- Tweet
お店を新規に開店するにあたり、必要となるのが店舗の内装・外装の工事。スケルトン状態の物件はもちろん、居抜きで借りる場合も、ある程度の改装が必要になります。そこで、業者の選び方を解説します。どのような業者に頼めばいいのか迷ってる方必読です。
内装工事の工期と全体のスケジュール
内装工事を行う際は、内装工事の完了とともに、すぐにお客さんが来店できる環境を整えておく必要があります。そのためには、いつ打ち合わせを始めればいいのか、内装工事はいつ完了するのかなど、スケジュールをしっかり確認しておかなくてはなりません。
工期の目安
内装工事の工期は、店舗の規模や周辺環境、繁忙期かどうかなどによって多少異なりますが、20坪程度のスケルトン物件の場合はおよそ1ヶ月で工事が完了すると言われているため、1~2ヶ月程度を見ておくと良いでしょう。しかし、デザイナーに頼んで内装にこだわっている場合や特注品を使用している場合には、工期が伸びる可能性があります。規模や内容によって異なるため、どのくらいの工期になるか事前にしっかり確認しておいた方が良いと言えるでしょう。
全体的なスケジュール
工期はあくまでも内装工事を始めてから、完成するまでの時間です。そのため、打ち合わせなどを考慮すると、全体のスケジュールはもっと長くなります。まずは立地や物件の選定、続いて工事業者の選定、工事請負契約の締結などを内装工事までに行っておく必要があります。これらの作業は2ヶ月程度かかることが多いため、工期の1ヶ月と合わせて、店舗の開店までには3ヶ月程度の日数を見ておく必要があるでしょう。
工事中のテナント料に注意
内装工事は、契約を行っていない物件で勝手に行うことはできないため、内装工事を進める段階では、テナント契約を済ませておく必要があります。まだ、営業を開始していないため、家賃支払いが生じないと考えている人もいるかもしれませんが、使用状況に関係なく家賃支払いが生じるので注意が必要です。そのため、内装工事を行う場合は、工期が長くなればなるほど無駄な支出が生じてしまうことになるので、工期を短く抑えることもポイントと言えるでしょう。
まずは見積もりを
基本としてまずは見積もりを業者にお願いします。中には完成予想図のイラストを描いて持ってくる会社もあります。
注意したいのが、法律ではリフォームの内容は口約束でも十分に契約の効果があるものとされており、予算の打ち合わせをしないまま工事に入ろうとする会社は気を付けましょう。工事内容の変更などで費用が跳ね上がるなど、トラブルに発展しやすいです。
予算オーバーを防ぐためにも、事前に複数の業者に明確な金額が記載された見積もりを出してもらいましょう。一括工事が可能か否かをチェック!
内装・外装には、デザインから実際の施工、配電工事、設備設置まで、さまざまな工程が存在します。それぞれの工事を別々の業者に頼んでいては、工期が伸びるだけでなく、費用が高くなってしまうことがあります。業者によっては一括で工事を頼めるところもあり、さらには、一括受注により割引してくれる場合もあるので、多数の業者にあたってみましょう。
なお、物件によっては不要な工事もあるので、必ずしも一括工事が正解というわけではありませんのでご注意を。
ちなみに、開店予定の業種によっては工事に専門の職人が必要になるため、業者によって得意不得意があります。自分のお店の業種に合っているか、事前に確認することも重要です。資格の有無を確認!
業者には『一級建築士事務所』の看板を出しているところも少なくありません。しかし、ごく一部の会社は、いない人から一級建築士の名前を借りているだけ、というところもあります。
実は、内装やリフォームの代金が1,500万円以下、延べ面積が150㎡以下の場合は、特別な資格がなくても工事を請け負うことができるのです。
しかしながら、多くの人が腕が確かな業者にお願いしたいと考えているのではないでしょうか。見積もりや相談に行った際には、業者の資格の有無を確認するようにしてみましょう。業者の施工実績を確認してみよう
どのくらいの歴史で、どれほどの実績があるのかなど、会社の経歴を知ることはとても大切です。
リフォーム会社の中には、全国を転々とする会社があり、ひとつの地域で営業の電話をして契約をとり、その地域で契約が取れなくなると違う地域へと移動するというやり方です。こういった会社の問題点は、アフターフォローが頼めないこと。また、責任を取らないため、ずさんな工事であることも。東日本大震災の後にこういった「流れ」と呼ばれる業者が横行して問題になりました。数年後に連絡を取ろうとすると会社がない、貰った名刺に電話がつながらないなどということがあります。会社の所在地や実績がしっかりしていて、アフターサポートまでしてくれる業者を選びましょう。一括発注と分離発注のメリット・デメリット
一括工事(一括発注)とは
内装業者などに内装工事において必要なデザイン、設計、施工という工程全て一括で請け負ってくれる会社に依頼することです。通常の工事であればほとんどがこの方式での発注になるのではないでしょうか。一括工事のメリットは、元請業者が窓口となり設計や施工をする下請け業者をまとめてくれるので自分でデザイン会社や施工する会社を別途探す必要がないことです。当たり前のようですが、これを自分で全てしようとするとかなりの労力を消費します。
デメリットとしては見積もりの不透明感というのが挙げられます。工事の大半の部分を元請会社に任せることになるので「設計一式」、「施工一式」など、どの作業にどのくらい費用が掛かっているかが分かり辛くなっている場合もあります。見積書には専門用語が並べられてあることも多く、一見しただけでは発注者には理解し難いものです。きちんと工事内容について説明をしてくれる業者を選びましょう。分離発注とは
大半の発注が一括発注ではありますが、店舗設計にこだわりがある場合や、デザイン・設計の部分を頼みたい会社が決まっているなどといった場合は分離発注の方式となります。一括で発注をするとどうしても融通が利かない場面も出てきてしまうこともあります。例えば、設計面で自分の希望を通すことができずに完成後にやっぱり「ああしておけば良かったな」と悔いが残ることもあるでしょう。また、設計は知り合いのデザイナーにやってもらいたいなど一部分を頼みたい相手が決まっている場合は、別途施工などを行ってくれる業者を探す必要があります。手間の掛かることの多い分離発注方式ですが一番のメリットは自分の希望を全て通すことができるということです。工事の内容を個々に設定したい、折角の店舗開業なのだから希望は全て叶えたいという方には向いている発注方法です。
信頼できる業者か見極めよう
やはりその地域で評判のよい業者を選ぶ事が大切です。中には素敵なお店を見つけて、どこの業者に内装や外装を頼んだのかを尋ね、紹介してもらう人もいます。今後その地域でお店を運営していくにあたって、仕事を通じた繋がりは大変貴重な財産になります。
評判や口コミも大事ですが、結局のところ実際に見積もりや打ち合わせを通じて、あなたがその業者を信頼できるかが決め手です。少しでも不審に感じる、信用できないと思ったなら工事の依頼は止めておきましょう。希望を聞いてくれる業者を選ぶ
事前にどのような内装・外装にしたいかを伝える際、丁寧に話を聞き、適切な質問ができる業者なら安心です。施工自体は職人の仕事ですが、内装・外装のイメージを作るのはインテリアデザイナーの仕事。デザイナーでなくとも、ある程度デザインの知識を持っているスタッフがいる会社を選ばないと、イメージ通りの内装・外装の実現は難しくなるでしょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
-
-
2024/11/22
-
2024/11/22
-
2024/11/22
-
- おすすめ記事
-
-
2016/12/01
-
2020/03/17
-
2017/04/25
-
2020/08/24
-
2020/08/03
-
2018/09/18
-
- 人気記事
-
-
2022/01/28
-
2024/07/23
-
2024/06/24
-
- canaeru編集部おすすめセミナー
- お役立ちコンテンツ
-
-
開業・経営に関する記事
飲食店を開業するには?必要な準備の4ステップをわかりやすく解…
-
先輩開業者の声
シェアキッチン型飲食店『shitagoya』がオープン!新た…
-
セミナー情報
【第8回】月刊食堂・通山編集長の外食経営塾|スペシャル対談(…
-
セミナー動画
開業までの課題を解決する無料セミナーを動画で配信中!
-
店舗物件検索(首都圏)
ただいまの登録件数3,405件
-
店舗物件検索(大阪)
ただいまの登録件数654件
-
店舗物件検索(北海道)
ただいまの登録件数121件
-
店舗物件検索(東海)
ただいまの登録件数539件
-