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メニューがひとつでなぜ潰れない?…専門店のコンセプトとテイクアウト商売

メニューがひとつ!でなぜ潰れない?メニューが少ない専門店の秘密とは?_記事画像

飲食店では、複数のメニューを用意するのではなく、ひとつのメニューに特化して営業する専門店があります。
人気になる専門店も数多く存在しますが、なぜ、このようにメニューが少ないお店でも人気になるのでしょうか。

専門店の販路として主流のテイクアウト販売。
テイクアウトのメリット・デメリットも解説します。

トレンド?こだわり?専門店が人気になる理由とは?

さまざまなメニューがあるお店がよいとされていた時代もありましたが、最近はこだわりを持った専門的なお店が人気を博しています。
自社の強みや得意な分野に特化したサービスをアピールすることで、お客様に強いこだわり伝えることができます。
それに魅力を感じてもらうことで来客数を増やせるのです。

トレンド?こだわり?専門店が人気になる理由とは?

専門店のメリットとデメリット

専門店はメニューが少ないです。
これが一番のメリットと言ってもいいでしょう。
その理由として、仕入れ量を抑えることができる、言い方を変えれば、余計な食材を仕入れずに済むからです。
通常、メニューが多くなれば、たくさんの種類の食材を仕入れる必要があります。
たくさんの種類があれば当然、仕入れ量のコントロールも難しくなり、結果的に食材を無駄にしてしまう…ということも少なくありません。
しかし、メニューが少なければ、たくさんの種類の食材は必要ありません。
そのため、仕入れ量のコントロールがしやすいのです。
また、小さなお店でも大量仕入れで食材の値段を安くしてもらえる可能性もあります。
その反対にデメリット。
やはり、メニューが少ないということがデメリットにもなってしまいます。
メニューが売れている間はいいですが、売れなくなった時はどうするのか…。
ここがひとつ難しいところでしょう。

専門店のメリットとデメリット

専門性を高める「唯一」の近道とは?

専門性を高める、いわば何かの分野においてライバルから群を抜くためには、ひとつのことを突き詰めることが近道です。
専門店には、思わず誰かに紹介したくなる「こだわり」の要素が必要となるのです。
飲食店を始めようと思っているみなさん、うちの店はこれだ!というこだわりの逸品を、しっかりと決めてから事業計画を起こすことをおすすめします。

専門性を高める「唯一」の近道とは?

テイクアウトを視野に入れる方法

「こだわりの料理を提供したい!」という強い思いで専門店を始めようとしているものの、その料理が地域の人に受け入れてもらえなかった場合には、ほかの「ウリ」となるものがないためリスクが高いと言えます。
そこでリスク管理の手段の1つとして考えられるのが、いきなり店舗を構えるのではなく、テイクアウトを視野に入れるという方法です。
テイクアウトにした場合のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

テイクアウトのメリットとは?

テイクアウトにはどんなメリットがあるのでしょうか?
テイクアウトのメリットについて詳しく見ていきましょう。

少人数でも回すことができる

通常のイートインの経営を行う場合には、ホール担当者、キッチン担当者、レジ担当者といったように、各エリアに最低でも1人は確保しておかないとスムーズな店舗経営を行うことができません。
そのため、人件費が多くかかってしまうというデメリットがあります。
一方で、テイクアウトの場合には、レジと補助役として1人、キッチン担当者1人いれば十分です。特に専門店の場合には、多くの料理を提供するわけではないため、少人数でも回すことが可能です。結果的にイートインより人件費を抑えることができるため、飲食店経営のリスクを抑えることができるでしょう。

客席スペースを気にせずに済む

テイクアウトの大きなメリットの1つは客席のスペースを気にせずに済むということです。
「専門店だからそんなにお客さんは来ない」と思っているかもしれませんが、専門店は、商品が1つでもヒットすると、SNSなどで拡散されて急激に来店者が増えることもあるので注意が必要です。
そうなると、イートインの場合は、席数に限界があるため、待ち時間が増えてしまい回転効率が下がってしまいます。
特に専門店の場合は、ヒットしてから熱が冷めるまでの時間にいかにアピールするかが重要であるため、それをものにできないのは大きなデメリットと言えます。
一方、テイクアウトであれば、客席が必要ないため、安定した料理の提供を行うことができるため、お客さんを待たせる心配がなくなるでしょう。

効率良く店舗経営できる

店舗を構えていないということは、その分物件の賃料を抑えることができるだけでなく、人件費も抑えることができるため、必要最低限の支出で飲食店を始めることができます。
また、ブームによってお客さんが増えた場合でも、店舗を構えていれば席が限られているというデメリットの影響を受けますが、テイクアウトであれば席という概念がありません。
そのため、効率良く店舗経営できることがメリットと言えるでしょう。

テイクアウトのデメリットとは?

テイクアウトは、少人数で回すことができる、客席スペースを気にせずに済む、効率良く店舗経営できるなどのメリットがありましたが、デメリットはあるのでしょうか?
テイクアウトのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

商品単価が低くなりやすい

テイクアウトは手軽さが売りであるため、イートインのように価格設定を高くできません。
そのため、商品単価が低くなってしまうことがデメリットとして挙げられます。
「専門店でこだわっているから商品単価を高く設定したい!」と思っている人もいるかもしれませんが、テイクアウトで価格設定が高いのは、飲食店経営のリスクを高めてしまうことにつながる可能性があります。
高級店にこだわっているのであれば、テイクアウトでスタートさせ、ある程度お客さんを確保できるという確認を持つことができてから店舗を構えても遅くはないと言えるでしょう。

備品代に無駄な費用が生じてしまう

テイクアウトで使う食器は、使い捨てになるため、その分の備品代がかかってしまいます。
テイクアウトでは、基本的に割りばしやプラスチックのスプーン、フォークを使うことになります。
同様に、テイクアウトでは紙おしぼりを求める要望にこたえる必要があるなど、イートインであれば気にせずに済む、テイクアウトにしかないコストに頭を抱えてしまう可能性もあります。
「経費が増大した分はテイクアウトの飲食代を上げればいい」と思っている人もいるかもしれませんが、テイクアウトの価格設定にはある程度の限界があります。
テイクアウトを導入する際には、コスト削減をどうこなすかが重要と言えるでしょう。

商品が限定されてしまう

テイクアウトで提供する飲食物は、基本的に時間がたってもおいしく食べることができるもの、持ち運びができるものといったように、条件が限られてしまいます。
専門店で提供を予定している飲食物がテイクアウトでは提供しづらいものであった場合は、テイクアウトの計画を1から見直す必要があります。専門店として実際に店を構えるのは複数のメニューを扱っている飲食店よりも経営リスクが高いです。テイクアウトで経費を削減してリスクを抑えるか、リスク覚悟で実店舗にするのかよく考えた方が良いと言えるでしょう。

専門性はメニューだけじゃない…貴方らしいコンセプトが大事

場合によっては、さまざまな品ぞろえが喜ばれることもあるでしょう。
しかし、それは日常生活に利便性を求める感覚に近いと言えるでしょう。
消費者は日常では決して味わえない、専門性の高い、職人技で作られた食事を楽しみに訪れているはず。
何も味だけではありません。
お店の雰囲気、オーナーの姿勢、こだわりの見せ方によって、そのお店の魅力は演出できます。

コロナ禍で見えた!?専門店の競争が激化する?

コロナ禍で急増したのが「から揚げ専門店」。誰からも愛される定番料理であり、とくにコロナ禍では「夕食のおかずに」など、巣ごもり需要を狙いテイクアウト販売に力を入れているお店が大半です。
そして、大手チェーン店も続々参入しています。
いくら専門性があっても競合が多ければお客さんの取り合いになってしまいます。
専門店で勝負する際は、出店業態、出店地域などをよく吟味するようにしましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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