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青森のために仕事を作りたい。それが、導かれてここに来た、自分の役目だと思う。

人口減の都市には仕事が必要。特に、女性の雇用を創出するのがキーになる。ここには、輝ける女性たちがたくさん居るのだから。

  • 井上 信平/DUBOIS(カフェレストラン デュボワ)

青森のために仕事を作りたい。それが、導かれてここに来た、自分の役目だと思う。_記事画像

兵庫県から青森県へ家族で移住し、ご自身が大好きなハンバーガー専門店をオープンした井上さん。「青森県へは導かれてやってきた(笑)。青森が大好き、青森が大事、青森がなくなったら困るから(笑)、自分がここでできることをやっていきたい」という熱い想いをお持ちです。その熱きパッションを伺いました。

青森へ移住…人生で夢を叶えたことがない自分に失望し自分の力で夢を叶えようと

ーー井上さんが青森にIターン移住して今年で15年目ということですが、以前はどんなお仕事をされていたのですか?
出身は兵庫なのですが、高校卒業後はデザインを学ぶためにアメリカに留学。帰国後は地元の印刷会社でグラフィックデザイナーとして27歳まで勤めていました。

青森へ移住…人生で夢を叶えたことがない自分に失望し自分の力で夢を叶えようと

ーー青森に移住を決めたのはどのような経緯があったのでしょう。
20歳のときにネットで青森のねぶた祭りを見て衝撃を受けたんです。色合いがカラフルなので南の方の祭りだと思っていたけど、調べてみると青森で、一般の方々が山車の張りぼての人形を製作していることにも驚いたんですよね。それで青森の文化の成り立ちに興味を持って。現地に住めば何かが見えてくるのかなと漠然ですが、憧れを持つようになっていたんです。
それから時間が経ち、兵庫の印刷会社で働くようになって、結婚して子どもが出来たんです。青森に住みたいという夢もいつしか忘れ、何となく毎日を過ごしていたのですが、ある日ふと思い出すんです。「そういえば、青森に住むという夢があったんだ」と。それまでの人生で夢を叶えたことがない自分に失望し、青森への移住は何としても実現しようと一念発起し、仕事も見つけて家族で移住を果たしたんです。それが今から15年前。27歳のときでした。

「毎日食べられるハンバーガー」を目指した

ーー現在は青森でハンバーガーショップを経営されていますが、移住後すぐに始めたものなのですか?
ハンバーガーショップは2年前に開いたもので、それまではショッピングモールやハウスメーカーなどの広告デザインを手掛ける印刷会社にいました。20年近くデザインをやっていると、どんなチラシを作れば売り上げや集客に影響があるのかわかるようになっていたんです。それで経営コンサルタントではないけど、クライアントの方にアドバイスすることもあって「それだけ分かるなら自分で店をやってみては?」という声に背中を押されて、ハンバーガーショップを思い立ったんです。

「毎日食べられるハンバーガー」を目指した

ーーなぜ、ハンバーガーショップだったのでしょう?
店をやるなら自分がそのジャンルに詳しくて、売れ残っても食べられるものがよいと思って大好きなハンバーガーにしたんです。アメリカ留学中、1日3食ハンバーガーだったり、いろんなお店の食べ歩きもしていました。その時に記憶に残ったのが「素材の味を生かした素朴なハンバーガー」。シンプルだけど飽きのこない味で毎日でも食べられるんです。自分で店をやるならそれしかないと、徹底的に素材にこだわったハンバーガーを提供しています。あとは店を始めるにあたり「女性が活躍できる場所を作りたい」という夢もあったんです。

青森のために仕事を作りたい。それが、導かれてここに来た、自分の役目だと思う。_記事画像4

仕事を作ることが青森のためになる。夢を叶えてくれた青森のために

ーーそれは興味深いですね。どうして女性を支援したいと思われたのですか?
青森に来た当時、金銭的に厳しくて共働きをしないと家計が成り立たなかったんです。それで妻も外に働きにいこうと面接をたくさん受けたんですが、子どもがまだ小さいと「どうせ急に休んだりするんだろう」って敬遠されるんですよ。その理由で何社も落とされると人格を否定されるような感覚に陥ってくるし、妻以外にも働きたくても働けない子育て中の女性は他にもいるんだろうなと思ったことが大きなきっかけですね。店は子育て中の女性など9人のスタッフがいて、何かあればすぐにシフトを交代できるようにしています。
青森はこの15年の間で人口が減少しています。人を増やすにはまず雇用を生まないといけない。僕は仕事を作ることが青森のためになると思っています。働き口が見つかりづらい女性を中心に彼女たちが輝ける場所を提供したい。だから店を作って人を雇い、仕事にやりがいを感じてもらいながら長く働けるような職場づくりにしていくことが僕の次なる夢ですね。

仕事を作ることが青森のためになる。夢を叶えてくれた青森のために

井上 信平

井上 信平

1974年生まれ。兵庫県出身。美術を学ぶため、アメリカユタ州へ留学。帰国後は、地元兵庫で印刷会社に勤務し、2002年に家族で青森県へ移住。デザイン事務所代表、画家などの肩書きを持つ。青森県で女性の活躍を推進したい、と考えグルメバーガーレストランを開業。

DUBOIS(カフェレストラン デュボワ)

DUBOIS(カフェレストラン デュボワ)http://dubois-cafe.com/
青森県弘前市上白銀町1-10

壮大な桜で有名な、青森県弘前市、弘前公園の近くにあるハンバーガー専門のカフェレストラン。パティは青森県産牛100%使用、レタスやトマト、自家製ジンジャエールなどの食材も、可能な限り県産に拘って作っている。新鮮な食材で作られたハンバーガーは、できたてはもちろん、時間が経っても味が落ちづらく、女性や高齢者でも食べやすい。

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