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≪第7回≫元よしもと新喜劇女優直伝!「この人信用できるやん」と思わせるツボ「共感力を身に付けよう」

≪第7回≫元よしもと新喜劇女優直伝!「この人信用できるやん」と思わせるツボ「共感力を身に付けよう」_記事画像

全24回でお送りする愛嬌接客®専門家・木村美季によるコラム「元よしもと新喜劇女優直伝!笑顔あふれる愛嬌接客®のツボ24」。
第7回のテーマは「お客さんへの共感」。と言っても、お客さんの発言に対してどう共感するか…ではなく、共感できなかった時に、どう対応したらいいのか?について、木村氏の実体験を交えて、対処方法をお届けします。
今現在、接客に悩んでいる方、必見のコラムです!

はじめに

今回のテーマは「お客さんへの共感」です。
日ごろからお客さんの言葉に対して共感し、返事をされている方は多いと思いますが、どちらかといえば「共感できない時にどんな返事をしたらいいのか?」でお困りの方もいるのではないでしょうか?
私の経験を元に、対応のほんの一例をご紹介しますね。

「共感しなかった失敗実例」

私事ですが、女将をしていた当時、恥ずかしながら「正しい事を言うのが正解」と思っていました。せっかくお客さんが事後報告や悩み事(本当は欲しい返事がある状態)を話してくださったのに、「それは、どうかと思いますよー」なんて余計な返事をする最悪な女将だったのです…。
しかも「私は悪くないよな~。鋭いアドバイスやったと思うわ。みんな(お客さんの連れ)が言いにくいことを、私が代表して言ってあげただけやん!」と、少しも悪いと思っていませんでした。
ですが、そういった対応のせいで、その日以降ご来店されなくなったお客さんの顔がはっきりと浮かびます。当時の常連さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「正しいことを伝えるのが正解とは限らない」と悟ったのは、もっとずっと先のこと。そう気づくまでは「正しいことであれば、相手の意見を否定してもいい」とさえ思っていました。
相手が例え、お客さんであったとしても…。
私がズバリ否定したあと「そうですね…。女将さんのおっしゃる通りですね!勉強になりました!有難うございました!」と納得され、さらに、常連になってくださる…なんて展開を夢見ていたのかもしれません。
ですが、お察しの通り現実は甘くありませんでした。
「共感しない」態度や発言をしたお客さんの顔を見ることは、その日以来ありませんでした…。

冷静に振り返ってみると、自分が話した(伝えた)ことを否定されたら、その人にはもう会いたくなくなりますよね。もちろん、「ホンネを言ってくれてありがとうございました!感謝します!」と、信頼が深まる可能性もありますが、それは稀なケース。
一般的な接客においては、否定する店主より、共感してくれる店主のお店に通いたくなるのも今なら理解できます。

「共感しなかった失敗実例」

共感できない愚痴は「短い返事」で対応しよう!

とはいえ、すべてのお客さんの話に共感するようなリアクションを取り続けることは、正直、かなりのストレスでした。
当店はお酒を提供していたこともあり、気が緩んで徐々に「愚痴」や「悪口」が多くなる方もいらっしゃいました。主な愚痴の対象は、会社、社長、上司、部下、取引先、パートナー(妻や夫)。
カウンター席に座られていたり、店内が小さかったりすると、どうしても店主に愚痴を聞いてもらいたい(話したくなる)お客さんは現われます。たまにならお付き合いできますが、毎度毎度だとこちらの気も滅入ります。「黙って聞くのも仕事のうち」という考え方もありますが、あまりに続きすぎて“出勤拒否”したくなったことも…。
何度「社長の気持ち分かるわ~!」「○○さん(常連さん)が悪いのとちゃいますか?」と、言い返したくなったことか(笑)。
でも、そのように返してしまうと、もう二度と来てくださらなくなるので、必死で対策を考えました。
まずは、《短めの返事》をすることです。

例えば「へ~え」「は~あ」と、愚痴に対してではなく事実に対して驚いた、という反応です。「へ~え」は、目をまるくしてビックリする。「は~あ」は、なるほどね~の意味を込めた言い方です。

間違っても、無表情で「へ~え…」や疑問形で「は~あ?」ではないですよ(笑)。
そうえば、私がプライベートでよく通っていた焼酎BARのマスターは「えー!!!(驚き)」という返事で対応していましたね。
こうした返事だと、お客さんには「話を聞いてくれている」と伝わり、自分は愚痴には共感していないけど、一応リアクションはとった、という形になり、会話が成立します。「ん?」と思う愚痴を延々と聞かされるストレスを緩和できる方法です。

共感できない愚痴は「短い返事」で対応しよう!

困った時は「ねぎらい言葉」を伝えよう!

誰だって愚痴に無理やり共感なんてしたくないですよね。ですが、お客さんも「ちょっと聞いて欲しい」「利害関係のない人に吐き出したい」という思いがあって、話を聞いてくれそうな店主のお店に足を運びます。それでも、どうしても共感できない…といった場合には次のような「ねぎらい言葉」がおすすめです。

例えば「大変でしたね~…」「頑張ったんですね~…」「辛かったんですね~…」など。

お客さんの愚痴に対して返事をするのではなく、お客さんの心情や行動に対して「ねぎらい言葉」を発すれば、お客さんは話を聞いてもらえた満足感が得られます。
さらに、万が一、お客さんから「どう思う?」と聞かれて返答に困った時は「私には分かりませんが…○○さんが、すごく嫌な気持ちになられたことは分かりますよ…」と、答えてみましょう。
ポイントは「…」です。「…」のような間を作らずにポンポン返事を返すと「適当に返された!」や、場合によっては「愚痴にノッてくれている」と、もっとエスカレートする可能性もあります。なので、「リアクションに困っているけど頑張って返事した」感じを演出してみてください。加えて、愚痴の内容によっては「そんなことがあったんですね~…」「自分ならあきらめてしまうかも…」と言った言葉も使えます。時には「優しい嘘と演技力」も必要です。

「満足してお帰りいただく」

お客さんがある程度愚痴を吐き出し、同じことを繰り返すようになったら、思い切って話題を変えましょう。
「そういえば、ちょっと話変わるんですけど…。」と切り出し、新しいテーマへとつなげます。この時は、できるだけお客さんにまつわる質問を投げかけます。

例えば、「先日、おっしゃってた○○って、どうなったんですか?結果が気になってて…」とか「○○(お客さんが好きなアーティストや、ゲームや、映画、本なんでもOK)の□□っていいですね♬」と、お客さんが楽しく話せるようなネタをふってみましょう。

大抵のお客さんは、ふと「愚痴っぽかったな」と気付いてくださり、店員からの質問にも笑顔で返してくれます。

おわりに

いかがでしたか?
最後になりますが、当時の私の「出入り禁止」のボーダーラインは、“他のお客さんへグチグチ話しかけること”でした。
楽しい会話なら大歓迎ですが、「愚痴や悪口」を大声で話したり、他のお客さんに話かけて巻き込もうとする方は、お帰りいただいておりました。(ただし、トーク力に優れていて、爆笑させられる方はOK(笑))
すべてのお客様を受け入れようとしてストレスを感じる方は、最低限嫌なことを決めておくのも、快適に運営する方法の一つです。
また、居酒屋でもカフェでもイタリアンでも、店内が空いているとお客様も気を許して長話になりがちです。「長居されたわりに、客単価が低く、ただ疲れただけ…」に、ならないよう、ある程度お聞きしたら、店内の片付けや新規のお客様への対応へと、サッと意識を切り替えましょう。

この記事の執筆

ユニーク研修株式会社 代表取締役_木村美季 きむらみき

ユニーク研修株式会社 代表取締役

木村美季 きむらみき

大阪生まれ、在住。生ビールを知らない、ど素人アルバイトからスタートし今年で飲食業界36年・接客実績36年。その間、夫と飲食店を開業し女将になり10年目の時、夫が急逝。そこから5年間引き継いだのち廃業を決意し、2015年、飲食業専門の講師コンサルに転身。
2016年から2026年にかけて大阪で一番、インバウンド客で賑う道頓堀にて訪日外国人への接客を「カタコトの英語」で行い、客単価・購買点数アップを実現させる。親しみやすくリピーターが増える自身のオリジナル接客スタイルを「愛嬌接客®︎」と商標登録し、唯一無二の接客講師となる。元吉本新喜劇の女優でもあることから接客も講演も「楽しい時間になること」にこだわる。
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