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日本政策金融公庫とは?創業融資はズバリここ1択!

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起業・開業への資金調達に、多くの人が利用しているのが日本政策金融公庫の創業融資制度。
銀行などに比べ、なんと言っても「借りやすい」のが特徴です。
日本政策金融公庫がどのような金融機関なのか、創業融資の方法、また、創業融資のメリット・デメリットもまとめてみました。

日本政策金融公庫とは?

日本政策金融公庫とは、一般の金融機関が行っている業務を補完する機関としての役割を担っています。
例えば、金融機関からの融資を希望している中小企業経営者や個人事業主が、何らかの理由によって融資を受けることができない場合などにサポートするのが日本政策金融公庫です。
日本政策金融公庫の事業は、国民生活事業、中小企業事業、農林水産事業の3つに分類されています。
それ以外にも、地震や河川の氾濫といった大規模災害が発生した場合の危機対応等円滑化業務として、被災地企業に対する融資や環境の変化や産業競争力強化のための融資などを行っています。
特に、2020年に起こったコロナウイルスによる経済打撃については、個人事業主に対して、特別な融資制度を発表、援助を実施しています。
このような制度は、一般の金融機関では実施されることはなかなかありません。

そもそも、一般の金融機関は、回収漏れを抑えるために、創業しようとする企業に対する融資は消極的です。
一方、日本政策金融公庫は、これらの融資も行っているため、これから創業する人にとっては日本政策金融公庫の創業融資が適していると言えるでしょう。

日本政策金融公庫で操業融資を受けるメリットとは?

日本政策金融公庫は、個人事業主や中小企業のサポートを目的に政府が100%出資している金融機関です。
そのため、審査の方向性が「貸すこと」に向いています。
財務内容を重視する銀行や信金は、大企業や健全な企業を優先して貸付を行いますが、日本政策金融公庫は新規事業者や零細企業など融資を受けにくい人たちのための金融機関です。
そういう意味で「借りやすい」金融機関と言えます。
また、金利が低く、貸付までの期間も1ヶ月程と短いのも魅力です。
一般的に融資を受ける際は担保や保証人に関する条件が厳しいものが多いです。
しかし、日本政策金融公庫は、一定金額以下の融資の場合には担保が必要ないだけでなく、保証人も必要ありません。
融資の返済期間の設定も柔軟に対応してくれます。
例えば、創業時の融資は、すぐに軌道に乗れない可能性もあるため、返済期間が短く、1回の返済が多い場合には大きな負担になってしまいます。
しかし、創業時の融資は5~10年の範囲内で返済期間を選択できるほか、設備資金の融資の場合には最長20年の返済期間にしてくれるケースもあることがメリットです。
また、融資制度の種類が豊富であるため、自分に合った融資内容を選びやすいほか、融資のほかに会社経営についても親身になってアドバイスを行ってくれることが大きなメリットと言えるでしょう。

日本政策金融公庫で創業融資を受けるデメリットとは?

日本政策金融公庫で融資を受けることに数多くのメリットがあることが分かりましたが、デメリットはないのでしょうか?

日本政策金融公庫は、融資を受けることができない人も融資を受けることができるため、融資審査が比較的緩いという印象を抱いた人がいるかもしれませんが、融資審査が緩いわけではありません。
むしろ、融資審査に関しては、事業の実績や企業規模などが重視されない分、事業の将来性や会社の計画性を重視しているため、事業計画がしっかりしていないと融資審査が下りないので注意が必要です。
また、メリットでは、「貸付までの期間も1ヶ月程と短い」と記載しましたが、一般的な銀行は1週間程で融資が実施されるため、短いとはいえ3~4倍の時間がかかることがデメリットと言えるでしょう。

日本政策金融公庫で創業融資を受ける際の注意点

メリットとデメリットを総合的に考えたとしても、メリットの方が上回っている日本政策金融公庫ですが、創業融資を受ける際には注意しておくべき点が2つあります。

まず1点目は、融資の借り換えに日本政策金融公庫を利用できないということです。
金融機関から融資を受けている場合に、一般の金融機関の金利が高いことを考えると、日本政策金融公庫で借り直して金融機関の返済を終わらせてしまった方が返済負担を軽減できます。
しかし、これは他の金融機関の経営を圧迫しないようにするために、日本政策金融公庫では禁止しているので注意が必要です。

2点目は返済の遅延に対して厳しいということです。
保証人や担保に対する条件が緩やかであることから、逆に返済の遅延に対しては厳しくなっています。
1日でも返済が遅れた場合には新規融資が受けにくくなる可能性があるので注意が必要です。
しかし、返済が遅れることに関しては、事前に相談している場合に関しては柔軟に対応してくれる可能性があるので、黙って遅れるのではなく事前に相談しましょう。

日本政策金融公庫の創業融資で借り入れできる金額はいくら?

一口に日本政策金融公庫といっても、色々な種類の融資制度があります。
“普通貸付”が一般的ですが、“新規開業資金”や“女性、若者/シニア企業家支援資金” “IT資金”他さまざま。
金利が優遇されるものもあるので、自分に最適な制度を検討してみてください。
また、希望する金額や無担保・無保証人、長期間で借りたいなどの条件を公庫の担当者に相談してみるのも得策です。

融資の限度額は制度の種類によって異なりますが、4,800~7,200万円です。
とはいえ、実際に融資を受けている平均金額は700万円。
初めての融資の場合、事業規模や使用目的にもよりますが、300万円程度の小口金額で申請し、通ったら徐々に実績を積んでいく事業者が多い傾向にあります。

日本政策金融公庫の審査を通過するには?

Step1 申込

まず所定の借入申込書(HPよりダウンロード)を提出しましょう。
借入申込は郵送でもHPからでも受付可能。
申込書類は漏れやミスが無いよう十分注意するにこしたことはありませんが、面談の際に訂正することも可能です。

必要な添付書類は以下の通り。
 ・創業計画書(HPよりダウンロード)
 ・見積書(設備資金申込の場合)
 ・履歴事項全部証明書または登記謄本(法人の場合)
 ・不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(担保希望の場合)
 ・生活衛生関係の事業を営む方は、都道府県知事の「推せん書」または生活衛生同業組合の「進行事業に係る資金証明書」

不安がある場合は、最寄りの支店窓口に出向くと丁寧に教えてもらえます。
その際、事前に創業計画書を用意しておくとより具体的な相談ができます。

Step2 面談

面談が決まると「お持ちいただく資料」のリストが届きますので、面談日までにそれらの資料をそろえ持参しましょう。
面談では融資担当者により事業計画などについての質問があります。
面談時間は1~2時間とたっぷりとられています。
あなたの“プレゼン”がさまざまな角度から検討され、融資の判断基準となるので、伝えたいたことはきちんと事前に準備して当日を迎えてください。
必要であれば別紙資料を作成しておくのも一案です。

Step3 融資~契約

融資が決定したら、契約に必要な書類が送られてきます。
契約の手続きが終了すると、資金が希望の銀行口座に入金されます。

Step4 返済

お金が借りられたらそれで終了ではなく、原則として月々の返済がはじまります。
制度によって返済方法や据え置き期間も違いがありますので、確認しておく必要があります。

日本政策金融公庫に創業融資を申し込むときに必要なコトとは?

デメリットの項目で書きましたが、日本政策金融公庫の融資審査自体は、決して甘くありません。
一般の金融機関が、創業融資になかなか積極的ではないの対し、開業・起業向けの融資をしているわけですが、日本政策金融公庫も金融機関、「夢」にお金を出してくれないのは当然です。

融資審査をしてもらうためには、「事業計画書」が必要です。
これは、おおよそ決まったフォーマットがあって、きちんと数字に事業の計画を分かってもらう必要があります。
新たな事業を開業・起業する「熱い想い…」で融資はされない、ということです。

数字の事業計画の作り方が分からない場合は、専門家に相談するのも手です。
実際、いわゆる"独学"で事業計画書を出し、実際融資されるまでに3-4回通うのは当たり前、それ以上行かなければならないケースもあります。
また、融資までの時間に2ヶ月掛かるなんてことも多くあるようです。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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