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飲食店を開業するタイミングで誰もが悩むのが、お店の名前です。
店名は一度決めてから長く付き合うことになるだけでなく、お客様からの印象を左右する看板としての役割もあるため、迷ってしまいますよね。
そんなときは、飲食店のネーミングの基本を押さえながら、オリジナリティのある店名を考えてみましょう。売れる飲食店に共通するネーミングや注意点
飲食店の名前は、オーナーが自由に決めることができます。しかし、実際に売れている飲食店のネーミングには、共通している5つポイントがあります。店名の決め方としてぜひ参考にしてみてください。
【ポイント1】読みやすい
最近では、人でもキラキラネームなど漢字を見ただけでは読むことのできない名前が多いです。お店の名前がなんて読むのか分からない名前だと、間違った名前で覚えられてしまったり、意味がわからないことから来店することを拒否するお客様も出てきてしまう可能性もあります。売れる飲食店には、初めて見た方が誰でも読める名前であるという共通点があります。日本国内の店舗であれば、ひらがな・カタカナ・画数の少ない漢字は、多くの方に読みやすいといえます。反対に、英語・フランス語・イタリア語は人によって見慣れないため、読めなかったり読み方を間違ってしまったりするかもしれません。
【ポイント2】覚えやすい
なんといっても、覚えやすい名前にすることが1番だと言えます。例えば、発音がいい名前・テンポの良い名前・しっくりくる名前など。お客様の頭の中に残るような名前を付けることができると、より良いです。覚えやすい名前にすることにより、お客様も「〇〇に行かない?」などと、行き場所や買う場所食べる場所などに困ったときなどでも、パッと店名が出てくることから、お店の売上も上昇をする傾向にあるのです。覚えやすい名前にすることにより、かなり嬉しいメリットは多いのです。一度来店された方に名前を思い出していただき、リピートしていただきやすくするために、記憶に残るネーミングを心がけましょう。インパクトがありかつ短い名前ほど、多くの方にとって覚えやすく流行る名前に近づきます。
【ポイント3】分かりやすい
一般的に、意味の分からない言葉は印象に残りにくくなります。店名を聞いただけで、どんな飲食店であるのかが想像できるほうが、より印象に残りやすいのです。和食なら和食らしく、中華料理なら中華料理らしく、どんな料理が出てくるのかを想像しやすい、分かりやすい店名をつけましょう。例えば、「〇〇宿」などと名前がついていることからお客様は宿泊をすることのできるお店だと思い入店をするとします。しかしながらそのお店は飲食店だった…。その他にも、「〇〇kitchen」と名前がついていることからお客様が料理教室と勘違いをしていたら雑貨屋だった…など。お店の本来のコンセプトと店名が全くもってマッチしていないものであると、お客様が間違って来店をされたり、逆に客足が減ってしまう場合もあります。しっかりとコンセプトに合う名前を選ぶことが良いです。
【ポイント4】似た名前は避ける
お店をつける場合、他店や有名人などと似ている名前は避けるようにしましょう。全く同じだったりすると、著作権を侵害したとして訴えられてしまう場合もあります。そのことから、お店の名前をつける時や考える時には、必ずその店名をネットなどにて検索して、同じ名前のお店や芸能人などがいないか確認をすることをおすすめします。
【ポイント5】お店のコンセプトにあっている名前にする
どのお店でも、コンセプトはあるものです。そのコンセプトに合わせた名前にすることにより、より印象に残りやすいようなお店へとなります。また、その他にもお店がどの年代や性別をターゲットとしているのかを見極めてから、名前を決めることもおすすめです。若い女性向けなら可愛らしい名前に、子供向けなら少しウケを狙った面白い名前など。ターゲットが決まっているのであれば、ターゲットに合うような名前にすることもおすすめです。
飲食店の名前の付け方
商売繁盛する飲食店のネーミングには共通点があります。それでは、一体どのような名前の付け方をすれば、読みやすい・覚えやすい・分かりやすい理想のネーミングが実現できるのでしょうか? そのためには、こちらでご紹介する5つの方法を取り入れてみてください。
客層に合わせる
飲食店の主なターゲットとなる客層に合わせて、親しみやすい店名を採用しましょう。たとえば、漢字を使用した固いイメージのある和風の名前は、年配の方から受け入れやすくなります。その反対に、ひらがなやカタカナを使った柔らかい印象の名前は、若い方に親しみやすい印象になるでしょう。ほかにも、濁点の有無やシンプルさの度合いなどの観点から、客層の中心に好まれる店名を意識してみてください。
飲食店の主なターゲットとなる客層に合わせて、親しみやすい店名を採用しましょう。たとえば、漢字を使用した固いイメージのある和風の名前は、年配の方から受け入れやすくなります。その反対に、ひらがなやカタカナを使った柔らかい印象の名前は、若い方に親しみやすい印象になるでしょう。ほかにも、濁点の有無やシンプルさの度合いなどの観点から、客層の中心に好まれる店名を意識してみてください。
<客層に合わせたネーミングの例>
●カフェ しろいねこ
●高瀬珈琲店
●アジアンダイニング はな
●拉麺 龍ショルダーネームを入れる
店名は会社名と同様に、屋号としての重要な役割があります。店名を聞いただけでどんな料理が出てくるかを想像できるように、ショルダーネームを付けましょう。ショルダーネームとは、お店の業態を店名にするものです。たとえば、「珈琲専門店」と付けるだけで、初めて足を運ぶ飲食店でも業態が誰にでも伝わりやすくなります。また、ネット検索時にお店を特定するヒントになるのもメリットです。
<ショルダーネームの例>
●居酒屋
●焼き鳥
●珈琲専門店
●Café & Grill
●肉バルコンセプトを反映する
店名を聞いたときにお客様がイメージする店舗とのギャップを生まないためにも、お店の雰囲気・主力メニュー・内装の特徴といったコンセプトを、店名に盛り込みましょう。店名を通して明白なコンセプトを伝えることで、名前を聞いただけでお店のサービスを想像しやすくなります。お店に一貫するコンセプトに似つかわしいネーミングを心がけ、独自のスタイルを作り上げましょう。
<コンセプトを反映したネーミングの例>
●手ごねハンバーグの森
●宇宙居酒屋 スペースシャトル
●プリン専門店 ア・ラ・モード!
●レトロ喫茶 うたかたの日々文字数は2文字~7文字
とにかくお客様に店名を覚えてもらいたいなら、名前の文字数は2~7文字にとどめましょう。人間が瞬間的に記憶しやすい文字数は、認知心理学では「マジカルナンバー」と呼ばれ、5~9文字だとされています。店名があまり過ぎすぎると覚えにくいだけでなく、ネットで検索するときに入力の手間がかかり、かつ声に出して伝えにくくなります。通りがかりで看板を見た方にも記憶してもらいやすい店名が理想です。
<2文字~7文字のネーミングの例>
●りんごの樹
●ビストロ火山
●すし 大漁
●トリノ食堂他店と差別化する
同じ名前や似た名前の店舗がたくさんあると、お客様に覚えていただきにくくなるのはもちろん、ネットで検索したとき上位に表示されにくくなります。他店とかぶらない店名を選び、数ある飲食店名のなかでも埋もれない、オリジナリティとインパクトのあるネーミングを心がけましょう。
<他店との差別化を図ったネーミングの例>
●一日三食ステーキ
●彼女の手料理ダイニング
●煮込み屋 100時間
●男のパンケーキ 極厚おしゃれな店名の付け方
おしゃれでかっこいいイメージの店名を付けたいときには、外国語や横文字が適しています。また、2つの単語を独自に組み合わせて、オリジナルの店名を作る方法もあります。ただし、おしゃれな店名は分かりにくい店名や覚えにくい店名になりやすいため、主観的な表現に寄り過ぎないよう以下の注意点を守りましょう。
<おしゃれな店付けつけるときの注意点>
●きちんと意味を持たせる
●お店の雰囲気をイメージできる
●覚えやすい字体や語感にする
●ロゴにしたときのデザインを意識するサブタイトル(ダブルショルダーネーム)の付け方
ダブルショルダーネームとは、2つのショルダーネームをかけ合わせたネーミングのことです。たとえば、「創作料理」というショルダーネームと、「地鶏専門店」というショルダーネームをかけ合わせて「地鶏専門 創作料理 〇〇」とすれば、より具体的にお店のサービスをイメージしやすくなるでしょう。
ダブルショルダーネームは、店名のサブタイトルとの組み合わせでもよく使われます。たとえば、「国産牛肉100%使用の本格派」というサブタイトルと、「炭火焼肉」というショルダーネームを組み合わせることで、「国産牛肉100%使用の本格派 炭火焼肉〇〇」というネーミングができあがります。飲食店のネーミング一覧
飲食店の業態別に、実際に存在する飲食店名のネーミングとその由来をご紹介していきます。店名の候補を検討する上でぜひ参考にしてみてください。
居酒屋のネーミング例
和民
創業者である渡邉美樹氏の名前が由来。
塚田農場
自社農場のある宮崎県日南市の地名が由来。
鳥貴族
顧客を貴族のように大切に扱うという方針が由来。
ウメ子の家
梅酒や梅カクテルが充実している特徴が由来。
てけてけ
鶏がテケテケと歩く可愛らしい姿が由来。レストランのネーミング例
サイゼリヤ
創業日の誕生花「くちなし」のイタリア語表記が由来。
びっくりドンキー
顧客を「びっくり」させるインパクトと、のろまな「ロバ(=ドンキー)」でもたくましく育つようにという創業者の願いが由来。
ガスト
スペイン語で「おいしい」を意味する「gusto(ガスト)」が由来。
モスバーガー
モス(MOS)は、「mountain(山)」「ocean(海)」「sun(太陽)」という3つの単語の頭文字が由来。
リンガーハット
長崎の貿易商フレデリック・リンガー氏の名前が由来。カフェのネーミング例
スターバックス
小説『白鯨』の登場人物である、コーヒー好きな航海士「スターバック」が由来。
タリーズコーヒー
創業者トム・タリー・オキーフ氏のミドルネームが由来。
ドトールコーヒー
コーヒー農園で働く創業者が下宿していたブラジル「ドトール・ピント・フェライス通り」の地名が由来。
シャノアール
19世紀のフランスに実在した同名のキャバレー「シャノアール」が由来。
ベローチェ
イタリア語で「速い」を意味する「veloche」という言葉が由来。和食屋のネーミング例
とんでん
北海道を開拓した「屯田兵(とんでんへい)」が由来。
かっぱ寿司
水流を使って寿司を回していた第1号店の様子が河童の皿のように見えたことが由来。
つるとんたん
ツルツルとしたうどんを、トントンと打って、タンタンと切る音が由来。
新宿さぼてん
生命力の強さから企業理念に合う植物である「サボテン」が由来。
夢庵
夢のように非日常を楽しめる少し高級感のある飲食店という意味合いが由来。中華料理店のネーミング例
バーミヤン
かつて西洋と東洋の交流地点であったアフガニスタンにある都市の名前が由来。
餃子の王将
日本一の餃子店を目指すという創業者の思いが由来。
万豚記
中国では裕福の象徴とされている豚が増えるという意味合いが由来。
日高屋
創業した埼玉県日高市の地名が由来。
銀座アスター
中国の上海に実在した高級ホテル「アスター・ハウス・ホテル」の名前が由来。まとめ
売れる飲食店の名前の付け方についてご紹介しました。売れる飲食店のネーミングに共通しているのは、以下の3つのポイントです。
●読みやすい
●覚えやすい
●分かりやすい
また、これらの3つのポイントを実現するためには、下記の5つの方法が有効です。
●客層に合わせる
●ショルダーネームを入れる
●コンセプトを反映する
●文字数は2文字~7文字
●他店と差別化する
すでに全国展開しているチェーン店の名前を参考にすると、顧客に親しみやすいネーミングのコツが分かりやすくなります。現在、飲食店のネーミングでお悩みの方は、ご紹介した情報を参考にしながら、売上アップにつながるオリジナルの店名を考えてみてください。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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