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食器が足りなくて料理が出せない!?開業時に必要な数は?

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飲食店開業のための準備物として欠かせない、食器類。デザインや色などにこだわりたい、という方も多いでしょう。ただし、開業にあたって重要なのがその数です。食器を用意しすぎてしまったり、逆に少なすぎたために料理が出せなくなる事態になることも・・・!?
今回は、開業時に準備が必要なお皿事情についてご紹介します。

必要な食器の枚数の目安は座席数の1.5~3倍!

用意する食器数の目安は、ずばり座席数の1.5~3倍です。
ランチやディナーの時間帯は、満席になる可能性が高くなります。この時間帯は料理を出すのがメインとなるため、食べ終わった食器を洗う余裕がありません。そのため、座席数+αの数の食器が必要なのです。
ただし、開業するお店のコンセプトによってその数は左右されます。

高級フレンチレストランの場合

高級フレンチレストランをはじめとする単価が高いお店は、回転率が低くなる傾向があります。1組ごとのお客様に対する手厚いおもてなしがコンセプトとなるためです。こうした高級店は回転数が少なく、またランチ、ディナーのどちらかの営業のみの場合が多いため、座席数の1.5倍もあれば十分です。しかし、食器やグラスは壊れやすいため、予備用のものは確保しておくようにしましょう。

ファストフード店の場合

ラーメン店、牛丼屋、立ち食いそば屋などのファストフード店は、回転率が高くなります。低単価で、一日に何回転もすることで売上を出しているためです。そのため、食器は座席数の3倍ほどの数が必要になります。ただし、これは洗い場にスタッフを配置できるかどうかによって左右されます。スタッフが確保できるなら食器は少なめでも問題ありませんが、確保できない場合は多めに用意しておきましょう。

ピーク時に洗い場のスタッフを確保できるかがカギ

開業する飲食店の立地、ターゲット層、規模感などによって、お店のコンセプトは異なります。ただし、どんなジャンルの飲食店であっても、洗い場のスタッフを配置できるかが重要なポイントです。ランチ、ディナーのピーク時は、ホールスタッフ、調理スタッフともに手が離せない状況になります。食べ終わった食器類が洗い場にどんどん溜まり、使用できる食器がいつの間にかなくなっていた!なんてことも・・・。
洗い場スタッフの有無を考慮して、用意する食器類の数を決めましょう。

食器の数はメニューによって変えるのが賢い!

用意する食器の数の大まかな目安は決まっても、すべての食器で同じ割合の数を購入する必要はありません。実際に開店してみないと、どのメニューが出やすいかは想定しづらいでしょう。ですが、あらかじめメニューが決められれば、ある程度の予測を立てることはできます。

食器の数はメニューによって変えるのが賢い!

料理の提供の仕方によって変わる

料理の提供方法によって、用意しておくべき食器の数が変わります。例えば、サラダを提供する場合です。サラダバー形式にするのか、大皿で出すのか、人数分小分けにして出すのかなど。どのようにお客様に届けるかによって、食器の数を変える必要があります。
また、ラーメン店のどんぶりや数種類のカレーを提供するお店など、どのメニューでも同じお皿やグラスで提供できる場合もあります。必要な食器の数を把握するためには、事前におおまかなメニューの種類や提供方法を決めておくことが重要なのです。

人気のメニューによって変わる

人気がでやすいメニューによって、準備が必要な食器数が変わります。例えば、居酒屋の場合です。ビールやサワーなどのドリンクはとくにでやすいのは想定することができます。一方、ウィスキーなどは頻繁に注文されないため、使用するロックグラスはビールグラスに比べて少ない数で問題ありません。
このように、人気がでると予想がつきやすいメニューの食器は、多めに用意しておくと安心です。居酒屋の飲み物だけでなく、料理の種類によってもメインになりやすいものはある程度想定できます。お客様に人気のでやすい定番メニューやお店一押しのメインメニューに使用する食器の数は、あらかじめ調整しておきましょう。

開店時に高価な食器類を用意するのはリスクが高い!

お店づくりにこだわりたい方は、高価な食器類を用意して高級感を演出したいと思う方もいるでしょう。ただし、開業前に高価な食器を用意するのはある程度のリスクを伴います。想定よりもメニューが少なくなって食器が余ったり、不慣れなスタッフが食器類を破損してしまう可能性があるためです。
高価な食器類は、スタッフが作業に慣れ、出やすいメニューを把握してから用意するのが良いでしょう。

開店時に高価な食器類を用意するのはリスクが高い!

開店時は安価な食器類を多めに準備

開店時は、安価な食器類を多めに用意しておくと安心です。高価な食器類を用意すると、コスト削減のために、購入量をセーブしてしまう可能性があります。不慣れな開店当初は、誤って食器を割ってしまうリスクが非常に高くなります。購入数に対して、お皿が足りなくなってしまう可能性があるのです。
こうした食器の不足や破損などの事態を考えると、デザイン性が劣っても安価な食器を用意しておくのが良いでしょう。

白無地の食器にすると後で買い足しやすい

柄物やデザイン性が高い食器を選ぶと、万が一販売中止になった場合の対応が難しくなります。こうしたケースに備えて、白無地の食器を揃えると良いでしょう。販売中止になったとしても、似たような商品を探すことができます。
開店時はとくに、予想以上の反響で食器の追加購入が必要になる場合も大いに考えられます。できるだけシンプルなデザインを選びましょう。

使い勝手のよい素材の食器を選ぶ

使いやすさ、洗いやすさを考えると、陶器が最も使いやすい素材です。傷がつきにくく耐熱であるため、どのようなシーンでも使い勝手抜群です。逆に注意すべきなのが、漆器や合成樹脂、耐熱性ではないガラスです。漆器や合成樹脂の食器は傷つきやすく、食器洗い機にかけると破損する恐れがあります。耐熱に対応していないガラス食器の場合は、幅広いメニューへの対応力に欠けます。
後々のメニュー変更や食器自体の耐久性などを考慮して、使いやすい素材の食器を選びましょう。

ミス防止には食器の色分けが効果的

食器の色をメニューによって分けると、提供ミスを未然に防ぐことにつながります。例えば、ドリンクメニューを中心に提供するお店の場合です。忙しい時間帯になると多くのメニューが用意されるため、間違ったドリンクを提供してしまうことが増えます。こうしたスタッフのミスを減らすため、食器の色で区別するとわかりやすいです。コーヒーメニューの中にも、エスプレッソ、カフェラテ、ブレンドなど、数多くの種類があります。カップの色で種類が明白になるようにするなど、食器の色使いを工夫しましょう。

まとめ

自分のお店を開業する際、誰もがこだわりを持ったお店作りをしたいと思うでしょう。
食器は、お店の雰囲気を演出する大事な要素のひとつです。ゆえに、デザイン性や柄などにこだわった食器選びをする方も多いかもしれません。
しかし、開業後の様々なトラブルやリスクは考慮しなくてはなりません。食器を破損してしまい、食器が足りなくなって料理が提供できない、といったリスクに備えて十分な量の食器を用意しておく必要があります。開業前に、どんな食器をどのくらいの量準備するのかよく検討しましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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