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今から準備せよ|五輪を飲食店で放送するのが違法になるケースとは?

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世界中の人々の関心と注目を集めるオリンピックは、飲食店にとっても見逃せないビッグイベント。
というのも、パブリックビューイングやスポーツバーなどがここ数年で日本にも定着し、オリンピックやW杯などの大きな試合は、家のテレビではなくスポーツバーなどの飲食店で大勢の人と観戦するという人も多くなりました。
つまり、飲食店にとって、オリンピック開催期間中は集客アップの絶好のチャンスと言えるのです。

五輪中継を飲食店で放送しても問題なし?

スポーツ観戦をメインにしたスポーツバーに限らず、店内にテレビを置いている飲食店はたくさんあります。
音楽は、昨今、著作権問題というものがクローズアップされていますが、テレビ放送に関して著作権という問題はないのでしょか…。
実は、テレビ放送にもその問題があり、不特定多数の人にむけて提供することは、著作権を侵害する可能性があるとされています。
しかしながら、先述した通り、テレビ放送をしている飲食店は数多くあります。
いったいどんな仕組みになっているのでしょうか。
オリンピックシーズンという、集客アップが見込める絶好のタイミングを無駄にしないためにも、まずは、飲食店でのテレビ放送の扱い方についてチェックしていきましょう。

なぜ、飲食店ではテレビを放送することができるのか?

普段、ニュース等でも耳にする機会の多い「著作権」という言葉。
しかし、実際、この「著作権」がどのような権利なのかを知っているという人はそれほど多くないはずです。
「著作権」とは、演奏権、複製権などといった著作物に関する複数の権利をあわせたものを指し、そのうちのひとつである「伝達権」が今回の重要なポイントとなります。
「伝達権」とは、テレビ局やラジオ局などが持っている、番組を伝達する権利。
家や会社などの中で放送を視聴するのであれば全く問題はありませんが、不特定多数の人がいる場所で放送を流す場合、原則として著作権者(テレビ局やラジオ局)の許可を取らなければなりません。
となると、テレビが必ずといっていいほど置いてある、昔ながらの食堂や喫茶店、銭湯などもテレビ局やラジオ局に許可を取らなければ視聴できなくなってしまい、現実的ではありません。
そのため、法律上では「通常の家庭用受信装置」(=家庭用テレビ)を使用するのであれば、著作権者の許可がなくても放送を流して良いということになっています。

家庭用テレビならばセーフ!スクリーンを使ったらアウト!

飲食店においては、「通常の家庭用受信装置」つまり、家庭用テレビを使用するのであれば問題ない、ということは先述の通りですが、一体どこまでが「家庭用テレビ」とみなされるのか、ということが問題となります。
目安として、55インチ以下ならOK。
55インチ以上や、通常家庭では使用されない大型スクリーン、オーロラビジョンのようなもになると著作権法上でアウトになると言われています。
飲食店によっては、パーティなどのために使う大型スクリーンを備えた店も多く見受けられます。
スクリーンに映像を投映する場合には許可が必要です。

「今、中継やってますよー」で、お客様を呼び込めるかも!?

2016年夏に開催されたリオデジャネイロオリンピック。
日本とは真逆の時間帯(時差12時間)で行われていたため、飲食店としては、オリンピックに合わせた施策が打ちにくかったことは確かです。
自国開催となる2020年は、もちろん、すべてっがリアルタイムです。
「今、中継やってますよー」と呼びかければ、足を止めるお客様もいらっしゃるかもしれません。
積極的にアピールして集客アップを目指しましょう。

五輪中継を放送していることを積極的に告知しよう!

“スポーツバー”を謳っていない飲食店で、観戦目当てのお客様を集めるには、まずは「オリンピック観戦ができる店」だと知ってもらうことが第一です。
飲食店にとって見逃せないメリットばかりの今回の韓国・平昌でのオリンピック。
開催期間中は、事前に発表されている競技スケジュールをチェックして、店内での観戦予定をSNSなどで告知すれば、集客効果も期待できます。

SNSでの告知

普段から、営業時間や新メニューなどの情報をフェイスブックやツイッターを使って告知しているという飲食店は少なくないはず。
「現在、この競技を観戦中!」、「今なら、お席、ご用意できます!」など、店内のリアルタイムの状況を投稿したり、店内の盛り上がっている様子の写真をアップしたりすれば、大きな宣伝効果が期待できます。
その際は、必ず「#(ハッシュタグ)」も忘れずに付けましょう。
思わぬところで新規のお客様の来店も期待できます。

お店の前に看板を出す

SNSでの告知に比べると原始的ではありますが、やはり、お店の前に看板を出すのは、通行客の気を引くための有効的な手段です。
また、その際は、黒板のように字が書き込めるスタンド型の看板が効果的です。
競技の開始時間などを書いて、積極的にオリンピックの観戦ができる店ということをアピールしましょう。
また、スタンド型の立て看板は、オリンピックシーズンが終わっても、ランチメニューやおすすめメニュー、営業時間等を通行客にアピールする販促ツールとして大いに役立ちます。
これを機に導入してみてはいかがでしょう。

再来店を促し、リピーター獲得の施策を打つ

新規のお客様も多く見込まれるオリンピックシーズン。
“観戦”を目的としたお客様には、これをきっかけに、今後、リピーター客となって貰いたいところ。
もちろん、オリンピック開催中の再来店も期待したいです。
そんなリピーター客の獲得には、会計時に、次回使える割引クーポンを渡すのも一案。
あるいは、和食店では日本、イタリア料理店ではイタリアが好成績を残した日に、次回使えるお得なクーポンを渡すなど、割引サービスにも少しの工夫を加えれば、次回の来店につながる可能性は広がります。
また、“国”や“五輪”、“冬季”などにちなんだフードやドリンクを、期間限定メニューとして提供するのもよいかもしれません。
五輪にちなんだカラーのカクテルや、各国のお酒を使用したドリンクは、比較的、取り入れやすいアイディアです。
また、雪をイメージしたフローズン系のドリンクを”冬季限定”として用意するのもこの時期のイベントならでは。
オリンピックシーズンには”観戦できる店”ということをウリとした飲食店は確実に増えるはず。
そこで、重要となるのが、お店のオリジナリティです。
平昌オリンピックの開催まで、あとわずか。
今のうちに策を練り、早めの告知をするのが吉です。
「せっかくオリンピックを観戦するなら、また、このお店で!」と思わせるメニューやサービスを提供し、リピーター客の獲得を目指しましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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