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お店の顔とも言われる「のれん」。人目を引く、おしゃれなオリジナルのれんを、お店の入口を飾りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。また、のれんは入口だけでなく、店舗内の目隠しや仕切りとしても活用できます。では、オリジナルののれんはどうやって作ればいいのでしょうか。
お店の看板としての役割
お店を知らない通行客に対し、どんなお店なのか?何が売り物なのか?ということを、一瞬にして伝える「看板」。しかし、看板を作るためには、どうしてもコストがかかってしまいます。そこで気軽に取り入れられるのが「のれん」です。どんなものを扱う店なのかを、のれんによってわかりやすく提示することで、お客様に入店時の安心感を与えることもでき、より一層の集客効果も期待することができます。
目隠しや仕切りにする
のれんが活躍する場所はお店の外だけではありません。例えば、飲食店で雑然としがちな調理場とホールの間や、お客様の目に付きやすいレジ付近など、のれんは店側が見せたくないものをおしゃれに目隠しする上でも、大変便利なアイテムです。また、のれんは扉とは違い、開け閉めが簡単で狭い場所でも安全に、また音を立てることなく出入りが出来るため、効率もアップし、両手がふさがることの多い飲食店では、スタッフが移動しやすいという動線上のメリットもあります。そして、複数のテーブルが並ぶホール内では、テーブルとテーブルの間にのれんをかけることで、ちょっとした個室のようなプライベート空間の演出も可能です。これなら、コストをかけて個室を作るよりも簡単で、カップル、少人数グループ、団体、どんなお客様に対してもフレキシブルに対応が可能です。狭い店舗ではどうしてもお客様同士の席が近くなってしまいますが、たった1枚、のれんをかけることで、隣の席のお客様を気にすることなく飲食を楽しんでいただくことが可能です。
のれんの種類
ひと口に「のれん」と言っても、その種類はさまざま。のれんの種類についてチェックしていきましょう。
基本ののれん
一般的に標準とされているのれんは、布丈が113cmのものを言います。イメージしやすいものとしては、温泉や銭湯などに掛かっているのれんです。しかし、天井の高い建物が多くなった現代では、布丈にとらわれず、空間に合わせて長さや幅を調節したのれんを掛けることが多いようです。また、このようなのれんなら、好みの長さの1枚の布と1本の棒を用意し、空間に幅を合わせただけで、簡単なのれんが出来上がります。最近では、作り方も簡単な、おしゃれな「のれんキット」なども多く見受けられます。これらは、針と糸が不要なものも多いので、裁縫が苦手な方でも簡単に作ることができます。
半のれん
半のれんとは標準とされる布丈である113cmの半分の長さ、つまり丈の長さが、およそ57cmののれんです。一般に、飲食店で多く見られるのが半のれんです。古くから、寿司屋、蕎麦屋、食堂やラーメン店などで、通行客にどのような店であることかを知らせ、気軽に入店させやすくするために掛けられています。標準的な長いのれんに比べ、店内の様子をほどよく見渡せ、文字通り「のれんをくぐる」ことができる半のれんは、お客様が気軽に入店しやすく、飲食店には最適ののれんと言えます。
水引のれん
丈の長さが約40cmと、半のれんより短く、店の間口いっぱいに掛けられたのれんを「水引のれん」といいます。「水引」とは、お祝いの品や封筒などを装飾した紐のこと。ご祝儀袋についている、金・銀、紅・白などの細い紙紐が水引です。つまり、水引のれんは、主に装飾を目的としたのれんを指します。また、店外に掛けた水引のれんは、夜間も下ろすことなく、掛けたままにするスタイルが一般的。そのため手間もかからず、閉店後から開店前までの間は、店の宣伝ツールにもなるので、飲食店では人気のあるのれんです。
長のれん
標準の丈よりも長いサイズの「長のれん」は、丈が約160cmののれんを指します。空調が効きすぎた時など、入口を開けて風通しをよくするためにも役に立ちます。長のれんが風に揺れる様子は、趣深く、上品な雰囲気なので海外からの観光客にも人気があります。和食店との相性がよく、他ののれんに比べて存在感があるため、色やデザインにこだわることで、店の個性を大きくアピールすることができます。
日よけのれん
「日よけのれん」は文字通り、室内の日よけを目的とした大判ののれんです。他ののれんと大きく異なる点は、のれんを「くぐれない」というところ。この日よけのれんは、上部だけに竿を通すのではなく、下部にも竿を通し、普通ののれんのように上から下げずに、店外の壁面に対し傾斜をつけ、立てかけるようにして使用します。日よけのれんのサイズは大きく、様々ありますが、一般に丈の長さは、160cm~220cmほどのものが多いようです。また、日よけ以外にも、冬の寒い時期のすき間風の侵入防止や、暖房効果のアップを図る上でも重要な役割を果たします。しかし、冷暖房機器を導入した店が増えた現代では、長のれん同様、実用面での目的以外に、店頭の装飾や看板がわりに活用している店舗が多く見受けられます。また、日よけのれんは、夜間、スポットライトを当てると遠くからも目立ちやすく、おしゃれな雰囲気を演出できるのもポイントです。
竹のれん
現代ではあまり見られなくなった竹のれんですが、京都の町屋などではまだ見ることができるようです。竹のれんは直径1.5cmくらいの長い竹を縦に何本も並べ、ぶら下げたもの。軒先で風に揺れる竹のれんは非常に日本的で、風流な趣があります。また、最近では竹を英語に言い換えた「バンブーのれん」「バンブーカーテン」と呼ばれるものも人気です。細い竹を10cmほどにカットし、いくつも繋げたバンブーのれんは、東南アジア風のおしゃれな雰囲気が出るため、東南アジア各国の料理店や、雑貨店などとの相性が良く、多く利用されています。
のれんの価格は?どこで作れる?
店側にとって多方面でメリットのある「のれん」。ここで、気になるのがのれんの価格です。一般的な綿を使った、基本ののれん(布丈113cm・幅90cm)を例に、価格帯をチェックしてみましょう。
白色布地に1色・ワンポイント(店名などの表示)で、20,000円前後。
白色布地に2色・ワンポイントで、23,000円前後。
白色以外の布地に白ヌキ・ワンポイントで、22,000円前後。
白色以外の布地に1色以上ワンポイントで、30,000円前後。
※いずれもロゴやデザインをあらかじめデータで用意できる場合の参考価格です。
※素材やサイズ、ロゴデザインのデータの有無などによっても価格は異なります。基本ののれんなら通販などで購入可能
オーダーメイドで作成するには、どうしても予算が足りないといった場合、あらかじめ「やきとり」「ラーメン」「居酒屋」などと染め抜かれたのれんを利用するのも一案です。量産されているため比較的安価で、コストの面からも、手軽に取り入れやすいというメリットがあります。また、最近ではこのようなのれんも、おしゃれなものが多くなっている傾向にあります。まずはインターネットで、のれん専門店や、店舗用の販促用商品を扱う業者を検索し、価格を比較しながら、店舗に合ったのれんを見つけましょう。
【蕎麦屋】の開業方法はこちら≫「蕎麦屋を開業するには?開業資金や準備、繁盛するための対策とは?」
【うどん屋】の開業方法はこちら≫「うどん屋を開業するには?開業資金や準備、繁盛するための対策とは?」
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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