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独立開業しようと考えたとき、まず決めなければいけないのが開業する職種です。
たとえば、営業・事務・販売員など、仕事の種類はさまざまありますが、その中で独立開業しやすい仕事にはどんなものがあるのでしょうか。
独立開業しやすい仕事の共通点を知ったうえで、自分の性格やこれまでの経験を加味しながら、独立開業する職種を決めましょう。
この記事では、独立開業しやすい仕事の特徴や、失敗しないためのポイントをわかりやすく解説します。また、具体的な職種名を挙げて、独立開業しやすい仕事を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
独立・開業・起業しやすい仕事の共通点とは?
独立開業しやすい仕事を探す際には、検討している職種が下記の3点に当てはまるかについて確認することをおすすめします。
●自由度が高く自宅でできる
●初期費用が低予算で済む
●利益率が高い
これらの特徴を持っている仕事の多くは開業のハードルが高くないため、初めて独立開業をする方でも始めやすいです。それぞれの内容について、順番に見ていきましょう。
開業の方法や開業にかかる手続き、資金の調達方法などについては、以下の記事を参考にしてください。
関連記事 独立開業する方法 事業資金の調達方法も解説
自由度が高く自宅でできる
一人で完結できる、または自宅で作業できる仕事のように、自由度の高い仕事は独立開業しやすいと言えるでしょう。
複数人で作業をする必要があれば、メンバーのスケジュールも考慮しなくてはならないため、仕事が思い通りに進まないこともあるかもしれません。その点、一人で仕事を完結できれば自分の都合を優先でき、好きなように仕事ができます。
また、自宅でできる作業であれば、新たに店舗や作業スペースを確保する必要がありません。準備の手間や初期費用が減る分、開業のハードルが大きく下がります。
初期費用が低予算で済む
独立開業しやすい仕事は、初期費用が低予算で済むという点も共通しています。
初期費用を低予算に抑えられる職種は、資金を確保する手間と時間がかからないため、開業準備もスムーズに行えます。初期費用がかからない分、仮に事業に失敗した際に負うリスクも少ないです。
とくに、自宅でできる仕事やパソコン1台で完結できる仕事など、設備や店舗が不要な職種は初期費用を抑えられるので始めやすいと言えます。店舗や設備の準備が必要な場合、数百万円程度の費用が発生する場合もあるため、資金の調達が大きな課題となるかもしれません。
利益率が高い
利益率とは、売上に対する利益の割合のことで、「利益÷売上×100(%)」で計算されます。
利益にはいくつかの種類がありますが、なかでも一般的な「営業利益」は、売上から経費を引いたときに出る利益のことです。
たとえば、1個販売すると400円の営業利益が出る商品があったと仮定します。この商品を売ったときの価格が2,000円だった場合、「400円÷2,000円×100%=20%」となり、利益率は20%だということです。
このように、利益率は1回あたりの単価とコストで決まり、単価が高くコストが低いほど利益率も高くなります。
開業後の収入は誰もが不安に感じる部分ですが、利益率が高い職種であれば事業を軌道に乗せやすい分、収入も安定しやすいでしょう。
独立・開業・起業しやすい仕事ランキング5選
では次に、独立開業しやすい仕事ランキングをご紹介します。
それぞれの仕事の内容と、独立開業しやすいポイントをそれぞれお伝えします。1位 ライター
ライターは、雑誌やWebメディアなどに掲載する記事を執筆することが主な仕事です。フリーランスの場合、まずはクラウドソーシングサイトに登録したり、求人サイトで募集されている案件を受注したりして仕事を探します。
受注後のやり取りはオンライン上で行うケースが多く、原稿の執筆から送付までパソコンがあれば対応できます。仕事に必要となるツールも少ないため、初期費用もあまりかからず、すぐに挑戦ができる人気の職種です。
しかし、近年はAIツールの発達によりプロに頼らずとも精度の高い文章を作成することが容易となりました。そのため、ライターとしてのキャリアや実績などの強みがなければ、なかなか仕事が得られない可能性もあります。
2位 デザイナー
デザイナーは、ポスターや雑誌のレイアウトなど、さまざまなコンテンツをデザインする仕事です。対応する分野によって種類がさらに分かれ、「グラフィックデザイナー」や「ファッションデザイナー」など、各領域でさまざまなデザイナーが活躍しています。
このうち、WebサイトのデザインやCGの制作を担う「Web系のデザイナー」は、パソコンがあれば働く場所を選びません。データの受け渡しはオンライン上で行われるため、持っているパソコン1台で作業ができます。ただし、WEBデザイナーの場合はコーディングまでを担うケースが多いです。
3位 ITエンジニア
ITエンジニアは、プログラミング言語を用いてオンライン上のコンテンツの制作や保守を行う仕事です。専門的な知識やスキルを要するため、業界での経験がない場合はスクールやオンライン講座などで身につける必要があります。
プログラミング言語を習得する難易度は高めですが、IT業界ではエンジニア不足が懸念されており、重宝される職種であることから将来性の高い業種といえます。
4位 高齢者向けサービス
高齢化が進む日本において、高齢者向けサービスの需要は高まり続けています。
一口に高齢者向けサービスと言っても、医療や介護など資格を必要とする業務から、家事や食事の支度など資格を必要としない生活補助まで、その種類は多岐にわたります。
昨今はフランチャイズも充実しており、比較的開業しやすい業種と言えるでしょう。5位 コンサルタント
コンサルタントは、クライアントの課題に対し改善のためのアドバイスやサポートを行う職業です。一般的に、企業・店舗の経営改善や業務の効率化などに取り組む総合的なコンサルタントと、特定の分野のみを扱う専門コンサルタントがいます。
コンサルタントに特別な資格は必要なく、専門的な知識や実績、そしてニーズがあれば、コンサルタントとして独立開業できるでしょう。《在宅》独立・開業・起業しやすい仕事ランキング5選
この項目では、昨今スタンダードとなった在宅ワークに最適な独立開業しやすい仕事を紹介します。
1位 ライター
独立開業としてライターの人気が高いのは、柔軟性が高く手軽な点が主な理由として挙げられます。パソコンを使用できる環境であれば自宅や好きな場所で仕事ができるため、自分のペースや時間に合わせて作業が可能です。
たとえば、家事や育児と両立しながら仕事をすることもできますし、外出や旅行中でも仕事ができるため、働く環境に制約がありません。また、必要な道具や設備が比較的手軽に揃えられるため、低コストで独立開業を始めることができます。2位 ITエンジニア
ITエンジニアは主にパソコン作業が中心となるため、在宅での独立開業が可能な職種の一つです。
在宅ワークは通勤時間を有効活用したり、仕事に集中しやすい環境を整えることができるため、エンジニアが長時間労働や過度なストレスに晒されやすいという問題を軽減することができます。3位 ネットショップ
ネットショップとは、商品の販売をすべてオンライン上で行うビジネスモデルです。実店舗を構える必要がないため、初期費用を抑えてビジネスを立ち上げることができます。
注文が入るごとにメーカーや卸売業者に商品を発送してもらう「ドロップシッピング」という販売方法であれば、在庫を抱える心配もなく低コストで事業を始められます。
ECサイトの構築や運営が必要ですが、近年では簡単にネットショップを開設できるサービスが増えており、参入の障壁が低くなっています。4位 動画編集
YouTubeやInstagram、TikTokなどの動画系プラットフォームがますます普及する中、動画編集の需要も急増しています。特に資格は必要なく、パソコンがあれば在宅で独立開業することが可能です。
専門的な知識やスキルを身につける必要がありますが、無料で利用できる動画編集ツールが豊富に揃っているため、初心者にもおすすめです。5位 エステサロン
美容系の事業は女性にとって起業しやすいとされています。エステサロンやネイルサロンなどがその代表例です。
自宅を利用したプライベートサロン形式であれば、内装工事もDIYなどで済ませることができるため、設備や備品の導入など最低限の費用で開業できます。
知識や技術が不足していても、スクールに通ったり、フランチャイズを利用したりすることで必要なスキルを身に付けることができます。《資格を活かせる》独立・開業・起業しやすい仕事ランキング
仕事に必要な資格やスキルをすでに備えているのであれば、独立開業に挑戦するハードルが低くなります。
ここからは、専門的な資格やスキルを活かせる主な職種を3種類紹介します。
1位 行政書士
行政書士は、士業の中でも比較的資格取得が容易とされてます。年間の合格率が約3〜4%の司法書士や、5%前後の不動産鑑定士や社会保険労務士と比べて、行政書士の過去10年間の平均合格率は約10%です。
主な業務は、官公庁に提出する書類の作成や同内容の相談対応、コンサルティングです。行政書士の専門性が求められる業務も多く、独立後も安定した収入を得ることができるため、実際に行政書士が独立開業する割合は90%を超えています。2位 塾講師
教員免許を持つ方には、学習塾を開講して独立する道もあります。塾講師には特別な資格は必要ありませんが、教員免許を持つことで信頼性が高まり、生徒を募集しやすくなります。
個人指導塾など規模の小さい塾であれば自宅の一室を活用して開業することも可能なため、開業費用を抑えることもできます。3位 キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、キャリアに関するコンサルティングを専門とするプロフェッショナルです。職業選択から職業生活設計、そして職業能力の向上まで幅広い領域において相談や助言、指導を提供します。
キャリアコンサルタントに従事するには、国家資格であるキャリアコンサルタント資格が必要です。この資格試験は年に3回実施されますが、合格率は約50〜60%と比較的高く、国家資格の中では比較的獲得しやすい資格と言えます。
《フランチャイズ》独立・開業・起業しやすい仕事ランキング
自分ひとりの力で独立開業することが不安な方は、本部が提供するサービスを利用する権利が得られる「フランチャイズ」の活用も視野に入れましょう。
サポート体制が充実しているフラチャイズを活用すれば、開業や経営面のサポートを受けつつ事業を行えます。また、本部のブランド名を借りて営業できるため、開業後に失敗する可能性も軽減できるでしょう。
1位 飲食店
数あるフランチャイズの中でも不動の人気を誇る飲食店。厨房設備から材料、調理方法まで全て本部側が提供してくれるため、業界未経験でも開業できることが大きな魅力です。知名度の高いブランドを上手く活用することで、時代や流行に左右されず安定した集客が期待できます。
ラーメン屋から焼き鳥屋、イタリアンなど幅広い業種・業態が展開されており、自分の条件に合った業種や業態を見つけることができます。
2位 コンビニエンスストア
飲食店と同様に、コンビニもフランチャイズビジネスの中で非常に人気があります。初期費用は高めですが、圧倒的なブランド力による安定した集客、万全のビジネスモデルやサポート体制など、未経験でも成功しやすい要素が揃ったフランチャイズです。
しかし、その分、ロイヤルティも高めに設定されており、ドミナント戦略によって近隣に競合が出店するリスクもあります。3位 家事代行
家事代行業は特別なスキルがなくても始めやすいですが、競合も多く自力での集客が難しい職種です。しかし、フランチャイズを活用して本部のブランド名を借りることで、集客が安定しやすくなる傾向があります。
常に一定の需要がある職種なので、集客さえできれば利益も安定しやすいでしょう。始めるハードルが低いため、「特別なスキルはないけれど、開業してみたい」という方におすすめです。
なお、基本的に家事代行業は資格不要で始められますが、「整理収納アドバイザー」や「ハウスクリーニングアドバイザー」など民間の資格を取得していると、顧客からの信頼を得やすくなります。
女性が独立・開業・起業しやすい仕事は?
女性が独立・開業・起業しやすい仕事とは、女性をターゲットにした事業や女性ならではの視点やアイデアを活かした事業です。例えば、ネイルサロンやエステサロンなどの美容サロンや家事代行サービスが挙げられます。
美容サロンは女性の需要が高いため、同性のニーズに敏感に対応できる利点があります。テナントを借りて店舗を構える場合は初期費用が高額になりますが、自宅の一室を利用したり、出張サービスを提供することで初期費用を抑えることができます。
家事代行サービスも女性の起業におすすめです。普段の家事で培ったスキルや知識を活かせる上、特別な資格は必要ありません。女性らしい繊細さや気配りが仕事に反映されやすく、挑戦しやすい職種となっています。独立・開業・起業を成功させるための方法・ポイント
多くの職種の中から独立開業を目指す仕事を決めたとしても、実際に開業する際には不安を感じることもあるでしょう。
ここからは、少しでも不安要素を取り除きたい方に向けて、独立開業に失敗しないためのポイントを紹介します。
独立開業する際は個人で事業を始める
独立開業する際は、最初から会社を立ち上げたりチームを組織して始めるのではなく、個人でスモールスタートすることをおすすめします。組織化してしまうと、人件費やスケジュール管理などのコストが発生するだけでなく、事業に失敗したときのリスクも高くなってしまうためです。
コストやリスクを減らすためにも、軌道に乗るまでは個人、または少数精鋭で事業を行いましょう。人員を増やしたい方は、事業が上手くいってから規模を拡大したほうが無難です。
いきなり独立開業せず副業から挑戦する
いきなり会社を辞めて独立開業するのではなく、まずは空いた時間の副業として挑戦するほうが安心でしょう。本業の収入があれば失敗した時のリスクも少なく、本格的に開業する前に作業の内容や手順を掴めます。
独立開業は、副業の収入が本業と同等、またはそれ以上になったタイミングで行うのがおすすめです。すでに副業としてある程度の収入を得られていれば、事業を軌道に乗せやすく、生活もより安定しやすいでしょう。
独立開業した後もスキルを磨く
専門的なスキルが必要な職種に挑戦する方は、独立開業した後もスキルを磨くことを忘れないようにしてください。スキルを磨かずにいると、業界の新技術の情報をインプットできず、商品やサービスのクオリティが下がる可能性があります。提供する商品やサービスのクオリティを一定以上に保てていないと、リピーターが増えず仕事も不安定になりがちです。
常にスキルを磨いておけば、商品やサービスのクオリティも自然と高くなっていきます。クオリティの高さは事業の安定や顧客からの信頼にも繋がるため、開業後はスキルを磨く時間を意識して作りましょう。
提供できる付加価値を考える
競合が多い業界で独立開業する場合は、自分ならではの付加価値を提供することが大切です。たとえば、デザイナーに「デザインができるのが強みです」と言われても、同じことができるデザイナーは大勢いるため、選ばれる理由になりません。ほかの事業者と同じ商品やサービスを提供するだけでは集客が難しいです。
開業後は集客を安定させるためにも、自分ならではの付加価値や魅力を提供し、競合と差別化できるように心がけましょう。
競合分析をする
どんな業界や仕事においても競合するライバルは必ず存在します。ライバルを分析することで自他の強みや弱み、市場のトレンドを理解することに繋がり、差別化できる部分を見出すことができます。
たとえば飲食店を開業する場合、以下のような分析ポイントがあげられます。
●メニューと価格設定
●顧客層と需要
●立地条件
●マーケティング戦略
競合店のこれらのポイントを探ることで、自身の飲食店が市場での競争力を確立し、成功するための戦略を構築するヒントになります。事業計画書やビジネスプランを作る
独立、開業、起業を成功させるためには、まず事業計画やビジネスプランの作成が欠かせません。
事業計画書とは事業を始める際に作成しておくべき文書で、事業のアイデアや目標、市場や競合他社の調査、製品やサービスの説明、販売計画、収益予測、資金調達方法などを記すものです。
一方、ビジネスプランとは事業のビジョン、ミッション、戦略、市場分析、競合他社分析、運営計画、財務計画、リスク管理などを整理したものです。
内容は似ていますが、事業計画書は主に金融機関や投資家などの資金提供者に対してビジネスの魅力を伝えるために使用され、ビジネスプランはメンバー内での意思決定や経営計画策定のために使用されることが多いです。
事業内容を整理することで事業の方向性や目標を明確にするとともに、起業後の指針としてリスク管理やスムーズな運営に役立てることができます。独立・開業・起業に必要なスキルとは?
独立開業した後に事業を継続・成長させていくためには、どんな事業においても必要なスキルがあります。それが、以下の3つです。
●営業力
●情報発信能力
●セルフブランディング
働き方や職種によってはそれほど重要にならないケースもありますが、汎用性が高いため身につけておくとさまざまなビジネスシーンで役に立つでしょう。営業力
「営業力」は業種・職種を問わず有用なスキルです。例え、専門性の高い能力を持っていたとしても、それを売り込む力がなければ仕事を受注することはできません。
そもそも、営業力とは顧客との信頼関係を構築し、自社の商品やサービスの魅力を伝え、販売するための能力やスキルのこと。言い換えれば、「顧客とのコミュニケーション力」とも言えるでしょう。商品やサービスを販売する際、商品・サービスのクオリティに加えて、それを提供する営業マンの人柄が大きく影響するということは周知の事実です。独立開業前に営業力を高める経験を積んでおくことをおすすめします。
情報発信能力
情報発信能力は、メディアなどの手段を使ってターゲットとなる顧客に自身のサービスの利点や特徴を魅力的に伝える力を指します。
たとえば行政書士やデザイナーなど個人としての存在を広めたい場合、これまでの経歴や実績、所有している資格などプロフィールにまとめ、TwitterやYouTubeなどのSNSや仕事マッチングサイトに掲載するといった方法があります。
素晴らしい商品やサービスであっても、それが誰にも知られていなければ意味がありません。自社や個人の価値観や専門知識を効果的に伝えることは、顧客の獲得やブランド認知の向上に欠かせない要素です。セルフブランディング
ビジネス書などでよく聞かれる「セルフブランディング」とは、自分自身をひとつの商品やブランドとして捉え、価値を高めるためのマーケティング活動のことです。会社に所属している会社員と違い、独立開業すると個人の名前や顔を看板にして活動しなければなりません。サービスや商品を購入してもらうためには、自身の強みを理解し、自己をプロデュースする能力が必要です。
また、マーケット分析や競合他社との差別化などを行い、「どのような方法でどのようなターゲットに商品・サービスを販売するか」というフローを策定しておくことで、独立開業後のスムーズな活動に繋がります。
独立・開業・起業におすすめの資格
独立前に職種に適した資格を取得しておけば、独立後も安定した収入を得やすくなるでしょう。代表的な資格をいくつか紹介します。
社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険に関連する書類の作成や提出代行を担当します。
不況に負けない高い専門性があり、また労働基準法や厚生年金などの身近な法律が多いことで、ビジネスはもちろん実生活でも役に立ちます。特に、昨今の働き方改革によって労働基準法に対する注目度が増している点も魅力的です。
2年以上の実務経験がある人で、指定講習の修了後に社会保険労務士連合会へ登録すれば独立開業できます。業務の中に独占業務も含まれるため、独立開業に有利な資格の一つです。
他の士業と比較すると若干年収的に低い傾向がありますが、その代わり資格取得の難易度としては税理士や会計士、司法書士より低く、独学でも取得しやすい点が魅力的です。不動産鑑定士
不動産鑑定士とは、不動産の鑑定評価業務を取り扱う資格です。平均年収は約700〜800万円と高く、不動産の鑑定評価は独占業務に該当するため、独立開業に向いた仕事です。
不動産資格の中では最も難易度が高い資格で、国家資格としても公認会計士などと並ぶ最難関試験の1つですが、取得できれば大きなアピールポイントとなります。
独立開業する場合、ある程度の実務経験と人脈が必要となるため、実際には不動産鑑定士の資格を取得した上で不動産会社に勤めて経験を積んで、その後に独立するケースが多いです。税理士
税理士は、主に税務や会計に関する業務を行います。国家資格となっており、合格率は20%程度と難関試験となりますが、税理士は税務の代理や税務書類の作成等に関して独占的に業務を行えます。
独立開業する上では有利な資格であり、実際に税理士の約8割が独立開業している状況です。平均年収は950万円程度と、安定して高収入を得たい方にもおすすめです。
ただし、税理士を開業するためには登録料や登録免許税を合わせて、11万円程度の費用がかかり、税理士会の入会金と年会費で10万円以上かかる点は考慮しなければなりません。中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営に関するコンサルティングがメインの仕事となります。
中小企業の経営状態を把握した上で、今後の成長に向けて専門的知識によりアドバイスします。日本版MBAとも称されており、高い経営のノウハウを持った人材が企業の成長に関わるのが特徴です。
コンサルティング業務自体が収入の高い仕事となっており、中小企業診断士もコンサルティングによって高い収入を確保できます。中小企業診断士試験の合格率は、一次試験で30%前後、二次試験は18%程度であり比較的取得しやすい資格です。柔道整復師
柔道整復師とは、骨折や打撲などの怪我を負った人に対して、整復や固定などの治療を行う仕事です。資格を取得すれば接骨院や整骨院を開業でき、スポーツや介護、福祉など幅広い分野で活躍可能です。
柔道整復師の資格を取得するためには、3年間養成学校に通って国家試験に合格する必要があります。
長く続けることができれば患者との関わりが深くなり、地域代替医療の一つとして社会貢献できる点も魅力となっています。
管理栄養士
管理栄養士とは、病気の人や高齢で食事がとりにくい人の健康を考えた食事作りを行ったり、健康な人に向けて健康増進を目的として栄養指導や栄養管理したりする仕事です。
管理栄養士と似た資格として栄養士がありますが、栄養士が主に健康な方を対象にして栄養指導をするのに対して、管理栄養士はさらに専門的な知識が必要です。
管理栄養士の資格は国家試験を受けて合格しなければなりませんが、人の健康にもかかわる食に関する資格として高いニーズがあります。
独立開業することで、セミナーや講演活動などにより収入アップも見込める資格です。ペットシッター
ペットシッターとは、ペットの飼い主に代わって留守の間にペットの世話をする仕事です。
自宅を訪問して飼い主に代わってペットの世話やしつけを行うのがメインの仕事となりますが、必要に応じて健康管理も行う場合があります。
独立して開業するには、動物取扱責任者の資格を取得し、第一種動物取扱業へ登録する必要があります。また、特定非営利活動法人日本ペットシッター協会の認定資格であるペットシッター士の資格を取得すればペットシッターとして独立開業する際に有利になるでしょう。認定エステティシャン
認定エステティシャンとは、エステティシャンとして働く上で必要となる専門知識や技術を身に付けていることを証明する資格です。一般社団法人日本エステティック協会(AJESTHE)と、一般社団法人日本エステティック業協会による、2種類の認定エステティシャンの資格があります。レベルや内容に大きな違いはありません。
認定エステティシャンの資格を取得すれば、一定以上のスキルや知識があることを証明できるため、お客様から信頼感や安心感を得られてリピーターを確保できるチャンスがあります。特に独立開業する際には「認定エステティシャン資格取得」を看板として使うこともできる点が魅力的です。ネイリスト技能検定試験/JNAジェルネイル技能検定試験
ネイリストは専門の国家資格はないため、独立起業は比較的容易です。ただ、一定のスキルがあることを証明できる民間資格があります。ネイリスト技能検定試験とJNAジェルネイル技能検定試験が代表的な資格として挙げられます。
資格を取得すれば、ネイルケアやカラーリング、ネイルアートについて一定水準の知識やスキルの習得、証明が可能です。取得ハードルは高くなく、受験費用も10,000円程度となっています。
JNECネイリスト技能検定は4つのランクがあります。最上位である1級を取得すればトップレベルのネイリストに必須となる、総合的な技術や知識があることを証明でき、独立開業時のアピールポイントとなります。ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーとは、現在から未来にかけて家計の収支を客観的に評価して、適切なアドバイスをする職業となります。昨今、日本でも貯蓄だけでなく投資活動も注目を集めていますが、どのような方法で将来への蓄えを残すべきかを指導することもファイナンシャルプランナーの仕事の一つです。
ファイナンシャルプランナーになるためには、国家検定であるFP技能士資格、または民間資格が必要です。資格を取得すれば、独立開業して金融機関と提携して金融商品の代理販売を請け負ったり、ライフプランなどの顧客相談業務を行ったりできます。独立開業するならまずはcanaeruで相談を
ライターやデザイナーといった在宅ワークができる仕事は、初期費用を抑えやすいので独立開業しやすい傾向にあります。専門的な資格・スキルを取得しているのであれば、それを活かした仕事で独立開業することもおすすめです。
挑戦する職種がまだ決まっていない方は、得意分野やスキルを再確認し、自分に合った仕事を探してください。ひとりでの独立開業に不安がある方は、フランチャイズシステムを活用するのもよいでしょう。
独立開業する際は、これまでの経歴や既存のスキルを活かせて、なおかつ環境条件が揃っている仕事を選定するとよいでしょう。今回ご紹介したさまざまなジャンルの仕事を参考に、自分に最適なものを検討してみてください。
独立開業は事前の準備に苦労することも多いですが、「canaeru」のような開業準備を支援してくれるサービスを活用すれば、準備を進めやすくなります。独立開業を進めるうえで課題にぶつかったときは、ぜひcanaeruの無料相談へお問い合わせください。
ご相談はこちらまとめ
今回は、独立開業におすすめの仕事や資格、方法についてご紹介しました。独立開業と一口に言っても、インターネットを活用した初期費用を抑えた開業や、資格やスキルを生かして安定した収入を得る開業、フランチャイズを利用した堅実な開業など、様々な手法や特徴があります。自分のスタイルに合った仕事や開業方法を見つけることが大切です。
独立開業や起業は人生の重要な転機となり得ます。理想の未来を実現するために何をすべきかを考え、事業計画を作り込むなど、入念な準備を怠らないようにしましょう。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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