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ヒット間違いなしの次世代調理法「水素調理」!おいしくて環境にもやさしい理由とは?

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昨今、化石燃料に代わる次世代エネルギーとして期待されている「水素」。発電のエネルギー源、自動車の動力源などさまざまな分野で活用が進んでいますが、飲食業界の新たなトレンドとして注目を集めているのが「水素調理」です。初耳という方も多いかもしれませんが、2023年ヒット間違いなしといわれる今大注目のキーワードなのです。
水素調理とはどんな調理法なのか?おいしくて環境にもやさしい理由とは何なのか?脱炭素の切り札ともいわれる水素の特徴も交えて詳しく解説します。

飲食店にも求められる、カーボンニュートラルへの取り組み

地球温暖化の危機が叫ばれて久しい昨今、世界各地で猛烈な台風や集中豪雨による洪水、記録的な猛暑や干ばつ、大規模な森林火災などの自然災害に見舞われています。

地球温暖化による気候変動は年々深刻さを増しており、このまま二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが増え続けると、21世紀末には世界の平均気温が約4℃上昇するという予測も。気温の上昇は自然災害のみならず、農作物の減少や生物多様性の喪失、感染症の増加など、私たちの暮らしや健康にも大きな被害をもたらすといわれています。

地球温暖化を食い止めるには、世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べて1.5℃に抑える努力が必要です。これは2015年に採択された「パリ協定」の内容で、1.5℃に抑えるには、2050年までに世界の温室効果ガス排出を実質ゼロにする必要があります。

2019年には欧州連合(EU)がいち早く2050年実質排出ゼロの目標を発表。現在では、日本を含む120以上の国と地域が、2050年までに温室効果ガスの実質排出ゼロ(=カーボンニュートラル)を達成することを宣言しています。

EUの共同研究センターが主導した調査によると、世界で排出される温室効果ガスの3分の1は「食」に関係しているといわれています。また、飲食店の厨房で使われるエネルギー(厨房用のガスおよび電気)は、店舗全体の消費エネルギー量の50%を超えるというデータも。
飲食店においても、カーボンニュートラルの実現に向けて、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス排出量を削減するための施策が不可欠となっています。

脱炭素の切り札として注目される「水素」

カーボンニュートラルの実現に向けて、大きな貢献が期待されているのが「水素(H₂)」です。地球上で一番軽く、宇宙に最も多く存在する(宇宙全体の約70%を占める)元素で、地球上にある水素のほとんどは酸素(O₂)と結びついた「水(H₂O)」として存在しています。

水素は酸素と一緒に燃焼することで水ができ、逆に水を電気分解することで水素と酸素を取り出すことが可能です。自然界で循環する水を太陽光や風力などの再生可能エネルギーを使って電気分解すれば、理論上無限に水素と酸素を取り出すことができるとされています。

水素はこれまで、肥料製造や半導体加工、石油化学工業などの産業分野で広く使われていましたが、近年では発電のエネルギー源、自動車の動力源として利用される機会が増加。ガソリンの代わりに水素で走る「燃料電池自動車」や「家庭用燃料電池(エネファーム)」など、水素のエネルギーとしての使い道が広がってきています。

水素は利用時に二酸化炭素が出ないことから「究極のクリーンエネルギー」ともいわれ、脱炭素の切り札として世界中から注目を集めています。このようにさまざまな形で水素のエネルギー活用が進む中、昨今新たな利用方法として注目を集めているのが「水素調理」です。

水素調理とは?

専用の調理機器で水素を燃焼させて肉や魚、野菜といった食材を調理する、今までにない新しい調理手法です。
プロパンガスと同じように、水素ガスの入ったボンベが厨房の焼き台とつながっており、水素ガスが燃焼することで水素(H₂)と酸素(O₂)が結合し、水蒸気(H₂O)が発生。食材に含まれる水分や旨みを逃すことなく閉じ込め、ジューシーに焼き上げることができます。
水素ガス専用の調理機器の導入には初期工事が必要ですが、特別な資格は必要ありません。

日経トレンディが発表する「2023年ヒット予測ランキング100」では、「水素調理レストラン」が第6位に選出されて大きな話題に。次世代の調理法として注目されており、今後全国の飲食店で導入が加速するといわれています。

水素調理のメリット

地球環境にやさしい

前述の通り、水素ガスは燃焼することで水素(H₂)と酸素(O₂)が結合し、発生するのは水蒸気(H₂O)だけ。プロパンガスや炭火とは異なり、水素調理では二酸化炭素が発生しないことから地球環境にやさしく、脱炭素社会の実現に大きく貢献します。

外はカリッと、中はジューシーに仕上がる

水素調理が注目を集めているのは、単にエコだからという理由だけではありません。水素の特徴は、燃焼温度が高く無臭であること。酸素と結合することで発生する水蒸気は燃焼部周辺の湿度を引き上げ、食材を蒸し焼き状態に。食材の水分や旨みを逃すことなく閉じ込め、肉も魚も野菜も外側はカリッと、内側はふっくらジューシーという理想的な焼き上がりを実現できます。

ガスや炭火の場合、燃料の匂いが食材に付着しがちですが、水素調理ではそういった匂いが一切つかないため、食材本来の香りも保持することが可能です。

時短調理にもつながる

燃焼温度が高く、燃焼効率も良い水素を使うことで食材に早く火が通り、調理時間を短縮できるメリットもあります。

水素調理のデメリット

コストが高い

地球上にある水素のほとんどは酸素と結びついた水として存在しており、石油や天然ガスとは違って、水素を意図的に作り出す必要があります。しかし、水素を生成する設備や水素の貯蔵・運搬環境などはまだまだ十分に整っていないため、プロパンガスなど他のエネルギーに比べると割高なのが現状です。

調理方法が限られる

水素調理機器の開発もまだまだ発展途上であり、現在は直火焼き用のコンロが中心です。フライパンや鍋が使える水素調理コンロはまだ開発段階のため、調理方法が限られるデメリットもあります。

水素調理を取り入れて、これまでにない新たな食体験を。

地球環境にやさしいだけでなく、食材の水分や旨みを閉じ込めた驚きのおいしさを実現できる水素調理。コスト面などの課題はあるものの、水素調理を導入している飲食店はまだまだ少なく、水素調理の料理が食べられるというだけでお客様の目に留まりやすくなります。

他店との差別化要素の一つとしていち早く導入し、これまでにない食体験を提供してみてはいかがでしょうか。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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