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新規開業・スタートアップ支援資金とは?自己資金の重要性や資金調達のメリットを解説

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新規開業・スタートアップ支援資金は、日本政策金融公庫が設けている無担保・無保証人で利用しやすい創業者向けの融資制度です。
近年は政府による起業支援策が拡充されており、実績のない開業前でも有利な条件で資金を確保しやすい環境が整っています。いざ自分のお店を持とうと決意しても、何から手をつけて資金をどう集めればよいか、迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は起業支援が手厚くなる背景と新規開業・スタートアップ支援資金について、自己資金の重要性や資金調達のメリット・デメリットを交えて解説します。

目次

新規開業資金とは?特徴と重要性

開業に向け、新規開業資金の特徴と重要性を整理していきます。制度を知ることで、資金不足の不安を減らせます。
本制度は日本政策金融公庫が扱う融資です。創業期でも無担保・無保証人で借入でき、店舗取得や設備費に充てられます。

新規開業資金の概要|設備資金・運転資金の内訳

開業資金とは、新しくお店や事業を立ち上げる際に必要となるすべての経費のことです。日本政策金融公庫の新規開業資金は、事業開始からおおむね7年以内の方を対象とした融資制度で、この初期費用をサポートしてくれます。
資金の内訳は、大きく分けて設備資金と運転資金の2つです。何にいくら必要なのかを分類して整理することが、融資審査をスムーズに進めるための土台になります。
具体例として、設備資金には店舗の内装工事費、厨房機器やサロン用機材の購入費、物件の敷金や保証金などが該当します。一方の運転資金は、オープン後の食材などの仕入代金、スタッフの人件費、当面の家賃や水道光熱費といった経費を指します。
ここで押さえておきたいポイントは、運転資金を少なめに見積もらないことです。設備資金は目に見えやすいですが、開業直後は想定通りに客足が伸びない時期も考えられます。最低でも3か月から半年分の運転資金をまかなえるよう、少しゆとりを持たせた計画を立てておきましょう。

自己資金はどれくらい必要?日本政策金融公庫の審査で重視される理由

開業に必要な資金のうち、自分で用意した返済不要のお金が自己資金です。資本金は法人の設立時に出資するお金を指しますが、自己資金は個人事業主の預貯金なども含めたより広い概念となります。自己資金として認められるのは、通帳で出所や履歴が確認できる預貯金や退職金などに限られます。
現在の新規開業・スタートアップ支援資金では自己資金要件が撤廃され、自己資金なしでも申し込み自体は可能です。とはいえ、自己資金ゼロのまま融資審査を通過するのは現実的に厳しい道のりとなります。審査において自己資金は、事業に対する本気度や計画的な準備ができてきたかを示す客観的な指標として評価されるからです。
一時的に知人から借りて口座に入れた、いわゆる見せ金は自己資金として認められません。ここはただ口座の残高を増やせばよいわけではないため、注意が必要です。個人事業主の場合は個人用の口座と分け、事業に向けた資金の蓄積を通帳で客観的に証明できるようにしておくことが大切です。

新規開業資金を調達するメリット

新規開業資金を調達するメリットについて解説します。資金調達は借入への不安が先行しがちですが、事業を早く軌道に乗せるための前向きな手立てでもあります。
開業を成功に導く具体的な利点を見ていきましょう。

自己資金だけでは難しい開業を実現しやすくなる

新規開業資金を調達する最大のメリットは、手元の自己資金不足を補い、希望するタイミングで起業しやすくなる点にあります。目標額が貯まるまで何年も待つ必要がなくなるため、絶好の出店チャンスや事業の波を逃さずに済むのは大きな魅力です。
特に飲食店やサロンのような初期投資が大きい業種でも、融資を活用すれば理想の店舗づくりに妥協せず開業へ踏み出せます。手元の資金をすべて内装や設備に回してしまうと、オープン直後の細かな支払いに回すお金が足りず慌てる原因になります。
融資によって余裕を持った資金計画を立てることで、当面の家賃や仕入れ費用といった運転資金をしっかり確保できます。万が一売り上げが安定するまでに時間がかかったとしても、手元に資金が残っていれば、焦らずにお店の運営に集中できるはずです。

新規開業・スタートアップ支援資金は創業者でも利用しやすい

創業時に心強い味方となるのが、政府出資の日本政策金融公庫です。実績のない段階では民間銀行での借入は難しいものの、代表的な新規開業・スタートアップ支援資金を活用すれば、自己資金の不足を補い、希望するタイミングでの起業が実現しやすくなります。
初めての融資はリスクが気になりがちですが、当制度は原則として無担保・無保証人で受けられるのが強みです。個人事業主でも利用しやすく、飲食店のように初期投資や当面の運転資金が大きくかかる業種でも、無理なく開業準備を進められます。
融資限度額は7,200万円で、うち運転資金は4,800万円です。返済期間は設備資金で20年以内、運転資金で10年以内とゆとりがあります。基準利率による貸付にくわえ、条件次第で金利優遇も適用されます。まずは概算で必要な額を洗い出し、返済のイメージをつかんでおきましょう。

資金に余裕が生まれ、設備投資や事業拡大を進めやすい

新規開業資金を調達するメリットの一つは、手元の資金に余裕が生まれ、事業のスタートダッシュを切りやすくなる点です。
まとまった設備資金を確保できれば、妥協せずに必要な設備や内装へ投資できます。店舗の第一印象や業務の効率は売上に直結するため、ここはなるべく削りたくない部分ではないでしょうか。
さらに、広告宣伝費やスタッフの採用費といった経費にもしっかりとお金を回せるようになります。オープン直後から認知度を高め、集客を加速させる施策も打ちやすくなります。
開業直後は売上の予測が立てにくく、想定外の出費も発生しがちです。手元の現金を厚くしておくことで、開業後の資金繰りをぐっと安定させやすくなります。焦らずに事業と向き合うためにも、まずはゆとりのある調達額を試算しておくのが得策です。

新規開業資金を調達するデメリット・注意点

資金調達は開業を後押しする心強い味方ですが、借り入れである以上は気をつけるべき側面も存在します。ここからは、新規開業資金を利用するにあたって押さえておきたいデメリットと注意点について解説します。

融資には審査があり、希望どおりに借入できない場合がある

創業時の融資を申し込んでも、必ずしも希望額全額を借りられるとは限りません。審査基準を満たさなければ、借入額が減額されるケースや融資を見送られることがあるからです。資金計画に狂いが生じないよう、あらかじめ厳しい結果も想定しておく必要があります。
実際の審査では、自己資金の割合や、事業計画書・創業計画書の内容に実現可能性があるかどうかがチェックされます。加えて、担当者との面談を通して経営者としての準備状況や熱意も問われます。書類の数字だけでなく、ご自身の言葉で事業を説明できるようにしておくことが大切です。
また、申し込みから融資の実行までにかかる審査期間は、一般的に1か月から1か月半ほどを見込んでおきます。予定どおりに店舗の工事や仕入れを進めるためにも、減額された場合の対策を考えつつ、余裕を持ったスケジュールで動き始めてみてください。

返済や金利の負担が経営を圧迫する可能性がある

融資を受ける際の最大の注意点は、毎月の返済と金利負担が資金繰りを悪化させるリスクがあることです。まとまった資金が手に入ると安心しがちですが、借りたお金には当然ながら返済義務が伴います。
借入金は、元本に金利や利率に応じた利息を上乗せして返さなければなりません。返済期間を短く設定しすぎると毎月の返済額が膨らみ、手元の現金を急激に減らしてしまいます。開業直後は想定通りに売上が立たないことも多く、返済負担が重いとたちまち資金繰りへの影響が出やすいです。
その結果、店舗の家賃や仕入れなどに充てるお金が底をつき、運転資金不足のリスクに直面する場合があります。手元の現金が増えるメリットだけに気を取られると、後から苦しい思いをしてしまいます。毎月いくらなら無理なく支払い続けられるか、現実的なシミュレーションをしてから借入額を判断してください。

申し込みや必要書類の準備に時間と手間がかかる

新規開業・スタートアップ支援資金の利用では、申し込みに向けた事前準備に大きな時間と手間がかかる点が最大のハードルとなります。
融資実行までの手続きは、窓口での事前相談から始まり、借入申込書の提出、公庫担当者との面談を経て審査・契約へと進みます。ここは後回しにすると、想定以上にスケジュールが遅れる原因になる部分です。特に負担となるのが書類の準備です。所定の申込用紙に加えて、確定申告書や法人の履歴事項全部証明書など、状況に応じた提出書類を漏れなく揃えなければなりません。
なかでも融資の可否を左右する創業計画書の作成には、事業の見通しや資金繰りを緻密に練り上げる作業が求められます。慣れない作業で手が止まりそうなときは、税理士や創業支援機関などの相談先を頼るのも一つの手です。まずは無料相談などを活用し、専門家の助言を得ながら着実に準備を進めるのがよいでしょう。

新規開業資金の調達方法・種類

新規開業資金を調達する方法には、どのような種類があるのでしょうか。開業に向けた資金集めの手段は、金融機関の融資や補助金など多岐にわたります。これから、主な調達方法とそれぞれの特徴を順に整理していきます。

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金

日本政策金融公庫の創業融資の中心となるのが、新規開業・スタートアップ支援資金です。2024年3月に旧制度が廃止・統合され、創業者にとってより使いやすくリニューアルされました。制度内容が変わっているため、過去の古い情報と混同しないよう注意が必要です。
対象となるのは、新たに事業を始める方や、事業開始からおおむね7年以内の方です。法人だけでなく、個人事業主として飲食店を開業する場合でも問題なく申し込めます。経験はあるものの起業は初めてという方にとって、非常に頼りになる制度設計になっています。
融資の条件面も大きく拡充されました。融資限度額は7,200万円と大きく、原則として無担保・無保証人で利用できます。また、設備資金の返済期間は最長20年、運転資金は最長10年まで設定可能です。基準となる金利も旧制度から引き下げられ、負担を抑えやすくなっています。返済が長期にわたるからこそ、月々の支払いをどれだけ抑えられるかが事業継続の鍵を握ります。
申し込みには、借入申込書のほか、具体的な売上予測などを記載した創業計画書などの書類提出が求められます。審査期間は平均して3週間から1カ月程度が目安です。特に2024年の制度変更で自己資金の必須要件は撤廃されましたが、審査では引き続き自己資金の有無や計画の妥当性が厳しく見られます。まずは手元にいくら用意できるかを確認したうえで、事業計画書を作り込むことから準備を進めていきましょう。

銀行・信用金庫・制度融資・補助金

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金以外にも、資金調達の選択肢はいくつか存在します。ここから先はそれぞれの違いを比較しながら、ご自身の計画に合う方法を探していきましょう。
まず銀行や信用金庫などによる民間融資は、将来的に関係を築くことで金利交渉の余地が生まれるメリットがあります。ただし創業期は実績がないため、公庫に比べると審査のハードルが高いというデメリットも抱えています。
次に自治体が関わる制度融資は、信用保証協会を利用するため民間融資より低金利で借りやすいのが特徴です。その分、関係機関が多く手続きに時間がかかるため、開業日までに余裕がない場合は注意が必要です。
また、補助金は返済不要という大きな魅力がありますが、原則としてかかった経費の後払いです。先に手元資金を立て替える必要があるため、初期費用をすべてまかなう使い方はできません。
最後に、個人や企業からの投資は、多額の資金を得られて返済義務もない点がメリットです。一方で、投資家から経営への関与を求められることが多く、ご自身のペースで店舗を運営したい方には不向きな面があります。
このように、どの手法にも一長一短があります。まずは審査の通りやすさとスピードのバランスに優れた公庫の融資を軸に据えつつ、状況に応じて他制度で補うのが現実的なステップと言えます。

自己資金以外の開業資金の集め方

融資を受ける以外にも、開業資金の集め方はいくつか存在します。手元のお金だけでは不安が残る場合でも、複数の調達手段を知っておけば選択肢が広がり心強いはずです。
代表的な調達方法は、補助金や助成金の活用、投資家からの資金支援、家族や知人からの借入、クラウドファンディングの4つです。
まず検討したいのが、国や自治体による補助金や助成金です。原則として返済が不要なため、初期費用の負担を大きく減らせます。ただし、申請から入金までに時間がかかるケースも多く、当面の運転資金は別途確保しておく必要があります。
次に、事業の将来性をアピールして投資家から投資を募るのもひとつの手です。出資という形になるため返済義務はありませんが、経営への関与が伴う点には注意がいります。また、身近な相手からの借入に頼る方も少なくありません。トラブルを防ぐために必ず借用書を作成し、返済計画を明確にしておくことが大切です。
さらに近年は、インターネットを通じて広く支援を募るクラウドファンディングも広まりました。開業前のファン作りにもつながるため、店舗ビジネスと相性の良い手法です。ご自身の状況に合わせて、これらの方法をうまく組み合わせてみてください。

新規開業・スタートアップ支援資金を申し込むには?

いざ融資を利用しようと考えたとき、具体的な手続きが見えないと不安に感じるかもしれません。ここからは、新規開業・スタートアップ支援資金の申し込みから融資実行までの流れと、準備すべき必要書類について解説します。

新規開業・スタートアップ支援資金の申し込みから融資まで

日本政策金融公庫における新規開業・スタートアップ支援資金の申し込みから融資実行までは、大きく4つのステップで進みます。初めての資金調達では全体の手順が見えにくく、不安を感じやすい部分です。まずは一連の流れを時系列で把握しておきましょう。
初めに借入申込書や創業計画書などの書類を作成し、日本政策金融公庫へ申請します。オンラインの申請方法なら24時間いつでも提出できるため、忙しい開業準備中にはとても助かる仕組みです。
書類の提出が終わると、公庫の担当者と面談を行います。予定している店舗の物件資料や設備の見積書などを提示しながら、事業計画の具体性や自己資金の出どころについて詳しく説明を求められます。
面談での内容や提出書類をもとに、公庫内で本格的な審査が行われます。一般的な審査期間の目安は、1か月から1.5か月程度です。結果待ちの間に焦らないよう、資金が必要になる時期から逆算して早めに動くことがポイントになります。
無事に審査を通過すると、借用証書などの契約書類が手元に届きます。書類に必要事項を記入して返送し、内容に不備がなければ指定した銀行口座へ資金が振り込まれ、一連の調達手続きは完了です。

新規開業・スタートアップ支援資金審査で必要な書類

手続きを進めるにあたって、どのような書類を揃えるべきか気になっている方も多いのではないでしょうか。準備不足は審査のスケジュールにも影響するため、手戻りがないよう全体像を把握しておくことがポイントです。
申し込みの段階では、基本的な提出書類として事業の内容を示す創業計画書や事業計画書が欠かせません。ここに飲食店のメニュー構成や収支の見込みを具体的に落とし込む作業が、融資を引き出す要となります。
また、自己資金の蓄積過程を証明する通帳や、運転免許証などの本人確認書類もあわせて用意します。店舗の内装工事や機材の購入を予定しているなら、業者から取り寄せた見積書も必須です。さらに、飲食店のように営業にあたって保健所などの許認可が必要な業種では、その申請状況がわかる書類も求められます。
これらの必要書類を一覧として整理すると、創業計画書・事業計画書、通帳、本人確認書類、見積書、許認可の関連書類が基本のセットです。すべての書類が事業の実現可能性を裏付ける根拠となるため、まずは手元にあるものから漏れなく集める作業を進めてください。

新規開業・スタートアップ支援資金の審査で注目されるポイント

申し込みを終えると、無事に融資を受けられるか結果が気になります。公庫の担当者は、明確な基準に沿って事業の実現性を確認しています。
ここでは、新規開業・スタートアップ支援資金の審査で注目されるポイントについて解説します。

創業計画書の事業計画の内容

創業計画書に記載する事業計画は、事業の実現性と融資の返済能力を客観的に証明するためのものです。初めての資金調達では熱意ばかりを先行させがちですが、公庫の担当者は本当に利益を出して返済を続けられるかというシビアな視点で計画を確認します。
そのため、事業計画は審査で最重視される項目でもあります。単なる希望的観測ではなく、確かな数字と根拠をもって示す必要があります。ここを曖昧にしたまま提出すると、いくら魅力的なアイデアでも融資を引き出すことは難しくなります。
具体的に示すべきポイントは、毎月の売上予測とその計算根拠、仕入れや経費の見積もり、そして他社にはない強みやターゲット層の明確化です。まずは客単価と客数から1日の売上を割り出すなど現実的な計算式を置き、第三者が見ても納得できる収支見通しへ落とし込んでおきましょう。

経営者の能力と信用情報

審査において、経営者自身の能力と信用情報は融資を左右する重要な判断材料です。ここでいう能力とは、これから始める事業に関連する経験や実績を指します。
飲食店なら、店舗運営やスタッフ管理などの実務経験を客観的に示すことが求められます。ここが曖昧だと、事業を軌道に乗せるイメージが伝わりにくくなります。経歴を棚卸しして、創業後の業務にどう活かせるか整理しておくと安心です。
もう一つ見られるのが、お金への信用と人間性です。公共料金や税金の未納、クレジットカードの支払い遅れがないかといった個人の信用情報は必ず確認されます。
もし過去に支払いが遅れた事実があっても、隠さずに事情を説明するなど面談での誠実な対応が重要です。ごまかす態度は、かえって評価を大きく下げてしまいます。ありのままの事実を正直に伝え、正面から向き合う姿勢を大切にしてください。

自己資金と借入金のバランス

審査をスムーズに進めるための結論からお伝えすると、自己資金と借入金のバランスを適切に保つことが非常に重要です。
借入金が多すぎると毎月の返済負担が重くなり、開業後の資金繰りを圧迫する原因になります。必要な総額のうち、まずは3割程度を自己資金で準備できると、計画的に準備を進めてきたと評価されやすくなります。全額を借り入れで賄おうとすると、どうしても堅実さに欠けると見なされやすいため注意が必要です。
あわせて、調達したお金を何に使うのかという資金使途を明確に示すことも求められます。飲食店の厨房機器やサロンの内装費など、複数の業者から見積書を取り寄せて正確な金額を事前に把握しておきましょう。
そのうえで、根拠のある資金計画の提示が必須となります。売上予測や毎月の経費について、希望的観測ではなく客観的な相場データを用いた現実的な計画を練り上げることが、確かな一歩につながります。

新規開業・スタートアップ支援資金に関するよくある質問

新規開業・スタートアップ支援資金の利用を検討する際、多くの方が疑問に感じるポイントをまとめました。
他の制度との違いや個人事業主でも利用できるのかなど、融資を申し込む前に知っておきたい項目を解説します。

新規開業・スタートアップ支援資金の「再挑戦支援関連」とは?

再挑戦支援関連とはどのような制度でしょうか。端的に言えば、過去に事業を廃業した経験があっても利用できる融資制度のことです。日本政策金融公庫が、再起を図る創業者を支援するために設けています。
本制度の融資限度額は7,200万円です。新たに事業を始めるか事業開始からおおむね7年以内であり、廃業歴があるといった要件を満たす方が対象となります。前事業の負債を整理できる見込みがあることなども利用の条件です。
もし失敗したら二度と挑戦できないのではと不安を感じる方も多いのではないでしょうか。万が一の際にも再スタートを後押しする公的な仕組みは存在します。失敗しても次の道があるという事実を知っておくだけでも、開業への心理的なハードルは大きく下がるはずです。

新規開業・スタートアップ支援資金と他の公庫融資制度の主な違いは?

新規開業・スタートアップ支援資金は、他の融資制度と何が違うのでしょうか。制度選びは迷いやすい部分ですが、結論から言えば対象者と利用条件に明確な違いがあります。
例えば、日本政策金融公庫の一般貸付は、業種や社歴を問わずほとんどの事業者が利用できる基本の制度です。またマル経融資は、商工会議所などの推薦を受けた小規模事業者が対象となります。
一方の新規開業・スタートアップ支援資金は、これから開業する方や、事業開始からおおむね7年以内の方に特化しているのが特徴です。実績がない状態でも、無担保・無保証人で借り入れできる優遇措置が用意されています。まずはご自身が創業期の特例を使える対象か、要件の確認へ進むとスムーズです。

新規開業・スタートアップ支援資金は個人事業主でも利用できる?

個人事業主の方でも問題なく利用できます。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、株式会社などの法人・個人事業主のいずれも対象としている制度です。
起業を考えたとき、まずは個人で小さく始めるか、最初から法人を設立すべきか悩む方は少なくありません。しかし資金調達の枠組みにおいては、どちらの事業形態を選んでもこの融資制度の入り口は開かれています。
申し込みの基本条件は、新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方であることです。将来的に個人から法人化を見据えている場合でも、通算の事業期間が要件を満たしていれば対象となります。
手続きの順序としては、会社設立を急ぐ前に、まずは事業をどう進めていくかという中身の計画を固めることが先決です。形態に縛られず、ご自身の状況に合ったスタイルで開業準備を進めてみてください。

新規開業・スタートアップ支援資金に自己資金要件はある?

現在この融資制度に自己資金の要件はありません。以前は一定割合の自己資金が必要でしたが、2024年3月の制度統合によって要件としては正式に撤廃されています。起業を考える方にとっては、申し込みのハードルが下がって少しホッとする部分ではないでしょうか。
ただし、要件がなくなったからといって自己資金がまったく見られないわけではありません。実際の審査では、やはり自己資金の額が判断材料の一つとして考慮される傾向があります。お金を貸す側からすれば、これまでコツコツと資金を準備してきた実績が、事業への本気度や計画性を測る目安になるからです。
そのため、要件がないからといってゼロの状態で申し込むのは避けたほうが無難です。手元にまとまった資金がなくても、まずはご自身の貯金を含めてどの程度用意できるのか、一度現状を整理してみてください。

新規開業・スタートアップ支援資金の融資限度額や返済期間は?

資金調達を進めるには、借入額の上限や返済期間の具体的な数字を押さえておく必要があります。ここが曖昧なままだと、返済のシミュレーションが立てられず事業計画の作成で行き詰まりかねません。
本制度の融資限度額は最大7,200万円です。そのうち、当面の家賃や仕入代に充てる運転資金としては4,800万円まで借り入れられます。返済期間は、内装工事などの設備資金が20年以内、運転資金が10年以内です。どちらも元金の返済を猶予される据置期間が、最長5年設けられています。
利率については、原則として日本政策金融公庫が定める基準利率が適用されます。ただし、女性や35歳未満の若者、55歳以上のシニアなど、一定の要件を満たすと特別利率による引き下げが可能です。まずはこの限度額と期間を基準にして、ご自身の店舗にかかる初期費用が収まるかどうかを一度試算してみましょう。

新規開業・スタートアップ支援資金と併用できる特例制度はある?

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金では、条件を満たせば複数の特例制度を併用できます。有利な条件で融資を受けられる可能性があるため、ご自身の状況と照らし合わせて確認しておきたい部分です。
代表的なものとして、一定の要件を満たすことで経営者個人の保証を不要にできる経営者保証免除特例制度があります。また、創業前や創業直後の負担を軽くするための創業支援貸付利率特例制度も活用可能です。
さらに、従業員の給与引き上げを計画している場合は、賃上げ貸付利率特例制度を適用できるケースもあります。どの制度を使えるかで返済計画も大きく変わるため、事前の相談時に適用条件を尋ねてみてください。

開業前と開業後ではどちらが申し込みやすい?

開業前と開業後で迷った場合、基本的には開業前に申し込むのがおすすめです。いざお店をオープンしてからでは、日々の営業に追われて手続きのための時間を作るのが難しくなります。また、開業後になると実際の売上実績をもとに審査されるため、もし計画どおりに進んでいなければ融資のハードルが上がる傾向にあります。
開業前に申し込む場合、準備を始めるタイミングは創業の2〜3か月前が目安です。この時期に動いて融資を取り付けておけば、開業直後の運転資金に余裕を持てるという大きなメリットがあります。お店が軌道に乗るまでの間、手元の資金にゆとりがあることは、経営していくうえでの精神的な安心感につながるはずです。

まとめ|新規開業資金は早めの準備と相談が成功のポイント

新規開業資金の調達は、自己資金の準備や綿密な事業計画の策定が鍵を握ります。早い段階から必要な手順を把握して動くことが、希望額を確保してスムーズに開業するための確実な一歩になります。
canaeru(カナエル)では、開業準備に役立つ情報の提供に加え、資金調達や創業計画書の作成、店舗開業に関するノウハウなど、創業をサポートするさまざまな情報を提供しています。

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