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ニチョウメカフェ ニニギ
川崎一成

武蔵野市武蔵境南町2-5-9-102

エリア
東京武蔵野
業種
カフェ・喫茶店
ロケーション
ベッドタウン
ターゲット
ファミリー向け
業界経験
5~10年
開業時の年齢
30代
目標月商
100万~200万
開業資金
1,500万~2,000万
坪数
20~30坪
家賃
20~30万以下

開業を目指すきっかけ

開業を志したきっかけを教えてもらえますか。
もともと独立志向が強かったのですが、料理好きということもあって飲食店をやってみたいとずっと思っていたんです。過去に飲食店勤務の経験もありますが、開業する直前は会社員として営業の仕事をしていました。これについては自分の店を持ちたいという夢があったので、資金集めという意味合いが強かったですね。5年ほど勤めた辺りで開業資金の目途がつき、会社を辞めて開業準備に踏み切りました。
メニューの柱は「餃子と豚汁」。この2品を据えた理由は?
サラリーマン時代に通っていたジムの帰りに牛丼などチェーン店で食事をすることが多かったのですが、せっかく運動して体に気を使ったのだから、食べ物にも気を使いたいと思ったことがきかっけです。僕が好きだった餃子と豚汁で店をやろうと決めていました。特に豚汁には発酵食品と食物繊維がつまっていますしね。ただ、食べて健康になって欲しいというアプロ―チではなくて、お腹いっぱい好きなものを食べて欲しい。そして美味しくて満腹になった時に栄養もとれてラッキー!と感じていただければと思っています。
ニチョウメカフェ ニニギさんでは、お客様が自身のスマホからQRコードを読み取って注文する仕組みとのことですが、個人店でセルフオーダーシステムを導入されているのは珍しいです。
うちの経営方針は「食材ロスを出さない」と「2人で回せる店をつくる」こと。
店が立て込んでいる時のオーダーや食器の片づけはスタッフの数を必要とします。しかし、そのために増員するのは経営方針から外れてしまう。システム化できる方法があるならと取り入れたのがセルフオーダーシステムです。一般的ではないので戸惑う方は少なくありませんが、トータルで見た時に助かっていますし、コロナ対策としても有効だと考えています。

開業準備での課題と解決方法
(物件探し・資金集め, etc.)

開業準備では何から着手されたのでしょうか。
物件を探すことから始め、開業セミナーへも参加していました。当時住んでいた自宅からUSEN本社が近くて、そうしたこともあり、USENが開催している無料セミナーにも通っていました。セミナーの種類も豊富でしたし、講師の知名度に魅かれたというのも大きな理由です。資金集めやクレーム対応、業者選びのコツなど、たくさんのセミナーを受けましたね。
参加された多くのセミナーの中で、特に参考になった内容は?
無事に開業できたので、結果として全てのセミナーが役立っていると思いますが、一つ挙げるとすれば、融資についての相談です。講師の方とお話をする中で、自分が融資を受けられる人間かどうか、総合的にジャッジもしてもらえました。いろいろ質問攻めにされたわけではなくて、僕の素行の部分ですね。そういうところもしっかり見ていただけたのかなと感じています。また事業計画書のサポートもよかったです。客観的・専門的な視点から数字をチェックしてもらえたおかげで、必要な修正もスムーズにできました。

参加された多くのセミナーの中で、特に参考になった内容は?

開業セミナーに参加し、そこで新たな気付きはありましたか。
僕の場合は気付きというより、答え合わせをしに行くという感覚でしたね。自分がもっている感覚とその道のプロが経験したこと、伝えてくれることが合っているか。加えて新しい考え方や面白いアプローチは吸収しようという気持ちで参加していました。
ただ、飲食業界から長らく離れていたので、消費税増税に伴う軽減税率など新しいシステムについては詳しくなかったので、積極的に学びにいっていました。そもそもセミナーは最後にテストがあるわけじゃないし、参加して得たことをどう活かすかは参加者次第ですしね。
物件探しはどのように進めたのでしょうか。
初めは、いくつかの居抜き物件のサイトに登録し、送られてくる物件情報で気になるものがあれば問い合わせをして内見して…その繰り返しでした。何軒もチェックするうちに、求めている物件が自分の中でより明確になってくるんですよね。ほかには気になる街があれば実際に歩き回り、面白そうな物件を見つけたら不動産屋にかけあったりしました。僕が物件探しでこだわったのは雰囲気です。物件に明るいオーラはあるか、建物に力強さを感じるかとか。ちなみに今の物件は1年近くかけて見つけました。
物件を探す際の苦労は?
ここで店を開こうと決めた物件は今後の人生を左右するくらい重要。だからこそ、他人の意見に左右されるのではなく、じっくり悩むべき。だから苦労を苦労とは思わなかったかもしれませんね。いずれハマる物件はでてくると思っていたし、その余裕を持つために自己資金を貯めていたし、フットワーク軽く動けるように会社も辞めました。
物件探しに100点はないと思っています。大切なのはどの部分で妥協できるか、何点以上なら決断するか、といったことではないでしょうか。僕の中で今の物件は70点でしたが、面白いことができそうだと思ったし、広さに対して家賃も納得できた。当初、出店場所は中央線沿線で探していて、希望は高円寺や阿佐ヶ谷でした。でも人気エリアだけあって、なかなか空きが出ないし、物件に対する家賃のバランスも難しかった。その点、今の店がある武蔵境は人の乗り降りも結構あるし、治安もいい。何より街が明るいんです。エリアを決めたらあとは歩いて現地調査して、自分が抱いていたイメージと実際のイメージにギャップはないか確認しました。

開業後の気づき/今後の課題

現在のコロナ禍で、お店ではどのような対応をされていますか。
効果があったなと思うのはランチタイムを延長したことです。
リモートワークで好きな時間にご飯を食べられるようになったせいか、15時以降もランチを求めていらっしゃる方が増えたんですよね。
当初のライチタイムは11時から15時で、その後はカフェタイム、 18時からディナータイムという流れでしたが、ランチの時間を2時間延長して17時までにしました。いつでも好きな時間に食べてくださいと打ち出したことで来客も分散し、12時~13時のピークタイムでも混雑を避けられるようになりました。うちは個人店だし、仕込みさえ間に合えば何も15時で止める必要はなかったんですよね。テイクアウトはニーズもあって7月から始めましたが、売上は順調に伸びていますし、導入していなければ経営的に危うかったかもしれません。
開業準備を振り返って、やり残したことはありますか。
スタッフへの教育や宣伝の施策が満足にできていなかったなとも思うけど、こうしたことは開業後でも修正可能です。逆に開業前に絶対に済まさないといけないのは保健所のチェックなど法的なこと。それさえできていれば、足りない準備業務があっても後からいくらでも取り返しはつきます。準備万端と思っていても、足りない部分はあとから沢山出てくるもの。「たられば」を考えたところでキリがないし、後悔したことがあっても、その先で変えていこう! と思うことの方が大切ではないでしょうか。
逆に、開業準備で「やっておいてよかった!」と思うことはありますか。
大きくは2つあって、ひとつは内装工事業者とのやり取りです。自分が思い描くデザインはイメージの世界なので、100%伝えるのは難しい。だから一致しない時は何度も口酸っぱく説明して、自分が納得できたら作業を進めてもらうことの繰り返しでした。イメージの共有は完璧にはできないけど、業者さんとの間で「ほうれんそう(=報告・連絡・相談)」が出来たのはよかったと思います。
実は過去に一度、飲食店をはじめようとしたのですが、僕の経験不足もあって当時担当してくれた起業コンサルに言われるがまま進めてしまい、結果として失敗したことがあったんです。同じ轍は二度と踏まないと、当時の自分が反面教師になっています。
もう一つはスタッフの採用に力を入れたこと。実はコロナが影響しているのか、募集開始から10日ほどで200件以上あったのです。共にお店を切り盛りする中で、ストレスを感じることなく、より自分がポジティブでいられるためには、フィーリングが合うスタッフを見つけることが大切。採用はとても重要視して、時間をかけて面接を行いました。その甲斐あって、一緒に働いてくれるスタッフをとても信用しています。
無事にオープンを迎えてしばらく経ちましたが、課題などは見えてきましたか。
コロナの影響で日に日に状況が変わったりもするので、ひとつのやり方に固執するのはよくないなと感じています。課題を挙げるとすれば、スピーディーに動ける状況をつくっておくことでしょうか。そのためにも人に店を任せられる環境づくりや、何が起きてもすぐに動ける心理状態でいられるように無理せず休みをとることも必要かなと思います。
今後のビジョンについて教えてください。
多店舗展開を見据えて開業したので、次のステップとして2店舗目を考えています。店自体をどう面白くして、売上を伸ばすか。そこをシンプルに追求していくだけです。僕にとって好きなことを仕事にしているので、楽しくないといけないですし、その状態をどう維持できるか考えていきたい。お客様が「美味しい」と言ってくれて、お皿がキレイになっていく様子や、昨日と同じ売上なのに「今日は仕事が楽でした!」とスタッフが成長する姿を見るのは楽しいものですよ。
ニチョウメカフェ ニニギ
  • 武蔵野市武蔵境南町2-5-9-102

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