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起業したい女性におすすめの職種10選!起業時の注意点も解説

起業したい女性におすすめの職種10選!起業時の注意点も解説

「女性が輝く社会」を目指し、近年、女性の起業・開業を支援する気運が高まっています。加えてインターネットの普及により、在宅のまま仕事ができる環境が整ったことも、家事・育児を含めたマルチタスクを求められがちな女性がビジネスを始めることへの追い風になっていると言えるでしょう。

自身のスキルや趣味を活かし、自分の裁量で働く時間や場所をマネジメントできる開業にはリスクもある一方、それ以上の充実感を得られる可能性も大。この記事では女性が起業・開業する際のメリットやデメリットに触れつつ、おすすめの職種や考えねばならないポイントを紹介します。

女性が起業しやすい職種を見つけるには?

資格や業界経験があるなど、起業したい職種がある程度決まっている場合を除き、起業の第一歩は職種探しから始まります。女性が起業する職種選びで重視したいのは、固定費ビジネス規模ワークライフバランス自分ならではの強みなど、資金面や働き方の部分です。

では、具体的にどのような部分に目を向ければよいのでしょうか。以下、そのポイントをお伝えします。

女性が起業しやすい職種を見つけるには?

固定費の少ないものを選ぶ

事業における固定費とは、店舗やオフィスの賃料、人件費、広告宣伝費、減価償却費など、売上に関わらず出ていく費用のことです。これに対して変動費は、仕入れや材料費、運搬費、支払手数料など、売上によって増減する費用を指します。

事業の経営では売上すべてが利益になるのではなく、固定費や変動費などの経費を差し引いた額が利益として手元に残るため、固定費が少ないほど利益を残せます。

どのような職種でも少なからず固定費はかかりますが、職種を選ぶときには、固定費が少ない職種を選ぶと負担も小さくなるのでおすすめです。自宅の一角で始められる職種や、出張またはレンタルスペースでの営業が可能な職種であれば、固定費の大部分を占める賃料をあまりかけずに起業できます。

逆に、毎月の固定費が高い職種や、起業にあたって高額な設備や道具の購入が必要な職種を選ぶと、開業時の費用が高額になってしまいます。また、固定費が高いと経営を圧迫し、赤字のリスクを背負いやすくなります。職種を決めるときには、希望する職種にどのくらいの固定費がかかるのかを調べておきましょう。

スモールビジネスから始められるかどうか

スモールビジネスとは文字通り、小人数かつ小額投資で始められる小規模ビジネスのことです。フリーランスや個人事業主などの“一人起業”もスモールビジネスに当てはまります。無理をせずに女性が起業するには、まずはスモールビジネスから始められる職種を選ぶとよいでしょう。

スモールビジネスならば、「多額の開業資金は用意できない」「失敗してもリスクは最小限に抑えたい」「会社員を辞めるのは収入面で不安だ」などの懸念を払拭できます。安定した利益が出せるようになったタイミングで副業から本業に切り替えたり、従業員を増やしたりと、事業を徐々に拡大していくことも可能です。

実際に起業してみて職種を変更したいと思ったときや、事業がうまくいかなかった場合にすぐに軌道修正できるのもスモールビジネスのメリット。一人起業ならば他人に迷惑をかけることなく、職種変更や廃業手続きができます。

どのような職種でも実際に起業してみなければわからない部分は多くあり、必ずしも起業が成功するとは限りません。できるだけリスクを抑えて事業に集中するためにも、スモールビジネスから始められる職種を選んでおくと安心です。

ワークライフバランス

仕事と生活の両方を充実させ、相乗効果を生み出す働き方を「ワークライフバランス」といいます。ワークライフバランスも、女性の職種選びにおいては重要なポイントです。

仕事だけではなく家事や子育てなど、日々こなすタスクが多い女性にとって、仕事と家庭の両立ができる職種を選ぶことは、職種選びの最重要項目と言っても過言ではありません。その日の予定に合わせて働く時間を決められて、子どもの急な体調不良にも対応しやすい職種を選びましょう。

しかしこれは裏を返せば、決まった勤務時間がないためプライベートな時間にも仕事をしてしまうことにもつながります。人によっては、それがストレスになるかもしれません。まずは自分の価値観により近い働き方ができるのはどんな職種なのか、考えてみてください。

自分の強みを生かせるかどうか

所持資格やこれまでの経験、得意とするもの、趣味などの自分の強みを生かせる職種を選ぶのも、起業において重要なポイントです。資格や経験があれば大きなアピールポイントになります。趣味や得意分野を生かせる職種であれば「好きこそものの上手なれ」でスキルアップしていけることでしょう。

「あなたの強みは何ですか?」と聞くと、とくに強みがないと不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、日々行っている何気ない作業も立派な経験であり、強みになりえます。例えば毎日当たり前のようにこなしている家事も、家事代行では立派なスキルの一つです。自分にどんな強みがあるのか、これまでの経験を踏まえて考えてみてください。

女性の起業・開業におすすめの職種10選

起業・開業を志す女性にオススメなのは、女性をターゲットにした事業をはじめ、女性ならではの目線や気づきで創意工夫できる事業などです。その中でも


  • 従業員を雇わず1人で始められる

  • フルタイムでなく短時間でもできる

  • 在宅でもできる


といったポイントがあれば、さらに起業・開業しやすいでしょう。この視点から、以下に10の職種を紹介していきます。

家事・育児代行

主婦歴の長い人、子育てがひと段落した人が力を発揮しやすいのが家事・育児代行。近年は共働き家庭も増えているため、日常の家事や育児代行に対する需要は年々伸び続けています。

家事代行会社のフランチャイズとして独立開業する方法のほか、現在ではインターネット上に数々のマッチングサービスも存在するので、自分に合っているサービスに登録すれば、開業資金の負担なくすぐに働くことができます。

講師業(自宅教室)

ピアノ、英会話、料理、着付け、ヨガなどの趣味や特技をお持ちの方には講師業も選択肢の一つ。自宅の一部を教室として利用するほか、インターネット上のスキル販売サイト等を利用して、オンラインでのレッスンを自宅で行うこともできます。

また、世代を問わず急速にインターネットが普及しつつある現在でしたら、近隣の高齢者向けのパソコン・スマホ教室などもおすすめ。女性特有の人当たりの良さを活かせるでしょう。

カウンセラー、セラピスト

他人の心に寄り添いやすい、人当たりがよく相手に警戒心を抱かせにくいという女性の特性を活かせるのが、カウンセラーやセラピスト。専門知識や資格を取得するのに一定の時間と費用は必要になりますが、一度得たスキルは一生モノの財産になります。

心の悩みを持つ人の支援や相談を行うカウンセラーには労働カウンセラーやスクールカウンセラー、症状に合わせて対処するセラピストにはスポーツセラピストやアロマセラピスト等、種類も多彩。そのぶん自分の個性や特技を活かすことができます。

WEBライター

最もコストをかけずに開業できるのがネットビジネス。中でもWEBライターは在宅のまま、ライフスタイルに合わせて働けるのが大きな魅力です。
クラウドソーシングサイトに登録して幅広く仕事を請け負うのも良し、美容や子育てなど女性をターゲットにしたサイトでライターを募集していることもあるので、得意分野がある方は普段閲覧しているサイトをチェックしてみるのもよいでしょう。

日本語ができれば誰でもできる仕事と思われがちですが、実は正しい日本語を使える人が減っている今、信頼を積み重ねていけば大きな仕事を獲得できる可能性も。学生時代、作文が得意だった方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

カフェ経営

料理の得意な女性におすすめしたいのが、カフェ経営です。一口にカフェといってもドッグカフェやブックカフェ、おもちゃカフェ、薬膳カフェなど、さまざまな種類やコンセプトがあり、内装やインテリアで差別化を図ることが可能。そこであなただけの個性やセンスを活かすこともでき、SNSでうまく訴求できれば、立地に左右されず大きな集客も見込めます。

また、新たに店舗を構えるのではなく、自宅を利用した「おうちカフェ」なら、営業時間や曜日も自由に設定することができるので、家事や育児との両立もしやすくなります。canaeruでは飲食店セミナーも実施していますので、興味のある方はぜひご参加ください。

関連リンク飲食店開業セミナー・講座情報

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美容サロン

女性をターゲットにしたサービス業の筆頭といえば、美容サロン。特にネイルサロンは昨今飛躍的に需要が伸びており、また、定期的なケアが必要となるため、リピーターを獲得しやすいのが魅力です。自宅の一角を開放しての「おうちサロン」で地域密着型の運営をする場合は、より経営を安定化させやすい職種と言えるでしょう。

ネイリストになるためのスクールや通信教育も多数あるので、スキル獲得からの新規参入が比較的容易なのも魅力。逆に、元美容師の方でしたらヘアメイクサロンなど、元美容部員の方でしたらビューティーアドバイザーなど、すでにお持ちのスキルを活かすこともできます。

リラクゼーションサロン

美容サロンと同じく、女性におすすめなのがマッサージやエステといったリラクゼーションサロン。お客様の肌に直接触れる仕事のため、女性が顧客の大半を占めるリラクゼーションサロンは、同性だからこそ開業できる職種でもあります。

ボディ/フェイシャルマッサージやリフレクソロジーといった施術のスキルは、スクールや通信講座で学ぶこともでき、こちらも自宅で開業可能。リラックスできる空間づくりにも、女性ならではの感性が大いに役立つでしょう。

ハンドメイドショップ

アクセサリーや小物・洋服・お菓子などのハンドメイド作品を作るのが好きな方、もしくは手先の器用な方ならば、ハンドメイドショップもよいでしょう。

ハンドメイド作品の販売サイトやセレクトショップを利用すれば、店舗を構える必要もありません。作品写真を中心にSNSで上手に発信できれば、思わぬ人気を得られる可能性もあります。

セレクトショップ

自分で作品を作れずとも、センスや目利きに自信がある方にはセレクトショップをおすすめします。雑貨や洋服、食器などの商品を仕入れて検品・販売するのが主な仕事ですが、ネットショッピングの仕組みを使えば店舗はもちろん、在庫を抱える必要もありません。

特に外国語が堪能な方なら、海外の商品を輸入販売することで、より魅力的なショップとしてネットユーザーに訴求することもできるでしょう。

民泊

すぐに収益化を目指したいのでなければ、数年後を見据えて民泊の準備をするのも一計。昨今、コロナ禍で数々の宿泊施設が閉業に追い込まれたため、外国人観光客の出足が戻ったときには、宿泊施設不足が見込まれます。

自宅を改造して女性ならではのセンスや感受性、そしておもてなしを活かせる民泊経営は、女性向きの仕事の一つ。開業の暁にはSNSでのアピールも忘れずに。

起業・開業する女性の実態

全国に存在する企業のうち、女性社長の割合は2021年4月時点で8.1%。まだまだ少数派の女性社長ですが、これでも過去最高のポイントとなり、新たに起業する女性社長の割合は増え続けています。
また、2015年には「女性活躍推進法」も成立。女性の起業を支援する気運が高まるなか、実際に起業・開業している女性の実態を以下に見ていきましょう。

起業・開業する女性の実態

女性起業家の割合

日本政策金融公庫総合研究所の「2020年度新規開業実態調査」によると、開業者に占める女性の割合は21.4%。つまり起業する人のうち、5人に1人は女性ということになります。
女性の割合は増加傾向にあり、21.4%というのは調査開始以来、最も高い割合。社長全体に占める女性の割合に比べると倍以上で、明らかに起業に対する女性の意欲が高まっていることがうかがえます。

参考日本政策金融公庫総合研究所「2020年度新規開業実態調査」

開業した年齢

男女合計しての開業時の年齢は40歳代と30歳代の割合が多く、2020年の調査によると開業時の平均年齢は43.7歳。第二次ベビーブームの影響もあってか、ここ数年、平均年齢は上がり続けています
男女別の統計だと、2013年の調査で男性41.6歳、女性43.7歳。男性よりもやや高く、子どもが小学校に入るなど、子育てが少し落ち着いたころに開業している女性が多いようです。

女性におすすめの起業方法

一口に「起業」と言っても、起業の方法はさまざま。個人事業主として起業する方法があれば、企業やメーカーから委託を受けた代理店業や、企業の看板を借りてフランチャイズで起業する方法もあり、それぞれ開業時の手間や得られる収入、働き方が異なります。

自分の状況や理想の働き方に合わせた起業方法を選ぶために、それぞれの起業方法の特徴を見ていきましょう。

女性におすすめの起業方法

プチ起業

本業を持つ傍らで行う小規模事業を「プチ起業」といいます。「副業」と言い換えても良いでしょう。本業の合間にスキマ時間を使って気軽に働けて初期投資も抑えられることから、会社員や専業主婦、シニア層の間でプチ起業をする方が増えています。

本業がある方は、起業の第一歩としてプチ起業から始めるのも一つの手です。ただしプチ起業はあくまで小規模事業なので働く時間が少ない分、収入も限られてしまいます。ただし、チャレンジする職種が未経験の場合や、独立をするか悩んでいるという方はプチ起業からスタートするのがおすすめです。

個人事業主

起業方法として最も一般的なのが、税務署に開業届を提出するだけで始められる個人事業主です。最近よく聞くようになった“フリーランス”という働き方も、個人事業主にあたります。開業届を提出する際に青色申告承認申請書も提出すれば、確定申告時に青色申告ができ、最大65万円の控除を受けられます。

法人を設立するのと違い、個人事業主は設立費用をかけることなく事業を始められる点がメリットです。ただし税制上の優遇措置は法人よりも小さいので、事業を拡大する際には法人化を検討した方が良いでしょう。

一人で起業する方やスモールビジネスを行いたい方は、まずは個人事業主から始めるのがおすすめです。なお、個人事業主を辞めるときには、廃業届を税務署と県税事務の2か所に提出する必要があります。

代理店業務

特定の商品やサービスなどを、メーカーや卸業者から委託を受けて顧客に販売することを代理店業務といいます。保険会社や化粧品会社、旅行会社、携帯会社などで多く取り入れられており、業務内容は営業や販売、顧客サポート、料金回収など多岐にわたります。

代理店業務のメリットは、大手企業の商品やサービスを扱うため、代理店本部のブランドを借りてビジネスができることです。営業のノウハウや販促ツールは代理店本部から提供されるため、業界経験が浅い方でも安心して始められるでしょう。

ただし、報酬体系や手数料などは契約する代理店によって異なるため、契約内容をしっかりと確認しておかなければ見込んだ利益を出せない恐れがあります。

フランチャイズ

フランチャイズは、フランチャイズ本部にロイヤリティ(権利使用料)を支払う代わりに、経営ノウハウや商品・サービスの販売権を提供してもらうシステムです。飲食店やコンビニエンスストア、クリーニング店、リラクゼーションサロンなどで多く取り入れられています。

代理店業務との違いは、商品やサービスだけではなく経営ノウハウまで提供される点です。フランチャイズで起業すれば、ブランドの看板と本部から得た経営ノウハウをもとに、安定した経営を続けられるでしょう。

ただし、フランチャイズはマニュアルが詳細に決められている場合が多く、経営の自由度は低くなる点に注意が必要です。

起業・開業に向いている女性の特徴

家庭内外でのタスクに追われがちな女性にとって、すべてを自分の裁量で決められる起業・開業という働き方は最適のように思えますが、向き不向きがあるのは事実。それでは、どういった女性が起業・開業に向いているのでしょうか? 以下、その特徴をお伝えします。

起業・開業に向いている女性の特徴

女性特有の視点を仕事に活かせる

現在、女性がトップに立つ企業は1割にも満たないのですが、消費者の半数は当然ながら女性です。加えて、消費活動全体において女性の占める割合は男性よりも高く、家庭内の購買において女性の影響力は、なんと89.8%に上るという調査まであるほど。

女性特有の視点を活かし、女性の好む商品やサービスを提供して、購買決定権を持つ彼女たちの心を掴むことは、女性がビジネスでの成功を収めるための最大の近道と言えるでしょう。

自分と異なる意見を受け入れられる

女性の大きな長所として共感性の高さがしばしば挙げられますが、裏を返すと自分と同じ意見の人間だけで固まりやすいという短所にもなります。
しかし、ビジネスにおいては自分と異なる意見を受け入れて状況を客観視すること、チームワークで事に当たることが必要な場面も多々。特に、ゆくゆくは事業を拡大して従業員を雇いたいと考えている場合は、広い視点に立って耳の痛い意見も受け入れたり、自分の苦手分野にも果敢にチャレンジできる器の大きさが必要です。

ビジョンを明確にできる

物事を始めるときに必要なのが「何のためにそれをやるのか?」というビジョンを明確にすること。例えば開業一つを取っても、自由な時間を増やしたい、家庭生活と両立させたい、効率的に稼ぎたい、自分の趣味・特技を活かしたい、自己実現による達成感を味わいたいなど、さまざまな理由が考えられます。
その目的を明確にしないと、ビジネスは成功したが家庭は壊れてしまったといった予想外の結果を招くことも。また、実際のビジネスにおいてもビジョンがブレていると、魅力的な商品やサービスは開発できません。

常に「何のため?」と自問し、理性的に分析して自答できる論理性があれば、ビジネスにはつきものである不測の事態にも、うまく対応することができるでしょう。

女性が起業・開業するメリットとデメリット

購買決定権の多くを女性が握っているにもかかわらず、いまだ女性社長が少ない現代は、女性が起業・開業することのメリットも十分。しかし、女性起業家の廃業率は男性の2倍というデータもあります。女性の起業・開業にはどのようなメリットとデメリットがあるのか? 以下に列挙してみます。

メリット|同性の支持を集めやすい

女性社長が少ないぶん、女性起業家が女性からの支持を集めやすいのは当然のこと。男性経営者には思いつきにくい女性の視点で商品やサービスが作られるので、女性消費者の心を掴みやすく、結果として大きな売上や顧客を獲得できます。
女性はSNSやネットを通じての情報収集も得意なので、商品やアイディアをうまくアピールできていれば、大きな資本や宣伝力がなくとも女性の「これが欲しかった」という潜在需要にリーチできるのも強みです。

また、セクハラやパワハラ、家庭内の家事分業など、女性特有の問題が大きく取り上げられている現代では、女性であるというだけで共感や応援を得られる可能性も。SNS等を通じて、自分の体験談などを発信するのも効果的です。

メリット|女性起業家のコミュニティに参加できる

共感性の高さが特徴でもある女性は、仲間を作るのも得意。まして男性社長が大半を占める現在では「女性」というだけで仲間意識も強く、起業家セミナー等を通じて積極的に連絡先を交換し、女性同士のコミュニティを広げ、参加することができます。

そこで女性起業家同士助け合ったり、先輩起業家からのサポートを得られることも。数が少ないということは、差別化のしやすさにつながり、それは間違いなくメリットの一つでもあります。

デメリット|経営に対する知見に乏しい

男性起業家は管理職として働いた経験を活かして、独立・起業するケースが半数以上を占めるのに対し、女性起業家は管理職や経営マネジメントの分野で働いていた経験が乏しいことが一般的です。
また、子育てなどで就業していなかった期間、つまりブランクを経て起業する場合も。

つまり、経営に対する知識やビジネスの感覚がゼロの状態で開業することも多いため、経営を上手く軌道に乗せられず、廃業率の高さにもつながっているのだと考えられます。

デメリット|仕事とプライベートを切り分けにくい

自宅をそのまま仕事場として使う起業スタイルは、ライフスタイルに合わせた働き方がしやすく、女性におすすめと前述しました。しかし、それは裏を返すと、プライベートと仕事の切り分けをしにくいというデメリットに直結します。

また、自宅と仕事場が別の場合でも、特に既婚女性の場合は家事や育児にも従事しなければならない場合が多いため、プライベートでの出来事が仕事に悪影響を及ぼしてしまうことも。物理的・精神的にも仕事は仕事、プライベートはプライベートと切り離して考えることが重要です。

女性が起業・開業する際に注意すべきポイント

起業・開業は、人生における大きな変化であり重大事項。いざ決心したとしても、いきなり行動に移すのはリスキーでもあります。女性ならではの特色を踏まえ、起業・開業の際に考えておくべき注意点を、以下に見ていきましょう。

女性が起業・開業する際に注意すべきポイント

家事や育児とのバランス

男性の家庭参加が進んでいるとはいえ、既婚者の場合まだまだ家事・育児負担は女性に偏っているのが日本の現状。このため起業・開業にあたっては保育園や託児所、家事代行サービスなどを利用しながら仕事に専念できる時間を捻出すること。その前提条件として家族の理解を得、協力を仰ぐことが必須になってきます。

起業の目標と顧客・取引先を明確にする

起業の目的をハッキリと定め、そこから売上などの目標とターゲットの顧客層や取引先を導き出しましょう。
自由な時間を増やして仕事と家庭の両立を図りたい場合と、とにかく稼いで豊かな暮らしをしたい場合であれば、目標とする売上額も違ってきます。そこから選ぶ職種も、訴求する顧客層、取引先の規模や数も当然変わってくるはずです。

ただ「なんとなく」とか「会社で働くより楽そう」といった漠然とした動機では、ビジネスでの成功は望めません。
なぜ起業するのか? その目的を果たすために必要なものは何か? 目標とする売上を達成するために、どういった性別・年代・嗜好の人々にどのような手段でアピールすればいいのか? いつまでに達成したいのか?といったことを順序立てて考え、具体的なビジネスプランを作りましょう。

ビジネスについて学ぶ

会社員としての勤務経験があったとしても、そこで経験した業務とは関係のない起業をすることも多い女性開業者は、経営やビジネスのための経験・知識が不足しがちです。
起業・開業するからにはビジネスについて学んでおくのは必須。特に会計や財務といった資金管理、集客やブランディングのためのマーケティングは、経営を軌道に乗せるためにも学んでおきたいところです。

起業のための相談窓口やイベント・セミナーを行っているTOKYO創業ステーションなど、現在は地方自治体による支援体制も整っています。それらを利用する中で人脈を培うことができれば、なおよいでしょう。「canaeru」でも開業無料相談を実施しています。ビジネスや経営に関する悩み、融資審査への対応などで困っている方はぜひ利用してください。

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開業する前にやっておくべきこと

起業・開業を決めたとしても事業規模が大きいと、そのために必要な資金がなければ開業することは当然できません。
日本政策金融公庫総合研究所の「2020年度新規開業実態調査」によると、開業費用の平均値は989万円。男女別のデータがある2013年の調査では、男性起業家の1,114万円に対し女性起業家は983万円と若干下回るものの、約1千万円弱の費用が必要であることに変わりはありません。

つまり、常日頃から貯蓄をしっかりしておくことが、未来への選択肢を広げることになるのです。

関連記事開業資金はいくら必要?費用の内訳と調達方法を解説

開業にかかる費用の概算を出す

日本政策金融公庫研究所の「女性起業家の実像と意義」によれば、女性起業家の開業費用は平均983万円で男性起業家の1,114万円よりも131万円少なくなっています。こうした資金調達の額に男女差がある一因として、女性は家庭に入ることで勤務キャリアが短くなってしまうことや前職が非正社員などで、自己資金の貯蓄が難しいことがあげられます。このような状況を鑑みて、自己資金としての貯蓄をしっかりしておく必要があるでしょう。

女性向けの起業・開業支援制度をチェックしておこう

経済産業省では女性起業家支援として、現在、起業家との懇談会や女性起業家の支援ネットワークを全国10か所に形成するなどの事業を行っています。また、各自治体で創業時の補助金や助成金を実施しているケースも。
これらの公的支援制度を利用することで、資金面はもちろん心理面、物理面でのサポートを得ることもできます。

女性、若者/シニア起業家支援資金

日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」は、女性・若者、シニアで事業を営む人が利用できる事業融資です。

利用の条件に、女性または35歳未満か55歳以上で新規事業を始める人、または事業開始後、おおむね7年以内の人が対象です。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)となっています。

手続きは、全国にある日本政策金融公庫の支店窓口で行います。必要書類は、借入申込書、創業計画書、前年度の収入がわかる書類、身分を証明するものなどになります。女性、若者/シニア起業家支援資金に関する要項を確認し、利用を検討すると良いでしょう。

地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)

過疎化地域などで雇用機会を増やすことを目的として用意されたのが「地域雇用開発助成金」です。事業の設置に要した費用や雇用人数に応じて、段階的に助成金が設けられています。

ただし、この制度を利用するには対象地域や従業員の雇用方法が限定されており、計画書の提出などの要件を満たす必要があります。制度の利用を希望する方は、厚生労働省のWebサイトで詳細を確認しておきましょう。

参考厚生労働省「「地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)」

小規模事業者持続化補助金

「小規模事業者持続化補助金」は、特定非営利活動法人や小規模事業者の生産性向上・販路拡大を目的として設けられた補助金制度です。この制度では、売上を伸ばすために使った経費が50万円または200万円(補助率2/3)まで補助されます。

「販路開拓や生産性向上」と聞くと個人事業主は対象外のように思えますが、個人事業主も対象です。業務効率化のために導入した会計ソフトの購入費や、外注費なども対象となる可能性があります。

制度の申請は郵送やWeb上で行います。申請に関して相談を希望する方は、商工会議所の会員・非会員問わず、商工会議所で相談員からアドバイスを受けながら申請することも可能です。年3回程度設けられた受付締切日は年度によって異なるため、申請前に必ず確認しておきましょう。

参考全国商工会連合会「小規模事業者持続化補助金(一般型)」

若手、女性リーダー応援プログラム助成事業

東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施している女性が利用できる制度として、「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」があります。都内の商店街で女性が開業する際、店舗新装・改装・設備導入・後継者育成など、開業にかかる経費の一部を助成しています。

精度を利用するためには、受付期間内での申し込みが必要です。日にちが限定されていますが、事業説明会も行われています。申請の際は、最新の募集要項をよく読み、要件や記入例などを確認し、利用を検討すると良いでしょう。

自分に合った職種を選んで開業にチャレンジしてみよう

起業や開業と聞くと、二の足を踏んでしまうかもしれませんが、小規模から始められる職種を選べば初期投資や失敗のリスクを抑えることも可能です。

起業や開業に不安を感じる女性のために、「canaeru」では無料開業相談も実施しています。相談をきっかけにして、自分では気づけなかった新たな可能性が見つかるかもしれません。勇気を出して、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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