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お店に「旬」があるって本当?儲かっている店は「旬」に乗っている…

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飲食店にはライフサイクルがあり、オープン景気・転換期によるリニューアルなど、あらゆるタイミングが存在します。
オープン景気が大きければ大きいほど、その先の経営が危ない、という話しをする専門家もいるほど、オープン景気への依存はお店の将来を決めるものです。
そして、売り上げが今ひとつ伸びないなどの時期がやってきて、業態転換をしたい、開店◯周年を記念して心機一転改装したいなど、飲食店がリニューアルオープンをはかるようになります。
リニューアルオープンには、ある程度まとまったお金が必要で当然リスクも伴います。

飲食店の「旬」っていつ?

飲食店には、開店期、発展途上期、繁盛期、安定期、衰退期といったサイクルがあります。
そのため、どんなに繁盛している飲食店であっても、お客様の増減や売り上げの浮き沈みは付き物。
開店期からのサイクルについて解説していきましょう。

開店期「オープン景気」

どんな業態の飲食店でも、開店まもなくの「開店期」(オープン景気)は、長くても3ヵ月程度です。
「新しい」ということ自体が売りである「開店期」はある意味、大きな努力をしなくても売り上げが確保できます。
しかし、そんな好景気に惑わされることなく心がけたいことは、お客様に「この店にまた来たい!」と印象付けること。次回来店の動機となる“販促”(企画・キャンペーン)を行い、リピーター予備軍をつくることが繁盛店へのファーストステップとなります。

発展途上期

"オープン景気"に続いてやってくるのが「発展途上期」。
開店後まもなく訪れた景気が一段落し、自分の店に合ったスタイルの販促方法を模索していく期間です。
売り上げはオープン景気の頃に比べ、だいぶ落ち込むこともありますが、心を折ることなく、さまざまな販促を試すこと、模索を続けることが、この「発展途上期」では大切なことなのです。

繁盛期

「発展途上期」を乗り越え、販促の仕掛けが実を結ぶと「繁盛期」が訪れます。
飲食店にとって、いちばんオイシイ「旬」の時期であるともいえます。
しかし、この時期にあと先を考えず、従業員や座席数を増やしたり、営業時間を延長したりと、一度に利益を追求し過ぎると、あとで痛い目に遭うことも。
この「繁盛期」の売り上げは今後、金融機関から融資を受ける際の信頼にもつながるので、繁盛しているからといって気を緩めてはなりません。

安定期

この繁盛期に次いで、訪れるのが「安定期」。
「発展途上期」と「繁盛期」の間くらいの売り上げに落ち着き、この「安定期」を維持し「繁盛期」の売り上げにいかに近づけることができるかというのが経営者の腕のみせどころ。
また、「安定期」が訪れたということは、一定数のお客様が固定されたという証拠です。
この「安定期」のお客様を大切にすることが、売り上げの維持につながります。
このお客様を逃さないように、料理の味やサービスも安定させることが重要です。

衰退期

そして、次に訪れるのが「衰退期」。
どんな繁盛店であってもこの「衰退期」は訪れるものなのです。
近隣に、同業種の競合店がオープンしたり、あるいはメニューや営業方法が時代と合わなくなってしまったりと、衰退の原因はさまざま考えられます。
そんな「衰退期」を打ち破るための次なる一手となるのが「リニューアル」なのです。

お店のリニューアルは何か意味するのか?

一口にリニューアルといっても、その種類は多岐にわたります。では、飲食店にとってオイシイ「リニューアル」の方法とは、どのようなものなのでしょうか?

お店のリニューアルは何か意味するのか?

クレンリネスリニューアル

飲食店経営の初心者にはあまり耳慣れない「クレンリネスリニューアル」という言葉。
「cleanliness」(クレンリネス)とは、「清潔さ」や「こぎれいさ」を意味する英語。小売や流通、販売、サービス業界ではお馴染みの言葉でもあります。つまり「クレンリネスリニューアル」とは「清潔さを追求した改装」ということ。オープン当初の店内のきれいさや、什器のピカピカとした輝きを、もう一度取り戻すためのリニューアルとも言い換えることができます。

「クレンリネスリニューアル」とその効果

飲食店を選ぶ際"清潔"さを重視している、というお客様は少なくありません。床やテーブルはもちろんのこと、グラスやカトラリー、お手洗いの清潔さをポイントに店選びをしているというお客様はたくさんいらっしゃいます。また、「繁盛店に不衛生な店はない」というのは、飲食業界でよくいわれる話。たとえ古い店であっても、ピカピカに磨きこまれた床や窓ガラス、手入れのされた暖簾などは「清潔感」が感じられ、お客様からも好感が持たれます。また "食"を扱う飲食店にとって「清潔感」は、飲食をするお客様への「安心感」を与える要素ともなるため、常に意識することが肝心です。

今すぐ店内を見まわし「クレンリネスチェック」をしよう!

お金や時間をかけることなく、今すぐできるのも「クレンリネスリニューアル」の特徴。まず、お客様の目につく範囲でチェックしたい5つのポイントは、

1)看板や暖簾、窓ガラスやカーテンが汚れていないか
2)床が油等で汚れていないか
3)お手洗いは、汚れていないか
4)壁紙やポスター、店内POPは剥がれていないか、色あせていないか
5)照明にホコリはついていないか

以上の項目は、行動次第で今すぐ改善できます。また、日常の清掃作業も、デイリー、ウィークリー、マンスリーと、スケジュールを立てて行うことで清潔が保たれ、"汚れない店内"となり、業者に大掃除を依頼するコストも削減することができます。また、多少のお金はかかりますが、経年劣化した壁紙は業者に依頼して張り替えてもらうと、照明の光度を一段階上げたかのような明るさが蘇るはずです。また、お客様から見えない厨房内などの「クレンリネス」も重要です。従業員の衛生意識が向上し、調理から配膳のオペレーション効率もアップします。

集客力を高めるための店舗リニューアル

業態自体が「時代の空気に合わなくなってきた」といった場合も、リニューアルが必要となります。たとえば、居酒屋の場合、十数年前であれば「自慢の創作料理をジャズの流れる個室空間で提供する、というスタイルが全国的に流行しました。しかし、ここ数年は、「牡蠣」や「熟成肉」、「パクチー」や「土鍋ご飯」など、素材そのものに特化した主力メニューを前面に打ち出した居酒屋(専門店、バル、ビストロなど)が人気を集めています。飲食店は、集客力を高めるためにも、今の時代のニーズに応え、素材そのものに特化したスタイルの店舗経営にシフトチェンジすることも、場合によっては必要なこと。その際は、大胆な店舗リニューアルが必要となります。

集客力を高めるための店舗リニューアルとその効果とは?

例えば、高品質の肉に特化した飲食店にする場合、お客様の目の前で大きな肉の塊を切り出すパフォーマンスは、品質の良さや、新鮮さをアピールするためには効果的な演出です。
そのためにはオープンキッチンにして、ガラス張りの食肉専用冷蔵庫を設置するなど、厨房機器の入れ替えも必要となります。
また、炊きたての「土鍋ごはん」を主力メニューとする飲食店では、炊飯器から土鍋への切り替え、ガスコンロの増設なども考えなければなりません。
しかし、お客様の目に見える形でのリニューアルは、新しさをウリにすることができるため、新規開店と同等の集客を見込むことができます。
このような店舗リニューアルは、ある程度のコストは覚悟しつつも、検討する価値はありそうです。

集客力を高めるための店舗リニューアルとその効果とは?

リニューアルは、経営状態を向上させるために必要!

リニューアルは、売り上げの低迷や、マンネリ化した経営状態を打破するためにも、効果的な手段です。
しかし、業態転換を伴う店舗リニューアルは、それなりの予算や時間などのコストもかかるので、今後を見据えた明確な事業計画が必要です。
まずは、その前に今一度、店内を見まわし、自分のできる範囲からリニューアルをはかりましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

※この記事は、2018年3月15日に公開した内容を加筆修正したものです

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