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銀座で開業して3年目。三宅智子が考える「お店作り」は、永遠にひたむき

互いを信頼し、強固なタッグを組む「銀座 みやけ家」のスタッフ数は驚くべき人数

  • 三宅 智子/OKAYAMA DINNING 銀座みやけ家

銀座で開業して3年目。三宅智子が考える「お店作り」は、永遠にひたむき_記事画像

大食いタレント・三宅智子さんの夢だった「自分の飲食店を持つこと」。
タレントのお仕事をしながら準備してきた資金や物件探し、今でも毎日お店に立って接客するというその想いなど、いつまでも純粋さを失わない三宅オーナーのお店の秘密に迫ります。

※この記事は2017年2月に公開されました。
2018年4月末にご家庭の事情により、「銀座みやけ家」は閉店しました。

いわゆる"芸能人"は、融資の審査が通らないんです(笑)

ーー三宅さんがオーナーを務める岡山料理店の「銀座 みやけ家」ですが、店名にもある通り、銀座に位置しています。最初からこの地での出店を決めていたのでしょうか?
銀座になったのは偶然で、家賃や広さなどの条件に合致する良物件がなかなか見つからなかったからなんです。「みやけ家」を開業する前には、恵比寿でランチタイムだけのお店をやっていたので、候補地に恵比寿周辺を考えていたのですが、家賃がかなり高くて。そんな時、たまたま知り合いに勧められたのが、今の物件で、銀座なのにかなり家賃がリーズナブルだったんです。銀座は、東京駅や羽田空港からアクセスがよいので、地方の方には来やすい立地で、出張ついで寄ってくださったり、遠方から来てくださるファンの方などには交通の便がよかったりと、結果としてですが、銀座に出店してよかったな、と思っています。

ーー物件選びでこだわった点は?
当初思い描いていたラーメン屋だと路面店がよかったと思いますが、そうではないので、階は問わずに物件を探していました。本当は居抜き物件を探していたのですが、よい物件を見つけても審査に通らないこともあって。諦めず探してきて、今の物件は出会えた時にほぼ即決(笑)。たくさん見てきたので、もう感覚で「いいな」って(笑)。開業までに要した時間は3カ月弱。そのうち内装工事で1カ月半ほどかかりました。開店直前まで、メニュー決めなど準備をしながら工事に取りかかっていたので、間に合うかどうかが不安でしたね。

ーー飲食業を始めることは長年温めていた夢だとおっしゃっていましたが、具体的に行動を移したのは、どんなきっかけがあったのでしょうか?
開業資金にある程度目途が立ったことです。開業に関しての資金は一切借りずに手持ちでまかないました。イベントなどの仕事が入っている時以外、すべてラーメン屋で働いていたのですが、使う暇がないので自然と貯まっていったんです(笑)。私の場合、芸能の仕事をしていたので銀行などから借りづらい立場にあったし、その点では、融資は考えずに、自分で貯めることを意識して働いていました。

優秀なシェフを失えば、同じレベルの人を探すのは苦労というか、不可能(笑)

ーー開業に向けて、どなたかに相談は?
今、働いてもらっているシェフと一緒に、開業準備を行いました。
シェフは、私が常連客だったお店で働いていた方。開業前に、メニューの相談に乗ってもらっていたんですが、ちょうど「みやけ家」を出すタイミングで、シェフが自分のお店を畳むことになっていたので、そのまま働いていただけることになったんです。
シェフからは、内装業者や仕入れ先などを紹介してもらったり開業における必要なノウハウをアドバイスしてもらったりしました。シェフは氷の彫刻の世界大会で優勝したこともあるので、看板を彫ってくれたりと、とにかく器用な人なんですよ。何でも出来ちゃう(笑)。お店のメニューづくりは私がイメージを伝えて、シェフが実現化してくれています。

優秀なシェフを失えば、同じレベルの人を探すのは苦労というか、不可能(笑)

ーー「みやけ家」は、三宅さんとシェフの2人で営業しているということですし、力強いパートナーですね。
貸し切りなどで人手が足りない時は、バイトの方に来てもらうこともありますが、基本的には私とシェフのふたりで回しています。料理も、腕がよいのはもちろんですが、パパっと作ってくれるから、オーダーから料理を出すまでの時間がそんなにかからなくて、あうんの呼吸というか、そういうのは効率化に繋がっていると思っています。

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ーーなるほど。少所帯でもスムーズに運営できる秘訣は何だと思われますか?
一番は信頼関係をしっかりと築くことです。料理人は職人気質の方が多いので、日々のコミュニケーションが上手くいかないと、衝突を起こし揉めることもありますし、最悪、辞められてしまうことも。飲食店は料理を作る人がいないと成り立ちませんし、優秀なシェフを失えば、同じレベルの人を探すのは苦労というか、不可能(笑)。私がホールに全力を注げるのも、厨房を守ってくれているシェフに絶対的な安心感や信頼があるからですね。

いつまでもお店に立ち続ける。そこにこだわって。全力で。

ーー「みやけ家」も2017年4月にオープン4年目に突入します。多店舗展開など未来について思い描くプランはありますか?
私は店に立って接客をしたい人間です。お店を増やすとそれも難しくなるでしょうし、自分の目の届く範囲でしっかりとやっていきたいので、規模を拡大して利益を上げることを目指したり、多店舗展開は考えてはいません。
私の場合、飲食業が楽しいからやっていて、辛さもない。逆にお客さんに心配されるんですよ。銀座なのに値段が安くて大丈夫なんですか?って(笑)。私がお店に立てば人件費は問題ありませんし、その分、来店してくれるみなさんに還元していきたい。経営みたいな立場にならず、いつまでもお店に立ち続け、お客様とコミュニケーションしていきたいんです。

いつまでもお店に立ち続ける。そこにこだわって。全力で。

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三宅 智子

三宅 智子

1983年生まれ。岡山県出身。2005年に「元祖!大食い王決定戦」(テレビ東京)に出場、翌年の春の大会で4位に入賞、その後、準優勝を2回飾るなど、大食い番組でその名を馳せる。大食いとは思えないほど小柄でキュートなルックスから人気を集め、グラビアアイドルとしても活躍。2014年に岡山料理を楽しめる「銀座 みやけ家」をオープン。2018年4月末、ご家庭の事情により、惜しまれつつも閉店した。

OKAYAMA DINNING 銀座みやけ家

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