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≪第4回≫元よしもと新喜劇女優直伝!「第一印象でこの人ええやん」と感じさせるツボ「動きのスピードを演出しよう」
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全24回でお送りする愛嬌接客®専門家・木村美季によるコラム「元よしもと新喜劇女優直伝!笑顔あふれる愛嬌接客®のツボ24」。
第4回目となるテーマは「動きのスピードを演出しよう」。接客スピードの強弱で、お客様に与える印象が激変するそうです。それでは、接客におけるスピードの重要性を見ていきましょう。はじめに
本コラムの第一章『「この人ええやん」と感じさせるツボ。』では、これまで第1回「豊かなリアクションを身につけよう」、第2回「抑揚をつけよう」、第3回「ジェスチャーを取り入れてみよう」をお届けしてきました。
4回目となる今回は、「動きのスピードを演出しよう」というテーマでお送りします。
飲食店で求められるスピードは、決して“速ければいい”というわけではありません。時には、あえて“ゆっくり”とした動きを心がけることが適切な場面もあります。ここでの“スピード”とは、店側の都合ではなく、あくまで“お客さんにとっての最適な心地よさ(速度)”なのです。
≪第1回≫「豊かなリアクションを身につけよう」
≪第2回≫「声の抑揚をつけよう」
≪第3回≫「ジェスチャーを取り入れてみよう」接客スピード・ミスマッチ表
では、実際に、お店ではどのようなスピードが適切なのでしょうか。
店員の動きとお客さんが求めるスピードとの間でミスマッチが起こりやすい、定番の接客シーンを12個のポイントにまとめてみました。
店員側が「遅いスピード」だとお客さんが不快なこと 不快だと思われない改善案 ①入店時から席案内までの時間 ・小走りで近づき“お待たせしたこと”を謝り素早くお席へのご案内の態勢に入る ②着席から注文を取りにくるまでの時間 ・小走りで近づき“お待たせしたこと”を謝る
・雑な対応にならないように丁寧さを保ちつつ素早くハキハキと、ご注文をお聞きする③ファーストドリンクが揃うまでの時間 ・“お待たせしたこと”を謝り素早くお渡しする ④料理提供の時間 ・“お待たせしたこと”を謝り注文はすべて提供できたか確認する ⑤質問への回答の時間 ・“お待たせしたこと”を謝り丁寧に回答する
・よく聞かれることは予め記載したり調べておく⑥会計(代金の精算・レジ操作など)の時間 ・“お待たせしたこと”を謝る
・注文がストップした時点で仮精算しておく
店員側が「早いスピード」だとお客さんが不快なこと 不快だと思われないスピード改善案 ⑦席案内の歩く速度 ・お客さんの斜め少し前を振り返りながらゆっくり歩く。身体の不自由な方、お子様、家族、カップル、女性、50代以上のお客さんには、歩行のスピードを落とす ⑧注文を考えている最中に、短い間隔で何度も来る ・「お決まりになったらお呼びください」と伝える ⑨飲みほした後、すぐにお代わりを聞きにくる ・3杯目からは“バッシング”等のついでを装う ⑩料理を食べ終えた瞬間に、すぐ皿を下げに来る ・数分待ってから伺う
・取り皿やおしぼり交換、水やお茶を提供したりなど工夫する⑪離席後すぐにテーブルの消毒やセッティングを始める ・急ぎでなければ、お見送り後に行う
・急ぎなら、笑顔でお客さんの方を見てしっかり「ありがとうございました!」と伝えてから開始する⑫閉店の片付け ・なるべく小さな音やスローな動きで片付ける
・可能なら新しいおしぼりや、お茶かお水を持参し、丁寧にお渡ししながら「本日はありがとうございました。今から閉店作業をさせていただきますが○○時までは、ごゆっくりいただけますので。申し訳ありません」と伝える“スピード”のミスマッチが再来店を遠ざける
例えば、②の“お客さんがすでに着席しているのに遅れて注文を伺いに行くとき”を想像してみてください。言葉では「お待たせしました」と言っているのに、ゆっく~りまたはダラダラと歩いてくる店員と、サッと向かってくる店員とでは印象が大きく変わります。わざとこんな接客をする人はいないと思いますが、新人や“お待たせしていること”自体を察知していない方は、自分のペース=ゆっくり歩くなどで、印象が悪くなります。また、ベテランや慣れてきた方で多くみられる“ハンディの操作をしながらゆっく~り歩いてくる店員”も同様です。これは完全に店側の都合ですよね。こんな時に、私がおすすめする方法は以下の3つです。
A:お客さんの目の前で“ハンディのセッティング(すぐに入力できるように)”を、あらかじめキッチンの付近などで行っておく。小走りで近づき“お待たせしたこと”を謝り、雑な対応にならないように丁寧さを保ちつつ、素早くハキハキとご注文をお聞きし入力する。
B:小走りで近づき“お待たせしたこと”を謝る。紙のメモにご注文を記入する。確認した後、小走りで去り、キッチン付近などで入力を開始する。
C:小走りで近づき“お待たせしたこと”を謝る。「少々お待ちください」と言い、素早く“ハンディのセッティング”をする。再び「お待たせしました!」と言い、ご注文を入力する。確認した後、小走りで去る。
ちなみに、上からおすすめの順番ですが、実際の現場ではCのパターンが圧倒的に多いのではないでしょうか?
ですが、小走りで近づき、小走りで去るではなく、“ハンディの操作をしながら、ゆっく~り行き、モタモタ入力したあげく、ハンディの操作をしながら「(ご注文)かしこまりました~(目線はハンディ)」ご注文後も、ゆっく~り歩いて戻る…”。
お客さんが受ける印象は“見えたもの”“体験したこと”がすべてです。この場合(お待たせして申し訳ない)と。心で思っていても体現しないと伝わりません。お客さんにとって、急いでほしい時にスローな動き、くつろぎたいのにバタバタされる...。これが続くと、店側にどんな理由があっても“気遣いがない店(店員に教育できていない)”と判断されたら、それが答えです。リピートいただくことは難しいでしょう。
とはいえ、ワンオペだと限界がありますよね。もし適切なスピードで対応できない時は「すみません」「お待たせしました」「ありがとうございました」の定番とされる言葉も、棒読み(に聞こえる言い方)ではなく、
「すみません!」(必死に謝る、頭を下げるなどジェスチャー)
「お待たせしました」(棒読みではなく、抑揚をつけて待たせたことへのお詫びがにじみ出る言い方)
「ありがとうございました」(ご来店いただけたことへの感謝の気持ち笑顔で表現するリアクション)
と、第一章でお伝えしたことすべてを取り入れ実行してみてください。
おわりに
いかがでしょうか?『飲食店で待てないことランキング』をAIに聞いてみたところ
①空席があるのに入店を待たされる
②料理提供が遅い
③会計で長く待たされる
がワースト3でした。
どれも納得ですが、ワンオペや少人数での対応、または新人スタッフなどは、早さを求められることに対して、どうしても時間がかかってしまうことはありますよね。動くスピードは技術ですが、スピードの魅せ方は演出です。むやみに急ぐのだけが正解ではありません。ゆったり落ち着いた時間を求められるゲストには、丁寧な動きとしなやかな所作で接客する…といった、お客さんにとって心地よい適切な速度を常に意識しながら対応することが「この人ええ感じやん」と再来店にもつながります。習慣を変えれば行動も変わると言われています。まずは自分の“動きのスピード”を確認するところから初めてみませんか?
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