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≪第8回≫元よしもと新喜劇女優直伝!「この人信用できるやん」と思わせるツボ 「実は…」で自己開示をしよう
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全24回でお送りする愛嬌接客®専門家・木村美季によるコラム「元よしもと新喜劇女優直伝!笑顔あふれる愛嬌接客®のツボ24」。
第8回のテーマは「「実は…」で自己開示をしよう」です。店主側の自己開示はお客様との距離を縮め、常連客になっていただくための手法にもなりますが、内容によってはお客様が離れてしまうことも。
そこで、鉄板の自己開示方法だけでなく、NG行動についても木村氏が解説します。目次
外さない3つの鉄板「実は…」
まずは、100%に近いほど喜ばれる「実は…」からお伝えしましょう。いつも何気なく会話するお客さんを思い浮かべながら読み進めてくださいね。

1.仕事・お店・経営についての「実は…」
お店の常連さんに「実は、再来月からのデザートで迷ってまして…どっちがいいと思います?スイーツといえば○○さん!なので、ぜひご意見が聞きたくて…」と、新メニューの試食をしてもらったり、「実は、お店をもっと良くしたくて、今いろいろ試してるんです。グルメな○○さんに聞いていただきたくて…」と、今後の展開へのご意見をいただいてみましょう。
なお、いただいたアドバイスを反映しなくても「拗ねたり、怒ったり」しない“大人な“お客さんを選ぶことがとても大事なポイントです。
また、「こだわりや裏話」といった、お店ができるまでのお話しや商品開発秘話など「実は…」から始まるストーリーも喜ばれます。
なお、HPやメニューに書いてあることでも、お客さんは読んでないことが多いです(笑)。2.失敗談・弱み・意外な一面の「実は…」
ギャップのある人も魅力的ですよね。
“お料理上手なマスターが、実はインスタントラーメンだけはよく失敗する”、“チャキチャキな女将さんが小さい子どもには優しい…”、“繊細で控えめなカフェオーナーが実はコスプレイヤー”など…。
以前、交流会で出会った金髪ギャル(ミニスカートに長い付け爪)さんの職業が「探偵」だと分かった瞬間から、最後まで彼女の話題で持ち切りでした(笑)。ここまでの驚きはなくても、口数の少ない大将に「実は…」と話しかけてもらえるだけで嬉しくなるお客さんも存在します。3.夢・目標・感謝などのポジティブな「実は…」
お客さんとの会話の流れで、オーナーの夢やお店の目標、スタッフやお客さんへの感謝の気持ちを「実は…」と話されて嫌な気持ちになる人はいません。延々と語る必要はなく、端的に、でも照れくさそうに、ついポロっと「実は、もう一店舗作ってみたいんですよ」とか、「実は、○○(スタッフ)がいて本当に助かってるんですよね~」と、コソッと打ち明けられたら、ファンになるキッカケかも。
ちなみに、飲食店を夫婦で経営していた頃、私がいない営業日に『夫がお客さんに私の事をほめていた』と、わざわざ(私に)教えてくださるお客さんも存在し(笑)、その後は、お店の応援隊のお一人になってくださいました。3つのNG「実は…」
「実は…」から始まる自己開示は距離を縮める強い武器ですが、内容を間違うとお客さんに心理的な負担をかけてしまい、逆に疎遠になってしまいます。

1.悪口・噂話の「実は…」
例えば、誰かの「悪口や噂話」を「実は…」で開示するのは、絶対にやめましょう。
ご来店されている他のお客さんはもちろんのこと、当たり前ですが近隣の店舗や、そこのオーナーについて等も同じです。
例え、それが正しい(と思っている)ことであっても、事実でも、良識のあるお客さんほど、この手の話しは嫌いなので注意しましょう。
また、お客さんから「実は…」と、他のお客さんや近隣店舗の「悪口や噂話」が出た時も、ついノッて「私も、そう思ってたんですよ~!実はね~…」などと、新たなネタ提供はせず、第6回でもお伝えしたとおり“へ~”と「すっとぼけて」、驚きながら聞き役に徹し、一通りお聞きしたら、お客さんがお得意な話題を振って内容を変えたり、聞きながらお店の支度を少~しずつ始めましょう。2.病気の「実は…」
また、病気の「実は…」も、要注意です。
オーナー自らの「見た目には分からない病気」、「心の病」、また「家族の病気」、「親類や知人の病気」など、つい話したくなる気持ちも分かりますが、お客さんは友達ではありません。
お店にお金と時間を使って、良い意味での「非日常」を求めて、ご来店くださいます。
お客さんのタイプや、それまでの関係性にもよりますが、聞かされる側が「何と返事をしたら良いのか戸惑う『実は…』」の自己開示は、来店頻度を下げる可能性大。基準をはっきりさせるとするなら、このお客さんになら期待通りの返事が返ってこなくてもいい、と思えるお客さんにだけ話す。という案はいかがでしょうか?
「依存しない」強い心も持ち合わせましょう。
3.トラブルや武勇伝の「実は…」
さらに、悪口ではなく、トラブルであったとしても聞かされると「面倒なことに巻き込まれたくない」という警戒心が生まれます。
また、お客さんは、その対象に悪い印象がなければ「余計な事実を聞かされた」と、一気に冷めてしまうでしょう。
類似として「実は昔は、悪かったんです」的な武勇伝も、もう今は流行りません。
「品性のない人・ダサい」と思われるくらいならまだマシで、下手したら「○○店のオーナーは昔○○(今なら犯罪)をしたらしい」と、SNSでつぶやかれ、今がどれだけ素敵な店主でも以前の犯罪すれすれや、困らせた方々が存在する過去を「無かったように」お客さんは、笑い飛ばしてくれません。
4.自慢話の「実は…」
上記の他に「自慢話」も敬遠されます。
飲食店を経営していた頃、夫が「市場の○○店のおっちゃん(社長)、店には汚い軽トラ乗ってきてるけど、定休日に見かけたら○○(外車)乗ってたわ~!やっぱり、おっちゃん頭いいな~!」と話してました。夫いわく「車や時計など、お客さんに見せたり(購入したことを)話したりする経営者って結構おるけど、それ聞いたお客さんは、通うのがアホらしくなって離れていくから絶対に言わないほうがいい」と言っていました。
私も同感です。日頃から、高級な暮らしも「ブランディング」の一つというウリのキャラなら別ですが、「自店の客層」より、店主の暮らしぶりに余裕が「感じられると」客離れのキッカケにもなります。
5.お金にまつわる「実は…」
「売上や原価」、「資産、副業、不労所得」のようなお金関係の「実は…」も敬遠されがちです。
売上や原価は口が裂けても言わないのがベストです。もし原価の平均が安いのに売り上げが高い(と、お客さんに知られる)と「お金を落とすのが馬鹿らしい」「ぼったくり」と思われる可能性があり、あなたがお店以外にも収入があって生活に余裕があるように知る、見えると「自分が頑張ってお店に通う必要はない」と応援する気持ちも醒めてしまいます。
また、こういった話しは、他店の店主に”酒の肴”として、面白おかしくバラされてしまう可能性も潜んでいます。
◆注意するポイント
《独り語りは禁止》
「実は…」と開示したら、お客さんの反応を読み取りましょう。
興味ある、聞く時間がある、そんなお客さんは、そのあと質問してくれます。あなたは質問に答えるだけにしましょう。質問がない、途切れた。そういった時は、そろそろ話を終わらせたいサイン。間違っても、5分10分と延々と話し続けるのはやめましょう。
《距離感を保つ》
「実は…」と話かけるのに自信のない方は、カップルやご夫婦、お友達など二人連れのお客さんに実行してみましょう。その時、要注意なのは、自分と同性のお客様とのやりとりを増やすこと。逆は、ヤキモチなどやかれ、誤解を生むことになりかねません。
例えば、男性の店主がご夫婦にお声がけする時は、奥様より、ご主人との会話を増やすようにしましょう。逆に男性の店主が奥様とばかり会話していると、ご主人が気分を害される可能性が高まります。自己開示をすることで、警戒心を持たれると意味がありません。距離感にも気配りを。
おわりに
いかがでしたか?
私は過去15年、女将の経験がありますが、お客さんへの「実は」のコントロールは結構、上手く操作していた方だとは思います。ですが、私情を挟み過ぎることは、やっぱり失敗しました。
もう時効だと思うのでぶっちゃけますが(笑)、夫が急逝してからお店を引き継ぎ、一人で頑張って経営をしていた数年後、素敵な男性のお客Aさんに出会いました。私は嬉しくなり、親しかった女性の常連Bさんに「実は…」と打ち明けました。そうこうしているうちに気付けば、AさんとBさんはカウンターで何度も仲良く談笑している姿が目に入るようになり、私の知らないうちに連絡先の交換をしていることを知りました。
ものすごく、気分が悪くなった私は、結局、AさんとBさん両方の顧客を失うことになりました。今なら冷静に判断できますが、恋愛系に限らず「思い入れが強いこと」などのカミングアウトは相手を選ぶと同時に自分の人間力も高くないと、話がこじれる展開になるので気を付けましょう。
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