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飲食店がTikTokを取り入れるべき理由とは?動画集客のポイントも解説。

飲食店がTikTokを取り入れるべき理由とは?動画集客のポイントも解説。

「若者の間で人気の動画アプリ」と思われがちなTikTokですが、実は今、飲食店の集客ツールとして注目されていることをご存知でしょうか?2021年は「TikTok売れ」という言葉も話題になり、今や日本の消費を動かす重要な存在になりつつあります。
この記事では、なぜ飲食店がTikTokを取り入れるべきなのかについて、動画集客のポイントも交えて解説します。

TikTokの勢いが止まらない!

TikTok(ティックトック)は、2016年10月に中国でリリースされた動画型SNSです。日本には2017年夏に上陸し、2021年9月末には世界の月間アクティブユーザー数が10億人を突破しています。
TikTokの特徴は、15秒から1分程度のショート動画のプラットフォームであること。
移動中の隙間時間でも気軽に見て楽しむことができ、自分の興味のある動画が次々に上がってくるため、中毒性があるという声も。BGMや加工ツール、フィルターなどがあらかじめ用意されており、誰でも簡単に動画作成を行えます。

TikTokが日本に上陸した当初は、「踊ってみた」などのダンス動画や、音楽に合わせたリップシンク(口パク)動画が大流行。ショート動画ブームの火付け役となり、TikTokのBGMに使われた音楽からヒット曲が生まれたり、昭和の流行歌が再注目されたりする現象も起こりました。
この時点でのTikTokの印象は「若者の間で人気の動画アプリ」でしたが、ユーザー数の増加に伴って、TikTokで発信される動画ジャンルは多様化。料理・グルメ、美容、ファッション、教育のほか、例えば不動産分野では、賃貸物件を内覧する動画も増えています。
また、数十年前に発行された書籍がTikTokで紹介されたことをきっかけに完売が続出し、重版が決まるなど「TikTok売れ」という言葉も話題に。日経トレンディが選ぶ「2021年ヒット商品ベスト30」の1位になるなど、TikTokは動画で消費を動かすプラットフォームへと進化を遂げています。

TikTokの世界的なブームを受けて、他のSNSでもショート動画に参入する動きが見られます。YouTubeでは、2021年7月から日本を含む世界100カ国以上で「YouTubeショート」の機能をリリース。最大60秒のショート動画の編集・投稿ができるサービスです。
長尺動画で盤石の地位を築いているYouTubeにとっても、ショート動画の盛り上がりは無視できないものとなっているのです。

ユーザーは若者だけではない

博報堂DYメディアパートナーズと博報堂の共同プロジェクトであるコンテンツビジネスラボが発表した「コンテンツファン消費行動調査」によると、TikTokの国内ユーザーの平均年齢は34歳。他のSNSと比較して、TikTokが若年層中心のプラットフォームであることに間違いはありません。

・TikTokの平均年齢:34歳
・Twitterの平均年齢:37歳
・Instagramの平均年齢:38歳
・Facebookの平均年齢:44歳
・LINEの平均年齢:42歳
・YouTubeの平均年齢:41歳

しかし、性別・年代別の内訳データを見ると、30代〜40代男性のユーザーも一定数存在することがわかります。TikTokで発信される動画ジャンルの多様化と並行して、若者だけではない幅広い世代にリーチできるツールへと変化しつつあります。

飲食店の集客にも有効

飲食店紹介の動画が人気であることを受けて、「食べログ」を運営する株式会社カカクコムは、2021年4月にTikTokとの連携を開始しました。TikTokの動画上に食べログサイトへのリンクを貼ることが可能となり、動画視聴 → 店舗情報を確認 → 予約・来店の流れがスムーズに。飲食店をTikTokで探す行動パターンも浸透しつつあり、集客ツールとしてTikTokを始める飲食店が増加しています。

集客ツールとして、TikTokをおすすめする理由

■レコメンド機能の充実

TikTokはAIによるレコメンド(おすすめ)機能を重視しており、フォローしていないアカウントの動画が多く表示される仕組みとなっています。すなわち、アカウント開設直後でフォロワー数が少なくても、他のSNSと比べて動画の視聴回数を伸ばしやすいということです。
TikTokのAIはユーザーの視聴履歴や視聴後の行動を分析し、ユーザーの好みに合った動画を表示してくれます。そのため、興味を持ってくれるユーザーに動画を見てもらえる確率が上がり、たった1日でフォロワーが数千人増えることもありえます。

■動画編集の知識がなくてもOK

TikTokにはBGMや加工ツール、フィルターなどがあらかじめ用意されています。そのため、動画編集に関する知識やノウハウがなくても、誰でも簡単に動画作成を行えます。その他にも、

・どの機能もボタン1つで編集・やり直しが可能
・「0.5倍速」や「2倍速」など、動画の速さを変えて撮影できる
・TikTokの運営側から定期的に動画のお題が与えられる

など、さまざまなツールやサポートが整っており、個性のある動画を作成可能。作成した動画はInstagramやYouTubeなど他のメディアに流用できることもメリットといえます。

TikTokを使った飲食店集客のポイント

■面白い動画を目指そう

映える写真が好まれるInstagramとは異なり、TikTokでは、面白いと思えるクリエイティブな動画が好まれる傾向にあります。

飲食店あるある動画
「#飲食店あるある」は、tiktokで非常に人気のあるハッシュタグです。一般ユーザーから見ても共感を得られやすい「あるある動画」は、動画の再生数アップにつながりやすいのが特徴。くすっと笑えるようなエンターテイメント性を持たせるのがポイントです。
「#居酒屋あるある」「#接客業あるある」「#バイトあるある」「#新人あるある」など、あるあるつながりで話を広げていくことも可能。投稿するネタが尽きて困るという状況も避けられます。

飲食店の裏側を紹介する動画
シズル感やインパクトのある料理も重要ですが、他の飲食店アカウントとの差別化を図るために、飲食店の裏側を紹介する方法が挙げられます。
例えば、料理の仕込み作業の様子、野菜や魚を市場に調達しに行く際の様子など。普段見られない裏側を覗ける面白さと同時に、食材や料理へのこだわり・姿勢も伝えることができます。

人に焦点を当てた動画
店長やスタッフなど、人にスポットを当てた動画は、親近感を高める効果が期待できます。例えば、店長やシェフの一日を紹介するルーティン動画は、「あの人に会ってみたい!」という感情を生み、実際の来店につながる可能性もあります。

■情報ページへのリンク設定を忘れずに

せっかく動画を見て認知してもらえたとしても、店舗情報やメニューが見れなければ、ユーザーはそこで離脱してしまいます。動画視聴 → 予約・来店というステップにつなげるため、食べログやInstagramなどの情報ページへのリンク設定を忘れずに行いましょう。

SNS初心者でも“バズる”を狙えるTikTokを活用しよう

2017年夏の日本上陸以来、驚く早さで成長を遂げ、ショート動画ブームの火付け役となったTikTok。
当初は「若者の間で人気の動画アプリ」というイメージが強かったTikTokですが、ユーザー数の拡大に伴って年齢層も広がりを見せています。
「TikTok売れ」の言葉が示す通り、今や動画で消費を動かすプラットフォームへと進化。飲食店の集客にも欠かせない存在になりつつあります。
フォロワー数が少なくても動画視聴回数を伸ばしやすいTikTokは、SNS初心者にもぴったり。まずはアカウントを開設し、動画を1本作ってみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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