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プロスポーツ選手の治療やトレーニング、ケアを行うファンクルド株式会社。この会社を2008年に設立した中原さんにメディカル関連の仕事を始めるにあたり、経験を積むことの意義について、また知識・技術の習得などについてお話しをいただきました。
プロスポーツ選手の治療やケア、トレーニング…単なるマッサージ店ではない
ーー2008年に中原さんがスタートしたファンクルド株式会社について教えてください。
プロスポーツ選手の治療やトレーニング、ケアをメインにした会社で、メディカルスタッフやトレーナーを何人か抱え、分担作業で行っています。ウエイト、フィジカル、リハビリなど資格を持つプロフェッショナルなスタッフたちがチームとなり、それぞれの専門分野で活躍しています。それとは別に「麒麟堂」という整骨院を3店舗、展開しています。アマチュア時代から診ていた学生がドラフト指名!はじめてプロ野球選手を輩出
ーーとても専門的で幅広い事業をされているんですね。事業のコンセプトはどのようなものでしょうか?
弊社のキーワードは、「スポーツと成長」。プロスポーツ選手だけではなく、プロフェッショナルを目指し、部活動に励む近隣の学生たちの体のメンテナンスなどをサポートさせてもらっています。プロスポーツ選手はたくさん診せてもらっていますが、実は去年、アマチュア時代から診ていた学生が初めてドラフト指名を受け、プロ野球選手になったんです。現在、整骨院と同じビルにトレーニング施設を作っているのも、ドラフトにかかった子のように、プロを目指して頑張っている子どもたちをもっとサポートしてあげたいなと思ったからなんです。地域の方たちも健康増進に役立ててもらったり、交流の場として使ってもらえたらと考えています。ーーファンクルドの設立までは、どのようなキャリアを歩んで来られたのでしょうか?
大手のスポーツ事業会社に在籍していました。そこの会社もスポーツ選手の治療やケアなどのサポート業務を行っていたんです。入社後は施術などを独学で学びつつ、営業からスタート。例えば高校の部活に飛び込みで営業に行き、無償で施術をやらせてもらっていました。自由度が高い分、全部自分で考えて行動しないといけない会社だったんです。
試合に出るまでの前段階でやることはたくさんあります。そのひとつがケガをさせないこと。プロでも学生でも同じ。学生の場合、ケガをせずに成長して欲しいですし、プロであればケガをせずに力を発揮してほしい。大切なのはケガをしてから治療するのではなく、ケガをさせないこと。そのために、我々のようなメディカルスタッフやトレーナーが日夜、サポート業務にあたっています。ーーそこでの経験が今につながっているんですね。
組織の中では事業の回し方やマネージメント方法について学べたことも大きかったですね。独立後、自分に会社の看板が無くなり感じたのは、個人になると信用・信頼性はないということです。
弊社みたいな業種は、独立するにあたって、実は資格がなくても独立はできるんです。独立当初、前社からの付き合いのあったスポーツ選手が顧客としてついてきてくれてはいたものの、会社員時代にはあった交通費が出るわけじゃないし、時間に制約のある中で営業もそんなにできません。したとしても、会社の看板がないから相手にされないことも多かった。日中は自分の仕事をして夜はバイトという日々がしばらく続き、1日の食事がおにぎり1個だけ、喉が渇けば公園で水を飲みに行ってたことも。それくらいジリ貧でした(笑)。高校時代の後輩をスカウト!強い組織力が安定経営につながる
ーー事業として軌道に乗り始めたきかっけは?
諦めなかったことですかね。あとは組織力。高校時代の後輩で野田というスタッフがいるのですが、施術のスキルも高いし選手からの信頼も厚い。だけどマネージメントや数字に強いかといったらそうではないんです。逆に僕はそれが強い。適材適所じゃないけど、スタッフをバランスよく配置できるようになり、会社も少しずつ大きくなったんだと思います。ーースポーツ選手をサポートする仕事がしたい、スポーツトレーナーになりたい、という方も多いと思います。アドバイスをお願いします。
資格を持つことも大切だけど、結果としては経験がすべて。現場に出て経験を積んでいくことで、知識や技術も上がっていくものです。スポーツ選手や一般の人が「膝が痛い」といっても、同じ症状や原因ではないですよね。これは場数を踏まないとわかりません。例えば、美容師さんもそうだと思いますが、資格を取ってから修行がスタートするものです。知識があったらできるかといったらそうではありません。
あとは、この仕事に限らず大切なのは行動すること。僕は自分で高校のグラウンドに行って挨拶をすることからスタートしました。最初は不審がられたけど、毎日通い、先生や生徒と話す中で「みなさんのサポートがしたい」という熱意が伝わり、実際にサポート役ができた。自分からアクションを起こせば、どこかで信頼につながります。僕は不審がられるのなんて平気。どうせダメだと思うなら、やってみた方がいいんです。
大人になると言い訳が上手くなるんですよ。大学を卒業して就職もしたけど、スポーツトレーナーになりたい。だけど、資格を取るのに何年もかかるし……と思うのは言い訳です。絶対に行動。そして折れない気持ち。継続力。それがあれば勉強だって本気でやれるはずです。ーー今後のビジョンをお聞かせください。
スタッフもいずれは独立できるようになって欲しいですね。こういう仕事は生産性が決してよいとは言えないし、施術ベッドの台数とスタッフの人数とで1日の売り上げがわかるもの。自分が稼いだ分で生活するのも限界があります。だから、人を使う側にまわれるように成長しなさいよと伝えています。ファンクルド出身というスタッフを多く輩出できれば嬉しいですね。中原治朗
1979年生まれ。大学卒業後、大手のスポーツ事業会社を経て、プロ選手や学生などアスリートのコンディショニング分析システムを使用したコンディション管理およびアプローチ、トレーナー、メディカルスタッフのサポート業務、および選手のサポート業務を主体とする「ファンクルド株式会社」を2008年に設立。整骨院「麒麟堂」(東京都大田区)も3店舗を展開中。
麒麟堂http://www.funcld.com/kirindo.html
東京都大田区鵜の木2-3-10-2Fボディケアマッサージ、足裏・リフレクソロジー、はり、ストレッチ、保険治療を主とした麒麟堂・鵜の木本店、銀嶺商店街店。ボディケアマッサージ、足裏・リフレクソロジー、オイルマッサージを主とするきりんサロンを展開している。
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