「何か事業を始めてみたい」。脱サラからの焼き肉店経営

脱サラして焼肉の名店で修業し独立。その理由を「何か事業を始めてみたかった」と語るのは、東京・池尻大橋にある「焼肉ANDY」の店主、安藤賢太郎さん。オープンしてまだ日は浅いものの、鳥取和牛「万葉牛」をはじめとするA5ランクの上質な焼肉が楽しめるお店として、早くも注目を集めています。

修業しながら独立開業時のイメージを固める

――独立開業に至った経緯を教えてください。
大学を卒業してからは広告代理店に勤めていましたが、何か事業を始めてみたいとずっと思っていました。学生時代に焼肉店で働いていた経験があったので、やるなら焼肉店かなと。
なぜかと言えば、調理スキルを持たない私がそれなりの客単価の飲食で成功していくことを考えたら、学生時代の経験も活かせるし、調理のスキルを知識でカバーできそうな焼肉店しかないかなと思ったんですよね。
それで40歳の時に会社を退職して、5年間、東京・白金にある有名店「焼肉ジャンボ（白金店）」で修業して、独立に至りました。
この修業時代にどのようなお店にしていきたいのか、というイメージは固まっていきましたね。
ただ、経営・開業に関しての知識は本を1、2冊読んだぐらいで、ほぼゼロ。
それで、たまたま知ったUSENの開業個別相談会に参加することにしたんです。

するべきことをひとつずつ解決していくことが開業前のポイント

――開業個別相談会に参加してみての感想はいかがでしたか？
相談会に参加する前は、物件はどうやって探したらいいのか、開業資金はどうやって調達すればいいのか、無担保で借りられるのはいくらまでなのか、事業計画書はどのように書けばいいのかなど、まったくわかっていませんでした。
しかし、相談会後は開業にあたってやるべきことが一つひとつクリアになっていきましたね。
そこからは「開業に向けて具体的に話を進めていこう」ということになりました。
融資の面では本当に助かりました。融資にあたって必要な事業計画書の基本的な書き方はもちろんのこと、人件費や光熱費はどのぐらいの割合で設定すべきかなど、懇切丁寧に教えてくださいました。わからないことは、メールや電話で担当の方にお聞きして、最後はプロの目線でしっかり添削してもらいました。これが本当にありがたかったです。
なぜなら、担当してくださった方は、もともと日本政策金融公庫で融資を担当されていた方。融資を通すかどうかを判断していた側の方に、通りやすいポイントを踏まえたアドバイスをいただけるというのは、本当に心強かったです。
おかげさまで、無事に希望通りの融資が決まりましたよ。

業者の手配は窓口を一本化することが重要

――融資が決まった後はどのような作業がありますか？
融資が決まり、物件と契約してからは、慌ただしく時間が過ぎていきました。大急ぎで内装工事を進める傍らで、レジシステムや通信関係の契約から、税理士、ごみ処理業者、おしぼり業者の選定にいたるまで、店舗運営にかかわるすべての手配を同時に進めていかなくてはなりません。
こちらは初めての開業ですから、まったくノウハウもツテもなく不安でしたが、営業の方に相談したら、すぐにこちらの要望を踏まえた事業者を紹介してくださいました。
オープン前はかなりバタバタしているので、これら一つひとつを自分で調べて業者に依頼していくのは意外と手間なんですよね。相見積りをとって業者をどこにしよう、という時間もない。しかしUSENの場合は、営業担当の方がある程度、こちらの状況を先方に説明してくれているんです。私から業者を調べて電話で説明して……とやるよりも、先方から連絡がきて、そのまま本題に入れるのはだいぶ違いますよ。
しかも、窓口が一つというのが本当に助かりました。何かの費用が高いとか、使い勝手が悪いといった問題は、スタートしてからいくらでも変えられますが、とりあえず開業にこぎつけるという点では、スピード勝負ですから。
開業資金融資の相談だけのつもりが、最終的に外部事業者の紹介までしていただけたのは嬉しい想定外でした（笑）。

開業のことで悩んでいるなら、頼れる人に相談するということも大切だと思いますよ。