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【小阪裕司コラム】第38回:価値を上げファンを作ると、休みが増える②

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全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。

「1200円」のかき氷が大人気商品に!

 前回の続き。ワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員のある和菓子店が、自店の価値を上げ、連れて単価も上げ値上げもし、ファンも増やしていった結果として、店休日を増やすことができた、というお話。
 前回も少し触れたが、最近店主が行った実践のひとつは今夏のかき氷販売だ。元々同店では、夏はかき氷が人気。中でも地元の果実を使ったものや、和菓子店ならではの材料を使ったものが人気だ。そこに、これまでつけていた価格は「600円」。しかし今年は、基本価格を「800円」とし、天然果実を使ったものは「900円」、希少な果実や素材のものを今年から新たに「プレミアムかき氷」として、「1200円」の値を付けた。もちろん単に価格を上げただけでなく、例えば黄桃を使用した数量限定のものは「黄金色のかき氷」と名付け、金箔をちらすなど、演出にも踏み込んだ。また、「丹波大納言小豆」を使ったものは「漆黒のかき氷」とし、「丹波大納言小豆を贅沢に使用した自家製餡と自家製珈琲シロップを合わせたちょっと大人のかき氷です。ミルクのトッピングでまろやかに」と語るなど、商品価値の訴求を1品1品丁寧に行った。これらは店主曰く、「自分でも驚きの価格」だったそうだが大人気、数量限定の「黄金色のかき氷」は、シーズン中に完売となった。

まずは「価値の掘り起こし」を

 ワクワク系を学んで1年半、自分の意識が大きく変わったと彼は言う。例えばかき氷に関しても、「(ワクワク系の)「価値の掘り起こし」という言葉を目にして、かき氷の価値を見誤っていたのは自分であると気づきました。そこから、お客様の反応や仕込みの大変さなど、自己肯定感、地元への肯定感などなど増して来ました」。先の値付けや演出、1品1品丁寧に価値を語ることなど、それらは単価を上げるテクニックとして行っているのではない。自分が行っていることの価値、地元の食材などの価値、それらを見直し、肯定感が高まっていく中での、ある意味自然な行為なのだ。だからこそ、既存の菓子の方も、今年に入って「躊躇なく値上げを行い」、現在の好業績につながっている。そういう流れの中で彼は、お客さんへの接し方や菓子作りへの姿勢など、自分自身が自店の強みであり、評価してもらえているとようやく思えるようになったという。そうしてこの8月、踏み込んだのが週休2日だったのである。
 では次回は、この週休2日実施の顛末をお伝えしよう。

〇執筆者
小阪裕司(こさかゆうじ)
博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者
1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。人の「心と行動の科学」をもとにしたビジネス理論と実践手法(ワクワク系)を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県・海外から約1500社が参加。近年は研究にも注力し、2011年、博士(情報学)の学位を取得。学術研究と現場実践を合わせ持った独自の活動は多方面から高い評価を得ている。2017年からは、ワクワク系の全国展開事業が経済産業省の認定を受け、地方銀行、信用金庫との連携が進んでいる。

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