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風営法とは?飲食店の許可・届出や2025年改正をわかりやすく解説

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飲食店を開業する際、深夜帯の営業や接客スタイルによっては、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)の許可や届出が求められます。
とくに2025年には法改正による営業ルールの見直しがあったため、ご自身のお店が新基準のもとで適法に営業できているのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は2025年の法改正という直近の動きと風営法に関する基本知識について、一般飲食店に及ぼす影響や必要な手続きの判断基準を交えて解説します。

目次

風営法の正式名称・目的・対象

飲食店の開業準備を進める中で、風営法という言葉を耳にして戸惑う方も多いのではないでしょうか。まずは基本となる風営法の正式名称や法律の目的、対象となる営業の範囲について、順番に解説していきます。

風営法の正式名称と法律の目的

風営法の正式名称は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」です。一般的には「風営法」のほか、「風適法」や「風営適正化法」とも呼ばれています。法律の名前と聞くと、少し難しく感じてしまうかもしれません。
この法律は、風俗営業を一律に禁止するものではなく、営業方法を適正化するために定められています。目的として、善良な風俗の保持、清浄な風俗環境の維持、少年の健全な育成への配慮、という3点が掲げられています。
接客を伴うお店を開く際、これらがルールの基準になっていると知っておくだけで、複雑な要件も読み解きやすくなります。まずは法律が何を守ろうとしているのか、全体の方向性を把握するところから進めてみてください。

風営法の対象になる営業と対象外の飲食店

風営法の対象になりやすい営業は、接待を伴う飲食店や低照度飲食店、区画席飲食店です。麻雀店や雀荘、パチンコ店、ゲームセンターといった遊技施設も該当します。加えて、特定遊興飲食店営業や深夜酒類提供飲食店営業も対象です。規制の幅が意外に広いため、構想中のサービスが該当しないか確認しておく必要があります。
原則として対象外となるのは、居酒屋やレストラン、カフェなどの一般飲食店です。ただし、ここで注意したいのは、業種名ではなく実際の営業内容で判断される点です。看板がカフェでも、客の隣で接待を行えば風営法の対象になります。後から指摘されて慌てないよう、自店が提供するサービスの実態を冷静に見極めてください。

飲食店に風営法が関係するのはなぜか

一般的な居酒屋やバーであっても、風営法は決して他人事ではありません。ここを見落としたまま開業準備を進めると、後から計画を大きく見直す事態になりかねません。
風営法の対象となるかは、実際の営業内容で決まります。具体的には、接待行為の有無や、カラオケやダンスといった遊興の提供があるかが大きな判断軸です。午前0時以降の深夜営業や、その時間帯の酒類提供も確認ポイントとなります。
さらに、店内の照度や明るさ、客席の構造も規制の対象です。照明を極端に落としたバーや、見通しの悪い個室を持つ居酒屋なども、営業形態によって届出や許可が必要になります。思い描く店舗がどの基準に当てはまるか、一度照らし合わせておくと安心です。

飲食店開業前に風営法を確認するべき理由

なぜ飲食店を開業する前に、風営法について確認しておく必要があるのでしょうか。ここを見落とすと、後から取り返しのつかないトラブルに発展しがちです。ここでは、その具体的な理由を4つの観点から解説します。

風営法は業種名ではなく営業実態で判断されるから

「バー」や「コンセプトカフェ」といったお店の看板だけでは、許可が必要かどうかは決まりません。ここを勘違いしたまま進めると、後から想定外の手続きが発生して慌てかねません。
重要なのは、実際の営業形態です。例えば、同じ「スナック」でも、カウンター越しに注文を聞くだけなら通常の飲食店で済みます。しかし、客の隣に座って会話やカラオケの相手をした場合は接待にあたり、風俗営業の許可がいります。
近年増えているコンセプトカフェも例外ではありません。単に衣装を着て深夜にお酒を提供するだけでなく、接待を伴う接客を行えば対象になります。また、客席の明るさを落としたり、ダンスなどの遊興を行ったりするかも分かれ道です。まずは自店舗のサービス内容を具体的に整理しておきましょう。

接待と接客の違いを理解する必要があるから

風営法において、特定少数の客を対象に歓楽的な雰囲気をつくる行為は接待とみなされます。この線引きを曖昧にしたまま開業準備を進めると、意図せず無許可営業となり、慌てかねません。
具体的に接待に該当する可能性が高い行為とは、客の隣に座る、継続的に会話する、お酌をするなどです。さらに、カラオケでデュエットする、一緒にゲームやダンスをするといった行動も含まれます。ここはつい見落としがちな部分ですが、事前にしっかり整理しておく必要があります。
一方で一般的な接客とは、注文を取る、料理を運ぶ、短時間の会話を交わすといった行動です。ただし、これらは行為単体ではなく営業全体の実態で判断されます。自分の理想とするお店のスタイルがどちらに当てはまるのか、まずは客観的に見直してみてください。

深夜営業では営業時間と酒類提供の内容が重要だから

風営法における深夜とは、原則として午前0時から午前6時までを指します。この時間帯に酒類提供を主とする営業を行う場合、「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要です。ここを見落とすと、想定していたメニューや時間帯で営業できず慌てかねません。
深夜の営業を予定する居酒屋やバー、ダイニングバーを開業する方は、届出が必要になるケースか早い段階で確認しておきましょう。なお、深夜営業の届出を出したとしても、お客様をもてなす接待はできない点も誤解しやすいポイントです。
さらに「何時まで営業できるか」は、営業区分や地域の条例によって細かく条件が異なります。出店予定地のルールをあらかじめ調べておき、店舗のコンセプトに合った営業スタイルを組み立てていきます。

物件契約や内装工事の前に風営法の確認が必要だから

手続きを後回しにすると、多額の初期費用がすべて無駄になるおそれがあります。開業計画をスムーズに進めるためには、契約前・設計前・工事前の3段階で順番に基準をクリアしていく必要があります。
まず契約前には、出店地が用途地域に基づく営業禁止区域ではないか、周囲に学校や病院、図書館といった保全対象施設がないかを確認します。ここを見落として物件を借りても、結局は営業許可が下りません。
次に、設計前は、客席面積の確保や見通しを妨げる設備がないか、照度、騒音や振動対策が基準を満たすかを見直すタイミングです。そして工事前には、必ず図面を持って管轄警察署へ事前相談へ行ってください。事前に確認を済ませることで、内装工事後に基準不適合が判明する手痛いミスを防げます。

風営法を正しく理解するメリット

法律やルールを事前に把握しておくことは、トラブルを防ぎスムーズに店舗を運営するための足場となります。ここからは、開業前に風営法を正しく理解しておくことで得られる、4つの具体的なメリットについて解説します。

風営法に必要な営業許可や届出を正しく判断できる

ルールを知れば、お店の営業形態に合う手続きを迷わず選べるようになります。ここを曖昧にすると、開業直前で想定外の対応に追われかねません。
手続きは、接待、深夜営業、遊興の有無による判断が鍵です。まずは営業形態ごとに必要なものを整理してみましょう。
通常の食事の提供であれば飲食店営業許可が必要です。午前0時以降にお酒をメインで出すバーなどは、深夜酒類提供飲食店営業の届出を行います。
お客様の隣での接待がある場合は、風俗営業許可を取得します。深夜に音楽等で遊興させつつお酒も出すなら、特定遊興飲食店営業の許可が求められます。
届出は書類提出で足りますが、許可は事前の審査が必要です。許可と届出の違いを正しく押さえることが、無許可営業や無届営業の防止につながります。

無許可営業や風営法違反を防ぎやすくなる

法律の知識は、意図せぬルール違反から店舗を守る武器になります。うっかり違反した場合でも、営業停止や許可取消しという重い処分につながりかねません。
代表的な違反事例として、許可や届出を出さない無許可営業・無届営業をはじめ、時間外営業や客引き行為が挙げられます。また、他人の名前を使う名義貸しや虚偽申請、無断での構造変更も厳しく制限されています。これらは、各種の禁止行為と基準を事前に確認しておくことで十分に防げるものです。
まずは自店の営業形態と照らし合わせ、必要な手続きを漏れなく済ませておくことが対策の第一歩となります。正しいルールを把握すれば、事業継続のリスクを未然に回避し、安心して店舗運営に専念できます。

開業後の営業内容を安心して設計できる

ルールを正しく把握しておけば、オープン後に「このサービスは違法かもしれない」と悩む必要がなくなります。日々の店舗運営に集中するためにも、ここをクリアにしておくことが大切です。
例えば、接待行為の線引きを知れば、ラウンジやスナックでの接客スタイルを適法に決められます。コンカフェでのチェキ撮影や会話の長さ、カラオケを顧客と一緒に歌うかどうかの提供方法も、迷わずルール化できるはずです。
深夜営業時の営業時間や酒類提供の制限も、事前に見通しを立てておきましょう。これらを踏まえて店内ルールを明文化し、スタッフ教育へ落とし込んでおけば、意図せず一線を越えてしまうトラブルを防ぎやすくなります。

物件・内装・開業費用の手戻りを減らせる

風営法の要件を見落としたまま内装工事などを進めると、後から思わぬトラブルに直面しかねません。例えば、用途地域の確認を怠り出店できなかったり、客室の見通し、照度や明るさ、客席面積が基準を満たさず内装変更を余儀なくされたりするケースがあります。せっかくの図面作成もやり直しになり、追加工事が発生すれば、開業延期による資金繰りの悪化も避けられません。
だからこそ、早い段階でルールを把握しておくことが開業成功への近道となります。行政書士や警察への早期相談を通じて事前に適法性をクリアにしておけば、計画通りのスムーズな施工が可能です。余計な出費を防ぐことで、限られた開業資金を無駄なく活用できるはずです。

風営法を理解せずに開業するデメリット

ルールを知らないまま見切り発車してしまうと、後から思わぬトラブルに直面して慌てかねません。
ここでは、風営法を正しく理解せずに飲食店をスタートさせた場合に生じる、3つの大きなデメリットについて解説します。

無許可営業として罰則を受ける可能性がある

必要な許可や届出を経ずに営業すると、事業継続を揺るがす事態に陥りかねません。違反行為には、接待を伴う飲食店の無許可営業、深夜営業の無届、特定遊興飲食店営業の無許可などがあります。これらが発覚すると、営業停止といった行政処分に加え、重い刑事責任も問われます。
刑事罰に該当すれば、懲役や高額な罰金が科されます。法人営業の場合、実行行為者だけでなく会社自体にも罰金が及ぶ両罰規定があるため、影響はさらに深刻です。想定外のペナルティを防ぐためにも、ルールの重みをしっかりと理解しておく必要があります。
加えて、2025年改正による罰則強化の確認が必要な点も見落とせません。過去の知識で安易に判断せず、最新の法令を警察庁資料で直接確認してから手続きを進めてください。

営業停止や許可取消しで事業継続が難しくなる

風営法違反によるペナルティは、目先の不利益にとどまらず将来の経営まで揺るがす大きな問題です。ここを甘く見ると、せっかく築き上げたお店を一瞬で手放す事態になりかねません。
短期的な影響としてまず直面するのが、営業停止処分に伴う深刻な売上減少です。お店を開けられない期間も家賃などの固定費はかかり続け、従業員の離職や取引先への悪影響、さらには店舗の信用低下にも直結します。
さらに長期的な影響として、最も重い許可取消し処分を受けるリスクが待ち受けています。一度許可が取り消されると欠格事由に該当し、その後5年間という一定期間は新たな許可取得が難しくなるのが現実です。
将来的な再申請への影響も避けられないため、まずは日々の適正な営業ルールを確実に守り抜く姿勢を持ち続けてください。

物件契約や内装工事が無駄になるおそれがある

開業準備において、風営法の要件確認を後回しにすると、思わぬ痛手になりかねません。
よくある失敗事例が、立地や構造の確認不足です。契約店舗が営業禁止区域や対象外の用途地域にあったり、近くに保全対象施設があったりすると許可が下りず、賃貸借契約の解約リスクに直面します。
内装面でも、客席面積の不足、見通しを妨げる設備、照度不足、騒音基準の超過などが後から発覚するケースが後を絶ちません。ここを見落とすと、手元に残る資金が想定より少なくなって慌ててしまいます。
基準を満たすための再工事費用が発生するうえに、開業日の延期も避けられなくなります。せっかくの投資を無駄にしないよう、契約や工事の前に図面と要件を突き合わせて確認しておきましょう。

風営法の種類と必要な許可・届出一覧

ここからは、風営法で定められている営業の種類と、それぞれで必要になる許可や届出について順番に解説します。ご自身の計画している店舗がどの分類に当てはまるのか、照らし合わせながら確認してみてください。

1号営業|接待を伴う飲食店

1号営業とは、設備を設けて客を接待して飲食させる営業のことです。ここでいう接待とは、従業員がお客様の隣に座って談笑したり、お酌をしたりする継続的な接客行為を指します。
代表的な業種は、キャバクラやホストクラブ、ラウンジなどです。接待を行うスナックやコンカフェもこれに含まれるため、お店のコンセプトや業種名ではなく、実際の接客スタイルで該当するかどうかが決まります。
1号営業を始めるには、事前に風俗営業許可の取得が不可欠です。また、原則として午前0時から午前6時までは営業できないという営業時間の制限も課されます。接待行為の判断は細かいため、内装を固める前に管轄の警察署へ確認しておくと手戻りを防げます。

2号営業|店内の照度が低い飲食店

風営法では、客席の照度が10ルクス以下となる低照度飲食店を2号営業として規制しています。店内の明るさが極端に低いと、周囲が見えにくくなり、予期せぬトラブルを誘発しやすくなるためです。ここは接待の有無とは全く別に判断される部分なので、接客スタイルだけで判断してしまわないよう気をつけてください。
落ち着いたムードを演出したいバーやラウンジなどは、意図せずこの基準に該当する可能性が高くなります。この点を見落としたまま工事を進めると、開業直前に照明器具のやり直しが発生して手戻りになりかねません。内装設計の段階で、調光器の有無や客席の実際の明るさが基準を確実に上回るかどうか、施工業者と数値を共有して進める手順を踏んでください。

3号営業|見通しの悪い区画を設ける飲食店

3号営業は「区画席飲食店」と呼ばれ、店内に他から見通すことが困難な客席を設けて飲食を提供する形態です。具体的には、客席面積が5平方メートル以下で外から見えにくい構造の場合が該当します。個室や背の高い間仕切りを設けたカラオケ店や個室型飲食店が該当する可能性があります。お客様向けのプライベート空間を作りたいという思いから、意図せず条件を満たしてしまうことも多い部分です。
内装を考える際は、見通しを妨げる設備の配置に十分注意を払う必要があります。一度工事を終えてから該当に気づくと、計画の練り直しに追われかねません。3号営業の構造設備基準を満たす必要があるため、間仕切りの高さや個室の面積を決める前に、管轄の警察署へ図面を持参して確認しておきましょう。

4号営業|麻雀店・雀荘・パチンコ店

4号営業とは、麻雀店や雀荘、パチンコ店のように、設備を使用して客に遊技させる営業を指します。出店できる営業可能地域や営業時間が厳しく制限されているため、物件探しには慎重な判断が求められます。
開業するには、管轄の警察署で風俗営業の許可を取得しなければなりません。また、遊技中のお客様に軽食やお酒などを提供する場合は、あわせて管轄の保健所で飲食店営業許可も取得する手順となります。

5号営業|ゲームセンターなどの遊技施設

テレビゲーム機などの遊技設備を客に遊ばせるゲームセンターは、5号営業の対象です。この許可を受けると、原則として深夜営業ができず、年少者の夜間立入り制限も守る必要があります。知らずに違反しないよう、営業時間はしっかり計画を立てておきたいところです。
ただし、ショッピングセンター内のゲームコーナーのように、店舗面積に対する設備の割合が10%以下なら許可の対象外になり得ます。遊技設備を置く際は、許可が必要になる条件を図面で確認しておきましょう。

特定遊興飲食店営業|深夜に遊興と酒類を提供する営業

ナイトクラブやライブハウスを開業する場合、特定遊興飲食店営業の許可が必要になるかもしれません。この営業形態は、「深夜(午前0時以降)」「酒類提供」「遊興」の3つの要件がすべて揃う場合に該当します。
具体的には、深夜にお酒を出しながら、客にダンスをさせたり、ライブやDJ演奏を見せたりするお店が対象です。ここで注意したいのは、この許可を取っても客の隣に座るような「接待」はできないという点です。自店の営業内容が3要件を満たすか、早い段階で一度見直しておきましょう。

深夜酒類提供飲食店営業|午前0時以降に酒類を提供する営業

深夜営業を視野に入れるなら、午前0時が一つの境界線になります。
午前0時から午前6時にかけて、バーや居酒屋、ダイニングバーなど酒類提供を主とする飲食店を営業する場合、営業開始前に管轄警察署への届出が必要です。反対に、食事メインのレストランや、午前0時前に閉店するお店なら、この届出は不要な可能性があります。
なお、届出をしても客への接待は禁止されています。また、地域によっては深夜営業自体ができない場所もあるため、まずは希望エリアの用途地域を調べておくと手戻りを防げます。

飲食店営業許可・風俗営業許可・届出の違い

いざ開業準備を進めるとなると、どの手続きをどこに行えばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
各手続きの違いを比較します。まず飲食店営業許可は保健所が窓口です。すべての飲食店が対象となり、検査後数日で営業を開始できます。
風俗営業許可の申請窓口は管轄警察署で、公安委員会へ申請します。接待を伴うお店が対象で、営業開始まで約55日かかります。
深夜酒類提供飲食店営業は管轄警察署への届出です。深夜0時以降にお酒をメインで提供するお店が対象で、届出の10日後から営業できます。
要件を満たせば完了する届出に対し、許可は厳格な審査を伴う点が違いです。複数の手続きが必要な場合は、それぞれ個別に進めます。
最後に、取得した許可証は店内の見やすい場所に掲示しておきましょう。

2025年改正風営法の内容と飲食店への影響

2025年に施行される改正風営法は、一部の飲食店にとって営業方針を見直す重要な契機になり得ます。ここでは、改正法の具体的な変更点と、一般の飲食店に及ぼす影響についてわかりやすく解説します。

改正風営法が施行された背景

近年、ホストクラブなどで恋愛感情につけ込む営業が行われ、高額料金の請求や売掛金・立替払いをめぐる問題が深刻化しています。

さらに周辺地域では、悪質な客引きやスカウト行為、無許可営業や名義貸しといった違法な実態も目立つようになり、社会的な課題として対応が急がれていました。
このような背景から、利用者保護を徹底し、より健全な営業環境の確保を図ることを目的に、今回の風営法改正へと至っています。
厳しいルールが設けられた背景を知ることで、ご自身のお店でなぜその手続きが求められるのかが腑に落ちやすくなります。

改正風営法の主な変更内容

法改正が自店舗にどう影響するのか、具体的なポイントを見ていきましょう。2025年施行の改正風営法では、接待飲食営業において料金に関する虚偽説明や、恋愛感情につけ込んだ要求が厳しく制限されました。加えて、威迫や困惑を伴う支払い要求は明確な禁止行為とされ、違反時には厳しい罰則が科されます。
ここは「一般的な飲食店だから関係ない」と思わずに、接客の線引きを改めて確認しておきたい部分です。また、無許可営業に対する罰則が大幅に強化されたほか、名義貸しやスカウトバックの規制、欠格事由の見直しなども盛り込まれました。なお、これらの変更点は規定によって施行日が異なる場合があります。
自店舗の接客マニュアルや料金システムが、新しいルールから外れていないか一度照らし合わせてみてください。細かい要件や正確なスケジュールは段階的に更新されるため、最終的には警察庁が公表する最新の資料で事実を確認し、開業に向けた準備を進める形になります。

改正風営法による居酒屋・バーなど一般飲食店への影響

影響が限定的なケースとして、通常の料理提供のみであれば直ちに風俗営業になるわけではありません。ただし、客引きや不当な料金表示には厳しい目が向けられるため、法令遵守体制を整えておくことが前提となります。
一方で確認が必要なケースは、接待行為や深夜営業を含む場合です。バーやダイニングバーで深夜に酒類提供を行うなら、深夜営業の届出に注意が必要です。将来的に営業形態を変更する際も、必ず事前に要件を見直しましょう。

飲食店開業時に行う風営法手続きの実行手順

いざ開業準備を進めるにあたり、ここでは風営法に関する具体的な手続きの実行手順を解説します。全体像をあらかじめ把握しておけば、慌てずスムーズに準備を進められるはずです。まずは必要なステップを確認します。

必要な営業許可・届出を判定する

基本の「飲食店営業許可」を前提に、接待を伴う1号営業、低照度の2号、見通しが悪い3号、麻雀等の4号、遊技場の5号なら風俗営業「許可」へ進む流れです。
一方、深夜0時以降にお酒を出すなら「深夜酒類提供飲食店営業」の「届出」→深夜に遊興もさせるなら「特定遊興飲食店営業」の許可、と判定します。審査を待つ許可と書類提出で済む届出は性質が異なります。
自己判断で進めると後から慌てかねません。迷ったら無理をせず、警察や行政書士へ相談してみてください。

出店候補地の用途地域と周辺環境を調査する

物件を契約する前に、まずは自治体の都市計画図などで用途地域を確認します。商業地域以外は原則として営業禁止区域となるため、この初動調査を見落とすと後戻りできなくなります。
次に、周辺にある保全対象施設(学校や病院など)との距離制限を調べます。自治体条例によって制限される距離が異なるため、管轄の警察署や役所へ直接確認するのが確実な方法です。
立地がクリアできたら、不動産業者へ建物用途と賃貸借契約の条件を照会します。風俗営業への使用承諾書を家主から得られるかどうかが、その物件で開業できるかの分かれ目となります。

風営法の基準に合わせて店舗を設計する

出店場所が決まれば、次は風営法の構造設備基準を満たす設計に進みます。ここは後回しにすると、工事後の修正で手戻りが発生しやすい部分です。
設計では、客席面積や見通しの良さ、間仕切りに加え、照度と照明設備の配置を基準に合わせます。さらに騒音や振動、音響設備の制限、カウンターや個室の造りも細かく決めていきます。図面ができたら事前確認を経て、問題がなければ施工へ進みます。
工事後の完成確認では、申請図面と実際の店舗を一致させることが必須です。図面通りの仕上がりかを必ず自らの目でチェックしてください。

警察署へ許可申請を行い、店舗実査・許可証の交付を待つ

申請後は、警察による店舗実査の日程が組まれます。実査前に追加資料の提出や図面の補正を求められるケースもあるため、慌てないよう手元に書類の控えを準備しておきましょう。
実査当日は、図面との一致を中心に、店内の照度や見通し、設備が基準を満たしているか細かく確認されます。ここでようやく、これまでの準備が実を結びます。
無事に審査を通っても、許可証交付前に営業を開始してはいけません。受け取った許可証を店内に掲示して、初めて営業をスタートできます。

風営法に関するよくある質問

ここでは、飲食店の開業準備を進めるにあたって疑問を抱きやすいポイントをQ&A形式でいくつか紹介します。
自分のお店が対象になるのか迷ったときこそ、まずは基本のルールをここで再確認しておくと安心です。

居酒屋やレストランにも風営法の許可は必要ですか?

通常の飲食提供のみであれば原則として風俗営業許可は不要です。ただし、ベースとなる飲食店営業許可は別途取得する必要があります。
注意したいのが、営業実態による例外です。お客様の隣に座るなどの接待を行う場合や、深夜に酒類提供を主とする場合、また低照度や区画席を設ける場合は風営法の対象となります。思いがけず違反とならないよう、想定するサービス内容と照らし合わせて確認を進めましょう。

深夜営業の届出と風俗営業許可は両方取得できますか?

原則として、同じ営業所で深夜酒類提供飲食店営業と風俗営業を同時に営むことはできません。深夜酒類提供の届出ではお客様への接待が禁止されており、一方で風俗営業には午前0時までの営業時間制限があるためです。
また、深夜に遊興させる特定遊興飲食店営業でも接待は認められません。まずは接待の有無や営業時間を軸に、店舗の営業計画を明確に定めておく必要があります。判断に迷う部分は、事前に管轄警察署へ相談して安全に進めていきましょう。

風営法の許可証に有効期限はありますか?

風営法の許可には、基本的に有効期限はありません。同じ場所で営業を継続する限り、更新手続きなしで有効となります。一度取得してしまえば、長く安心できるポイントです。
ただし、いくつか例外的な手続きが必要です。代表者の名義変更や法人変更、相続、営業所の移転が生じた場合は、変更届や許可の取り直しが求められます。また、営業中は許可証を店内に掲示し、廃業する際には警察署へ返納しなければなりません。

まとめ|風営法を理解して安全に飲食店の開業準備を進めよう

風営法のルールや必要な手続きについて確認できたでしょうか。実際の飲食店開業では、法律の確認だけでなく、物件選びや資金・融資の調達、事業計画の作成から集客まで、幅広い準備が並行して求められることを念頭に入れて進めて行きましょう。

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