更新日:

起業の成功率とは?起業に失敗する人の特徴・成功の秘訣

起業の成功率とは?起業に失敗する人の特徴・成功の秘訣

起業を検討している方にとって、「失敗してしまう可能性」は大きな懸念材料のひとつでしょう。

勤めている会社を辞めて独立する場合、起業に失敗したらその後の生活に大きな影響が出る可能性があります。
起業を成功させて経営を軌道に乗せるためには、失敗を回避するための対策が必要です。

この記事では、起業の成功率から失敗する理由、起業に失敗した方の末路や失敗しないための取り組みなどについて説明します。起業を考えている方はぜひ参考にしてください。

起業が成功する確率

中小企業白書が2017年に発表した「起業後の企業生存率」のデータによると、起業して5年後の企業生存率は81.7%です。
これは欧米諸国と比較しても高い数値であり、意外と成功する確率が高いという印象を受けるでしょう。

ただし注意しておきたいのは、このデータは帝国データバンクのデータベースに企業情報が収録されている企業を対象に集計されているという点。
すべての起業者を対象にしているわけではないため、実際よりも高い数値である可能性は否めません。

また、言い換えれば約20%が起業に失敗しているとも言えます。
起業から5年経過すると、およそ5人に1人が経営に失敗している…そう考えるとやはりリスクはしっかりと捉えておくべきでしょう。

参考 中小企業庁|中小企業白書 第2部 中小企業のライフサイクル

起業が失敗する理由

起業が失敗に終わる理由としてはさまざまですが、主な理由として以下のようなことが挙げられます。

・ 事業の計画や資金の見通しが甘かった
・ 起業後の経営状況に応じた策が練れなかった
・ 人間関係が上手くいかなかった
・ 事業を拡大しすぎた、多店舗展開しすぎた

それぞれの理由について、内容を詳しく説明します。

事業の計画や資金の見通しが甘かった

起業は、「何となく」で行ってもうまくいきません。そのためには事前に明確な目標や計画を立てることが重要です。

商品・サービスの販売や提供などの計画が甘いと、事業は頓挫しやすくなり、資金についての見通しが甘ければ、借り入れたお金に対する返済が追いつかなくなる可能性があります。

自分だけで起業の計画を立てるのが難しい場合は、必要に応じてすでに起業で成功している知り合いや、税理士などに相談するとよいでしょう。

参考記事起業に必要な資金はいくら?資金の目安と調達方法を解説

起業後の経営状況に応じた策が練れなかった

起業した後、常に同じ状況の中で経営を続けられるとは限りません。起業したときは景気がよかったとしても、好景気がずっと続く保証はなく、社会情勢の変化によって売上が落ちることもあるでしょう。

まさに今全世界を襲っているコロナ禍のように、事前に想定することが難しい未曽有の事態が勃発する可能性もゼロではありません。

このような際に状況に応じた策をすぐに練られるかという点は、事業の存続に大きく影響します。

状況がよいときに必要以上に手を加えるのは悪手ではありますが、悪いときに何もしないのも同様に悪手と言えるでしょう。

人間関係が上手くいかなかった

誰かと共同で起業を行う場合、事業の方向性や今後の展開に関する考えの食い違いから、事業運営が上手くいかなくなり、倒産に追い込まれるかもしれません。

仲のよい友人同士で起業したにも関わらず、事業の方向性の違いでケンカ別れをしてしまいそのまま事業も空中分解、といったケースも考えられるため、元々の人間関係の良好さにあぐらをかくのは危険です。

また、1人で起業したとしても、取引先をはじめとした人との関わりは大抵の場合、避けることはできません。
そのため起業する際は、共同で起業を行う仲間はもちろんのこと、自分の会社や店舗に関係する人々との人間関係を重視しましょう。

事業を拡大しすぎた、多店舗展開しすぎた

事業が順調なのであれば、規模を拡大したり多店舗展開したりするのはある意味自然な流れです。

しかし、ひとつの店舗を管理するのと複数の店舗を管理するのでは、労力が大きく異なります。

1店舗目の運営が、店長・マネージャーといった特定の人物の能力や献身により上手くいっていたにも関わらず、そのことに気付けていなければ、キーマンの存在しない2店舗目以降は、上手くいかなくなるかもしれません。

また、今までとは異なる分野に進出した場合、その分野のノウハウに乏しければ当然失敗してしまう可能性も高くなります。

起業に失敗する人の主な特徴

起業に失敗する人には以下のような特徴があります。

友人同士でビジネスを始める人

気の合う友人とのビジネスは、すでに信頼関係が構築されているために、起業当初からコミュニケーションを取りやすい点はメリットといえます。一方で、互いをよく知る間柄であるがゆえに、トラブルが起きた際になかなか修復できず、これまでの対等な関係性が崩れてしまうおそれがあります。

商品・サービスの宣伝が足りない人

せっかく起業しても、商品・サービスの宣伝活動が足りないために失敗するケースもよく見受けられます。起業当初は目の前の仕事に追われることが多く、宣伝は後回しになりがちですが、スタートダッシュでつまずいてしまうのは避けたいもの。商品・サービスを認知してもらうためのPRは積極的に行いましょう。

起業や独立が目的となっている人

起業で成功するには、起業してどうなりたいのか、何を目指しているのか、まずは起業の目的を明確にすることが重要です。起業することや独立すること自体が目的となっている場合、起業できたとしても事業を続けていくことは難しいでしょう。

資金計画が不十分な人

資金調達の方法には、自己資金や他企業からの出資、銀行や投資家からの融資、国からの補助金などがあります。起業に向けた初期費用の準備はもちろんですが、事業を継続するには運転資金の調達方法についても考えておかなければなりません。この資金計画が十分にできていない場合、早い段階で資金不足に陥ってしまうでしょう。

起業に失敗した人の末路

起業を考えている方であれば、万が一、起業に失敗したあとどうなるかとても気になることでしょう。起業に失敗した方が辿る末路としては、以下のようなパターンが考えられます。

・ 借金が残る
・ 会社員に戻る
・ 新たに別のビジネスにチャレンジする

それぞれについて、内容を詳しく説明します。

借金が残る

起業を行う際、自己資金だけでは必要な資金を用意しきれず、金融機関などから借り入れを行った上で起業するケースが多いです。

事業が上手くいっている間は売上の中から借金を返していけばよいですが、起業に失敗して事業をたたむことになってしまえば、当然返済できていない分の借金が残ることになります。

つまりその分の借金は、事業による売上がない中で返済を継続しなければなりません。

とは言え、事業をたたむタイミングにもよりますが、事業を継続している最中に、ある程度の返済が終わっているのであれば、事業をたたんだ後でも、十分返済できる額である場合もあるので、心配し過ぎる必要はないでしょう。

会社員に戻る

事業をたたんでしまえば収入がなくなるので、そのままでは生活できなくなります。そのため、改めてどこかの会社に就職して会社員としてやり直す方も多く、もともと勤めていた会社と関係性がよいのであれば、再雇用を依頼してみるのも選択肢のひとつです。

起業に失敗し、再就職に対して悲観的な印象を持つ方も多いかもしれませんが、起業で得た経験が会社員としての労働にプラスに働く可能性もあるため、悲観しすぎる必要はありません。

新たに別のビジネスにチャレンジする

起業に失敗した原因が明確かつ改善する余地があり、ほかにチャレンジしたい事業がある場合は、会社員には戻らず起業に再チャレンジするという選択肢も考えられます。

業種にもよりますが、起業までに必要な手続きはある程度同じことが多いため、一度起業を経験していることが強みになる可能性もあるでしょう。

ただし、一度起業して失敗している実績は残るため、金融機関に融資を受けづらくなる場合があるため注意が必要です。

起業に失敗しないための取り組み

起業に失敗しないためには、以下のような意識や取り組みが重要です。

・ 資金管理に気を付ける
・ 事業の計画は綿密に立てる
・ 最初は小さく始める
・ 相談相手やメンターをつくる

それぞれの内容について、詳しく説明します。

起業に失敗しないための取り組み

資金管理に気を付ける

事業を継続するために重要な要素は複数ありますが、その中のひとつに資金があります。

資金繰りが上手くいかなければ事業撤退に追い込まれてしまうため、売上・利益・経費などをきちんと管理し、少し状態が悪化しても事業を継続させられるよう心がけなければなりません。

事業の状態がよい場合は、追加融資を受けて事業拡大を行うという選択肢も考えられますが、追加融資を受ければその分返済の負担は重くなります。

事業拡大による売上増で返済の負担増をまかなえるか、十分検討してから判断しましょう。

事業の計画は綿密に立てる

事業に対して悲観的になる必要はありませんが、計画を立てる際には楽観的よりも慎重なほうがよいとも言えます。

「起業後すぐに経営が上向きになり常に黒字」というイメージを抱くのではなく、売上が下振れたときのことも想定して、それでも事業を継続できるような計画を立てるよう心がけてください。

また、多店舗展開を行うタイミングについても、同様に綿密な計画が必要です。

何事においても、企業や店舗の現状を把握した上できちんと先の見通しを立てておくことが、事業を失敗させないカギと言えるでしょう。

最初は小さく始める

「将来的に事業を全国展開したい」など、未来へ対する夢を持つのはよいことですが、最初から事業を大きくスタートさせることにはリスクが付き物です。

用意できる資金や持っているノウハウなどを考慮して、始めから大規模な企業や店舗を起業することが難しいのであれば、最初は小さな規模からスタートさせましょう。小規模な企業・店舗からスタートすれば、資金的なリスクも抑えやすいです。

また、小規模であれば、問題が生じた場合の修正も比較的容易だと言えます。ある程度ノウハウを積んでから事業を拡大するというステップを踏むことで、失敗を防ぎやすくなるでしょう。

相談相手やメンターをつくる

困ったときに誰にも相談できなければ、上手くいかない状態からなかなか抜け出せず、そのまま事業が失敗に終わってしまうかもしれません。

事業について相談できる相手やメンターがいれば、第三者の立場から的確なアドバイスをもらえるため、適宜方向を修正することが可能です。

相談相手は起業の先輩や税理士・コンサルタントといった方でもよいですし、商工会議所などの相談機関を上手く活用する方法もあります。

また、「canaeru(カナエル)」のような開業支援サービスを利用する方法もおすすめです。

「canaeru(カナエル)」が行っている無料開業相談では、資金調達や店舗取得など、開業に関するさまざまな疑問についての相談を受け付けています。

開業に必要なノウハウを学べるセミナーも開催しているので、開業準備時に非常に頼りになる存在と言えるでしょう。

飲食店をはじめとして美容院やショップなど、幅広い業種の開業サポートに対応できるため、詳細が気になる方は以下の公式サイトをご覧ください。

ご相談はこちら

起業を成功に導くために事前に行うこと

起業が失敗してしまう理由としては、事業の計画や資金の見通しが甘い、人間関係が上手くいかないといったことなどが挙げられます。

起業に失敗しないためには、事業の計画を綿密に立てて、自分に合った規模でスタートすることが重要です。困ったときに相談できる相手を見つけられているかという点も、事業を長く継続させるために大切だと言えます。

開業支援サービスを行っている「canaeru(カナエル)」では、専門家に依頼するのと同等のサポートを無料で受けることができるため、開業準備時には非常に頼りになるでしょう。

開業に向けて悩みを相談できる相手や場所をお探しの方は、ぜひ「canaeru(カナエル)」の利用をご検討ください。

ご相談はこちら

この記事の監修

株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

canaeruは年間300件以上の開業サポート実績!

メールアドレスの登録で
開業までのサポート完全無料で受けられます!

個人情報の取り扱いについて

メールアドレスを入力してください

無料会員登録でできること
① 「日本政策金融公庫」の創業融資をはじめとする資金調達の相談が出来る!
② 開業時に必要な事業計画書の作成サポートが受けられる!
③ 店舗開業や運営に関するさまざまな疑問点・お悩みを何度でも相談可能!
※ 金融機関出身者、元飲食店オーナーら店舗開業のプロが対応します

PAGETOPへ