも、メンテナンスした箇所の説明や、どういったところに力を入れたのかを伝えると販売につながるケースが多い。
それを踏まえてPOP(店頭販促物)を見ると、例えばキッチンボードにはプライスと「右側面前面のシートハガレ、スライドレールにサビその他各所にキズ、ヨゴレなどあります」。リクライニングチェアには、「肘掛け・脚部分にキズ」「表面に使用感あります」とある。つまり、商品のキズなどのマイナスポイント の記載だけになっていたのだ。
そこで改善することにした。例えばシミ抜きをしたベッドのマットレスには、今までのプライス中心のPOPに加え、手書きPOPで「『シミ抜きマスター』の渾身のメンテナンス!少しあったヨゴレも分からないくらいキレイになりました!快適にお使いになれます」と訴求。他商品にも同様のPOPを加え、売り場の各所にモニターを設置、メンテナンスの工程を動画でも見せるようにした。
すると、メンテナンスを訴求した商品は高額品でも良く売れるようになり、昨対を大幅に超える売上に。さらに動画を見てDIYのアドバイスを求められたり、逆にこうした方が良いとのアドバイスもいただけるようになり、お客さんとの関係性を築くきっかけにもなっているとのこと。プラス面を隠すことが、売上を逃すことになる
ここでの学びは2つある。
1つは報告書にも書かれていたが、「何事も伝えること、知ってもらうことが大事」ということだ。メンテナンスに力を入れていても、お客さんには分からない。そこで今回のように伝える必要がある。そしてもう1点は、人は、プラス面―今回で言えば、メンテナンスをしていること―より、マイナス面―クレームになりそうなこと―を気にしがちであることだ。その結果、マイナス面の方が前に出て、プラス面が隠れてしまう。それがまた売上を逃すことになってしまうのである。〇執筆者
小阪裕司(こさかゆうじ)
博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者
1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。人の「心と行動の科学」をもとにしたビジネス理論と実践手法(ワクワク系)を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県・海外から約1500社が参加。近年は研究にも注力し、2011年、博士(情報学)の学位を取得。学術研究と現場実践を合わせ持った独自の活動は多方面から高い評価を得ている。2017年からは、ワクワク系の全国展開事業が経済産業省の認定を受け、地方銀行、信用金庫との連携が進んでいる。- NEW最新記事
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