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【小阪裕司コラム】第247回:お客さんが動かないのには理由がある

【小阪裕司コラム】第247回:お客さんが動かないのには理由がある

全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。

写真館が抱える課題

 今回は、お客さんがこちらの望む通りに動いてくれないときどうすればいいか、というお話。ワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員の、ある写真館からのご報告。
 同店では撮影後、アルバムなどをフルオーダーで作成するため、注文からおよそ1ヶ月後に商品を渡している。ほとんどの顧客が公式LINEに登録しているので、仕上がり連絡はLINEで行っているのだが、受け取りの来店が遅く、長期間預かったままの商品で預かり棚はいつも満杯の状態だった。何件かは数年経つものもあり、催促の電話をしてやっと受け取りに来たり、電話もLINEもつながらず連絡が取れない方がいたりとストレスを感じていた。

ワクワク系ではこう考えて解決する

 こんなとき、ワクワク系の商人たちはこう考える。「これは、お客さんにこちらが望む行動をしてもらうための手を打てていないのではないか」。まさに店主もそう考えた。そこで、LINEのメッセージを変更することにした。
 変更前のメッセージは次のようなものだ。宛て名と書き出しのご挨拶に続いて、「ご注文いただきましたお写真が出来上がりましたので、お受け取りご来店お願いします」とあり、自店の営業時間、定休日が列記され、「ご来店おまちしております」で締めくくられている。
 それを次のように変更した。宛て名と書き出しのご挨拶、自店の営業時間、定休日までは変わらないが、続きにこう加えた。「お受け取り時は、お渡ししておりましたピンクの伝票をご持参ください。もしお手元にない場合は、受付にてお名前をお伝えくださいませ。ご家族様等代理でのお受け取りでもOKです!お忙しいところ大変恐縮ではございますが保管スペースに限りがありますので、お早めのお引き取りのご協力を宜しくお願いいたします」。
 結果、連絡当日から遅くとも2週間以内には受け取る方が多くなり、ひと月を超える方からはお詫びの連絡が入ったり、家族などの代理の受け取りも増え、預かり棚にも余裕ができてきた。メッセージの改善が功を奏したのである。
 彼女が付け加えたメッセージをワクワク系では「行動のガイド」という。お客さんにこちらが望む行動を取ってもらうための方法だ。今回の例もそうだが、具体的にガイドさえすれば、お客さんはその通りに行動する。お客さんがこちらの望む通りに動いてくれず困っているなら、それは行動のガイドが足りないだけかもしれないのである。

この記事の執筆

博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者_小阪裕司

博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者

小阪裕司

1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。人の「心と行動の科学」をもとにしたビジネス理論と実践手法(ワクワク系)を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県・海外から約1500社が参加。近年は研究にも注力し、2011年、博士(情報学)の学位を取得。学術研究と現場実践を合わせ持った独自の活動は多方面から高い評価を得ている。2017年からは、ワクワク系の全国展開事業が経済産業省の認定を受け、地方銀行、信用金庫との連携が進んでいる。

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