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脱サラとは?魅力や注意点、おすすめの仕事、成功のポイントまで徹底解説!

脱サラとは?魅力や注意点、おすすめの仕事、成功のポイントまで徹底解説!

「脱サラして、自分で事業をやってみたい」

会社員として働いていると、このように考える場面もあるのではないでしょうか。脱サラは人に雇われない働き方で自由度が高く、会社員にとって憧れの働き方かもしれません。

この記事では、脱サラのメリットやデメリットを抑えつつ、脱サラする際の仕事選びのコツや、脱サラにオススメの職種を紹介します。気になるポイントもQ&Aでまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

脱サラとは?

脱サラとは「脱サラリーマン」の略語です。会社に属する働き方を辞めて、自分の力で稼ぐ働き方を選ぶことを指します。「起業」「独立」と大きな違いはなく、同義と捉えてよいでしょう。

脱サラという言葉の起源は1971年で、高度経済成長を担ったサラリーマンが起業・独立したのをきっかけに「脱サラ」が流行語となりました。近年もゆるやかに起業ブームは続いています。
なお、ただサラリーマンを辞めたからといって、「脱サラした」とは言えません。会社から独立し、自らの手で生計を立てられている人が「脱サラできた」と言えます。

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脱サラして起業するのにおすすめの仕事10選

「脱サラできた」と言えるようになるためのオススメの仕事をいくつかご紹介します。未経験の業種で脱サラを目指すなら「初期費用を抑えられる」「一定の需要がある」といった点に注目して仕事を選ぶと良いかもしれません。

Webライター

Webライターは、企業のWebサイトや電子書籍、ブログなどの各種コンテンツを制作する仕事です。パソコン一台があれば場所を選ばず働けるため、フリーランスとして活躍する人が増えています。近年はクラウドソーシングサイトが普及し、案件の検索や応募がスムーズになったことから、会社勤めを退職してWebライターに転身する人も少なくありません。

動画編集

YouTubeやInstagram、TikTokなどの動画系プラットフォームがますます普及する中、動画編集の需要も急増しています。特に資格は必要なく、パソコンがあれば在宅ワークも可能なため、初期費用を抑えて始められます。専門的な知識やスキルを身につける必要がありますが、無料で利用できる動画編集ツールが豊富に揃っているため、初心者にもおすすめです。

プログラマー・ITエンジニア

需要が高まり続けるプログラマーやITエンジニアも、脱サラ後に始める仕事として視野に入れておきたい職業です。どちらも専門的な知識やスキルが不可欠なため、習得には時間と根気が必要ですが、一度身につければ長期にわたって安定した収入を見込むことができます。独学で知識を身につけることも可能ですが、専門学校に通うという選択肢もあります。

ネットショップ

ネットショップとは、商品の販売をすべてオンライン上で行うビジネスモデルです。収益は商品の仕入れ値と販売価格の差額から得られます。安定して売上を伸ばすための重要なポイントは、継続的に商品を仕入れられるかどうかと、固定ファンを獲得できるかどうかの二点です。実店舗を構える必要がないため、初期費用を抑えてビジネスを立ち上げることができます。

飲食店経営

飲食店経営は、昔から脱サラ開業として高い人気を誇る職種です。初期投資は必要ですが、難しい資格を取得する必要はなく、成功すれば一国一城の主として高い収入や自由な働き方を実現できます。飲食店を一人で開業することに不安がある場合は、フランチャイズを利用する方法もあります。フランチャイズでは、飲食店経営に必要なノウハウを全て教えてもらえるため、開業のハードルを下げることができます。

コンビニ

脱サラしてコンビニ経営を始める方は少なくありません。コンビニ経営は、一般的にフランチャイズに加盟することから始めます。初期費用やランニングコストは高めですが、圧倒的なブランド力による安定した集客力、確立されたビジネスモデル、そして充実したサポート体制など、未経験者でも成功しやすい要素が揃っています。

小売店

アパレルや雑貨、インテリアグッズなど、自分の好きなものを集めて販売する小売店も、脱サラ開業で人気の高い職種です。ネットショップとの主な違いは、実店舗の有無です。実店舗ではお客様と直接かかわることができるため、商品を実際に試してもらったり、会話を通じて親しくなったりすることで、お店のファンになってもらいやすいのが特徴です。テナントを借りる必要があるため、ネットショップより初期費用は高くなりますが、人とのかかわりを大切にしたい方には、実店舗を構えての商売がおすすめです。

学習塾

教員免許を持つ方には、学習塾を開講して脱サラする道もあります。必要な資格は特にありませんが、教員免許を持っていることで信頼性が高まり、生徒を募集しやすくなります。個人指導塾など規模の小さい塾であれば、自宅の一室を活用して開業することも可能なため、初期費用を抑えることができます。教員免許を活かして、教育に情熱を持つ方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

営業代行

営業代行とは、企業に代わって営業活動を行う仕事のことです。営業経験が豊富で成果を出した経験がある方は、その手腕を活かして企業の販路拡大を支援できます。近年では、経営効率を向上させるために、外部のプロフェッショナルである営業人材に業務を委託するケースも増えています。

コンサルタント

コンサルタントは、クライアントの課題に対して改善のためのアドバイスやサポートを提供する職業です。特別な資格は必要ないため、比較的すぐに開業することが可能です。ただし、資格が不要な分、顧客を獲得するためには経験や実績が不可欠です。脱サラ前の仕事の経験を生かせる業態があれば、その分野での活躍を目指すことが良いでしょう。

脱サラの魅力・メリット

脱サラするメリットを5つ紹介します。

✔自分の裁量で仕事ができる
✔努力次第で収入があがる
✔関わる人を自分で選べる
✔定年がない
✔専門性をつけやすい

脱サラするメリットを知って、自身の希望に沿った働き方ができるか検討する材料にしてみてください。

自分の裁量で仕事ができる

脱サラする大きなメリットは、自分の裁量で仕事ができるです。脱サラをした後は、いつ、どこで、だれと仕事をするのかを己の裁量で決められます。つまり、自由な働き方が実現するのです。

仮に店舗を個人経営する場合も、営業時間は自分で設定できます。売上を伸ばしたければ少し長めに、プライベートを充実させたければ短めにするなど、柔軟に対応できるでしょう。

サラリーマンは就業規則に沿って働く必要があるので、自分の裁量で仕事ができるのは脱サラの大きなメリットです。

努力次第で収入が上がる

自分の努力次第で収入を上げられることも、脱サラするメリットの一つです。十分なスキルを身につけていれば、努力次第で収入の上限なく稼げます。会社員の場合、完全歩合制の場合を除き、毎月の収入が一気に跳ね上がることはほとんどありません。

しかし、脱サラ後は違います。会社員時代と似たような業務をしていても、営業能力や品質次第で収入が一気に跳ね上がるケースも珍しくありません。受注先をいくつか開拓して収入源を分散していけば、収入がなくなることへのリスクヘッジもできます。

関わる人を自分で選べる

脱サラは事業を新たに立ち上げるため、仕事での人間関係をイチから構築できるのも大きなメリットです。取引先はもちろん、法人を設立するのであれば採用する人も自分の基準で選べます。

会社員の場合、参加を断りづらい接待や会合もあるでしょう。一方、脱サラすれば交流を深める人物は自分で選べます。取引先と会合するパターンもありますが、サラリーマンのように強制されるケースは稀です。親交を深める相手を選べるのは、間違いなく脱サラするメリットの一つでしょう。

定年がない

脱サラした場合、定年を考えず働けるようになります。サラリーマンと定年は切っても切れない関係です。2025年4月からは、企業に対し65歳までの雇用確保が義務付けられます。しかし「人生100年時代」と言われている現状に鑑みると、退職金と年金だけで30年以上生活するのは不安が大きいでしょう。

脱サラした場合は、体が動く限り何歳になっても働き続けられます。定年に縛られず働きたい人にとって、脱サラは大きな魅力があるでしょう。

専門性をつけやすい

会社員に比べて、脱サラ後は自身の専門性を高めやすくなります。起業するには、何らかのスキルや専門知識が必要です。店舗経営・プログラミング・ライティングなど、内容はさまざまですが一定以上のスキルがないと生き残っていけません。必然的に己の能力を磨き、専門性を上げていくことになります。

会社員は基本的にチーム単位で動いていくため「生き残るためにスキルを磨く」というシチュエーションには遭遇しにくいです。専門性を高められるのは、今の時代において大きな強みになります。

脱サラの注意点・デメリット

脱サラには、デメリットも存在します。

✔収入が不安定になる
✔自分で仕事を受注する必要がある
✔業務外の作業が増える


脱サラの良い面だけを見て盲目にならずに、デメリットも把握したうえで行動を起こしましょう。

収入が不安定になる

脱サラすると、良くも悪くも収入が安定しなくなります。特に脱サラした直後は、取引先が見つからずに苦労するケースは多いです。脱サラ後は、努力次第で収入を上げられますが、極論を言えば、1,000万円稼いだ翌月に収入がゼロになる可能性もあるのが脱サラの怖いところです。

会社員のうちにスキルを身に付けておく、取引先を事前に開拓しておく、複数の取引先と付き合うなどの対策が必須と言えるでしょう。

自分で仕事を受注する必要がある

脱サラした後は、仕事を自分で受注しなくてはなりません。とりわけ独立したての頃は、実績が無いため、積極的に自分の価値をアピールする必要があります。

つまり、会社では専門の部署が担っていた「営業活動」を、自分で行うことになるのです。自分の能力を棚卸して、何ができてどんなことで取引先に貢献できるのかを考えておきましょう。

業務外の作業が増える

脱サラすると、業務外の作業が増えます。開業の手続きに始まり、請求書の作成や確定申告などもすべて自分で行わなくてはなりません。

会社員時代は、経理部や事務員が書類を作成していたという人も多いはずです。そのため、自分で手続きをしたことがない人もいるでしょう。しかし、脱サラするのであればすべて自分で対応する必要があります。起業した後に秘書や事務員を雇う選択もできますが、開業届の作成や法人の登記、融資申請の書類など開業時に事業主が作成せねばならないものが多くあります。脱サラ後しばらくは、雑務に追われると考えておきましょう。

脱サラして起業する際の仕事を選ぶ時のコツ

脱サラして起業する際は、以下の5つのポイントを押さえた仕事を選ぶと良いでしょう。

✔自分の強み・スキルを活かせる仕事
✔需要があり継続的な収入が見込める仕事
✔人生の価値観や夢に合った仕事
✔低資金で始められる仕事
✔成長余地がある仕事

自分の強み・スキルを活かせる仕事

自分の得意分野や長年培ってきたスキルを活かせる仕事を選ぶことが大切です。自分の強みを最大限に活かすことで、高い付加価値を提供でき、他者と差別化できます。例えば、マーケティングが得意な人はコンサルティング業、プログラミングスキルがある人はWeb制作会社を始めるなど、自分の持ち味を生かせる分野を選びましょう。

需要があり継続的な収入が見込める仕事

一時的なブームで終わるのではなく、重要なのは安定した需要が見込まれるかどうかです。需要が見込めれば、継続的な収入を得られる可能性が高くなります。市場調査をしっかりと行い、将来性のある分野を選びましょう。

人生の価値観や夢に合った仕事

お金儲けだけでなく、自分の人生の価値観や夢と合致した仕事を選ぶことも重要です。純粋に好きなことを仕事にできれば、モチベーションを維持しやすく、やりがいも感じられます。自分自身と向き合い、本当にやりたいことは何かを見極めましょう。

低資金で始められる仕事

起業時の初期投資を抑えられる仕事がベターです。ライターやデザイナーなどPCひとつで対応できる仕事や、コンサルタントや家事代行サービスなど、設備投資が少なくて済む分野がおすすめです。特に脱サラ後は資金が限られているため、低資金で始められる仕事を選ぶと良いでしょう。

成長余地がある仕事

最初は小さくスタートしても、将来的に事業を拡大できる分野かどうかを見極めることが大切です。市場が狭かったり、収益に限界のある仕事では成長が限られてしまいます。少子高齢化が進む人口動態に合わせた事業や、オンラインビジネスなどスケールさせやすい仕事が望ましいと言えます。

脱サラに関するQ&A

脱サラに関するQ&A

脱サラの平均年齢は?

日本政策金融公庫の「2021年度新規開業実態調査」によると、脱サラの平均年齢は43.7歳です。40代で開業する割合が36.9%、30代が31.3%と続き、50代では19.4%に留まります。会社員として経験を積み、スキルが身についた30代、40代で脱サラする人が多いという結果が出ています。

出典 2021年度新規開業実態調査|日本政策金融公庫

脱サラに必要な資金はどれくらい?

脱サラに必要な資金は、事業内容によって異なります。例えば、エンジニアやWebライターなど、自宅で開業できる場合は大きな資金を用意する必要がありません。最低限パソコンと通信環境、数か月分の生活資金があれば事足りるでしょう。

店舗を構える場合は、大きな資金を用意する必要があります。店舗を借りる費用・設備・人件費など、少なくとも数百万単位、業態によっては1,000万円以上準備しなくてはなりません。月々の固定費や広告宣伝費も含めると、多くの資金が必要になります。

日本政策金融公庫や金融機関から融資を受ける場合でも、審査通過のために融資額の3割程度は自己資金を用意する必要があります。1,000万円の融資を受ける際は300万円ほど自己資金が必要なので、計画的に自己資金を準備しておくことが重要です。

脱サラ前にやっておくことは?

会社員でいるうちに、クレジットカードや各種ローン、賃貸の申し込みは済ませておきましょう。脱サラしたての頃は社会的信用が低く、審査に通りにくくなるためです。仮にクレジットカードの審査が通ったとしても、限度額が低めに設定される可能性があります。

信用力が影響する審査は、会社員のうちに申し込んでおきましょう。

開業に関するお悩みは「canaeru」にご相談ください

「canaeru(カナエル)」では、開業にまつわるサポートを無料で行っています。脱サラを決意したものの、何をすればいいかわからないという方は、ぜひご利用ください。事業計画の立て方から資金調達、物件取得まで開業のすべてをサポートいたします。

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まとめ

会社に雇われる働き方を辞め、自分で事業を営むことを選ぶ脱サラ。自分の好きなことで自由に働ける点において非常に魅力的です。しかし、憧れや勢いだけでは脱サラは成功しません。メリットとデメリットをしっかりと把握し、本当に今の仕事を辞めて脱サラすべきか検討しましょう。

そのうえでやりたい仕事がある場合は、入念な事業計画を立てて失敗のリスクを最小限にとどめることをオススメします。今回紹介したコツや職種を参考にしてみてください。

この記事の執筆

 _株式会社USEN canaeru編集部

 

株式会社USEN canaeru編集部

飲食店をはじめ、小売店や美容室などの開業を支援する『canaeru』の運営を行う。店舗開業や経営に役立つ情報を日々提供し、開業者と経営者に向けた無料セミナーの企画・運営も担当。

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