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開業前は住所不定・無職!? 力士から人気ラーメン店店主へ。オーストラリア留学、お好み焼き屋経営…その間に起きたこととは

強みを作り、高みを目指し、決断する。それが「オンリーワン」への方程式

  • 森下 勤勉 「愛称・きんちゃん」/さんじ

力士からラーメン店店主へ。実力派へと「進化するラーメン店」オーナーの秘密に迫る_記事画像

相撲に向けていた熱い情熱を、今度はラーメンへ。当初は物珍しさで話題になった店は、コツコツと進化を重ね、今やマニアが注目する実力店に。「ラーメン店仲間には、絶対に負けたくない」と、5周年を前にさらに意気込む店主「きんちゃん」に、これまでの成功と失敗の軌跡、ラーメンに対する想いについてお聞きしました。

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力士から海外でお好み焼き屋、そしてラーメン。きんちゃんの経歴

ーー「きんちゃん」はもともと力士として活躍されていたそうですが、なぜ、ラーメン屋を目指されたのですか?
もともとラーメンは大好きだったんですよ。力士時代もいろんなお店に行って、よく食べていたんですね。引退したのは、交通事故に遭って、相撲がもうできないってなったからなんですけど、実はその後、オーストラリアに行って、お好み焼き屋さんを始めたんです。屋台のお好み焼き屋で、向こうでは「ジャパンピザ」って言いながら売っていました。
本当は向こうに永住したくて行ったんですが、お好み焼き屋だと就労ビザが下りなくって。それで、向こうで有名だったラーメン屋さんで働かせてもらうことにしたんです。やっているうちに、ラーメンって面白いなって思って。結局、永住権までは取れないことが分かったから、「日本に帰ってラーメンをやろうかな」って思ったというわけです。

力士から海外でお好み焼き屋、そしてラーメン。きんちゃんの経歴

開業前は住所不定・無職?ラーメン店の物件選びに、名古屋・大阪にも行く!

ーーお店を出すにあたって、なぜ、この上野の地を選んだのでしょうか? 物件選びのこだわりについて教えてください。
この場所は本当にたまたまですね。物件は何百件も見たんですけど、最寄りの駅から近くて、居抜き。そこが決め手でした。探している中で、居抜きは大前提でしたね。初期投資が全然違うので。あと、昼間の人口と、夜の人口がどうなのか、ということはよくチェックしました。ラーメン屋は、昼の集客が大事なので。

ーー開店までに一番苦労したのはどんな点ですか?
それはもう、物件探しですね。実はこの店、成田空港に着いてから3ヵ月でオープンしたんですが、帰国後は僕、「住所不定・無職」でした(笑)。マンガ喫茶に泊まりながら、ネットで物件を探しまくりましたね。もちろん実際に不動産屋も行ったし、名古屋と大阪も探しました。でも結局、土地勘が無い場所で探すのは大変なだけで。土地勘ってやっぱり、大事ですね。そこでタイミング良く、この物件に出会ったというわけです。

夜の営業は閑古鳥!お店の営業を立て直すためにとった秘策とは?

ーーいざ営業を始めて、「思ったよりも大変だった」という点は何ですか?
夜の需要が弱すぎたことですね。昼はまあまあ良かったんですが、夜は閑古鳥でした。

夜の営業は閑古鳥!お店の営業を立て直すためにとった秘策とは?

ーーどのようなてこ入れをしたら効果がありましたか?
いろいろやりましたけど、一番効果があったのは、居酒屋風にしたことですね。お酒とおつまみで、ラーメンは食べなくてもOKってお店にしたんです。それで3年ぐらいやってました。でもそれだと、ラーメンのお客さんが来づらくなるんですよね。営業的には楽だったんですが、僕もそういうのは嫌だったので、この前の3月に、居酒屋をスッパリやめて、がっつり、ラーメン屋に戻したんです。

いまあるラーメンはここですべて終わり。メニューをすべてチェンジする!

ーーリスクも大きかったと思いますが、思い切った決断をされましたね。その原動力は何ですか?
僕のまわりの、ラーメン屋の友達が、みんなガンガンいってたんで、「絶対負けたくない!」って思って。それが売り上げ云々よりも先になったんですね。リニューアルしたら、お酒のお客さんは一切来なくなりました。客層も空気も、すべてが変わりました。でも、思い通りでした。売り上げは居酒屋時代の倍になりましたね。
今度、(2017年の)1月末で5周年なんですけど、そこでまた全替えをして、もういっこ上に行こうと思っています。今のメニューは全部廃止。5年目で、勝負に出ます!

いまあるラーメンはここですべて終わり。メニューをすべてチェンジする!

ーーこれまで黒星無しの見事な勝負師っぷり。だからこそファンは「きんちゃん」から目が離せないのでしょうね。
「ナンバーワン」じゃなくて、僕は「オンリーワン」になりたいんです。わざわざ上野に来て、「さんじ」じゃないと食べられないものがあるぞ、って。だから今度も、オンリーワンにするためのチェンジですよ。
僕はずっと相撲をやっていましたけど、相撲って、今日どんなに頑張っても、明日すぐ強くはならないじゃないですか。でも商売って、変えたらすぐ結果が出るんです。特にラーメンは早いですね。ネットにもすぐに評価が出ますから。ほかの飲食だとそうはいかないでしょ? だからこの商売、めちゃくちゃ面白いです。やりがい?  めちゃくちゃありますよ!

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ーー今後の「夢」について、教えてください。
今は僕や家内に「会いに来てくれる」っていう事でもっている部分があるんですね。それは恵まれている事なんですけど、さらに、「このラーメンを食いに行く店だよね」って、思われたいです。上野に来たら、「上野動物園、アメ横、さんじやろ!」って言われるぐらいに(笑)

ーー最後に、これからラーメン店を開業しようと考えている方に向けて、アドバイスをお願いします。
とりあえず、運転資金は持ってくださいねってことですかね。僕が知っている、まわりの潰れているラーメン屋は、たいがい運転資金が無くて潰れています。あとは、「自分の店の強み」を、いくつか胸を張って言えるようなものを作っておくことです。うちの場合は、僕のキャラと、麺と、決断力。
商売をしていれば、どこかで妥協も必要ですよね。その時に肝心なのが「決断力」。僕は今、お金よりも、「やりたいことがやれる」ってところをすごく大事に、楽しみたいと思っているので、いちばん波に乗っている時ですけど、敢えてチェンジします。で、みんなに「えっ?」って言わせる。それがうちのやり方です。

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森下 勤勉 「愛称・きんちゃん」

森下 勤勉 「愛称・きんちゃん」

三重県出身。大学進学時に上京し、卒業後は相撲の世界に。22歳から29歳までは相撲一筋で、四股名は「光風勤勉」。交通事故による怪我を機に引退。その後オーストラリアに渡り、力士姿でお好み焼きを売り歩いた。ワーキングホリデービザが切れるのを機に、現地のラーメン店「亮亭」に就職し、修行を開始。ラーメン作りを覚えて2011年秋に帰国。3か月後の2012年1月末に「さんじ」をオープン。フレンドリーな人柄から常連には「きんちゃん」で親しまれる。

さんじ

さんじhttps://twitter.com/sanji_kinchan?lang=ja
東京都台東区東上野3-25-12

2012年開業。当初は「元力士が開いたラーメン店」という部分が話題となり、多くのメディアに取り上げられたが、その後も「攻めの姿勢」を貫いて年々進化を重ね、今ではラーメンマニアが注目する実力派店に。

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